TMPS理科作戦室 東北医科薬科大 生物2025
2025年度 一般選抜一次 全3大問 41欄計算・論理の欄を全て検算済みそっくり類題セット

東北医科薬科大学
医学部 生物
2025年度 解答・解説

問題文は掲載できませんが、
解説を読むだけでどんな問題かもわかる!

さらに、そっくり類題PDFを見れば、実際の問題イメージもわかるよ!

各大問を「どういう問題か」から説明し、考え方を飛ばさずに解説。最後に、本番と同じ3大問・41欄のそっくり類題セット(全問解答つき)で、2025年度を丸ごと演習できます。

Sora先生
解説:Sora先生(TMPS医学館) / 更新:2026.10.22 / 読了 約30分

📌 このページの使い方

  1. 過去問集をお持ちの方:本番と同じ60分(理科2科目120分の半分)で解き、答え一覧で採点してから解説へ
  2. お持ちでない方:各大問の「どういう問題か」を読めば、問題の中身がそのまま分かります
  3. 最後にそっくり類題セット(PDF版あり)を60分で解き、初見でも同じ解き方ができるか確かめる

※ 著作権に配慮し、入試問題の本文・図表は掲載していません。解答欄の番号(1〜41)と、選択肢の番号(①〜)は、本番の問題と対応しています。

⚠️ 問題等で誤りを発見された場合、修正しますので、TMPS医学館までLINEを下さい。(迅速に確認・更新いたします)

LINEで誤りを連絡
SUMMARY

3分で分かる 2025年度の東北医科薬科大の生物

Yuiちゃん
Yuiちゃん
知識問題が10欄もあるなら、やっぱり暗記が大事ですか?
Sora先生
Sora先生
暗記はもちろん必要。ただ、点の取り方としては論理の31欄を先に確実に取るのが先。オペロンは「何が働いて何が塞がれるか」を1行ずつ書けば、暗記なしで全部決まる。知識の欄は、ここで取りこぼしても致命傷にならないように、時間を決めて取りに行こう。
STRATEGY MAP

60分の立ち回りマップ(生物に使う分)

本番は理科2科目で120分。ここでは生物に60分を使う想定で、解く順番と「捨てどころ」をセットで覚えておきましょう。

60分の時間配分。Ⅰ14分、Ⅱ20分、Ⅲ21分、見直し5分
図A 60分の使い方(TMPS作成)
🧭 おすすめの解く順番
Ⅰ(オペロン)→ Ⅱ(遺伝・染色体)→ Ⅲ(個体数)→ 見直し
Ⅰは1欄ずつ短い論理で決まるので最初に。Ⅱ問2の染色体の増幅は書き出しに時間がかかるので、前半の遺伝(欄16〜22)で時間を稼いでから取り組みます。Ⅲは用語と短い計算が多く、後半の図の読み取り(欄35〜40)に5分を残せるよう進めます。見直しの5分は、「番号の転記ミス」と「図の番号の読み違え」の確認に使います。
ANSWERS

本番の答え一覧(採点用)

解説を読む前の採点用です。「欄の番号:選択肢の番号」の形で書いています。論理・計算・図の読み取りの欄(31欄)は、全パターンの数え上げとシミュレーションで独立に確かめました。用語や事実を問う欄(10欄:1〜4、26、27、30、31、34、41)は、教科書の内容から導いて選択肢に当てはめたもので、スクリプトでは事実の正誤までは確かめられません。

Ⅰ トリプトファンオペロン(問1:1、問2:2〜4、問3:5〜11、問4:12〜15)

1:⑤2:⑦3:②4:③5:②6:①7:②8:②9:③10:①11:③12:②13:①14:①15:①

Ⅱ マウスの遺伝と染色体(問1:16〜22、問2:23〜25)

16:④17:④18:⑤19:①20:⑦21:③22:④23:⑤24:⑧25:⑤

Ⅲ 個体数変動(問1:26〜28、問2:29〜33、問3:34〜41)

26:③27:④28:②29:④30:①31:②32:②33:④34:②35:③36:②37:①38:②39:①40:④41:⑧

※ 選択肢の番号は、問題冊子の選択肢の並びをTMPSが読み取ったものです。手元の問題の選択肢と、解説に書いた答えの中身(語句・数値・図の特徴)が一致することを確かめてください。

採点したら → 30秒の得点診断へ
大問Ⅰ / 目標:14分(トリプトファンオペロン)

大問Ⅰ トリプトファンオペロン ── 何が働いて、何が塞がれるかを書き出す

大腸菌のトリプトファン合成酵素の遺伝子群(オペロン)の仕組みの穴埋め、変異株7種の酵素活性、そして緑色蛍光タンパク質(GFP)をつないだプラスミドの実験です。全部「リプレッサーがオペレーターを塞ぐか」の1本の論理で決まります。

現場戦略試験会場でのリアルな立ち回り(大問Ⅰ)
⏱ 目標時間 & 死守ライン目標14分。問1・2で2分、問3(7株)で7分、問4(4株)で5分。全15欄を取り切る。
⚠️ 損切り・警戒ライン欄1〜4の用語は迷ったら飛ばして、先に論理の欄(5〜15)へ。用語は文章の流れから後で決まることが多い。
💡 初手の思考トリガー最初に余白へ「トリプトファン(trp)あり:リプレッサーが活性化→オペレーターに結合→転写ストップ」と書く。
📝 どういう問題か?

大腸菌のトリプトファン合成酵素の遺伝子群の仕組みを説明した文章を読み、用語の穴埋め(問1・2)、変異株のグラフ選び(問3)、GFPプラスミドの発現表選び(問4)に答える大問です。

  • 1:トリプトファンが何の仲間かを答える(語句を選ぶ)
  • 2〜4:調節遺伝子 trpR の名前、そこからできる調節タンパク質、プロモーターに結合して転写を始める酵素、の3つを語句から選ぶ
  • 5〜11:変異株(trpR 欠損、オペレーター変異、プロモーター欠損、プラスミド導入、酵素遺伝子の欠失など)7種について、トリプトファンなし→ありの培養での酵素活性の変化を、図2のグラフ①〜④から選ぶ
  • 12〜15:オペレーター・プロモーター・GFP遺伝子をつなぎ、酵素遺伝子は含まないプラスミドを、4種の株に入れたときのGFP発現を、表①〜④から選ぶ
トリプトファンなしでは転写され、トリプトファンが十分あるとリプレッサーがオペレーターに結合して転写が止まる模式図
図B トリプトファンオペロンの仕組み(TMPS作成)

問1・問2用語の穴埋め(欄1〜4)

欄1:トリプトファンは、タンパク質をつくる20種類のうちの1つで、アミノ酸です。欄2:リプレッサーというタンパク質をつくる遺伝子 trpR は、ほかの遺伝子の働きを調節するので調節遺伝子。欄3:trpR の産物であるリプレッサーは調節タンパク質。欄4:プロモーターに結合して転写を始める酵素はRNAポリメラーゼ。

🎯 欄1〜4の答え
1:⑤ アミノ酸2:⑦ 調節遺伝子3:② 調節タンパク質4:③ RNAポリメラーゼ
⚠️ 選択肢には「オペロン」「ヘリカーゼ」「プライマー」など、複製や転写に関わる別の用語が並ぶ。「ほかの遺伝子を調節する遺伝子」と「その産物」と「転写する酵素」を、それぞれ1語で言い切れるようにしておく。

問3変異株7種の酵素活性(欄5〜11)

トリプトファンオペロンは、ラクトースオペロンと逆の働き方をします。トリプトファンがあるとき、トリプトファンがリプレッサーに結合してリプレッサーが活性化し、オペレーターに結合してRNAポリメラーゼをブロック(転写ストップ)。トリプトファンがないとき、リプレッサーは不活性でオペレーターから離れ、転写が進みます。図2のグラフは、「①なし→ありで 高い値から下がる」「②ずっと高い」「③ほぼ0」「④低い値から上がる」という4型です。

1株ずつ、「プロモーター・オペレーター・酵素遺伝子」が1組そろったオペロンがあるか、リプレッサーが働けるかの2点だけ確かめます。

Sora先生の書き出し表

欄5〜11:株ごとの判定

欄株判定グラフ
5trpR 欠損(リプレッサーがトリプトファンと結合できない)ブロックされない → 常に転写5:②
65 の株に、正常な trpR をプラスミドで導入正常リプレッサーが働く → なしで転写、ありで停止(trans に働く)6:①
7オペレーター変異(リプレッサーが結合できない)塞げない → 常に転写7:②
87 の株に、正常なオペレーター DNA だけを導入隣の酵素遺伝子にしか働かないので、染色体のオペロンは常に転写8:②
9プロモーター欠損RNAポリメラーゼが結合できない → ほぼ09:③
109 の株に、正常な P・O・酵素遺伝子のセットをプラスミドで導入プラスミド側で調節されたオペロンができる → なしで転写、ありで停止10:①
11酵素遺伝子の欠失酵素の活性は常にほぼ011:③
🎯 欄5〜11の答え
5:②6:①7:②8:②9:③10:①11:③
⚠️ 欄8は「正常なオペレーターを足したのだから正常になる」と考えて①(②でなく)を選びやすい。オペレーターは自分の隣にある遺伝子にしか働かない(cis に働く)。酵素遺伝子をもたないプラスミドを入れても、染色体の酵素遺伝子のブロックは戻らない。
Yuiちゃん
Yuiちゃん
欄6はどうして正常に戻るんですか? プラスミドにあるのはリプレッサーの遺伝子だけですよね。
Sora先生
Sora先生
リプレッサーは細胞の中を自由に動けるタンパク質だから、どこの遺伝子からできてもいい。染色体のオペレーターにちゃんと結合できる(trans に働く)。逆にオペレーターはDNAの特定の場所そのもので、動かない。この「動くもの」と「動かないもの」の区別が、問3の全部を貫いているよ。

問4GFPプラスミドの発現(欄12〜15)

プラスミドには、正常なオペレーター・プロモーター・GFP遺伝子がそろっています(トリプトファンの酵素遺伝子は含まない)。GFPが出るかどうかは、宿主の株が「リプレッサーを働かせられるか」だけで決まります。表の列は、トリプトファン「なし/あり」でのGFPの有無(○・×)の組合せです。

Sora先生の書き出し表

欄12〜15:宿主の株ごとの判定

欄宿主GFP(なし → あり)列
12trpR 欠損(リプレッサーが働けない)○ → ○(常に出る)12:②
13オペレーター変異(染色体側だけ)○ → ×(プラスミドのオペレーターは正常)13:①
14プロモーター欠損(染色体側だけ)○ → ×(プラスミドのプロモーターは正常)14:①
15酵素遺伝子の欠失○ → ×(GFP遺伝子は別にあるので無関係)15:①
🎯 欄12〜15の答え
12:②13:①14:①15:①
⚠️ 欄13〜15は見た目が違う変異でも、答えが同じ列になる。問題文の変異が「染色体側」にあることを確かめれば、プラスミド側の正常なセットだけで、野生型と同じ調節がかかると分かる。
Sora先生の総整理表

大問Ⅰ:小問の型と着眼点

小問型着眼点
問1・2用語調節遺伝子/調節タンパク質/RNAポリメラーゼを区別する
問3変異株のグラフ動くもの(リプレッサー)と動かないもの(P・O)を分ける。1株ずつ書き出す
問4GFPの発現表染色体側の変異はプラスミドに影響しない。宿主のリプレッサーの有無だけで決まる
TMPSコーチング診断

🩺【自己診断】大問Ⅰで手が止まった人への処方箋

  • 問1・2用語が出てこない → 文章の中の「〜をコードする」「〜が結合する」の語句から決める。迷ったら飛ばす
  • 問3どのグラフか決められない → 「リプレッサーは働くか」「P・O・遺伝子が1組あるか」の2点を株ごとに書く
  • 問3 欄8「正常なオペレーターを足したから戻る」と考える → オペレーターは隣の遺伝子にしか効かない
  • 問4株の変異に引きずられる → プラスミドに必要な部品は全部あるので、宿主のリプレッサーだけを見る
大問Ⅱ / 目標:20分(マウスの遺伝・染色体の増幅)

大問Ⅱ 黄色マウスの遺伝と、がん細胞の染色体 ── 数え上げで押し切る

前半は、致死性をもつ顕性遺伝子(黄色の毛色の遺伝子 $A^y$)の遺伝と、4つの遺伝子座を使った組換え価・位置の決定。後半は、がん細胞で見られる「断裂・融合・橋形成」のくり返しで染色体の一部が増えるしくみです。

現場戦略試験会場でのリアルな立ち回り(大問Ⅱ)
⏱ 目標時間 & 死守ライン目標20分。問1の(1)〜(3)で4分、(4)(5)で6分、問2(1)で6分、(2)で4分。
⚠️ 損切り・警戒ライン問2(1)は、「文字列を書き出す」作業に徹する。3回目・4回目の断裂箇所を頭の中で追わず、必ず紙に書く。
💡 初手の思考トリガー問1は遺伝子型を全部書いて、致死($A^y/A^y$)を除いた子で割合を出す。
📝 どういう問題か?

毛色の遺伝と組換え価の問1、「断裂・融合・橋形成」による染色体の領域の増幅を扱う問2の2本立ての大問です。

  • 16:黄色マウスと灰色マウスを交配すると子の一部が黒色になる、親の遺伝子型の組合せを選ぶ
  • 17・18:黄×灰の子に占める黄の割合、黄×黄の生存した子に占める黄の割合(百分率、四捨五入)
  • 19〜21:$A^y/+$ の黄色マウスと $+/+$ の灰色マウスの交配で得た200匹の表から、4つの遺伝子座 α・β・γ・δ の隣り合う間の組換え価を選ぶ
  • 22:$A^y$ 遺伝子座の位置(どの遺伝子座の間のどちら寄りか)を選ぶ
  • 23:染色体の断裂・融合・橋形成を4回くり返したあとにできる染色体の並びから、3回目・4回目の断裂箇所の組合せを選ぶ
  • 24・25:2種のがん細胞(あ)(い)の、領域ごとのDNA量(正常細胞を1とした相対値)を表すグラフを、図4の①〜⑧から選ぶ

問1(1)〜(3)黄色マウスの交配(欄16〜18)

毛色の遺伝子は3つ。$+$(灰色)、$a$(黒色)、$A^y$(黄色、$+$ と $a$ に対して顕性、ただしホモ接合体 $A^y/A^y$ は胎児期に致死)。$+$ は $a$ に対して顕性です。

欄16:子が黒色($a/a$)になるには、両親とも $a$ をもつこと。黄は $A^y/a$、灰は $+/a$。この組合せだけ。
欄17:黄色マウス($A^y/\bullet$)と灰色マウス($+/\bullet$)の子は、黄親が $A^y$ を渡す確率が 1/2 で、灰親は $A^y$ をもたないので、黄色がちょうど半分。親の遺伝子型が $A^y/+$ か $A^y/a$ か、$+/+$ か $+/a$ かによらず、黄:その他 = 1:1で 50%。
欄18:黄×黄は、子が $A^y/A^y$(致死):$A^y/\bullet$:$\bullet/\bullet$ = 1:2:1。致死がいなくなるので、生まれた子のうち黄は 2/3=67%。

$$\frac{2}{1+2+1-1}=\frac{2}{3}\fallingdotseq67\%$$
🎯 欄16〜18の答え
16:④ $A^y/a$ と $+/a$17:④ 50%18:⑤ 67%
⚠️ 欄18は「1/2」と答えたくなる。致死の子が胎児で死んでいるので、生まれた子の中での割合は 2/4 ではなく 2/3。「四捨五入して百分率」の指示は 66.7 → 67 に効く。

問1(4)(5)組換え価と遺伝子の位置(欄19〜22)

5番染色体に並ぶ遺伝子座 α・β・γ・δ は、それぞれ2種類の型(1と2)をもちます。黄色マウス($A^y$ をもつ染色体は α₁β₁γ₁δ₁、対の染色体は α₂β₂γ₂δ₂)と灰色マウス(どちらも α₂β₂γ₂δ₂)の交配で、子200匹の毛色と各遺伝子座の型が表にまとめられています。

考え方:子は父親から $A^y$ 側か $+$ 側のどちらか1本の染色体、母親から α₂β₂γ₂δ₂ を受け取ります。表の「ヘテロ(1/2)」は黄色親由来の1型、「ホモ(2)」は2型を表します。隣り合う遺伝子座で型が食い違う子は、その間で乗換えが起こった子です。

$$\alpha\text{-}\beta:\ \frac{1+1}{200}=1.0\%,\qquad\beta\text{-}\gamma:\ \frac{3+2+3}{200}=4.0\%,\qquad\gamma\text{-}\delta:\ \frac{1+3}{200}=2.0\%$$

(分子は、その間で型が食い違う行の匹数の和です。どの行も、2か所以上で乗換えが起こった形はありません。)

欄22:毛色($A^y$ をもつか)と各遺伝子座の型の食い違いを数えます。$A^y$ とのずれは β で 1.0%、γ で 3.0%。β-γ 間の 4.0% は、1.0 + 3.0 = 4.0 と足し算で一致するので、$A^y$ は β と γ の間にあり、β に近い。

α、β、Ay、γ、δの順に並び、αβ間1.0%、βAy間1.0%、Ayγ間3.0%、γδ間2.0%を示した位置の図
図C 組換え価から決まる遺伝子座の位置(TMPS作成)
🎯 欄19〜22の答え
19:① 1.0%20:⑦ 4.0%21:③ 2.0%22:④ β-γ 間の β 寄り
⚠️ 組換え価は「匹数 ÷ 200」。分母を「その遺伝子座で型が食い違った匹数」にしない。位置は足し算で合うかどうかで見分ける:$d(\beta,A^y)+d(A^y,\gamma)=d(\beta,\gamma)$ なら間にある。

問2(1)断裂・融合・橋形成のくり返し(欄23)

染色体は、セントロメア側から A・B・C の3領域が並んでいます。末端で断裂が起こり、複製後に断端どうしがつながるとセントロメアを2個もつ染色体(二動原体染色体)ができ、分裂のとき橋になってどこかで切れます。切れた片方を受け継いだ娘細胞で、また複製・融合・橋形成が起こります。

ルール:(i) 切れた染色体を複製して、断端どうしを融合 = 残った部分の文字列を逆向きにして後ろにつなぐ。(ii) 次の断裂箇所は、できた文字列の左側の一部を残す位置。全部書き出します。

$$\mathrm{ABC}\ \xrightarrow{1\text{回目}}\ \mathrm{ABCCBA}\ \xrightarrow{2\text{回目(そのまま)}}\ \mathrm{ABCCBAABCCBA}\ \xrightarrow{3\text{回目}}\ \mathrm{ABCCBAAB\,|\,BAABCCBA}\ \xrightarrow{4\text{回目}}\ \mathrm{ABCCBAABB\,|\,BBAABCCBA}$$

最終的な染色体 ☆ は、A が6個、B が8個、C が4個の 18 文字(ABCCBAABBBBAABCCBA)。これを作る3回目と4回目の断裂箇所を、全位置について総当たりすると、3回目=B-C境界部、4回目=A-B境界部の1通りだけが当てはまります(4回目の融合で「左半分+その逆」の左右対称になる位置が決まります)。

断裂・融合・橋形成を4回くり返して、文字列ABCCBAABBBBAABCCBAができる過程を、切る位置を赤線で示した図
図D 断裂・融合・橋形成の書き出し(TMPS作成)
🎯 欄23の答え
23:⑤ 3回目:B-C境界部、4回目:A-B境界部
⚠️ 「融合した文字列の左半分を残す」と考えると、☆が左右対称になることから4回目の位置は一目で決まる。3回目は、その前の文字列を同じ要領で逆にたどる。頭の中でやらず、必ず紙に書く。

問2(2)がん細胞のDNA量(欄24・25)

2種のがん細胞(あ)(い)は、正常な染色体 ABC を1本と、修復済みの染色体を1本もちます。領域ごとの個数を数え、正常な1本の分を足して、正常細胞(各領域が2個)を1とした相対値にします。

$$\text{相対値}=\frac{(\text{修復済み染色体の個数})+1}{2}$$
細胞修復済み染色体の領域の数(A, B, C)+1(正常染色体)相対値(A, B, C)グラフ
(あ)5, 7, 36, 8, 43, 4, 224:⑧
(い)1, 7, 72, 8, 81, 4, 425:⑤
領域ごとのDNA量を棒グラフで示した図の例
図E 領域ごとの個数からDNA量のグラフを選ぶ(TMPS作成)
🎯 欄24・25の答え
24:⑧25:⑤
⚠️ 「+1」を忘れると、相対値が半分ずれてどのグラフにも合わない。正常な染色体の分を足してから 2 で割る(正常細胞は各領域2個)。
Yuiちゃん
Yuiちゃん
問2は、ひらめかないと解けない問題ですか?
Sora先生
Sora先生
いや、ひらめきは要らない。書き出せば必ず決まる問題だよ。文字列は18文字しかない。「切る位置を1つずつ試して、☆になるものを探す」を、紙の上でやるだけ。むしろ頭の中でやるのが一番危ない。
Sora先生の総整理表

大問Ⅱ:小問の型と着眼点

小問型着眼点
問1(1)〜(3)致死遺伝子の交配遺伝子型を全部書く。致死を除いて割合を出す
問1(4)(5)組換え価・位置匹数÷総数。位置は足し算で合うかで決める
問2(1)染色体の書き出し融合=逆向きにつなぐ。切る位置を全部試す
問2(2)DNA量のグラフ個数を数えて +1(正常染色体)→ ÷2
TMPSコーチング診断

🩺【自己診断】大問Ⅱで手が止まった人への処方箋

  • 問1(3)1/2 と答えた → 致死の子を除いた3つ分で割る(2/3)
  • 問1(4)組換え価がずれる → 隣り合う間で型が食い違う匹数だけを足し、200で割る
  • 問1(5)位置が決められない → 毛色とのずれ(β:1.0%、γ:3.0%)が、β-γ間の 4.0% に足し算で一致するか確かめる
  • 問2(1)頭の中で追って混乱 → 文字列を書き出す。融合は「残した部分の逆向きを後ろに足す」
  • 問2(2)グラフが合わない → 正常な1本の分を足し忘れていないか確かめる
大問Ⅲ / 目標:21分(個体数変動)

大問Ⅲ 個体数の推定・ロジスティック成長・捕食者と被食者 ── 図を正確に読む

標識再捕法による個体数の推定、指数関数的な成長とロジスティック式、そして被食者と捕食者の個体数の周期的な変動(ロトカ・ヴォルテラ)。用語は短く、図の読み取りが長い大問です。

現場戦略試験会場でのリアルな立ち回り(大問Ⅲ)
⏱ 目標時間 & 死守ライン目標21分。問1で4分、問2で8分、問3で9分。
⚠️ 損切り・警戒ライン欄33(グラフ選び)と欄35〜40(状態の移行)は、5分以上かけない。時間が足りなければ最後に回す。
💡 初手の思考トリガー最初に $K=r/h$(頭打ちの個体数)と、軌道が「時計回り」であることを余白に書く。
📝 どういう問題か?

個体数を推定する標識再捕法(問1)、指数成長とロジスティック成長(問2)、被食者と捕食者の周期変動と、そのモデル式(問3)の3つの小問群です。

  • 26:同種の個体群と言えない組合せ(交配して生殖能力のある子孫をつくれない組合せ)を選ぶ
  • 27・28:標識をつけた個体を放して再捕獲する方法の名前と、湖のブルーギルの推定個体数
  • 29〜31:増殖率が個体数に比例する式の解、個体数の上限の名前、個体群密度の変化が増殖に影響する現象の名前
  • 32:ロジスティック式の定数 $h$(増殖率 $r$ と図の頭打ちの値から)
  • 33:最初の個体数を10倍にしたとき、成長曲線がどう変わるかを表すグラフ(6つの図)を選ぶ
  • 34:実験1の2本の曲線のうち、捕食者はどちらか
  • 35〜40:被食者・捕食者の周期変動が、軌道図(ア〜エ)のどの状態を順にたどるか(I→III、II→IVの2本)
  • 41:被食者が逃げ込める場所が増えたとき、ロトカ・ヴォルテラ式の定数 A〜D のどれがどう変わったか

問1個体数の推定(欄26〜28)

欄26:「同種」とは、交配して生殖能力のある子孫をつくれる集団。ウマとロバの子(ラバ)には生殖能力がないので別種。ほかの組合せは亜種や品種の違いで、同種内にあたります。欄27:標識をつけて放し、あとで捕まえた個体にふくまれる標識個体の割合から数を推定する方法は標識再捕法。

欄28:標識個体 100匹、再捕獲 75匹のうち標識個体 15匹。湖全体の数を $N$ とすると、標識個体の割合は等しいので

$$\frac{100}{N}=\frac{15}{75}\ \Longrightarrow\ N=\frac{100\times75}{15}=500$$
🎯 欄26〜28の答え
26:③ ウマとロバ27:④ 標識再捕法28:② 500匹
⚠️ 欄28は「標識個体の割合は、湖全体でも再捕獲した中でも同じ」が前提。分母を取り違えて 100×15/75=20 のような値にならないよう、割合の式を書いてから解く。

問2指数成長とロジスティック成長(欄29〜33)

欄29:増加の速さが個体数に比例する式 $dN/dt=rN$ の解は、$t=0$ で $N_0$ となる指数関数 $N=N_0e^{rt}$。欄30:個体数に上限があるとき、その上限値は環境収容力。欄31:個体群密度が変わると増殖や生存が変わる現象は密度効果。

欄32:ロジスティック式 $dN/dt=(r-hN)N$ は、$N=r/h$ のとき増加が止まります(上限 $K$)。増殖率 $r=0.16$、グラフの頭打ちは約80匹なので

$$h=\frac{r}{K}=\frac{0.16}{80}=0.002$$

欄33:上限 $K=r/h$ は最初の個体数 $N_0$ によらないので、10倍にしても同じ高さで頭打ちになります。最初が10倍なら、同じ形の曲線が早く立ち上がるだけで、その分の日数は

$$\frac{\ln10}{r}=\frac{2.30}{0.16}\fallingdotseq14\ \text{日}$$
最初の個体数が10倍になると、頭打ちの高さは同じで、曲線が14日ほど早く立ち上がることを示す図
図F 最初の個体数を10倍にしたときの成長曲線(TMPS作成)
🎯 欄29〜33の答え
29:④ $N_0e^{rt}$30:① 環境収容力31:② 密度効果32:② 0.00233:④ 同じ上限で14日ほど早く立ち上がる図
⚠️ 欄33は、選択肢の図のうち「上限が同じ」「実線が左にずれる」の2点を満たすものは1つだけ。「上限が10倍になる」図や、「上限が低くなる」図に引っ張られない。目安は $\ln10/r\fallingdotseq14$ 日。

問3被食者と捕食者の周期変動(欄34〜41)

欄34:実験1の2本の曲線のうち、先に増えて先に減るのが被食者、それを追って遅れて増えるのが捕食者です。問われているのは捕食者なので、遅れて立ち上がる方の曲線。

欄35〜40:実験2では、2種が周期的に増減します。個体数の周期変動をロトカ・ヴォルテラ式 $dX/dt=-AX+BXY$(捕食者 $X$)、$dY/dt=CY-DXY$(被食者 $Y$)で表すと、横軸を捕食者、縦軸を被食者にとった軌道は時計回りの閉じた曲線になります。図の4つの状態は

ア=被食者が極大(上)、イ=捕食者が極小(左)、ウ=被食者が極小(下)、エ=捕食者が極大(右)。時間の順に起こるのは

$$\text{被食者が極小(I)}\to\text{捕食者が極小(II)}\to\text{被食者が極大(III)}\to\text{捕食者が極大(IV)}$$

これを軌道図の状態に置き換えます。I=ウ、II=イ、III=ア、IV=エ。I→III はウ→イ→ア、II→IV はイ→ア→エ。選択肢の番号に直して、ウ→イ→ア = ③→②→①、イ→ア→エ = ②→①→④。

捕食者と被食者の個体数の時間変化と、捕食者を横軸、被食者を縦軸にとった時計回りの軌道
図G 周期変動と軌道の向き(TMPS作成)
🎯 欄34〜40の答え
34:② 遅れて増える曲線35:③ ウ36:② イ37:① ア38:② イ39:① ア40:④ エ
⚠️ 欄35〜40は「どちら回りか」を取り違えると全滅する。被食者が増える → 少し遅れて捕食者が増える → 被食者が減る → 捕食者が減る、の順に実際に時間の順で並べてから軌道の図に当てはめる。

欄41:実験2で、被食者が捕食者から逃げやすい条件(逃げ込める場所や移動できる環境)が加わったと読み取れます。このとき変わるのは、捕食者が被食者を捕らえる確率、つまり $D$ で、減少します(死亡率 $A$・増殖率 $B$・被食者の繁殖率 $C$ はそのまま)。

🎯 欄41の答え
41:⑧ $D$ が減少した
Yuiちゃん
Yuiちゃん
捕食者が増えるのは、被食者が増えたあとですよね。どうして軌道が時計回りって決まるんですか?
Sora先生
Sora先生
被食者がたくさんいる(上)と、餌が多いので捕食者が増える(右へ)。捕食者が増えすぎると被食者が減る(下へ)。被食者が減ると捕食者も減る(左へ)。減りきると被食者が回復する(上へ)。この「上→右→下→左」が時計回り。先に動くのは被食者、遅れて追いかけるのが捕食者、これだけ覚えておけば向きは忘れないよ。
Sora先生の総整理表

大問Ⅲ:小問の型と着眼点

小問型着眼点
問1標識再捕法標識個体の割合は等しい:$100/N=15/75$
問2ロジスティック上限 $K=r/h$。$N_0$ が変わっても上限は同じ、$\ln(\text{倍率})/r$ 日だけ早まる
問3(1)2種の曲線先に増えて減るのが被食者、遅れて追うのが捕食者
問3(2)軌道図時計回り。時間の順に I→II→III→IV を並べてから図に当てはめる
問3(3)式の係数逃げやすくなる → 捕らえる確率 $D$ が減少
TMPSコーチング診断

🩺【自己診断】大問Ⅲで手が止まった人への処方箋

  • 問1推定値がずれる → 標識個体の割合の式($100/N=15/75$)を立ててから解く
  • 問2 欄32$h$ が選べない → 上限 $K$ をグラフから読み取り $h=r/K$
  • 問2 欄33図が決まらない → 「上限は同じか」「何日早まるか($\ln10/r$)」の2点で消去
  • 問3状態の順番が分からない → I〜IVを時間の順に並べ、軌道図(時計回り)に1つずつ当てはめる
TMPS ORIGINAL

東北医科薬科大2025型 そっくり類題セット
(全3大問・41欄・解答解説つき)

2025年度の本番と同じ3大問・同じ41欄の形式(選んで番号をマーク)で、題材と数値を変えたTMPSオリジナル問題です。「ラクトースオペロン」、「斑入りマウスの遺伝と染色体の増幅」、「個体数変動(標識再捕法・ロジスティック・捕食者と被食者)」の練習に使ってください。

試験時間の目安 60分分子・遺伝・生態
📄 本番形式の問題冊子PDFをダウンロード(全11ページ)

印刷して本番と同じように60分で解けます。解答・解説はこのページの下に掲載しています。

※ 東北医科薬科大学の入試問題ではありません。本文・設問・人物・団体(架空)はすべてTMPS医学館が作成したオリジナルで、出典のある引用ではありません。

類題 【I】
図1 ラクトースオペロンの遺伝子の並び(TMPS作成)
図1 ラクトースオペロンの遺伝子の並び(TMPS作成)

つぎの文章を読み,問1~問4に答えなさい。

ラクトース(乳糖)は ア であり,大腸菌がラクトースを栄養源として使うには,ラクトースを分解する3種類の酵素が必要である。これら3種類の酵素の遺伝子は,大腸菌のゲノムDNA上にひとかたまりに並んでいる(図1)。酵素遺伝子群の5′側には,プロモーター配列があり,これに隣接してオペレーター配列がある。これらの酵素遺伝子群から離れたゲノムDNA上に,$lacI$ という イ があり,$lacI$ は lac リプレッサーという ウ をコードしている。培地にラクトースがないときは,lac リプレッサーがオペレーター配列に結合し,その結果 エ がプロモーター配列に結合できず,酵素遺伝子群の転写は抑制される。培地にラクトースがあるときは,ラクトースから生じる誘導物質が lac リプレッサーに結合して形を変え,リプレッサーはオペレーター配列から離れる。その結果,エ がプロモーターに結合でき,酵素遺伝子群は活発に転写される。

問1 文章中の ア に当てはまる語を選び,その番号を 1 にマークしなさい。

① 塩基
② 糖
③ 無機塩類
④ アミノ酸
⑤ リン脂質
⑥ ペプチド
⑦ タンパク質
⑧ 核酸

問2 文章中の イ~エ に当てはまる語を選び,順に 2~4 にマークしなさい。

① DNAポリメラーゼ
② オペロン
③ 調節遺伝子
④ RNAポリメラーゼ
⑤ ヘリカーゼ
⑥ 調節タンパク質
⑦ ヒストン
⑧ プライマー
⑨ テロメラーゼ
⑩ DNAリガーゼ

問3 以下の (1)~(7) の大腸菌変異株を,ラクトース非含有の培地で30分培養したあと,ラクトースを添加してさらに30分培養した。培養開始時間を0分として30分ごとに酵素の活性を測定したところ,変異株ごとに図2のグラフ①~④に示す異なる結果が得られた。それぞれの変異株が示した結果として適切なものを図2のグラフ①~④から選び,解答欄 5~11 にマークしなさい。それぞれの変異株は,変異箇所以外は正常であるとする。

(1) lac リプレッサーがオペレーターに結合できない機能欠失変異をもつ大腸菌変異株($lacI^-$ と呼ぶ) 5

(2) $lacI^-$ に対して,正常な $lacI$ をプラスミドに組み込んで導入した大腸菌変異株 6

(3) オペレーターのDNA配列に変異が生じて lac リプレッサーが結合できなくなった大腸菌変異株($lacO^c$ と呼ぶ) 7

(4) $lacO^c$ に対して,正常なオペレーターDNAのみをプラスミドに組み込んで導入した大腸菌変異株 8

(5) プロモーター配列を欠失している大腸菌変異株($lacP^-$ と呼ぶ) 9

(6) $lacP^-$ に対して,正常なプロモーターとオペレーターおよび3つの酵素遺伝子をふくむDNAをプラスミドに組み込んで導入した大腸菌変異株 10

(7) ラクトース分解酵素の遺伝子群のすべてが欠失した大腸菌変異株 11

図2 beta-ガラクトシダーゼ(酵素遺伝子群の産物)の活性の変化(TMPS作成)
図2 $\beta$-ガラクトシダーゼ(酵素遺伝子群の産物)の活性の変化(TMPS作成)

問4 野生型のラクトースオペロンに由来するオペレーターとプロモーターの下流に,オワンクラゲ由来の緑色蛍光タンパク質(GFP)遺伝子をつないだプラスミド(pLac-GFP。酵素遺伝子群は含まない)を作った。このプラスミドを,つぎの (1)~(4) の大腸菌変異株に導入し,ラクトース非含有の培地で30分培養したあと,ラクトースを添加してさらに30分培養した。この実験で観察されたGFPの発現,あるいは発現抑制の組合せとして適切なものを,下の表の①~④から選び,12~15 にマークしなさい。

(1) $lacI^-$ 大腸菌変異株 12

(2) $lacO^c$ 大腸菌変異株 13

(3) $lacP^-$ 大腸菌変異株 14

(4) ラクトース分解酵素の遺伝子群の欠失変異をもつ大腸菌変異株 15

①②③④
ラクトース非含有時○××○
ラクトース添加時○○××

表 GFP発現(○:発現,×:発現抑制)

▶ 【I】 の答えと解説を見る

【I】 の答えと解説

1:②2:③3:⑥4:④5:①6:③7:①8:①9:②10:③11:②12:①13:②14:②15:②
  1. 1.② 糖 ラクトースは二糖(グルコースとガラクトースがつながったもの)なので「糖」。
  2. 2.③ 調節遺伝子 $lacI$ のように,ほかの遺伝子の発現を調節するタンパク質をつくる遺伝子は「調節遺伝子」。
  3. 3.⑥ 調節タンパク質 lac リプレッサーは,オペレーターに結合して転写を調節するので「調節タンパク質」。
  4. 4.④ RNAポリメラーゼ DNAを鋳型にRNAを合成する酵素なので「RNAポリメラーゼ」。プロモーターに結合して転写を始める。
  5. 5.① リプレッサーがオペレーターに結合できないので,ラクトースの有無にかかわらず転写される。常に高い値の①。
  6. 6.③ 正常な $lacI$ から正常なリプレッサーができる。リプレッサーは細胞内を自由に動けるので,染色体のオペレーターに結合できる。ラクトースなしでは抑制,添加後に誘導の③(trans に働く)。
  7. 7.① オペレーターにリプレッサーが結合できないので,常に転写される。①。
  8. 8.① 正常なオペレーターDNAは,染色体上の変異したオペレーターの代わりにはならない(オペレーターは隣の酵素遺伝子にしか働かない)。染色体の酵素遺伝子は常に転写されて①。
  9. 9.② プロモーターがなく,RNAポリメラーゼが結合できない。ラクトースを加えても転写されず,ほぼ0の②。
  10. 10.③ プラスミド上に,正常なプロモーター・オペレーター・酵素遺伝子が1組そろっている。染色体の $lacI$ は正常なので,抑制と誘導が正常に働いて③。
  11. 11.② 酵素遺伝子そのものがないので,ラクトースを加えても活性は0のまま。②。
  12. 12.① リプレッサーがオペレーターに結合できない株では,プラスミドのGFPも常に発現する。ラクトース非含有時も添加時も○の①。
  13. 13.② 変異しているのは染色体のオペレーターだけ。プラスミドのオペレーターは正常で,リプレッサーも正常なので,非含有時は抑制,添加時は発現の②。
  14. 14.② 変異しているのは染色体のプロモーターだけ。プラスミドのプロモーターは正常なので,②(非含有時×,添加時○)。
  15. 15.② プラスミドはGFP遺伝子しかもたず,酵素遺伝子群の有無は関係しない。正常と同じ②。
類題 【II】

染色体に関する以下の問1,問2に答えなさい。

問1 同じ遺伝子座に,異なる形質を決める遺伝子が複数あるとき,これらを対立遺伝子という。マウスの5番染色体(常染色体)の斑入り遺伝子座には,$+$(野生型),$r$,$Sp$ の3種類の対立遺伝子がある。$+$ は毛色をねずみ色にする遺伝子で,$r$ に対して顕性(優性)である。$r$ のホモ接合体は毛色が赤褐色になる。一方,$Sp$ は毛を斑入りにする変異で,$+$ や $r$ に対して顕性(優性)だが,$Sp$ のホモ接合体は胎児の段階で死亡する。これらの遺伝子型と毛色の関係をまとめると,表1のようになる。

遺伝子型毛色
$+/+$ねずみ色
$+/r$ねずみ色
$r/r$赤褐色
$Sp/+$斑入り
$Sp/r$斑入り
$Sp/Sp$致死

表1 斑入り遺伝子座の遺伝子型と毛色の関係

(1) 斑入りマウスとねずみ色マウスを交配したところ,子マウスの一部が赤褐色であった。斑入り遺伝子座における親マウスの遺伝子型の組合せとして正しいものを選び,16 にマークしなさい。

① $Sp/r$ と $+/r$
② $Sp/r$ と $+/+$
③ $Sp/+$ と $+/r$
④ $Sp/+$ と $+/+$

(2) (1) の親マウスと同じ組合せ($Sp/r$ と $+/r$)のマウスを交配して得られる子マウスのうち,毛色が赤褐色になる割合(百分率)として正しいものを選び,17 にマークしなさい。ただし,小数点以下は四捨五入すること。

① 0%
② 25%
③ 33%
④ 50%
⑤ 67%
⑥ 75%
⑦ 100%

(3) 斑入りマウス($Sp/r$)どうしを交配して得られる子マウスのうち,毛色が赤褐色になる割合(百分率)として正しいものを選び,18 にマークしなさい。ただし,小数点以下は四捨五入すること。

① 0%
② 25%
③ 33%
④ 50%
⑤ 67%
⑥ 75%
⑦ 100%

次に,斑入り遺伝子座の遺伝子型が $Sp/+$ の斑入りマウスと,$+/+$ のねずみ色マウスを交配する実験を行った。5番染色体上には,$\alpha$,$\beta$,$\gamma$,$\delta$ という遺伝子座が,この順に並んでおり(等間隔とは限らない),それぞれに DNA 配列がわずかに異なる二種類の対立遺伝子型($\alpha_1$ と $\alpha_2$,$\beta_1$ と $\beta_2$,$\gamma_1$ と $\gamma_2$,$\delta_1$ と $\delta_2$)がある。斑入りマウスの $Sp$ をもつ染色体の型は $\alpha_1$,$\beta_1$,$\gamma_1$,$\delta_1$ であり,対をなす $+$ をもつ染色体の型は $\alpha_2$,$\beta_2$,$\gamma_2$,$\delta_2$ である。一方,ねずみ色マウスの2本の染色体は,どちらも $\alpha_2$,$\beta_2$,$\gamma_2$,$\delta_2$ である。

斑入りマウスとねずみ色マウスを交配して,200匹の子マウスを得た。表2は,表現型(毛色)および各遺伝子座の対立遺伝子型により分類した子マウスの匹数である。表中の「$\alpha_1/\alpha_2$」は $\alpha_1$ と $\alpha_2$ のヘテロ接合体,「$\alpha_2$」は $\alpha_2$ のホモ接合体であることを示す。

表現型(毛色)$\alpha$$\beta$$\gamma$$\delta$匹数
斑入り$\alpha_1/\alpha_2$$\beta_1/\beta_2$$\gamma_1/\gamma_2$$\delta_1/\delta_2$91
斑入り$\alpha_1/\alpha_2$$\beta_1/\beta_2$$\gamma_1/\gamma_2$$\delta_2$1
ねずみ色$\alpha_1/\alpha_2$$\beta_1/\beta_2$$\gamma_1/\gamma_2$$\delta_2$1
ねずみ色$\alpha_1/\alpha_2$$\beta_1/\beta_2$$\gamma_2$$\delta_2$5
ねずみ色$\alpha_1/\alpha_2$$\beta_2$$\gamma_2$$\delta_2$3
斑入り$\alpha_2$$\beta_1/\beta_2$$\gamma_1/\gamma_2$$\delta_1/\delta_2$3
斑入り$\alpha_2$$\beta_2$$\gamma_1/\gamma_2$$\delta_1/\delta_2$5
ねずみ色$\alpha_2$$\beta_2$$\gamma_2$$\delta_1/\delta_2$1
ねずみ色$\alpha_2$$\beta_2$$\gamma_2$$\delta_2$90

表2 表現型および対立遺伝子型ごとの子マウスの匹数

(4) 表のデータをもとに,対立遺伝子間($\alpha$-$\beta$ 間,$\beta$-$\gamma$ 間,$\gamma$-$\delta$ 間)の組換え価(百分率)として正しい値を選び,それぞれ 19,20,21 にマークしなさい。ただし,隣接する対立遺伝子間で二重乗換えはないものとし,有効数字は二桁とする。

$\alpha$-$\beta$ 間:19  $\beta$-$\gamma$ 間:20  $\gamma$-$\delta$ 間:21

① 1.0%
② 1.5%
③ 2.0%
④ 2.5%
⑤ 3.0%
⑥ 3.5%
⑦ 4.0%
⑧ 5.0%
⑨ 7.0%
⑩ 8.0%

(5) 表のデータをもとに,斑入り遺伝子座の場所として適切なものを選び,22 にマークしなさい。

① $\alpha$-$\beta$間の$\alpha$寄り
② $\alpha$-$\beta$間の真ん中
③ $\alpha$-$\beta$間の$\beta$寄り
④ $\beta$-$\gamma$間の$\beta$寄り
⑤ $\beta$-$\gamma$間の真ん中
⑥ $\beta$-$\gamma$間の$\gamma$寄り
⑦ $\gamma$-$\delta$間の$\gamma$寄り
⑧ $\gamma$-$\delta$間の真ん中
⑨ $\gamma$-$\delta$間の$\delta$寄り
⑩ 該当なし

問2 次の文章を読み,設問 (1),(2) に答えなさい。

正常な体細胞分裂では,染色体DNAの複製とその後の分配は正確に行われる。一方,がん細胞では,特定の染色体領域のDNA量だけが増えることがある。正常な染色体には,動原体の側から末端(テロメア)の側へ,A,B,C の3つの領域がこの順に並んでいる。

染色体末端が何らかの原因で断裂し,断裂箇所が修復されないまま複製されると,断端どうしが融合して,二つの動原体をもつ融合染色体ができる。二つの動原体は反対方向に引っ張られて橋を作り,橋はどこかで切れる(断裂・融合・橋形成1回目)。切れた側の染色体を受け取った娘細胞は,複製後にまた断端どうしが融合し,次の細胞分裂で再び橋を作る(2回目)。この「断裂・融合・橋形成」のサイクルが4回くり返されると,B 領域などの DNA 量が増えた融合染色体ができる。図3は,その過程の一部(1回目と2回目の断裂箇所)と,4回目のあとにできる融合染色体(☆)を示している。

図3 「断裂・融合・橋形成」のサイクルのようす(TMPS作成)
図3 「断裂・融合・橋形成」のサイクルのようす(TMPS作成)

(1) 図3の☆の融合染色体ができる過程における3回目,4回目の断裂箇所として正しい組合せを選び,23 にマークしなさい。ただし,断裂は A,B,C 領域の境界部(周囲の染色体領域との境界部を含む),あるいは染色体融合部位に限って起こり,全過程で染色体の逆位,欠失,挿入は起こらないものとする。

3回目4回目
①A-B境界部A-B境界部
②A-B境界部B-C境界部
③B-C境界部A-B境界部
④B-C境界部B-C境界部
⑤A領域と周囲の境界部B-C境界部
⑥A領域と周囲の境界部C-C融合部位
⑦C-C融合部位A-B境界部
⑧C-C融合部位B-C境界部

(2) 「断裂・融合・橋形成」により染色体の特定領域のDNA量が増加した二種のがん細胞(あ),(い)がある。どちらの細胞も,正常染色体 $\mathrm{ABC}$ と,修復済み染色体を1本ずつもち,安定したDNA複製と染色体分配をくり返して増殖する。修復済み染色体の領域の並びは,(あ)が $\mathrm{ABCCBBBABBBCCAC}$,(い)が $\mathrm{ABCCCCBACCCBA}$ である。これらのがん細胞の染色体領域別のDNA量(値は正常細胞のDNA量を1とした相対値)を示すグラフとして正しいものを図4の①~⑧からそれぞれ選び,(あ)を 24,(い)を 25 にマークしなさい。

図4 DNA量(正常細胞の値を1とした相対値)のグラフの選択肢(TMPS作成)
図4 DNA量(正常細胞の値を1とした相対値)のグラフの選択肢(TMPS作成)
▶ 【II】 の答えと解説を見る

【II】 の答えと解説

16:①17:②18:③19:⑤20:⑧21:②22:⑦23:②24:⑥25:②
  1. 16.① $Sp/r$ と $+/r$ 赤褐色($r/r$)の子が生まれるには,両親とも $r$ をもつ必要がある。斑入りは $Sp/r$,ねずみ色は $+/r$。
  2. 17.② 25% 子は $Sp/+$,$Sp/r$,$+/r$,$r/r$ が1:1:1:1。致死の個体はいないので,赤褐色($r/r$)は 1/4 = 25%。
  3. 18.③ 33% 子は $Sp/Sp$(致死):$Sp/r$:$r/r$ = 1:2:1。生まれてくる子は3つ分なので,赤褐色は 1/3 = 33%。
  4. 19.⑤ 3.0% $\alpha$ と $\beta$ の型が食い違う子は,表の2行(3匹+3匹)。$6/200=3.0\%$。
  5. 20.⑧ 5.0% $\beta$ と $\gamma$ の型が食い違う子は,5匹+5匹。$10/200=5.0\%$。
  6. 21.② 1.5% $\gamma$ と $\delta$ の型が食い違う子は,1匹+1匹+1匹。$3/200=1.5\%$。
  7. 22.⑦ $\gamma$-$\delta$間の$\gamma$寄り 毛色($Sp$ の有無)と各遺伝子座の型が食い違う子を数える。$\gamma$ とは 1匹(0.5%),$\delta$ とは 2匹(1.0%)で,$\gamma$ と $\delta$ の間に入り,$\gamma$ に近い(0.5+1.0=1.5% = $\gamma$-$\delta$ 間の値と一致)。
  8. 23.② (3回目:A-B境界部 / 4回目:B-C境界部) 1回目で $\mathrm{ABCCBA}$,2回目(左から4文字 $\mathrm{ABCC}$ を残す)で $\mathrm{ABCCCCBA}$。☆ $\mathrm{ABCCCCBBBBCCCCBA}$ は「左半分 $\mathrm{ABCCCCBB}$ +その逆順」なので,4回目は $\mathrm{ABCCCCBB}|\mathrm{BBCCCCBA}$ の位置,つまり B-C 境界部。その前の融合染色体は $\mathrm{ABCCCCB}$ +逆順だから,3回目は $\mathrm{ABCCCCB}|\mathrm{A}$ の位置,つまり A-B 境界部。
  9. 24.⑥ (あ)は A が3個,B が7個,C が5個。正常染色体の1個ずつをたして 4,8,6 個。正常細胞は各領域が2個なので 2,4,3。グラフ⑥。
  10. 25.② (い)は A が3個,B が3個,C が7個。正常染色体の分をたして 4,4,8 個 → 2,2,4。グラフ②。
類題 【III】

個体数変動について,問1~問3に答えなさい。

問1 個体群密度について,以下の文を読み (1)~(3) に答えなさい。

個体群とは同種の生物 (ア) の集団を意味し,その個体数を生活空間の面積や体積で割った値を個体群密度という。いま,ある湖に棲むブルーギルの個体群密度を調べるため,まず 120 匹の個体を捕獲して標識をつけて湖に戻した。7日後に網を仕掛けたところ,90 匹のブルーギルがかかっており,そのうち標識された個体は 12 匹であった (イ)。この事から,この湖には ウ 匹のブルーギルが棲んでいると推定された。

(1) 下線部 (ア) について,同種の生物ではない組合せを選び,26 にマークしなさい。

① ホンドタヌキとエゾタヌキ
② ニホンジカとエゾシカ
③ ライオンとトラ
④ ニホンイノシシとリュウキュウイノシシ
⑤ ニワトリとセキショクヤケイ

(2) 下線部 (イ) のような個体数の推定法をなんというか。27 にマークしなさい。

① 標識放流法
② 無作為標識法
③ 標識再捕法
④ 標識区画法
⑤ 標識推定法

(3) ウ に当てはまる数値を 28 にマークしなさい。

① 450
② 600
③ 900
④ 1350
⑤ 1800

問2 次の文を読み,(1)~(5) に答えなさい。

栄養を十分にふくむ培養液に少数のゾウリムシを入れて飼育する。培養液にはゾウリムシを捕食する生物はいない。培養液の量が十分で餌も十分にあれば,ある時点 $t$ における個体数の増加速度は,その時点の個体数 $N(t)$ と増殖率 $r$ との積になる。よって,

$N'(t)=dN/dt=rN(t)$ $\cdots$《1》

$N'(t)$ は個体数 $N(t)$ を時間 $t$ で微分して得られるので,《1》より $N(t)=$ エ $\cdots$《2》となる。《2》のとおりに個体数が変化するなら,図1の曲線Aのように個体数は無限に増えるはずだが,実際は曲線Bのように個体数には上限がある (オ)。これは,個体数が増えるにつれて,餌や空間などが不足し,排出物による環境の悪化も増殖に影響するからである。このように個体群の密度が変化すると,個体群の形態,生理,増殖率,生存率などが変化する現象を カ という。カ によって個体群の成長を抑える作用が働き,その強さ $r'$ は個体数に比例して増え,$r'=hN$($h$ は定数)で表される。このとき個体数の変化速度は

$N'(t)=dN/dt=(r-r')N=(r-hN)N$ $\cdots$《3》

この式から,$N$ を時間 $t$ の関数として表すと,$N(t)=r/(h+Ce^{-rt})$,$C=r/N_0-h$ $\cdots$《4》となる。ただし,$N_0$ は時間 $t=0$ のときの個体数,$e$ は自然対数の底とする。

(1) エ に当てはまる数式を選び,29 にマークしなさい。ただし,時間 $t=0$ のときの個体数を $N_0$ とする。

図1 ゾウリムシの個体群の成長曲線(縦軸は個体数,横軸は日数。TMPS作成)
図1 ゾウリムシの個体群の成長曲線(縦軸は個体数,横軸は日数。TMPS作成)
① $rN_0t$
② $N_0e^{rt}$
③ $rt+N_0$
④ $N_0rt+N_0$
⑤ $rt^2+N_0$

(2) 下線部 (オ) の値を何というか。30 にマークしなさい。

① 限界個体数
② 最大個体数
③ 最終収量
④ 環境収容力

(3) カ に当てはまる語を 31 にマークしなさい。

① 自然淘汰
② 競争的排除
③ 密度効果
④ 環境効果
⑤ 生存競争

(4) 適切に管理された培養環境下での観察から,ゾウリムシの増殖率 $r$ は 0.30 であることがわかっている。図1のデータから,この培養液における $h$ の値として適切なものを選び,32 にマークしなさい。

① 0.0005
② 0.001
③ 0.002
④ 0.004
⑤ 0.02

(5) 図1について,最初の個体数 $N_0$ が5倍になると,成長曲線はどう変化すると考えられるか。適切な図を下から選び,33 にマークしなさい。各図の縦軸は匹数,横軸は日数とし,点線,実線はそれぞれ最初の個体数が $N_0$,$5N_0$ のときの成長曲線とする。

図 最初の個体数と成長曲線(点線:N_0,実線:5N_0。TMPS作成)
図 最初の個体数と成長曲線(点線:$N_0$,実線:$5N_0$。TMPS作成)

問3 種間相互作用について,次の文を読み (1)~(3) に答えなさい。

同じ生活空間に棲む様々な種の個体群どうしが互いに及ぼす影響を,種間相互作用という。代表的な例として,被食者である小型プランクトンPと,これを食べる捕食者の小型プランクトンQ(どちらも架空の種)の個体数の関係を調べるため,以下の実験を行った。

実験1 試験管に,Pの餌となる藻を十分に入れ,PとQを10匹ずつ入れて飼育した。実験開始後,P,Qとも一時的に急増したが,やがて減少に転じ,どちらも16日までに死滅した(図2)。

実験2 実験1と同じ条件で飼育しつつ,試験管の底に砂を入れて,Pが隠れられる場所をつくったところ,両者の個体数は周期的に増減をくり返し,100日後にもどちらも生存していた(図3)。

図2 実験1における2種の個体数の変動(横軸は日数。TMPS作成)
図2 実験1における2種の個体数の変動(横軸は日数。TMPS作成)
図3 実験2におけるPとQの個体数の変動(実線:P,破線:Q。横軸は日数。TMPS作成)
図3 実験2におけるPとQの個体数の変動(実線:P,破線:Q。横軸は日数。TMPS作成)

(1) Qの個体数は図2の曲線①,②のどちらか。34 にマークしなさい。

(2) 図4は,図3の40〜110日における2種の個体数の関係を示す。なお,図3のI,III は,Q の個体数がそれぞれ極大値,極小値に達した時点,II,IV は,P の個体数がそれぞれ極小値,極大値に達した時点である。図4のア〜エのどの状態の移行に該当するか,解答欄 35~40 にマークしなさい。ただし,該当する状態がなければ ⓪ をマークしなさい。

例 状態アからイへの移行 ア→イ は ①→②→⓪

I → III:35 → 36 → 37   II → IV:38 → 39 → 40

選択肢 ①ア ②イ ③ウ ④エ ⓪該当なし

図4 図3の40〜110日における2種の個体数の関係(TMPS作成)
図4 図3の40〜110日における2種の個体数の関係(TMPS作成)

(3) 実験2のように管理された飼育環境でも野生でも,被食者,捕食者の個体数は周期的に増減する事例が知られている。被食者の数が増えるとそれを食べる捕食者も増え,やがて被食者の数が減少する。すると捕食者も食物の不足で減少し,被食者の数が再び増加に転じる。この現象は,アメリカの数学者ロトカと,イタリアの数学者ヴォルテラが,それぞれ独立に理論づけた。この方程式では,捕食者,被食者の個体数をそれぞれ $X$,$Y$ とすると,$X$,$Y$ の変化速度は

$dX/dt=-AX+BXY$, $dY/dt=CY-DXY$

ただし $A$~$D$ はそれぞれ正の定数で,$A$:捕食者の死亡率,$B$:捕食したことによる捕食者の増殖率,$C$:被食者の繁殖率,$D$:捕食者が被食者をつかまえる確率とする。実験2で,試験管の底に砂を入れたことによって,上記の $A$~$D$ のどの値がどう変化したと考えられるか。選択肢から選び,41 にマークしなさい。

① $A$が減少した
② $A$が増加した
③ $B$が減少した
④ $B$が増加した
⑤ $C$が減少した
⑥ $C$が増加した
⑦ $D$が減少した
⑧ $D$が増加した
▶ 【III】 の答えと解説を見る

【III】 の答えと解説

26:③27:③28:③29:②30:④31:③32:③33:②34:①35:②36:①37:④38:①39:④40:③41:⑦
  1. 26.③ ライオンとトラ 「交配して生殖能力のある子孫をつくれる」なら同種。ライオンとトラは別種(交雑個体は繁殖力に乏しい)。ほかは同種内の亜種・地域集団,または家畜化された同種。
  2. 27.③ 標識再捕法 標識をつけて放し,あとで捕まえた個体にふくまれる標識個体の割合から数を推定する方法は「標識再捕法」。
  3. 28.③ 900 全体の数を $N$ とすると,$N:120=90:12$。$N=120\times90/12=900$。
  4. 29.② $N_0e^{rt}$ $dN/dt=rN$ は,$N$ の変化の速さが $N$ に比例するので,指数関数 $N=N_0e^{rt}$($t=0$ で $N_0$)。
  5. 30.④ 環境収容力 その環境で,持続的に維持できる最大の個体数を「環境収容力」という。
  6. 31.③ 密度効果 個体群密度の変化によって,個体の形態・生理・増殖率・生存率などが変わる現象は「密度効果」。
  7. 32.③ 0.002 個体数が頭打ちになる上限は $N=r/h$(《3》で $dN/dt=0$)。図1の曲線Bの上限は約150なので,$h=r/150=0.30/150=0.002$。
  8. 33.② 上限 $r/h$ は $N_0$ によらないので,実線も同じ高さで頭打ちになる。最初が5倍なら,同じ形の曲線が $\ln5/r=1.6/0.30\fallingdotseq5$ 日ほど早く立ち上がるだけ。②。
  9. 34.① 被食者Pが先に増え,それを食べる捕食者Qは遅れて増える。Pは先に大きく増えて先に減る(曲線②)。遅れて立ち上がるのがQ(曲線①)。
  10. 35.② イ Iは捕食者が極大=図4の右端(イ)。
  11. 36.① ア 図4の軌道は時計回りなので,右(イ)の次は下(ア:被食者が極小)。
  12. 37.④ エ IIIは捕食者が極小=左端(エ)。I → III は イ → ア → エ。
  13. 38.① ア IIは被食者が極小=下(ア)。
  14. 39.④ エ アの次は左(エ:捕食者が極小)。
  15. 40.③ ウ IVは被食者が極大=上(ウ)。II → IV は ア → エ → ウ。
  16. 41.⑦ $D$が減少した 砂の中にPが隠れられるようになると,捕食者がPをつかまえる確率が下がる。これは $D$ の減少。

※ 類題は、本番の解き方の骨格は残しつつ、題材・数値・設定を変えて作っています。Ⅰはトリプトファンオペロンを逆の仕組みのラクトースオペロンに、Ⅱは黄色マウスを斑入りマウス(200匹、別の位置関係)に、染色体の増幅は別の断裂の組合せに、Ⅲはブルーギル・ゾウリムシ・架空のプランクトンに変えています。全欄の答えは、スクリプトで確かめてあります。

CHECK

30秒 得点診断

本番の過去問、またはそっくり類題セットを60分で解いた結果を選んでください。次にやるべきことを表示します。

大問Ⅰ(オペロン)
大問Ⅱ(遺伝・染色体)
大問Ⅲ(個体数変動)
FOR PARENTS

保護者の方へ:東北医科薬科大の生物で知っておきたい3つのこと

① 全41欄が選択式
番号をマークする形式なので、記述の採点を気にしなくて済みます。そのかわり、図やグラフの番号を読み違えるだけで失点するため、「考え方は合っているのに番号を取り違える」ミスを減らす練習が大切です。
② 理科は2科目で120分
生物と、もう1科目(物理・化学)を合わせて120分です。生物に60分を使う配分を、過去問で体に覚えさせることが大切です。
③ 秋からは「答案を見てもらう」
選択式でも、論理の書き出しや図の読み取りで癖が出ます。独学では気づきにくい癖を、第三者の目で見てもらうと最短で伸びます。
FAQ

よくある質問

Q. 東北医科薬科大学 医学部の生物2025年度は、どの順番で解くのがよいですか?

TMPSのおすすめは、論理で確実に取れる大問Ⅰ(オペロン)から入り、次に計算の多い大問Ⅱ、最後に図の読み取りが多い大問Ⅲという順番です。目安はⅠ14分、Ⅱ20分、Ⅲ21分、見直し5分(合計60分)。本番は理科2科目で120分なので、生物に60分を使う想定です。全41欄がすべて選択式(番号をマークする形式)です。

Q. 問題文が載っていなくても、どんな問題か分かりますか?

分かります。著作権に配慮して問題本文・図表は掲載していませんが、各大問の最初に「どういう問題か」として、設定・何を答えるか・解答欄の番号との対応をTMPSの言葉で説明しています。

Q. 答えの「①〜」は何に対応していますか?

問題冊子の各欄の選択肢の番号です。グラフや図を選ぶ欄は、図中の番号です。解説では番号と一緒に答えの中身(語句や数値)も書いているので、手元の問題と照らし合わせられます。

Q. そっくり類題セットとは何ですか?

2025年度と同じ3大問・同じ欄の数(41欄)と形式で、題材や数値を変えたTMPSオリジナル問題です。ラクトースオペロン、斑入りマウスの遺伝、ゾウリムシと架空のプランクトンの個体数変動など、同じ解き方が使える別の設定にしています。全欄の答えと解説をこのページに載せ、問題冊子PDFも無料で配布しています。

Q. 解説に誤りを見つけたらどうすればいいですか?

公式LINEからお知らせください。確認のうえ修正し、更新日を記載します。

安心安全・継続更新システム

問題等で誤りを発見された場合、修正しますので、TMPS医学館までLINEを下さい。

受験生・指導者の皆様からのご指摘を真摯に受け止め、最も信頼できる過去問解説・類題ライブラリーとして随時アップデートいたします。

LINEで誤りを報告・相談する

一緒に医学部を目指す友達にシェア 📣

🔥 次に読むならこちら

毎月先着3名・無料

東北医科薬科大の生物を、
あなたの答案で攻略する

「どこで時間を失ったか」「どの大問を後回しにすべきだったか」「読み違えの癖」を、Sora先生があなたの答案から直接診断します。