欄1:トリプトファンは、タンパク質をつくる20種類のうちの1つで、アミノ酸です。欄2:リプレッサーというタンパク質をつくる遺伝子 trpR は、ほかの遺伝子の働きを調節するので調節遺伝子。欄3:trpR の産物であるリプレッサーは調節タンパク質。欄4:プロモーターに結合して転写を始める酵素はRNAポリメラーゼ。
📌 このページの使い方
- 過去問集をお持ちの方:本番と同じ60分(理科2科目120分の半分)で解き、答え一覧で採点してから解説へ
- お持ちでない方:各大問の「どういう問題か」を読めば、問題の中身がそのまま分かります
- 最後にそっくり類題セット(PDF版あり)を60分で解き、初見でも同じ解き方ができるか確かめる
※ 著作権に配慮し、入試問題の本文・図表は掲載していません。解答欄の番号(1〜41)と、選択肢の番号(①〜)は、本番の問題と対応しています。
⚠️ 問題等で誤りを発見された場合、修正しますので、TMPS医学館までLINEを下さい。(迅速に確認・更新いたします)
LINEで誤りを連絡3分で分かる 2025年度の東北医科薬科大の生物
- ✅ 全3大問・全41欄。すべて「選んで番号をマークする」形式。理科は2科目で120分。生物は1科目あたり60分を想定します。
- ✅ Ⅰはトリプトファンオペロン、Ⅱはマウスの遺伝と染色体の増幅、Ⅲは個体数変動。分子・遺伝・生態が1題ずつ並びます。
- ✅ 全41欄のうち、約3/4(31欄)は「考えれば必ず1つに決まる」論理・計算・図の読み取り。残りの約1/4(10欄)が用語・事実を問う知識の欄です。知識で落とさないことより、論理の欄を全部取り切ることが得点の中心です。
- ✅ Ⅰ・Ⅱ問2は「全パターンを書き出せば終わる」問題。変異株は1つずつ、染色体の断裂は1回ずつ書き出すだけ。ひらめきは要りません。
- ✅ 図の読み取りに時間を使う。Ⅲはグラフの形から $K=r/h$、曲線の前後関係、軌道の向きを読み取ります。計算は軽く、読み違えが失点の原因です。

60分の立ち回りマップ(生物に使う分)
本番は理科2科目で120分。ここでは生物に60分を使う想定で、解く順番と「捨てどころ」をセットで覚えておきましょう。
本番の答え一覧(採点用)
解説を読む前の採点用です。「欄の番号:選択肢の番号」の形で書いています。論理・計算・図の読み取りの欄(31欄)は、全パターンの数え上げとシミュレーションで独立に確かめました。用語や事実を問う欄(10欄:1〜4、26、27、30、31、34、41)は、教科書の内容から導いて選択肢に当てはめたもので、スクリプトでは事実の正誤までは確かめられません。
Ⅰ トリプトファンオペロン(問1:1、問2:2〜4、問3:5〜11、問4:12〜15)
Ⅱ マウスの遺伝と染色体(問1:16〜22、問2:23〜25)
Ⅲ 個体数変動(問1:26〜28、問2:29〜33、問3:34〜41)
※ 選択肢の番号は、問題冊子の選択肢の並びをTMPSが読み取ったものです。手元の問題の選択肢と、解説に書いた答えの中身(語句・数値・図の特徴)が一致することを確かめてください。
採点したら → 30秒の得点診断へ大問Ⅰ トリプトファンオペロン ── 何が働いて、何が塞がれるかを書き出す
大腸菌のトリプトファン合成酵素の遺伝子群(オペロン)の仕組みの穴埋め、変異株7種の酵素活性、そして緑色蛍光タンパク質(GFP)をつないだプラスミドの実験です。全部「リプレッサーがオペレーターを塞ぐか」の1本の論理で決まります。
大腸菌のトリプトファン合成酵素の遺伝子群の仕組みを説明した文章を読み、用語の穴埋め(問1・2)、変異株のグラフ選び(問3)、GFPプラスミドの発現表選び(問4)に答える大問です。
- 1:トリプトファンが何の仲間かを答える(語句を選ぶ)
- 2〜4:調節遺伝子 trpR の名前、そこからできる調節タンパク質、プロモーターに結合して転写を始める酵素、の3つを語句から選ぶ
- 5〜11:変異株(trpR 欠損、オペレーター変異、プロモーター欠損、プラスミド導入、酵素遺伝子の欠失など)7種について、トリプトファンなし→ありの培養での酵素活性の変化を、図2のグラフ①〜④から選ぶ
- 12〜15:オペレーター・プロモーター・GFP遺伝子をつなぎ、酵素遺伝子は含まないプラスミドを、4種の株に入れたときのGFP発現を、表①〜④から選ぶ
問1・問2用語の穴埋め(欄1〜4)
問3変異株7種の酵素活性(欄5〜11)
トリプトファンオペロンは、ラクトースオペロンと逆の働き方をします。トリプトファンがあるとき、トリプトファンがリプレッサーに結合してリプレッサーが活性化し、オペレーターに結合してRNAポリメラーゼをブロック(転写ストップ)。トリプトファンがないとき、リプレッサーは不活性でオペレーターから離れ、転写が進みます。図2のグラフは、「①なし→ありで 高い値から下がる」「②ずっと高い」「③ほぼ0」「④低い値から上がる」という4型です。
1株ずつ、「プロモーター・オペレーター・酵素遺伝子」が1組そろったオペロンがあるか、リプレッサーが働けるかの2点だけ確かめます。
欄5〜11:株ごとの判定
| 欄 | 株 | 判定 | グラフ |
|---|---|---|---|
| 5 | trpR 欠損(リプレッサーがトリプトファンと結合できない) | ブロックされない → 常に転写 | 5:② |
| 6 | 5 の株に、正常な trpR をプラスミドで導入 | 正常リプレッサーが働く → なしで転写、ありで停止(trans に働く) | 6:① |
| 7 | オペレーター変異(リプレッサーが結合できない) | 塞げない → 常に転写 | 7:② |
| 8 | 7 の株に、正常なオペレーター DNA だけを導入 | 隣の酵素遺伝子にしか働かないので、染色体のオペロンは常に転写 | 8:② |
| 9 | プロモーター欠損 | RNAポリメラーゼが結合できない → ほぼ0 | 9:③ |
| 10 | 9 の株に、正常な P・O・酵素遺伝子のセットをプラスミドで導入 | プラスミド側で調節されたオペロンができる → なしで転写、ありで停止 | 10:① |
| 11 | 酵素遺伝子の欠失 | 酵素の活性は常にほぼ0 | 11:③ |

問4GFPプラスミドの発現(欄12〜15)
プラスミドには、正常なオペレーター・プロモーター・GFP遺伝子がそろっています(トリプトファンの酵素遺伝子は含まない)。GFPが出るかどうかは、宿主の株が「リプレッサーを働かせられるか」だけで決まります。表の列は、トリプトファン「なし/あり」でのGFPの有無(○・×)の組合せです。
欄12〜15:宿主の株ごとの判定
| 欄 | 宿主 | GFP(なし → あり) | 列 |
|---|---|---|---|
| 12 | trpR 欠損(リプレッサーが働けない) | ○ → ○(常に出る) | 12:② |
| 13 | オペレーター変異(染色体側だけ) | ○ → ×(プラスミドのオペレーターは正常) | 13:① |
| 14 | プロモーター欠損(染色体側だけ) | ○ → ×(プラスミドのプロモーターは正常) | 14:① |
| 15 | 酵素遺伝子の欠失 | ○ → ×(GFP遺伝子は別にあるので無関係) | 15:① |
大問Ⅰ:小問の型と着眼点
| 小問 | 型 | 着眼点 |
|---|---|---|
| 問1・2 | 用語 | 調節遺伝子/調節タンパク質/RNAポリメラーゼを区別する |
| 問3 | 変異株のグラフ | 動くもの(リプレッサー)と動かないもの(P・O)を分ける。1株ずつ書き出す |
| 問4 | GFPの発現表 | 染色体側の変異はプラスミドに影響しない。宿主のリプレッサーの有無だけで決まる |
🩺【自己診断】大問Ⅰで手が止まった人への処方箋
- 問1・2用語が出てこない → 文章の中の「〜をコードする」「〜が結合する」の語句から決める。迷ったら飛ばす
- 問3どのグラフか決められない → 「リプレッサーは働くか」「P・O・遺伝子が1組あるか」の2点を株ごとに書く
- 問3 欄8「正常なオペレーターを足したから戻る」と考える → オペレーターは隣の遺伝子にしか効かない
- 問4株の変異に引きずられる → プラスミドに必要な部品は全部あるので、宿主のリプレッサーだけを見る
大問Ⅱ 黄色マウスの遺伝と、がん細胞の染色体 ── 数え上げで押し切る
前半は、致死性をもつ顕性遺伝子(黄色の毛色の遺伝子 $A^y$)の遺伝と、4つの遺伝子座を使った組換え価・位置の決定。後半は、がん細胞で見られる「断裂・融合・橋形成」のくり返しで染色体の一部が増えるしくみです。
毛色の遺伝と組換え価の問1、「断裂・融合・橋形成」による染色体の領域の増幅を扱う問2の2本立ての大問です。
- 16:黄色マウスと灰色マウスを交配すると子の一部が黒色になる、親の遺伝子型の組合せを選ぶ
- 17・18:黄×灰の子に占める黄の割合、黄×黄の生存した子に占める黄の割合(百分率、四捨五入)
- 19〜21:$A^y/+$ の黄色マウスと $+/+$ の灰色マウスの交配で得た200匹の表から、4つの遺伝子座 α・β・γ・δ の隣り合う間の組換え価を選ぶ
- 22:$A^y$ 遺伝子座の位置(どの遺伝子座の間のどちら寄りか)を選ぶ
- 23:染色体の断裂・融合・橋形成を4回くり返したあとにできる染色体の並びから、3回目・4回目の断裂箇所の組合せを選ぶ
- 24・25:2種のがん細胞(あ)(い)の、領域ごとのDNA量(正常細胞を1とした相対値)を表すグラフを、図4の①〜⑧から選ぶ
問1(1)〜(3)黄色マウスの交配(欄16〜18)
毛色の遺伝子は3つ。$+$(灰色)、$a$(黒色)、$A^y$(黄色、$+$ と $a$ に対して顕性、ただしホモ接合体 $A^y/A^y$ は胎児期に致死)。$+$ は $a$ に対して顕性です。
欄16:子が黒色($a/a$)になるには、両親とも $a$ をもつこと。黄は $A^y/a$、灰は $+/a$。この組合せだけ。
欄17:黄色マウス($A^y/\bullet$)と灰色マウス($+/\bullet$)の子は、黄親が $A^y$ を渡す確率が 1/2 で、灰親は $A^y$ をもたないので、黄色がちょうど半分。親の遺伝子型が $A^y/+$ か $A^y/a$ か、$+/+$ か $+/a$ かによらず、黄:その他 = 1:1で 50%。
欄18:黄×黄は、子が $A^y/A^y$(致死):$A^y/\bullet$:$\bullet/\bullet$ = 1:2:1。致死がいなくなるので、生まれた子のうち黄は 2/3=67%。
問1(4)(5)組換え価と遺伝子の位置(欄19〜22)
5番染色体に並ぶ遺伝子座 α・β・γ・δ は、それぞれ2種類の型(1と2)をもちます。黄色マウス($A^y$ をもつ染色体は α₁β₁γ₁δ₁、対の染色体は α₂β₂γ₂δ₂)と灰色マウス(どちらも α₂β₂γ₂δ₂)の交配で、子200匹の毛色と各遺伝子座の型が表にまとめられています。
考え方:子は父親から $A^y$ 側か $+$ 側のどちらか1本の染色体、母親から α₂β₂γ₂δ₂ を受け取ります。表の「ヘテロ(1/2)」は黄色親由来の1型、「ホモ(2)」は2型を表します。隣り合う遺伝子座で型が食い違う子は、その間で乗換えが起こった子です。
(分子は、その間で型が食い違う行の匹数の和です。どの行も、2か所以上で乗換えが起こった形はありません。)
欄22:毛色($A^y$ をもつか)と各遺伝子座の型の食い違いを数えます。$A^y$ とのずれは β で 1.0%、γ で 3.0%。β-γ 間の 4.0% は、1.0 + 3.0 = 4.0 と足し算で一致するので、$A^y$ は β と γ の間にあり、β に近い。
問2(1)断裂・融合・橋形成のくり返し(欄23)
染色体は、セントロメア側から A・B・C の3領域が並んでいます。末端で断裂が起こり、複製後に断端どうしがつながるとセントロメアを2個もつ染色体(二動原体染色体)ができ、分裂のとき橋になってどこかで切れます。切れた片方を受け継いだ娘細胞で、また複製・融合・橋形成が起こります。
ルール:(i) 切れた染色体を複製して、断端どうしを融合 = 残った部分の文字列を逆向きにして後ろにつなぐ。(ii) 次の断裂箇所は、できた文字列の左側の一部を残す位置。全部書き出します。
最終的な染色体 ☆ は、A が6個、B が8個、C が4個の 18 文字(ABCCBAABBBBAABCCBA)。これを作る3回目と4回目の断裂箇所を、全位置について総当たりすると、3回目=B-C境界部、4回目=A-B境界部の1通りだけが当てはまります(4回目の融合で「左半分+その逆」の左右対称になる位置が決まります)。
問2(2)がん細胞のDNA量(欄24・25)
2種のがん細胞(あ)(い)は、正常な染色体 ABC を1本と、修復済みの染色体を1本もちます。領域ごとの個数を数え、正常な1本の分を足して、正常細胞(各領域が2個)を1とした相対値にします。
| 細胞 | 修復済み染色体の領域の数(A, B, C) | +1(正常染色体) | 相対値(A, B, C) | グラフ |
|---|---|---|---|---|
| (あ) | 5, 7, 3 | 6, 8, 4 | 3, 4, 2 | 24:⑧ |
| (い) | 1, 7, 7 | 2, 8, 8 | 1, 4, 4 | 25:⑤ |

大問Ⅱ:小問の型と着眼点
| 小問 | 型 | 着眼点 |
|---|---|---|
| 問1(1)〜(3) | 致死遺伝子の交配 | 遺伝子型を全部書く。致死を除いて割合を出す |
| 問1(4)(5) | 組換え価・位置 | 匹数÷総数。位置は足し算で合うかで決める |
| 問2(1) | 染色体の書き出し | 融合=逆向きにつなぐ。切る位置を全部試す |
| 問2(2) | DNA量のグラフ | 個数を数えて +1(正常染色体)→ ÷2 |
🩺【自己診断】大問Ⅱで手が止まった人への処方箋
- 問1(3)1/2 と答えた → 致死の子を除いた3つ分で割る(2/3)
- 問1(4)組換え価がずれる → 隣り合う間で型が食い違う匹数だけを足し、200で割る
- 問1(5)位置が決められない → 毛色とのずれ(β:1.0%、γ:3.0%)が、β-γ間の 4.0% に足し算で一致するか確かめる
- 問2(1)頭の中で追って混乱 → 文字列を書き出す。融合は「残した部分の逆向きを後ろに足す」
- 問2(2)グラフが合わない → 正常な1本の分を足し忘れていないか確かめる
大問Ⅲ 個体数の推定・ロジスティック成長・捕食者と被食者 ── 図を正確に読む
標識再捕法による個体数の推定、指数関数的な成長とロジスティック式、そして被食者と捕食者の個体数の周期的な変動(ロトカ・ヴォルテラ)。用語は短く、図の読み取りが長い大問です。
個体数を推定する標識再捕法(問1)、指数成長とロジスティック成長(問2)、被食者と捕食者の周期変動と、そのモデル式(問3)の3つの小問群です。
- 26:同種の個体群と言えない組合せ(交配して生殖能力のある子孫をつくれない組合せ)を選ぶ
- 27・28:標識をつけた個体を放して再捕獲する方法の名前と、湖のブルーギルの推定個体数
- 29〜31:増殖率が個体数に比例する式の解、個体数の上限の名前、個体群密度の変化が増殖に影響する現象の名前
- 32:ロジスティック式の定数 $h$(増殖率 $r$ と図の頭打ちの値から)
- 33:最初の個体数を10倍にしたとき、成長曲線がどう変わるかを表すグラフ(6つの図)を選ぶ
- 34:実験1の2本の曲線のうち、捕食者はどちらか
- 35〜40:被食者・捕食者の周期変動が、軌道図(ア〜エ)のどの状態を順にたどるか(I→III、II→IVの2本)
- 41:被食者が逃げ込める場所が増えたとき、ロトカ・ヴォルテラ式の定数 A〜D のどれがどう変わったか
問1個体数の推定(欄26〜28)
欄26:「同種」とは、交配して生殖能力のある子孫をつくれる集団。ウマとロバの子(ラバ)には生殖能力がないので別種。ほかの組合せは亜種や品種の違いで、同種内にあたります。欄27:標識をつけて放し、あとで捕まえた個体にふくまれる標識個体の割合から数を推定する方法は標識再捕法。
欄28:標識個体 100匹、再捕獲 75匹のうち標識個体 15匹。湖全体の数を $N$ とすると、標識個体の割合は等しいので
問2指数成長とロジスティック成長(欄29〜33)
欄29:増加の速さが個体数に比例する式 $dN/dt=rN$ の解は、$t=0$ で $N_0$ となる指数関数 $N=N_0e^{rt}$。欄30:個体数に上限があるとき、その上限値は環境収容力。欄31:個体群密度が変わると増殖や生存が変わる現象は密度効果。
欄32:ロジスティック式 $dN/dt=(r-hN)N$ は、$N=r/h$ のとき増加が止まります(上限 $K$)。増殖率 $r=0.16$、グラフの頭打ちは約80匹なので
欄33:上限 $K=r/h$ は最初の個体数 $N_0$ によらないので、10倍にしても同じ高さで頭打ちになります。最初が10倍なら、同じ形の曲線が早く立ち上がるだけで、その分の日数は
問3被食者と捕食者の周期変動(欄34〜41)
欄34:実験1の2本の曲線のうち、先に増えて先に減るのが被食者、それを追って遅れて増えるのが捕食者です。問われているのは捕食者なので、遅れて立ち上がる方の曲線。
欄35〜40:実験2では、2種が周期的に増減します。個体数の周期変動をロトカ・ヴォルテラ式 $dX/dt=-AX+BXY$(捕食者 $X$)、$dY/dt=CY-DXY$(被食者 $Y$)で表すと、横軸を捕食者、縦軸を被食者にとった軌道は時計回りの閉じた曲線になります。図の4つの状態は
ア=被食者が極大(上)、イ=捕食者が極小(左)、ウ=被食者が極小(下)、エ=捕食者が極大(右)。時間の順に起こるのは
これを軌道図の状態に置き換えます。I=ウ、II=イ、III=ア、IV=エ。I→III はウ→イ→ア、II→IV はイ→ア→エ。選択肢の番号に直して、ウ→イ→ア = ③→②→①、イ→ア→エ = ②→①→④。
欄41:実験2で、被食者が捕食者から逃げやすい条件(逃げ込める場所や移動できる環境)が加わったと読み取れます。このとき変わるのは、捕食者が被食者を捕らえる確率、つまり $D$ で、減少します(死亡率 $A$・増殖率 $B$・被食者の繁殖率 $C$ はそのまま)。

大問Ⅲ:小問の型と着眼点
| 小問 | 型 | 着眼点 |
|---|---|---|
| 問1 | 標識再捕法 | 標識個体の割合は等しい:$100/N=15/75$ |
| 問2 | ロジスティック | 上限 $K=r/h$。$N_0$ が変わっても上限は同じ、$\ln(\text{倍率})/r$ 日だけ早まる |
| 問3(1) | 2種の曲線 | 先に増えて減るのが被食者、遅れて追うのが捕食者 |
| 問3(2) | 軌道図 | 時計回り。時間の順に I→II→III→IV を並べてから図に当てはめる |
| 問3(3) | 式の係数 | 逃げやすくなる → 捕らえる確率 $D$ が減少 |
🩺【自己診断】大問Ⅲで手が止まった人への処方箋
- 問1推定値がずれる → 標識個体の割合の式($100/N=15/75$)を立ててから解く
- 問2 欄32$h$ が選べない → 上限 $K$ をグラフから読み取り $h=r/K$
- 問2 欄33図が決まらない → 「上限は同じか」「何日早まるか($\ln10/r$)」の2点で消去
- 問3状態の順番が分からない → I〜IVを時間の順に並べ、軌道図(時計回り)に1つずつ当てはめる
東北医科薬科大2025型 そっくり類題セット
(全3大問・41欄・解答解説つき)
2025年度の本番と同じ3大問・同じ41欄の形式(選んで番号をマーク)で、題材と数値を変えたTMPSオリジナル問題です。「ラクトースオペロン」、「斑入りマウスの遺伝と染色体の増幅」、「個体数変動(標識再捕法・ロジスティック・捕食者と被食者)」の練習に使ってください。
印刷して本番と同じように60分で解けます。解答・解説はこのページの下に掲載しています。
※ 東北医科薬科大学の入試問題ではありません。本文・設問・人物・団体(架空)はすべてTMPS医学館が作成したオリジナルで、出典のある引用ではありません。
つぎの文章を読み,問1~問4に答えなさい。
ラクトース(乳糖)は ア であり,大腸菌がラクトースを栄養源として使うには,ラクトースを分解する3種類の酵素が必要である。これら3種類の酵素の遺伝子は,大腸菌のゲノムDNA上にひとかたまりに並んでいる(図1)。酵素遺伝子群の5′側には,プロモーター配列があり,これに隣接してオペレーター配列がある。これらの酵素遺伝子群から離れたゲノムDNA上に,$lacI$ という イ があり,$lacI$ は lac リプレッサーという ウ をコードしている。培地にラクトースがないときは,lac リプレッサーがオペレーター配列に結合し,その結果 エ がプロモーター配列に結合できず,酵素遺伝子群の転写は抑制される。培地にラクトースがあるときは,ラクトースから生じる誘導物質が lac リプレッサーに結合して形を変え,リプレッサーはオペレーター配列から離れる。その結果,エ がプロモーターに結合でき,酵素遺伝子群は活発に転写される。
問1 文章中の ア に当てはまる語を選び,その番号を 1 にマークしなさい。
問2 文章中の イ~エ に当てはまる語を選び,順に 2~4 にマークしなさい。
問3 以下の (1)~(7) の大腸菌変異株を,ラクトース非含有の培地で30分培養したあと,ラクトースを添加してさらに30分培養した。培養開始時間を0分として30分ごとに酵素の活性を測定したところ,変異株ごとに図2のグラフ①~④に示す異なる結果が得られた。それぞれの変異株が示した結果として適切なものを図2のグラフ①~④から選び,解答欄 5~11 にマークしなさい。それぞれの変異株は,変異箇所以外は正常であるとする。
(1) lac リプレッサーがオペレーターに結合できない機能欠失変異をもつ大腸菌変異株($lacI^-$ と呼ぶ) 5
(2) $lacI^-$ に対して,正常な $lacI$ をプラスミドに組み込んで導入した大腸菌変異株 6
(3) オペレーターのDNA配列に変異が生じて lac リプレッサーが結合できなくなった大腸菌変異株($lacO^c$ と呼ぶ) 7
(4) $lacO^c$ に対して,正常なオペレーターDNAのみをプラスミドに組み込んで導入した大腸菌変異株 8
(5) プロモーター配列を欠失している大腸菌変異株($lacP^-$ と呼ぶ) 9
(6) $lacP^-$ に対して,正常なプロモーターとオペレーターおよび3つの酵素遺伝子をふくむDNAをプラスミドに組み込んで導入した大腸菌変異株 10
(7) ラクトース分解酵素の遺伝子群のすべてが欠失した大腸菌変異株 11
問4 野生型のラクトースオペロンに由来するオペレーターとプロモーターの下流に,オワンクラゲ由来の緑色蛍光タンパク質(GFP)遺伝子をつないだプラスミド(pLac-GFP。酵素遺伝子群は含まない)を作った。このプラスミドを,つぎの (1)~(4) の大腸菌変異株に導入し,ラクトース非含有の培地で30分培養したあと,ラクトースを添加してさらに30分培養した。この実験で観察されたGFPの発現,あるいは発現抑制の組合せとして適切なものを,下の表の①~④から選び,12~15 にマークしなさい。
(1) $lacI^-$ 大腸菌変異株 12
(2) $lacO^c$ 大腸菌変異株 13
(3) $lacP^-$ 大腸菌変異株 14
(4) ラクトース分解酵素の遺伝子群の欠失変異をもつ大腸菌変異株 15
| ① | ② | ③ | ④ | |
|---|---|---|---|---|
| ラクトース非含有時 | ○ | × | × | ○ |
| ラクトース添加時 | ○ | ○ | × | × |
表 GFP発現(○:発現,×:発現抑制)
▶ 【I】 の答えと解説を見る
【I】 の答えと解説
- 1.② 糖 ラクトースは二糖(グルコースとガラクトースがつながったもの)なので「糖」。
- 2.③ 調節遺伝子 $lacI$ のように,ほかの遺伝子の発現を調節するタンパク質をつくる遺伝子は「調節遺伝子」。
- 3.⑥ 調節タンパク質 lac リプレッサーは,オペレーターに結合して転写を調節するので「調節タンパク質」。
- 4.④ RNAポリメラーゼ DNAを鋳型にRNAを合成する酵素なので「RNAポリメラーゼ」。プロモーターに結合して転写を始める。
- 5.① リプレッサーがオペレーターに結合できないので,ラクトースの有無にかかわらず転写される。常に高い値の①。
- 6.③ 正常な $lacI$ から正常なリプレッサーができる。リプレッサーは細胞内を自由に動けるので,染色体のオペレーターに結合できる。ラクトースなしでは抑制,添加後に誘導の③(trans に働く)。
- 7.① オペレーターにリプレッサーが結合できないので,常に転写される。①。
- 8.① 正常なオペレーターDNAは,染色体上の変異したオペレーターの代わりにはならない(オペレーターは隣の酵素遺伝子にしか働かない)。染色体の酵素遺伝子は常に転写されて①。
- 9.② プロモーターがなく,RNAポリメラーゼが結合できない。ラクトースを加えても転写されず,ほぼ0の②。
- 10.③ プラスミド上に,正常なプロモーター・オペレーター・酵素遺伝子が1組そろっている。染色体の $lacI$ は正常なので,抑制と誘導が正常に働いて③。
- 11.② 酵素遺伝子そのものがないので,ラクトースを加えても活性は0のまま。②。
- 12.① リプレッサーがオペレーターに結合できない株では,プラスミドのGFPも常に発現する。ラクトース非含有時も添加時も○の①。
- 13.② 変異しているのは染色体のオペレーターだけ。プラスミドのオペレーターは正常で,リプレッサーも正常なので,非含有時は抑制,添加時は発現の②。
- 14.② 変異しているのは染色体のプロモーターだけ。プラスミドのプロモーターは正常なので,②(非含有時×,添加時○)。
- 15.② プラスミドはGFP遺伝子しかもたず,酵素遺伝子群の有無は関係しない。正常と同じ②。
染色体に関する以下の問1,問2に答えなさい。
問1 同じ遺伝子座に,異なる形質を決める遺伝子が複数あるとき,これらを対立遺伝子という。マウスの5番染色体(常染色体)の斑入り遺伝子座には,$+$(野生型),$r$,$Sp$ の3種類の対立遺伝子がある。$+$ は毛色をねずみ色にする遺伝子で,$r$ に対して顕性(優性)である。$r$ のホモ接合体は毛色が赤褐色になる。一方,$Sp$ は毛を斑入りにする変異で,$+$ や $r$ に対して顕性(優性)だが,$Sp$ のホモ接合体は胎児の段階で死亡する。これらの遺伝子型と毛色の関係をまとめると,表1のようになる。
| 遺伝子型 | 毛色 |
|---|---|
| $+/+$ | ねずみ色 |
| $+/r$ | ねずみ色 |
| $r/r$ | 赤褐色 |
| $Sp/+$ | 斑入り |
| $Sp/r$ | 斑入り |
| $Sp/Sp$ | 致死 |
表1 斑入り遺伝子座の遺伝子型と毛色の関係
(1) 斑入りマウスとねずみ色マウスを交配したところ,子マウスの一部が赤褐色であった。斑入り遺伝子座における親マウスの遺伝子型の組合せとして正しいものを選び,16 にマークしなさい。
(2) (1) の親マウスと同じ組合せ($Sp/r$ と $+/r$)のマウスを交配して得られる子マウスのうち,毛色が赤褐色になる割合(百分率)として正しいものを選び,17 にマークしなさい。ただし,小数点以下は四捨五入すること。
(3) 斑入りマウス($Sp/r$)どうしを交配して得られる子マウスのうち,毛色が赤褐色になる割合(百分率)として正しいものを選び,18 にマークしなさい。ただし,小数点以下は四捨五入すること。
次に,斑入り遺伝子座の遺伝子型が $Sp/+$ の斑入りマウスと,$+/+$ のねずみ色マウスを交配する実験を行った。5番染色体上には,$\alpha$,$\beta$,$\gamma$,$\delta$ という遺伝子座が,この順に並んでおり(等間隔とは限らない),それぞれに DNA 配列がわずかに異なる二種類の対立遺伝子型($\alpha_1$ と $\alpha_2$,$\beta_1$ と $\beta_2$,$\gamma_1$ と $\gamma_2$,$\delta_1$ と $\delta_2$)がある。斑入りマウスの $Sp$ をもつ染色体の型は $\alpha_1$,$\beta_1$,$\gamma_1$,$\delta_1$ であり,対をなす $+$ をもつ染色体の型は $\alpha_2$,$\beta_2$,$\gamma_2$,$\delta_2$ である。一方,ねずみ色マウスの2本の染色体は,どちらも $\alpha_2$,$\beta_2$,$\gamma_2$,$\delta_2$ である。
斑入りマウスとねずみ色マウスを交配して,200匹の子マウスを得た。表2は,表現型(毛色)および各遺伝子座の対立遺伝子型により分類した子マウスの匹数である。表中の「$\alpha_1/\alpha_2$」は $\alpha_1$ と $\alpha_2$ のヘテロ接合体,「$\alpha_2$」は $\alpha_2$ のホモ接合体であることを示す。
| 表現型(毛色) | $\alpha$ | $\beta$ | $\gamma$ | $\delta$ | 匹数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 斑入り | $\alpha_1/\alpha_2$ | $\beta_1/\beta_2$ | $\gamma_1/\gamma_2$ | $\delta_1/\delta_2$ | 91 |
| 斑入り | $\alpha_1/\alpha_2$ | $\beta_1/\beta_2$ | $\gamma_1/\gamma_2$ | $\delta_2$ | 1 |
| ねずみ色 | $\alpha_1/\alpha_2$ | $\beta_1/\beta_2$ | $\gamma_1/\gamma_2$ | $\delta_2$ | 1 |
| ねずみ色 | $\alpha_1/\alpha_2$ | $\beta_1/\beta_2$ | $\gamma_2$ | $\delta_2$ | 5 |
| ねずみ色 | $\alpha_1/\alpha_2$ | $\beta_2$ | $\gamma_2$ | $\delta_2$ | 3 |
| 斑入り | $\alpha_2$ | $\beta_1/\beta_2$ | $\gamma_1/\gamma_2$ | $\delta_1/\delta_2$ | 3 |
| 斑入り | $\alpha_2$ | $\beta_2$ | $\gamma_1/\gamma_2$ | $\delta_1/\delta_2$ | 5 |
| ねずみ色 | $\alpha_2$ | $\beta_2$ | $\gamma_2$ | $\delta_1/\delta_2$ | 1 |
| ねずみ色 | $\alpha_2$ | $\beta_2$ | $\gamma_2$ | $\delta_2$ | 90 |
表2 表現型および対立遺伝子型ごとの子マウスの匹数
(4) 表のデータをもとに,対立遺伝子間($\alpha$-$\beta$ 間,$\beta$-$\gamma$ 間,$\gamma$-$\delta$ 間)の組換え価(百分率)として正しい値を選び,それぞれ 19,20,21 にマークしなさい。ただし,隣接する対立遺伝子間で二重乗換えはないものとし,有効数字は二桁とする。
$\alpha$-$\beta$ 間:19 $\beta$-$\gamma$ 間:20 $\gamma$-$\delta$ 間:21
(5) 表のデータをもとに,斑入り遺伝子座の場所として適切なものを選び,22 にマークしなさい。
問2 次の文章を読み,設問 (1),(2) に答えなさい。
正常な体細胞分裂では,染色体DNAの複製とその後の分配は正確に行われる。一方,がん細胞では,特定の染色体領域のDNA量だけが増えることがある。正常な染色体には,動原体の側から末端(テロメア)の側へ,A,B,C の3つの領域がこの順に並んでいる。
染色体末端が何らかの原因で断裂し,断裂箇所が修復されないまま複製されると,断端どうしが融合して,二つの動原体をもつ融合染色体ができる。二つの動原体は反対方向に引っ張られて橋を作り,橋はどこかで切れる(断裂・融合・橋形成1回目)。切れた側の染色体を受け取った娘細胞は,複製後にまた断端どうしが融合し,次の細胞分裂で再び橋を作る(2回目)。この「断裂・融合・橋形成」のサイクルが4回くり返されると,B 領域などの DNA 量が増えた融合染色体ができる。図3は,その過程の一部(1回目と2回目の断裂箇所)と,4回目のあとにできる融合染色体(☆)を示している。
(1) 図3の☆の融合染色体ができる過程における3回目,4回目の断裂箇所として正しい組合せを選び,23 にマークしなさい。ただし,断裂は A,B,C 領域の境界部(周囲の染色体領域との境界部を含む),あるいは染色体融合部位に限って起こり,全過程で染色体の逆位,欠失,挿入は起こらないものとする。
| 3回目 | 4回目 | |
|---|---|---|
| ① | A-B境界部 | A-B境界部 |
| ② | A-B境界部 | B-C境界部 |
| ③ | B-C境界部 | A-B境界部 |
| ④ | B-C境界部 | B-C境界部 |
| ⑤ | A領域と周囲の境界部 | B-C境界部 |
| ⑥ | A領域と周囲の境界部 | C-C融合部位 |
| ⑦ | C-C融合部位 | A-B境界部 |
| ⑧ | C-C融合部位 | B-C境界部 |
(2) 「断裂・融合・橋形成」により染色体の特定領域のDNA量が増加した二種のがん細胞(あ),(い)がある。どちらの細胞も,正常染色体 $\mathrm{ABC}$ と,修復済み染色体を1本ずつもち,安定したDNA複製と染色体分配をくり返して増殖する。修復済み染色体の領域の並びは,(あ)が $\mathrm{ABCCBBBABBBCCAC}$,(い)が $\mathrm{ABCCCCBACCCBA}$ である。これらのがん細胞の染色体領域別のDNA量(値は正常細胞のDNA量を1とした相対値)を示すグラフとして正しいものを図4の①~⑧からそれぞれ選び,(あ)を 24,(い)を 25 にマークしなさい。
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【II】 の答えと解説
- 16.① $Sp/r$ と $+/r$ 赤褐色($r/r$)の子が生まれるには,両親とも $r$ をもつ必要がある。斑入りは $Sp/r$,ねずみ色は $+/r$。
- 17.② 25% 子は $Sp/+$,$Sp/r$,$+/r$,$r/r$ が1:1:1:1。致死の個体はいないので,赤褐色($r/r$)は 1/4 = 25%。
- 18.③ 33% 子は $Sp/Sp$(致死):$Sp/r$:$r/r$ = 1:2:1。生まれてくる子は3つ分なので,赤褐色は 1/3 = 33%。
- 19.⑤ 3.0% $\alpha$ と $\beta$ の型が食い違う子は,表の2行(3匹+3匹)。$6/200=3.0\%$。
- 20.⑧ 5.0% $\beta$ と $\gamma$ の型が食い違う子は,5匹+5匹。$10/200=5.0\%$。
- 21.② 1.5% $\gamma$ と $\delta$ の型が食い違う子は,1匹+1匹+1匹。$3/200=1.5\%$。
- 22.⑦ $\gamma$-$\delta$間の$\gamma$寄り 毛色($Sp$ の有無)と各遺伝子座の型が食い違う子を数える。$\gamma$ とは 1匹(0.5%),$\delta$ とは 2匹(1.0%)で,$\gamma$ と $\delta$ の間に入り,$\gamma$ に近い(0.5+1.0=1.5% = $\gamma$-$\delta$ 間の値と一致)。
- 23.② (3回目:A-B境界部 / 4回目:B-C境界部) 1回目で $\mathrm{ABCCBA}$,2回目(左から4文字 $\mathrm{ABCC}$ を残す)で $\mathrm{ABCCCCBA}$。☆ $\mathrm{ABCCCCBBBBCCCCBA}$ は「左半分 $\mathrm{ABCCCCBB}$ +その逆順」なので,4回目は $\mathrm{ABCCCCBB}|\mathrm{BBCCCCBA}$ の位置,つまり B-C 境界部。その前の融合染色体は $\mathrm{ABCCCCB}$ +逆順だから,3回目は $\mathrm{ABCCCCB}|\mathrm{A}$ の位置,つまり A-B 境界部。
- 24.⑥ (あ)は A が3個,B が7個,C が5個。正常染色体の1個ずつをたして 4,8,6 個。正常細胞は各領域が2個なので 2,4,3。グラフ⑥。
- 25.② (い)は A が3個,B が3個,C が7個。正常染色体の分をたして 4,4,8 個 → 2,2,4。グラフ②。
個体数変動について,問1~問3に答えなさい。
問1 個体群密度について,以下の文を読み (1)~(3) に答えなさい。
個体群とは同種の生物 (ア) の集団を意味し,その個体数を生活空間の面積や体積で割った値を個体群密度という。いま,ある湖に棲むブルーギルの個体群密度を調べるため,まず 120 匹の個体を捕獲して標識をつけて湖に戻した。7日後に網を仕掛けたところ,90 匹のブルーギルがかかっており,そのうち標識された個体は 12 匹であった (イ)。この事から,この湖には ウ 匹のブルーギルが棲んでいると推定された。
(1) 下線部 (ア) について,同種の生物ではない組合せを選び,26 にマークしなさい。
(2) 下線部 (イ) のような個体数の推定法をなんというか。27 にマークしなさい。
(3) ウ に当てはまる数値を 28 にマークしなさい。
問2 次の文を読み,(1)~(5) に答えなさい。
栄養を十分にふくむ培養液に少数のゾウリムシを入れて飼育する。培養液にはゾウリムシを捕食する生物はいない。培養液の量が十分で餌も十分にあれば,ある時点 $t$ における個体数の増加速度は,その時点の個体数 $N(t)$ と増殖率 $r$ との積になる。よって,
$N'(t)=dN/dt=rN(t)$ $\cdots$《1》
$N'(t)$ は個体数 $N(t)$ を時間 $t$ で微分して得られるので,《1》より $N(t)=$ エ $\cdots$《2》となる。《2》のとおりに個体数が変化するなら,図1の曲線Aのように個体数は無限に増えるはずだが,実際は曲線Bのように個体数には上限がある (オ)。これは,個体数が増えるにつれて,餌や空間などが不足し,排出物による環境の悪化も増殖に影響するからである。このように個体群の密度が変化すると,個体群の形態,生理,増殖率,生存率などが変化する現象を カ という。カ によって個体群の成長を抑える作用が働き,その強さ $r'$ は個体数に比例して増え,$r'=hN$($h$ は定数)で表される。このとき個体数の変化速度は
$N'(t)=dN/dt=(r-r')N=(r-hN)N$ $\cdots$《3》
この式から,$N$ を時間 $t$ の関数として表すと,$N(t)=r/(h+Ce^{-rt})$,$C=r/N_0-h$ $\cdots$《4》となる。ただし,$N_0$ は時間 $t=0$ のときの個体数,$e$ は自然対数の底とする。
(1) エ に当てはまる数式を選び,29 にマークしなさい。ただし,時間 $t=0$ のときの個体数を $N_0$ とする。
(2) 下線部 (オ) の値を何というか。30 にマークしなさい。
(3) カ に当てはまる語を 31 にマークしなさい。
(4) 適切に管理された培養環境下での観察から,ゾウリムシの増殖率 $r$ は 0.30 であることがわかっている。図1のデータから,この培養液における $h$ の値として適切なものを選び,32 にマークしなさい。
(5) 図1について,最初の個体数 $N_0$ が5倍になると,成長曲線はどう変化すると考えられるか。適切な図を下から選び,33 にマークしなさい。各図の縦軸は匹数,横軸は日数とし,点線,実線はそれぞれ最初の個体数が $N_0$,$5N_0$ のときの成長曲線とする。
問3 種間相互作用について,次の文を読み (1)~(3) に答えなさい。
同じ生活空間に棲む様々な種の個体群どうしが互いに及ぼす影響を,種間相互作用という。代表的な例として,被食者である小型プランクトンPと,これを食べる捕食者の小型プランクトンQ(どちらも架空の種)の個体数の関係を調べるため,以下の実験を行った。
実験1 試験管に,Pの餌となる藻を十分に入れ,PとQを10匹ずつ入れて飼育した。実験開始後,P,Qとも一時的に急増したが,やがて減少に転じ,どちらも16日までに死滅した(図2)。
実験2 実験1と同じ条件で飼育しつつ,試験管の底に砂を入れて,Pが隠れられる場所をつくったところ,両者の個体数は周期的に増減をくり返し,100日後にもどちらも生存していた(図3)。
(1) Qの個体数は図2の曲線①,②のどちらか。34 にマークしなさい。
(2) 図4は,図3の40〜110日における2種の個体数の関係を示す。なお,図3のI,III は,Q の個体数がそれぞれ極大値,極小値に達した時点,II,IV は,P の個体数がそれぞれ極小値,極大値に達した時点である。図4のア〜エのどの状態の移行に該当するか,解答欄 35~40 にマークしなさい。ただし,該当する状態がなければ ⓪ をマークしなさい。
例 状態アからイへの移行 ア→イ は ①→②→⓪
I → III:35 → 36 → 37 II → IV:38 → 39 → 40
選択肢 ①ア ②イ ③ウ ④エ ⓪該当なし
(3) 実験2のように管理された飼育環境でも野生でも,被食者,捕食者の個体数は周期的に増減する事例が知られている。被食者の数が増えるとそれを食べる捕食者も増え,やがて被食者の数が減少する。すると捕食者も食物の不足で減少し,被食者の数が再び増加に転じる。この現象は,アメリカの数学者ロトカと,イタリアの数学者ヴォルテラが,それぞれ独立に理論づけた。この方程式では,捕食者,被食者の個体数をそれぞれ $X$,$Y$ とすると,$X$,$Y$ の変化速度は
$dX/dt=-AX+BXY$, $dY/dt=CY-DXY$
ただし $A$~$D$ はそれぞれ正の定数で,$A$:捕食者の死亡率,$B$:捕食したことによる捕食者の増殖率,$C$:被食者の繁殖率,$D$:捕食者が被食者をつかまえる確率とする。実験2で,試験管の底に砂を入れたことによって,上記の $A$~$D$ のどの値がどう変化したと考えられるか。選択肢から選び,41 にマークしなさい。
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【III】 の答えと解説
- 26.③ ライオンとトラ 「交配して生殖能力のある子孫をつくれる」なら同種。ライオンとトラは別種(交雑個体は繁殖力に乏しい)。ほかは同種内の亜種・地域集団,または家畜化された同種。
- 27.③ 標識再捕法 標識をつけて放し,あとで捕まえた個体にふくまれる標識個体の割合から数を推定する方法は「標識再捕法」。
- 28.③ 900 全体の数を $N$ とすると,$N:120=90:12$。$N=120\times90/12=900$。
- 29.② $N_0e^{rt}$ $dN/dt=rN$ は,$N$ の変化の速さが $N$ に比例するので,指数関数 $N=N_0e^{rt}$($t=0$ で $N_0$)。
- 30.④ 環境収容力 その環境で,持続的に維持できる最大の個体数を「環境収容力」という。
- 31.③ 密度効果 個体群密度の変化によって,個体の形態・生理・増殖率・生存率などが変わる現象は「密度効果」。
- 32.③ 0.002 個体数が頭打ちになる上限は $N=r/h$(《3》で $dN/dt=0$)。図1の曲線Bの上限は約150なので,$h=r/150=0.30/150=0.002$。
- 33.② 上限 $r/h$ は $N_0$ によらないので,実線も同じ高さで頭打ちになる。最初が5倍なら,同じ形の曲線が $\ln5/r=1.6/0.30\fallingdotseq5$ 日ほど早く立ち上がるだけ。②。
- 34.① 被食者Pが先に増え,それを食べる捕食者Qは遅れて増える。Pは先に大きく増えて先に減る(曲線②)。遅れて立ち上がるのがQ(曲線①)。
- 35.② イ Iは捕食者が極大=図4の右端(イ)。
- 36.① ア 図4の軌道は時計回りなので,右(イ)の次は下(ア:被食者が極小)。
- 37.④ エ IIIは捕食者が極小=左端(エ)。I → III は イ → ア → エ。
- 38.① ア IIは被食者が極小=下(ア)。
- 39.④ エ アの次は左(エ:捕食者が極小)。
- 40.③ ウ IVは被食者が極大=上(ウ)。II → IV は ア → エ → ウ。
- 41.⑦ $D$が減少した 砂の中にPが隠れられるようになると,捕食者がPをつかまえる確率が下がる。これは $D$ の減少。
※ 類題は、本番の解き方の骨格は残しつつ、題材・数値・設定を変えて作っています。Ⅰはトリプトファンオペロンを逆の仕組みのラクトースオペロンに、Ⅱは黄色マウスを斑入りマウス(200匹、別の位置関係)に、染色体の増幅は別の断裂の組合せに、Ⅲはブルーギル・ゾウリムシ・架空のプランクトンに変えています。全欄の答えは、スクリプトで確かめてあります。
30秒 得点診断
本番の過去問、またはそっくり類題セットを60分で解いた結果を選んでください。次にやるべきことを表示します。
保護者の方へ:東北医科薬科大の生物で知っておきたい3つのこと
よくある質問
Q. 東北医科薬科大学 医学部の生物2025年度は、どの順番で解くのがよいですか?
TMPSのおすすめは、論理で確実に取れる大問Ⅰ(オペロン)から入り、次に計算の多い大問Ⅱ、最後に図の読み取りが多い大問Ⅲという順番です。目安はⅠ14分、Ⅱ20分、Ⅲ21分、見直し5分(合計60分)。本番は理科2科目で120分なので、生物に60分を使う想定です。全41欄がすべて選択式(番号をマークする形式)です。
Q. 問題文が載っていなくても、どんな問題か分かりますか?
分かります。著作権に配慮して問題本文・図表は掲載していませんが、各大問の最初に「どういう問題か」として、設定・何を答えるか・解答欄の番号との対応をTMPSの言葉で説明しています。
Q. 答えの「①〜」は何に対応していますか?
問題冊子の各欄の選択肢の番号です。グラフや図を選ぶ欄は、図中の番号です。解説では番号と一緒に答えの中身(語句や数値)も書いているので、手元の問題と照らし合わせられます。
Q. そっくり類題セットとは何ですか?
2025年度と同じ3大問・同じ欄の数(41欄)と形式で、題材や数値を変えたTMPSオリジナル問題です。ラクトースオペロン、斑入りマウスの遺伝、ゾウリムシと架空のプランクトンの個体数変動など、同じ解き方が使える別の設定にしています。全欄の答えと解説をこのページに載せ、問題冊子PDFも無料で配布しています。
Q. 解説に誤りを見つけたらどうすればいいですか?
公式LINEからお知らせください。確認のうえ修正し、更新日を記載します。
問題等で誤りを発見された場合、修正しますので、TMPS医学館までLINEを下さい。
受験生・指導者の皆様からのご指摘を真摯に受け止め、最も信頼できる過去問解説・類題ライブラリーとして随時アップデートいたします。
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