講師紹介
《生物科》
長澤 潔志 先生
長澤先生からのメッセージ
生物を教えて30年です。
大学で教えて、予備校で教えて、専門学校で教えて来ました。
今年度のセンターも生物問題の9割予想が的中しています。
考えて見れば当り前の事で、私自身、大学での入学試験問題を作成しておりましたし、他の大学、およそ名の通っている大学ならその入試問題作成に何回も関った訳ですから当然かもしれません。
これは私の長い教師経験から、いつもこう考えるのです。
私が担当したら今どのような問題を出題しますか?と自問自答するのです。
そうするとおのずと、今年はこれとこれとこれを中心にして枝葉末節にはこの辺を中心に受験生に問いたい、などと考える訳です。
そして考えぬいた問題を入試直前に予想問題として、やらせるわけです。
何もセンターばかりでなく、他の大学の医学部にしても、向う10年間の問題をまず集めます。
そしてその大学の生物を出題をしている生物のくせを見ます。
例えば10年間の間に遺伝子問題は8割ぐらい出題している。
又新しい課程からは必ず出題したり、又新しい学会の発表に関る問題を必ず出題するなどとその傾向がわかって来るのです。
その眼で赤本を見ると、赤本の傾向と対策は今一ですネ。
ハッキリ言うと無難な書き方に終止している様に思えます。
まあそれも良く理解できます。
何故ならば、私も30才過ぎに専門書を出版しました。
その時の日本全国からのその反響に驚きました。
なかには家のTELまで調べて電話してきた人が居ました。
私は〇〇大学の教授で、あなたの書いている分のここの箇所は良くないと思っている、と言うのです。
私は、では学界で討論しましょうと言うと、その人は学界には来ませんでした。
実はその時そんな人が何人も居たのです。
その後、出版の度に必ずと言っていい程、苦情みたいな意見が山と来るのです。
そこで始めて納得しました。
君達は例えば理科なら理科の参考書を何冊も買ったことがありますか?
複数冊買うとすぐに解かりますよ。
全て似たりよったりであることが。
つまり参考書も問題集にしてもそれを著作している時に必ずと言っていい程、他人の本を並べてある程度パクって居るからです。
いったい本当に何人の先生方が本当に自分の見解として著作しているかあやしいものです。
と同時に他人の真似をしていれば苦情が来ない訳ですから、一石二鳥と言う訳です。
だから、どの参考集や問題集を買っても差が出ないし個性もない。
私からすればつまらぬ参考書、問題集ばかりなわけです。
もちろん、そうでないとても良い書物も中にはありますが。
ということで、毎年、入試があると受験生に「先生、本当に何個も出題されたヨ!」と言われます。学生たちにそう言われるのがうれしくて毎年教えて居るのかもしれません。