無機化学の入試で超頻出の「気体の発生反応」。Sora先生が、無数の反応式をたった3つの原理で整理する解法アルゴリズムを公開します!
1. なぜ気体が発生するのか?3つの物理的・化学的ドライビングフォース
「Sora先生!実験問題で『〇〇に△△を加えると気体が発生した』っていう式がたくさん出てきますが、どうして気体が飛び出してくるんですか?」
「気体が発生する理由は、実はたった3つの原理にまとめられるんだ。
① 弱酸・弱塩基の遊離:強い酸(塩基)が弱い酸(塩基)を追い出すジャイアンの法則!
② 酸化還元反応:電子を無理やり押し付けたり奪ったりして気体にする!
③ 熱分解:熱で分子をバラバラに引きちぎる!」
2. 【原理1】ジャイアンの法則(弱酸・弱塩基の遊離)
「ジャイアンの法則って何ですか!?すごく気になります!」
「例えば、弱酸の塩(炭酸カルシウム CaCO₃=貝殻やチョーク)に、強酸(塩酸 HCl)を加えるとどうなると思う?
強酸である塩酸が『その相手(Ca²⁺)をよこせ!』と奪い取って、追い出された弱い炭酸(H₂CO₃)が水と二酸化炭素(CO₂↑)に分解して逃げ出すんだ。
・弱酸の塩 + 強酸 ➔ 強酸の塩 + 弱酸(気体発生!)
アンモニア(NH₃)の発生もまったく同じ(弱塩基の遊離)だよ!」
3. 【原理2】酸化還元で気体を作る(H₂, Cl₂, NO₂など)
- 水素(H₂):亜鉛(Zn)などのイオン化傾向が大きい金属に希硫酸を加える(金属が電子をH⁺に渡す)。
- 塩素(Cl₂):酸化マンガン(IV)(MnO₂)に濃塩酸を加えて加熱(濃塩酸のCl⁻から電子を奪ってCl₂にする)。
- 一酸化窒素(NO)/ 二酸化窒素(NO₂):銅(Cu)に希硝酸または濃硝酸を加える。
「今日のスッキリポイント!
① 気体発生の基本は『追い出し(弱酸・弱塩基遊離)』と『電子のやり取り(酸化還元)』!
② CO₂やSO₂やNH₃は追い出し反応で発生!
③ H₂やCl₂やNO₂は酸化還元反応で発生!
これでもう薬品の組み合わせに迷いません!」