講師紹介
《化学科》
山口 豊久 先生
山口先生からのメッセージ
● 原理と性質を覚えると化学は楽しいです
いろいろな原理や物質の性質を覚えると,化学はスイスイと解けるようになります.しかし,皆さんは化学だけでなく,英語や数学,物理または生物もあって,覚えるべきことはたくさんあるので,覚えるべきことは何であるかを誤ると,それは辛い作業になってしまいます。
● 覚えるべきことは何でしょうか
酸化還元反応を例にして考えましょう。
ときどき,酸化還元反応の反応式をやみくもに覚えようとしている生徒さんに出会います.覚えるべきことはほかにもたくさんあるのですから,それは無茶な話ですね.覚えることは最小限にしたいものです。酸化還元反応の場合は,覚えるべきことは次の2つです.
1) 主な酸化剤・還元剤について,それぞれ何に変わるか? 色の変化は?
2) 酸化還元反応の反応式の作り方は?
1) はどうしても覚えなければなりません.たとえば,過マンガン酸イオン (赤紫色) は,酸性条件下ではマンガン(?)イオン (ほぼ無色) に変わり,中性または塩基性条件下では酸化マンガン(?) になり,溶液は褐色に濁ります。
1) を覚えていれば,2) の酸化還元反応式の作り方には決まった手順があるので,酸化還元反応の反応式はスムーズにつくることができます。
このように,覚えるべきことは何であるかを明確にすることが重要です. 入試本番では初めて見る物質や反応が出てくることが多々あります.その場合でも,確かな知識があれば,推定できるものです.もちろん「そんなことを訊くか!」と思うようなトンデモナイ問題は別にしてですよ。
● 授業方針
授業では,まず,最小限の覚えるべき基本事項を提示します.そして,演習問題を解いてもらいます.問題を解きながら,少しずつ知識を蓄えていきましょう。
問題演習のときは,天下り式に「これはこうする,これはこうだ」というようなやり方はしたくありません.できる限り皆さんが自ら考える時間をもちたいと思っています。
● 年間計画
前期は理論化学と有機化学を並行して進めます.夏期には一通り終了したいと思います。
後期は理論と有機の演習をやりながら,無機化学の学習を進める予定です.11月末には終了するかな?
その後,過去問演習により,知識を確実にしていきましょう。
上は集団授業の場合ですが,個別授業の場合には,もちろん,皆さん一人一人の希望を聴いて,学習を進めていきます。
さあ,皆さん,この1年が有意義な1年となるよう,ともにがんばりましょう!