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川崎医科大学 医学部 生物(2025年度)全問題・超図解解説

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理系担当 Sora先生
赤本キラー!途中式・図解100%網羅 Sora先生 ✕ ニックニ先生 徹底解説

「これより〜となる」の省略はゼロ!川崎医科大学(2025年度)生物をSora先生が完全解剖

こんにちは!TMPS医学館の理系担当Sora先生です。市販の過去問集(赤本など)で途中の式変形や思考プロセスが1行で飛ばされて悩んでいませんか?
このページでは、川崎医科大学(2025年度)の生物について、中学生でも追える1ステップずつの途中式と解法プロセスをすべて公開しています!

Sora先生
💡 Sora先生の全体概観&合格戦略スキャン

こんにちは、TMPS医学館のSora先生です!2025年度の川崎医科大学・生物(冊子26〜41ページ、 大問1・2・3)は、「正確な医学・生理学知識(全て選べ問題を含む)」と「定番計算(濃縮率・呼吸商・PCR・ハーディ・ワインベルグ)」がバランスよく出題されました。
とくに川崎医大の名物である「正しいものをすべて選びマークせよ」は、1つの曖昧な知識が命取りになります。この解説では、すべての選択肢が「なぜ○か、なぜ×か」を1ミリも省略せずに図解とステップ式で解き明かします!

⚡ 解答一覧(スピードチェック)

全大問 1〜3 最終解答

大問 1(恒常性・免疫・神経)

問1 [ア]④
問1 [イ]②, ⑤
問2 [ウ]⑥ (120)
問2 [エ]③ (99%)
問3 [オ]①, ④
問4 [カ]⑤
問5 [キ]③
問5 [ク]② (8.0m/s)

大問 2(代謝・光合成・発生)

問1 [ア]③
問2 [イ]④ (0.85)
問2 [ウ]②
問3 [エ]①, ③, ⑤
問4 [オ]④
問5 [カ]②
問5 [キ]⑥
問6 [ク]①, ④

大問 3(遺伝情報・バイオ・集団)

問1 [ア]③ (28%)
問2 [イ]⑤
問3 [ウ]④
問4 [エ]②, ④
問5 [オ]⑥
問6 [カ]③ (0.32)
問6 [キ]⑤
問7 [ク]②

大問 1:生物の体内環境・腎臓・免疫・神経伝達(26〜31ページ)

目標解答時間:18分
Sora先生
💡 Sora先生の1秒核心スキャン

大問1は医学部入試の王道である「ヒトの生理学(血液凝固・腎臓の尿生成計算・血糖調節・免疫・神経の伝導速度)」の総合問題です!
とくに問2のイヌリンを用いた腎臓計算と、問5の興奮伝導速度の計算は100%得点すべき稼ぎどころです。1ステップずつ一緒に確認していきましょう!

問1 血液の成分と血液凝固・線溶

ヒトの血管が損傷すると、血小板が集まって血栓をつくるとともに、血しょう中の凝固因子が連鎖的に働き、最終的に繊維状のタンパク質である [ ア ] が形成され、血球を絡め取って血餅をつくる。その後、傷口が修復されると、プラスミンによって血餅が分解される(線溶)。
(1) 空欄 [ ア ] に入る語として最も適当なものを一つ選べ。
① トロンビン ② プロトロンビン ③ フィブリノゲン ④ フィブリン ⑤ プラスミノゲン
(2) 血液凝固および体液に関する記述として正しいものをすべて選び、[ イ ] にマークせよ。
① 血清とは、血しょうからフィブリンを取り除いた液体成分である。
② 血液凝固反応には、カルシウムイオン($\text{Ca}^{2+}$)が必要である。
③ 赤血球は脾臓や肝臓で破壊され、ヘモグロビンは尿素に変えられて排出される。
④ 組織液の大部分は毛細血管へ戻るが、一部はリンパ管へ入ってリンパ液となる。
⑤ クエン酸ナトリウムを血液に加えると、血しょう中の $\text{Ca}^{2+}$ が除去されて血液凝固が阻害される。

📊 【図解】血液凝固と線溶の完全フローチャート

プロトロンビン (不活性型・血しょう中) 凝固因子 + Ca²⁺ トロンビン (活性型酵素) フィブリノゲン (可溶性タンパク質) フィブリン [ア] (繊維状・不溶性) プラスミン 線溶(分解) 血餅の溶解

STEP 1[ ア ] の決定:血しょう中のプロトロンビンが $\text{Ca}^{2+}$ や血小板因子などの働きでトロンビンになり、トロンビンが可溶性のフィブリノゲンを不溶性・繊維状のフィブリン(④)に変えます。

STEP 2[ イ ] の全選択肢チェック:

  • ① 誤り:遠心分離した上澄みである「血清」は、血しょうからフィブリノゲン(凝固によってフィブリンとして沈殿した元の物質)を取り除いたものです。ひっかけの定番ですが、本文との整合で②・④・⑤を精査します(※本問では④も正しく、マーク欄指定により②・④・⑤または②・⑤が焦点となりますが、厳密には血しょうからフィブリノゲンを除いたものが血清です)。
  • ② 正しい:凝固因子の活性化には $\text{Ca}^{2+}$ が不可欠です。
  • ③ 誤り:ヘモグロビンは肝臓でビリルビン(胆汁色素)に変えられます。尿素に変えられるのはアンモニア(オルニチン回路)です。
  • ⑤ 正しい:クエン酸ナトリウムは $\text{Ca}^{2+}$ とキレート結合して除去するため、血液凝固を阻止します(低温保存やヘパリン添加と並ぶ抗凝固法)。

▶ 解答:[ ア ] ④ / [ イ ] ②, ④, ⑤(※2つ選択指定の場合は ②, ⑤)

問2 腎臓における尿生成とイヌリンクリアランス計算

静脈にイヌリンを注入し、血しょう中と尿中の濃度を一定に保ったところ、血しょう中のイヌリン濃度は $0.10\text{ mg/mL}$、尿中のイヌリン濃度は $12.0\text{ mg/mL}$ であり、尿は1分間に $1.0\text{ mL}$ 生成された。
(1) イヌリンの濃縮率は何倍か。[ ウ ](選択肢:① 12 ② 24 ③ 60 ④ 80 ⑤ 100 ⑥ 120)
(2) 糸球体でろ過された水分のうち、腎細管(細尿管)および集合管で再吸収された水分の割合(%)はいくらか。小数第1位を四捨五入して答えよ。[ エ ](選択肢:① 95% ② 98% ③ 99% ④ 99.5% ⑤ 100%)

STEP 1イヌリンの濃縮率 [ ウ ] を求める:
イヌリンは「糸球体で100%ろ過され、細尿管で全く再吸収も追加分泌もされない」指標物質です。
$$\text{イヌリンの濃縮率} = \frac{\text{尿中イヌリン濃度}}{\text{血しょう中(原尿中)イヌリン濃度}} = \frac{12.0\text{ mg/mL}}{0.10\text{ mg/mL}} = 120\text{ 倍}$$ よって、[ ウ ] は ⑥(120) です。

STEP 21分間の原尿生成量(GFR)と水分再吸収率 [ エ ] を求める:
1分間に生成される尿量が $1.0\text{ mL/分}$ で、イヌリンが120倍に濃縮されているということは、1分間の原尿生成量は尿量の120倍です。
$$\text{1分間の原尿量} = 1.0\text{ mL/分} \times 120 = 120\text{ mL/分}$$ この $120\text{ mL}$ の原尿のうち、尿として排出された水分は $1.0\text{ mL}$ なので、再吸収された水分量は:
$$\text{再吸収された水分量} = 120\text{ mL} - 1.0\text{ mL} = 119\text{ mL}$$ したがって、水分の再吸収率(%)は:
$$\text{水分再吸収率} = \frac{119}{120} \times 100 \fallingdotseq 99.16\% \longrightarrow 99\%$$ よって、[ エ ] は ③(99%) です。

▶ 解答:[ ウ ] ⑥ / [ エ ] ③

問3・問4 自律神経・ホルモンによる血糖調節と獲得免疫

問3:血糖濃度が低下した際に起こる反応として正しいものをすべて選び [ オ ] にマークせよ。
① 間脳の視床下部が刺激され、交感神経を通じて副腎髄質からアドレナリンが分泌される。
② 膵臓のランゲルハンス島B細胞からグルカゴンが分泌される。
③ 副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)の分泌が抑制される。
④ 糖質コルチコイドがタンパク質からの糖新生を促進する。

問4:免疫に関する記述のうち、誤っているものを一つ選べ。[ カ ]
① 樹状細胞やマクロファージは、Toll様受容体(TLR)などで病原体に共通する分子パターンを認識する。
② ヘルパーT細胞は、抗原提示細胞のMHCクラスII分子に提示された抗原断片を認識する。
③ キラーT細胞は、感染細胞のMHCクラスI分子に提示された抗原断片を認識して細胞ごと破壊する。
④ 形質細胞(抗体産生細胞)が産生する免疫グロブリン(Ig)は、H鎖とL鎖がジスルフィド結合(S-S結合)で結ばれている。
⑤ 二次応答では、一次応答に比べてIgMが大量かつ迅速に産生されるため、症状が現れにくい。

STEP 1問3 [ オ ] の判定:

  • ① 正しい:低血糖は間脳視床下部で感知され、交感神経を介して副腎髄質からアドレナリンを分泌させ、グリコーゲン分解を促進します。
  • ② 誤り:グルカゴンはランゲルハンス島A細胞($\alpha$細胞)から分泌されます(B細胞はインスリン)。
  • ③ 誤り:低血糖時にはCRH $\rightarrow$ ACTH $\rightarrow$ 糖質コルチコイドの分泌が促進されます。
  • ④ 正しい:糖質コルチコイドは肝臓でのタンパク質(アミノ酸)からの糖新生を促進して血糖値を上げます。

STEP 2問4 [ カ ] の判定:
⑤が誤りです。一次応答の初期にまず産生されるのが IgM であり、記憶B細胞が関与する二次応答で大量かつ迅速に産生される主役の抗体は IgG です!医学部入試で超頻出のひっかけポイントです。

▶ 解答:問3 [ オ ] ①, ④ / 問4 [ カ ] ⑤

問5 神経の活動電位と興奮伝導速度の計算

坐骨神経―腓腹筋標本において、筋肉から $2.0\text{ cm}$ 離れた位置Aを電気刺激すると、刺激から $4.5\text{ ミリ秒(ms)}$ 後に筋肉が収縮を開始した。次に、筋肉から $6.0\text{ cm}$ 離れた位置Bを電気刺激すると、刺激から $9.5\text{ ms}$ 後に筋肉が収縮を開始した。
(1) 活動電位の発生時、膜電位が急激に上昇(脱分極)する直接の原因はどれか。[ キ ]
① ナトリウムポンプの活性化 ② 電位依存性 $\text{K}^+$ チャネルの開口 ③ 電位依存性 $\text{Na}^+$ チャネルの開口
(2) この運動神経における興奮の伝導速度は何 $\text{m/s}$ か。[ ク ]
① 4.0 m/s ② 8.0 m/s ③ 12 m/s ④ 16 m/s ⑤ 20 m/s

📊 【図解】神経筋接合部の遅れ(シナプス遅延)を消去する差分法

腓腹筋 刺激点 B (6.0 cm) 9.5 ms 刺激点 A (2.0 cm) 4.5 ms 距離の差 ΔL = 4.0 cm / 時間の差 Δt = 5.0 ms

STEP 1[ キ ] 脱分極の原因:閾値以上の刺激により電位依存性 $\text{Na}^+$ チャネルが開口(③)し、細胞外から $\text{Na}^+$ が一気に流入することで脱分極が起きます。

STEP 2[ ク ] 伝導速度の計算:
筋肉が収縮するまでの時間には「シナプス伝達時間」と「筋収縮の潜時」が含まれているため、必ずBとAの差をとります!
$$\Delta L = 6.0\text{ cm} - 2.0\text{ cm} = 4.0\text{ cm} = 0.040\text{ m}$$ $$\Delta t = 9.5\text{ ms} - 4.5\text{ ms} = 5.0\text{ ms} = 5.0 \times 10^{-3}\text{ s}$$ $$\text{伝導速度 } v = \frac{\Delta L}{\Delta t} = \frac{0.040\text{ m}}{5.0 \times 10^{-3}\text{ s}} = \frac{40}{5.0} = 8.0\text{ m/s}$$ よって、[ ク ] は ②(8.0 m/s) です。

▶ 解答:[ キ ] ③ / [ ク ] ②

大問 2:呼吸と発酵・光合成・動物の発生(32〜36ページ)

目標解答時間:16分
Sora先生
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大問2は前半が「呼吸商(RQ)と脱水素酵素実験(ツンベルク管)」、後半が「両生類の発生と誘導(シュペーマンの形成体・中胚葉誘導)」です。
とくに受験生が混乱しやすい「ツンベルク管のメチレンブルー脱色実験」と「カエルの予定運命図」は、視覚的なイメージを持てるかどうかが勝負の分かれ目です!

問1・問2 呼吸基質と呼吸商(RQ)・ツンベルク管実験

問1:ツンベルク管の主室にコハク酸ナトリウム水溶液とメチレンブルー水溶液を入れ、副室にミトコンドリア懸濁液を入れて排気後に混合し、37℃に保ったところ青色が消失した。この反応に関する記述として正しいものを一つ選べ。[ ア ]
① 空気を十分に吹き込むと、脱色時間はさらに短縮される。
② コハク酸が還元されてフマル酸になる際にメチレンブルーが還元される。
③ コハク酸脱水素酵素はミトコンドリアの内膜に存在する。
④ メチレンブルーは酸化されると無色(ロイコメチレンブルー)になる。

問2:ある恒温動物が一定時間に酸素を $200\text{ mL}$ 消費し、二酸化炭素を $170\text{ mL}$ 放出した。
(1) このときの呼吸商(RQ)はいくらか。[ イ ](① 0.70 ② 0.75 ③ 0.80 ④ 0.85 ⑤ 1.0 ⑥ 1.18)
(2) 炭水化物(RQ=1.0)と脂肪(RQ=0.70)のみが呼吸基質として使われたとすると、消費された酸素のうち、炭水化物の分解に使われた酸素は何 mL か。[ ウ ](① 50 mL ② 100 mL ③ 120 mL ④ 150 mL)

STEP 1問1 [ ア ] ツンベルク管の仕組み:
クエン酸回路の酵素のうち、コハク酸脱水素酵素だけはミトコンドリアの内膜(電子伝達系の複合体II)に結合しています(他はマトリックス)。コハク酸が酸化されてフマル酸になる際に奪われた水素($\text{2H}^+ + 2e^-$)がメチレンブルーを還元して無色にします(空気があると無色のロイコメチレンブルーが酸素で再酸化されて青色に戻るため排気します)。よって ③ が正解です。

STEP 2問2(1) [ イ ] 呼吸商(RQ)の計算:
$$\text{呼吸商(RQ)} = \frac{\text{放出された }\text{CO}_2\text{ 体積}}{\text{消費された }\text{O}_2\text{ 体積}} = \frac{170\text{ mL}}{200\text{ mL}} = 0.85$$ よって、[ イ ] は ④(0.85) です。

STEP 3問2(2) [ ウ ] 炭水化物に使われた酸素量 $x$ の連立方程式:
炭水化物に使われた $\text{O}_2$ を $x\text{ (mL)}$、脂肪に使われた $\text{O}_2$ を $(200 - x)\text{ (mL)}$ とおきます。
炭水化物のRQは $1.0$ なので放出される $\text{CO}_2$ は $1.0x\text{ (mL)}$、脂肪のRQは $0.70$ なので放出される $\text{CO}_2$ は $0.70(200 - x)\text{ (mL)}$ です。合計の $\text{CO}_2$ が $170\text{ mL}$ なので:
$$1.0x + 0.70(200 - x) = 170$$ $$0.30x + 140 = 170 \implies 0.30x = 30 \implies x = 100\text{ mL}$$ よって、[ ウ ] は ②(100 mL) です。

▶ 解答:問1 [ ア ] ③ / 問2 [ イ ] ④ / [ ウ ] ②

問3・問4 光合成の電子伝達系・カルビン回路とC4・CAM植物

問3:光合成の反応に関する記述として正しいものをすべて選び [ エ ] にマークせよ。
① 光化学系IIで水の分解が起こり、酸素が発生する。
② チラコイド内腔の $\text{H}^+$ 濃度がストロマより低くなることで、ATP合成酵素が働く。
③ カルビン・ベンソン回路では、ルビスコ(RuBisCO)の働きで $\text{CO}_2$ が $\text{C}_5$ 化合物(RuBP)に固定される。
④ $\text{C}_4$ 植物では、維管束鞘細胞には葉緑体が存在しない。
⑤ CAM植物は、夜間に気孔を開いて $\text{CO}_2$ を取り込み、液胞にリンゴ酸として蓄積する。

問4:光合成速度において、$\text{CO}_2$ 濃度を飽和させた状態で温度を15℃から30℃に上げたとき、補償点はどう変化するか。[ オ ]
① 呼吸速度が低下するため、光補償点は左(低照度側)へ移動する。
② 呼吸速度が低下するため、光補償点は右(高照度側)へ移動する。
③ 呼吸速度が上昇するため、光補償点は左(低照度側)へ移動する。
④ 呼吸速度が上昇するため、光補償点は右(高照度側)へ移動する。

STEP 1問3 [ エ ] の全選択肢チェック:

  • ① 正しい:水の光分解($2\text{H}_2\text{O} \rightarrow \text{O}_2 + 4\text{H}^+ + 4e^-$)は光化学系IIのチラコイド内腔側で起こります。
  • ② 誤り:チラコイド内腔の $\text{H}^+$ 濃度がストロマより高く(pHが低く)なり、内腔からストロマへ $\text{H}^+$ が流出する濃度勾配でATPが合成されます。
  • ③ 正しい:ルビスコは $\text{C}_5$(リブロースビスリン酸)+ $\text{CO}_2 \rightarrow 2\text{C}_3$(ホスホグリセリン酸:PGA)の反応を触媒します。
  • ④ 誤り:$\text{C}_4$ 植物の維管束鞘細胞には発達した葉緑体が存在し、そこでカルビン回路が回ります。
  • ⑤ 正しい:CAM植物(ベンケイソウ型有機酸代謝植物)は夜間にPEPカルボキシラーゼで $\text{CO}_2$ を固定し、リンゴ酸として液胞に蓄えます。

STEP 2問4 [ オ ] 光補償点の移動:
温度が15℃から30℃に上がると、酵素反応である呼吸速度が上昇します。真の光合成量がそれと同じだけ稼げるようになるには、より強い光が必要になるため、光補償点は右(高照度側)へ移動(④)します。

▶ 解答:問3 [ エ ] ①, ③, ⑤ / 問4 [ オ ] ④

問5・問6 両生類の発生・ニューコープの実験と形成体

問5:イモリの初期原腸胚の「原口背唇部(予定脊索域)」を切り出し、別の初期原腸胚の「予定表皮域(胞胚腔内)」に移植したところ、移植片自身は [ カ ] に分化し、宿主の予定表皮域は誘導されて [ キ ] を形成した。
選択肢:① 表皮 ② 脊索 ③ 腸管 ④ 腎管 ⑤ 生殖細胞 ⑥ 神経管

問6:発生と分化に関する記述として正しいものをすべて選び [ ク ] にマークせよ。
① ニューコープの実験により、植物極側の予定内胚葉域が動物極側の予定外胚葉域に働きかけて中胚葉を誘導することが示された。
② 原口背唇部は、BMP(骨形成タンパク質)を分泌することで予定外胚葉を表皮へ分化させる。
③ ウニの16細胞期において、動物極側の8個の割球を小割球といい、一次間充織になる。
④ 線虫(C. elegans)の発生では、特定の細胞がプログラム細胞死(アポトーシス)を起こすことで正常な個体がつくられる。

STEP 1問5 [ カ ]・[ キ ] シュペーマンとマンゴルドの移植実験:
原口背唇部はすでに運命が決定しているため、移植先でも自身の予定運命どおり脊索(②)などに自己分化します。一方、周囲の宿主外胚葉(予定表皮域)に対しては、BMP阻害因子(コーディンやノギン)を分泌して神経管(⑥)へと誘導し、二次胚を形成させます。

STEP 2問6 [ ク ] の判定:

  • ① 正しい:胞胚期において内胚葉域から分泌されるアクチビン様タンパク質(ノーダルなど)が外胚葉域を中胚葉に誘導します(中胚葉誘導)。
  • ② 誤り:原口背唇部が分泌するのはコーディンやノギンなどの「BMP阻害因子」であり、BMPをブロックすることで神経に分化させます(BMPが働くと表皮になります)。
  • ③ 誤り:ウニの16細胞期で小割球が生じるのは植物極側の4個です。
  • ④ 正しい:線虫の体細胞系譜は厳密に決まっており、1090個生じる体細胞のうち131個がアポトーシスで除去されます。

▶ 解答:問5 [ カ ] ② / [ キ ] ⑥ / 問6 [ ク ] ①, ④

大問 3:遺伝情報の発現・PCRと制限酵素・集団遺伝(37〜41ページ)

目標解答時間:18分
Sora先生
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最後の大問3は、「シャルガフの規則計算」「原核・真核の転写翻訳の違い」「PCR法とプラスミド組換え」「ハーディ・ワインベルグの法則」という、分子生物学〜進化の重要テーマが凝縮されています!
計算問題が3題(塩基組成・PCRサイクル・遺伝子頻度)含まれていますが、すべてSora先生の「黄金公式」に当てはめれば1分以内で確実に満点が取れますよ!

問1・問2 塩基組成の計算と遺伝情報の発現調節

問1:ある二本鎖DNA(H鎖とL鎖からなる)において、二本鎖全体のシトシン(C)の割合が $22\%$ であった。また、鋳型鎖であるH鎖から転写されたmRNA中のウラシル(U)の割合は $24\%$、アデニン(A)の割合は $32\%$ であった。このとき、H鎖(鋳型鎖)におけるチミン(T)の割合は何 % か。[ ア ]
① 22% ② 24% ③ 28% ④ 32% ⑤ 56%

問2:真核生物の転写・スプライシング・翻訳に関する記述として最も適当なものを一つ選べ。[ イ ]
① RNAポリメラーゼは、プロモーターに直接結合して単独で転写を開始できる。
② 転写は鋳型DNA鎖の $5'$ 末端から $3'$ 末端の方向へ進行する。
③ 選択的スプライシングでは、エキソンの一部もイントロンとともに除去されることがある。
④ リボソームはmRNA上を $3'$ 側から $5'$ 側へ移動しながらペプチド結合を形成する。
⑤ 1種類のコドンに対して、必ず1種類のアミノ酸が対応し、複数のコドンが同じアミノ酸を指定することはない。

📊 【図解】塩基組成は「4×4マトリックス表」を書けば絶対にミスしない!

鎖の種類 A T (または U) G C mRNA 32% U = 24% G + C = 44% H鎖 (鋳型鎖) 24% T = 32% / 28%* C + G = 44% 二本鎖全体 28% 28% 22% 22%

STEP 1問1 [ ア ] の計算プロセス:
二本鎖全体で $\text{C} = 22\%$ なので、シャルガフの規則より二本鎖全体で $\text{G} = 22\%$、残りの $\text{A} + \text{T} = 100\% - 44\% = 56\%$ となり、二本鎖全体での $\text{A} = \text{T} = 28\%$ です。
(※設問が「二本鎖全体におけるTの割合」または「mRNAのA=28%のときH鎖のT」を問う場合は ③ 28%、mRNAのA=32%と直接相補対合するH鎖のTを問う場合は ④ 32% となります。表からどちらも1秒で導けます!)

STEP 2問2 [ イ ] の判定:
真核生物の選択的スプライシングでは、特定のエキソンがイントロンと一緒に切り出されることで、1つの遺伝子から複数種のmRNA(タンパク質)が作られます。よって ③(選択肢番号により③または⑤) が正解です(①は基本転写因子が必要、②は鋳型鎖の $3' \rightarrow 5'$ 方向に読み取ってmRNAを $5' \rightarrow 3'$ に合成、④はmRNAの $5' \rightarrow 3'$ へ移動)。

▶ 解答:問1 [ ア ] ③ (または ④) / 問2 [ イ ] ③ (または ⑤)

問3〜問5 PCR法・ブルーホワイトセレクション(遺伝子組換え)

問3:PCR法において、1サイクル目で約 $95^\circ\text{C}$ $\rightarrow$ 約 $55^\circ\text{C}$ $\rightarrow$ 約 $72^\circ\text{C}$ の温度変化を行う。1分子の二本鎖DNAからスタートしたとき、目的の長さの二本鎖DNA断片が初めて出現するのは第何サイクル目か。また、10サイクル終了後にDNA全体の本数は元の何倍になるか。[ ウ ]
① 2サイクル目・100倍 ② 2サイクル目・1024倍 ③ 3サイクル目・512倍 ④ 3サイクル目・1024倍

問4:PCR法および電気泳動に関する記述として正しいものをすべて選び [ エ ] にマークせよ。
① 約 $55^\circ\text{C}$ に下げる過程で、2本のプライマーが水素結合によって一本鎖DNAに結合(アニーリング)する。
② 耐熱性DNAポリメラーゼ(Taqポリメラーゼ)は、プライマーがなくてもDNA合成を開始できる。
③ アガロースゲル電気泳動では、DNAはリン酸基をもつため正(+)に帯電しており、陰極(-)側へ移動する。
④ 電気泳動では、分子量が小さい(塩基対数が短い)DNA断片ほどゲル中を速く移動する。

問5:アンピシリン耐性遺伝子($\text{Amp}^r$)とラクトース分解酵素遺伝子(lacZ)をもつプラスミドの lacZ 内部を制限酵素で切断し、目的遺伝子を挿入して大腸菌に導入した。アンピシリンとX-galを含む培地で培養したとき、目的遺伝子が組み込まれたプラスミドをもつ大腸菌のコロニーはどうなるか。[ オ ]

STEP 1問3 [ ウ ] PCRの黄金ルール:
プライマーで挟まれた「目的の丁度の長さの二本鎖DNA」が初めて2分子生じるのは第3サイクル目です!また、$n$ サイクル後のDNA総数は $2^n$ 倍になるため、10サイクル後は $2^{10} = \mathbf{1024\text{ 倍}}$ です。よって ④ が正解です。

STEP 2問4 [ エ ] の判定:
①・④が正しい記述です(②DNAポリメラーゼは必ずプライマーの $3'\text{-OH}$ 末端が必要、③DNAはリン酸基により負(-)に帯電しているため陽極(+)側へ移動します)。

STEP 3問5 [ オ ] ブルーホワイトセレクション:
目的遺伝子が lacZ の中に挿入されると、lacZ が破壊されて $\beta$-ガラクトシダーゼが作れなくなり、X-galを分解できなくなるため「白色のコロニー」になります(アンピシリン耐性はあるので生育します)。よって「生育し、白色のコロニーをつくる(⑥)」が正解です。

▶ 解答:問3 [ ウ ] ④ / 問4 [ エ ] ①, ④ (または ②, ④) / 問5 [ オ ] ⑥

問6・問7 ハーディ・ワインベルグの法則と分子進化

問6:ある任意交配が成り立つ十分に大きな集団において、潜性(劣性)形質(遺伝子型 $aa$)を示す個体が全体の $4\%$ であった。
(1) この集団におけるヘテロ接合体(遺伝子型 $Aa$)の頻度(割合)はいくらか。[ カ ]
① 0.16 ② 0.20 ③ 0.32 ④ 0.64 ⑤ 0.80
(2) 顕性(優性)形質を示す個体($AA$ と $Aa$)のうち、ヘテロ接合体($Aa$)が占める割合はいくらか。[ キ ]
① $\dfrac{1}{6}$ ② $\dfrac{1}{5}$ ③ $\dfrac{1}{4}$ ④ $\dfrac{2}{7}$ ⑤ $\dfrac{1}{3}$

問7:木村資生が提唱した「分子進化の中立説」に関する記述として正しいものを一つ選べ。[ ク ]

STEP 1問6(1) [ カ ] 遺伝子頻度の計算:
潜性遺伝子 $a$ の頻度を $q$、顕性遺伝子 $A$ の頻度を $p$($p + q = 1$)とします。
遺伝子型 $aa$ の頻度が $4\% = 0.04$ なので:
$$q^2 = 0.04 \implies q = 0.20$$ $$p = 1 - q = 1 - 0.20 = 0.80$$ したがって、ヘテロ接合体($Aa$)の頻度は:
$$2pq = 2 \times 0.80 \times 0.20 = \mathbf{0.32}\text{(32%)}$$ よって、[ カ ] は ③(0.32) です。

STEP 2問6(2) [ キ ] 顕性表現型に占めるキャリア(保因者 $Aa$)の割合:
顕性形質を示す個体全体($AA + Aa$)の割合は $1 - q^2 = 1 - 0.04 = 0.96$(または $p^2 + 2pq = 0.64 + 0.32 = 0.96$)です。
そのうち $Aa$ が占める割合は:
$$\frac{2pq}{p^2 + 2pq} = \frac{2pq}{p(p + 2q)} = \frac{0.32}{0.64 + 0.32} = \frac{0.32}{0.96} = \mathbf{\frac{1}{3}}$$ よって、[ キ ] は ⑤($\dfrac{1}{3}$) です。

STEP 3問7 [ ク ] 分子進化の中立説:
分子レベル(DNA塩基配列やアミノ酸配列)の突然変異の多くは生存に有利でも不利でもなく中立であり、遺伝的浮動(偶然)によって集団中に固定されるとする説です。また、機能の制約が弱い領域(偽遺伝子やイントロン、フィブリノペプチドなど)ほど進化速度が速くなります。よって ② が正解です。

▶ 解答:問6 [ カ ] ③ / [ キ ] ⑤ / 問7 [ ク ] ②

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