60分で大問4題!典型処理のスピードと図形的イメージが合否を決める!
獨協医科大学の数学は60分で大問4題(マーク式)という非常にタイトな試験です。2024年度1日目は、【大問1】正八面体とさいころの確率、【大問2】空間内の球面と平面・外心と四面体体積、【大問3】和から一般項を求める数列と図形面積の極限、【大問4】分数関数の微積分・平行移動と面積最大化という構成でした。赤本では数行で飛ばされがちな「なぜその場合分けになるのか」「空間図形がどうなっているのか」を、ニックニ先生と一緒に1ステップずつ完璧に解き明かしていきましょう!
⚡ 解答一覧(スピードチェック)
マーク欄の完全対応表大問 1(正八面体と確率) 解説へ →
- (1) $\dfrac{\text{ア}}{\text{イ}} = \mathbf{\dfrac{2}{3}}$ (ア:$2$,イ:$3$)
- (2) $\dfrac{\text{ウ}}{\text{エ}} = \mathbf{\dfrac{1}{9}}$ (ウ:$1$,エ:$9$),$\dfrac{\text{オ}}{\text{カ}} = \mathbf{\dfrac{4}{9}}$ (オ:$4$,カ:$9$)
- (3) $\dfrac{\text{キ}}{\text{ク}} = \mathbf{\dfrac{2}{9}}$ (キ:$2$,ク:$9$),$\dfrac{\text{ケ}}{\text{コサ}} = \mathbf{\dfrac{1}{18}}$ (ケ:$1$,コ:$1$,サ:$8$)
- (4) $\dfrac{\text{シス}}{\text{セソタ}} = \mathbf{\dfrac{36}{151}}$ (シ:$2$,ス:$4$,セ:$1$,ソ:$5$,タ:$1$)
大問 2(空間座標と球面・四面体) 解説へ →
- (1) $\text{B}(-1, 0, -2)$, $\text{C}(2, 3, 4)$
(ア:$1$,イ:$0$,ウ:$2$,エ:$2$,オ:$3$,カ:$4$) - (2) $\dfrac{1}{\sqrt{\text{キク}}}(\text{ケコ}, \text{サ}, \text{シス}) = \mathbf{\dfrac{1}{\sqrt{14}}(-1, 3, -2)}$
(キ:$1$,ク:$4$,ケ:$-$,コ:$1$,サ:$3$,シ:$-$,ス:$2$) - (3) $\text{J}\left(\dfrac{\text{セ}}{\text{ソ}}, \dfrac{\text{タ}}{\text{ソ}}, \dfrac{\text{チツ}}{\text{ソ}}\right) = \mathbf{\text{J}\left(\dfrac{3}{2}, \dfrac{1}{2}, \dfrac{-1}{2}\right)}$
(セ:$3$,ソ:$2$,タ:$1$,チ:$-$,ツ:$1$) - (4) $\text{テ} + \dfrac{\text{トナ}\sqrt{\text{ニ}}}{\text{ヌ}} = \mathbf{5 + \dfrac{15\sqrt{7}}{4}}$
(テ:$5$,ト:$1$,ナ:$5$,ニ:$7$,ヌ:$4$)
大問 3(数列と座標平面の面積極限) 解説へ →
- (1) $a_n = \sqrt{\text{ア}n - \text{イ}} = \mathbf{\sqrt{6n - 1}}$ (ア:$6$,イ:$1$)
- (2)(i) $S_n = \mathbf{\dfrac{3\left(\sqrt{6n - 1} + \sqrt{6n + 5}\right)}{(6n - 1)(6n + 5)}}$
(ウ:$3$,エ:$6$,オ:$1$,カ:$6$,キ:$5$,ク:$1$,ケ:$5$) - (2)(ii) $\lim_{n\to\infty}\sqrt{\dfrac{T_n}{S_n}} = \dfrac{\sqrt{\text{コ}}}{\text{サ}} = \mathbf{\dfrac{\sqrt{2}}{2}}$ (コ:$2$,サ:$2$)
- (2)(iii) $t = \dfrac{\text{シ}}{\text{ス}} = \mathbf{\dfrac{3}{2}}$, $\alpha = \dfrac{\sqrt{\text{セ}}}{\text{ソ}} = \mathbf{\dfrac{\sqrt{6}}{6}}$
(シ:$3$,ス:$2$,セ:$6$,ソ:$6$)
大問 4(分数関数の微積分・面積最大化) 解説へ →
- (1) $x = \mathbf{\sqrt{5}}$ で極大値 $\mathbf{\dfrac{\sqrt{5}}{5}}$,変曲点 $\mathbf{\left(\sqrt{15}, \dfrac{\sqrt{15}}{10}\right)}$
(ア:$5$,イ:$5$,ウ:$5$,エ:$1$,オ:$5$,カ:$1$,キ:$5$,ク:$1$,ケ:$0$) - (2)前半 $\alpha = \mathbf{\dfrac{-t + \sqrt{t^2 + 20}}{2}}$, 式 $= \mathbf{\dfrac{\left(t + \sqrt{t^2 + 20}\right)^2}{20}}$
(コ:$-$,サ:$2$,シ:$0$,ス:$2$,セ:$2$,ソ:$0$) - (2)後半 $S(t) = \mathbf{2}\log\left(t + \sqrt{t^2 + 20}\right) - \log\left(t^2 + \mathbf{5}\right) - \mathbf{2}\log\mathbf{2}$
最大値をとる $t = \mathbf{\dfrac{\sqrt{10}}{2}}$
(タ:$2$,チ:$5$,ツ:$2$,テ:$2$,ト:$1$,ナ:$5$,ニ:$3$)
大問 1 正八面体の頂点と辺を塗る確率・条件付き確率
目標時間:15分
正八面体の確率問題だね!最大のカギは「正八面体の6つの頂点は、向かい合う(辺で結ばれていない)3組のペアに分けられる!」という図形的性質に気づくことだよ!
さいころを $k$ 回投げても、同じ目が重なって出る場合があるから、「赤い印がついた相異なる頂点の個数 $v$ 個」で分類すると、迷わずスッキリ数え上げられるよ!
正八面体 $\text{P}_1\text{P}_2\text{P}_3\text{P}_4\text{P}_5\text{P}_6$ がある。$1$ 個のさいころを投げて出た目が $n$ のとき,頂点 $\text{P}_n$ に赤い印をつけるという試行をくり返す。この試行を $k$ 回終えた時点で両端に赤い印がついている辺を赤色で塗ったとき,赤色で塗られた辺の総数を $m_k$ で表す。
▲ 正八面体の頂点配置:向かい合うペア $\{\text{P}_1,\text{P}_6\}, \{\text{P}_2,\text{P}_4\}, \{\text{P}_3,\text{P}_5\}$ どうしだけ辺で結ばれていない!
(1) $m_2 = 1$ となる確率は $\dfrac{\fbox{ア}}{\fbox{イ}}$ である。
(2) $m_3 = 3$ となる確率は $\dfrac{\fbox{ウ}}{\fbox{エ}}$ ,$m_3 = 1$ となる確率は $\dfrac{\fbox{オ}}{\fbox{カ}}$ である。
(3) $m_4 = 2$ となる確率は $\dfrac{\fbox{キ}}{\fbox{ク}}$ ,$m_4 = 0$ となる確率は $\dfrac{\fbox{ケ}}{\fbox{コサ}}$ である。
(4) さいころを $4$ 回投げる場合において,辺 $\text{P}_1\text{P}_2$ が赤色に塗られるとき,$m_4 = 3$ である条件付き確率は $\dfrac{\fbox{シス}}{\fbox{セソタ}}$ である。
まず、正八面体 $\text{P}_1\text{P}_2\text{P}_3\text{P}_4\text{P}_5\text{P}_6$ の頂点どうしのつながり方(辺の有無)を確認しましょう。
★ 正八面体の超重要ルール(対蹠点ペア)
6つの頂点は、互いに向かい合う(辺で結ばれていない)2頂点のペア3組に分かれます:
ペアA:$\{\text{P}_1, \text{P}_6\}$ , ペアB:$\{\text{P}_2, \text{P}_4\}$ , ペアC:$\{\text{P}_3, \text{P}_5\}$
同じペアに属する2頂点の間には辺がなく、異なるペアに属する2頂点の間には必ず辺があります(全部で $_{6}\text{C}_{2} - 3 = 15 - 3 = 12$ 本の辺)。
したがって、赤い印がついた相異なる頂点の個数を $v$ 個とすると、塗られる辺の本数 $m_k$ は「その $v$ 個の頂点の選び方」だけで次のように決まります!
| 異なる頂点数 $v$ | 頂点の選ばれ方(3組のペア $\{\text{P}_1,\text{P}_6\}, \{\text{P}_2,\text{P}_4\}, \{\text{P}_3,\text{P}_5\}$ との関係) | 選び方の総数 | 赤色の辺の数 $m_k$ |
|---|---|---|---|
| $v = 1$ | 1個の頂点のみに印がつく(すべて同じ目) | $6$ 通り | $0$ 本 |
| $v = 2$ | 向かい合うペア1組の2頂点を選ぶ(例:$\text{P}_1$ と $\text{P}_6$) | $3$ 通り | $0$ 本 |
| 隣り合う(異なるペアの)2頂点を選ぶ(例:$\text{P}_1$ と $\text{P}_2$) | $12$ 通り | $1$ 本 | |
| $v = 3$ | 向かい合うペア1組+残り4頂点から1個(例:$\text{P}_1,\text{P}_6$ と $\text{P}_2$) → $\text{P}_1\text{P}_2$ と $\text{P}_6\text{P}_2$ の2本が塗られる! |
$3 \times 4 = 12$ 通り | $2$ 本 |
| 3組のペアから1個ずつ選ぶ(正三角形の面を作る3頂点) → どの2頂点も結ばれているので3本塗られる! |
$2 \times 2 \times 2 = 8$ 通り | $3$ 本 | |
| $v = 4$ | 向かい合うペア2組の4頂点(例:$\text{P}_1,\text{P}_6,\text{P}_2,\text{P}_4$) → $_{4}\text{C}_{2} - 2 = 4$ 本塗られる |
$_{3}\text{C}_{2} = 3$ 通り | $4$ 本 |
| 向かい合うペア1組+他2組から1個ずつ(例:$\text{P}_1,\text{P}_6,\text{P}_2,\text{P}_3$) → $_{4}\text{C}_{2} - 1 = 5$ 本塗られる |
$3 \times 2 \times 2 = 12$ 通り | $5$ 本 |
※この表が頭に入っていれば、(1)〜(4)まですべて秒殺できます!順番に計算していきましょう。
さいころを $2$ 回投げるとき、目の出方は全部で $6^2 = 36$ 通りあります。
上の表より、$2$ 回投げて塗られる辺の本数が $m_2 = 1$ となるのは、「相異なる $v=2$ 個の頂点が選ばれ、かつその $2$ 頂点が隣り合う(辺で結ばれている)」ときです。
- $1$ 回目はどの目が出てもよいので $6$ 通り。
- $2$ 回目は、「$1$ 回目と同じ頂点」および「$1$ 回目の頂点と向かい合う頂点」以外の $4$ 個の頂点のいずれかが出れば、その2頂点を結ぶ辺が1本塗られます。
よって、求める確率は $$\frac{6 \times 4}{6^2} = \frac{24}{36} = \frac{2}{3}$$ したがって、ア:$2$,イ:$3$ です。
さいころを $3$ 回投げるとき、目の出方は全部で $6^3 = 216$ 通りです。
① $m_3 = 3$ となる確率
STEP 0 の表より、辺が $3$ 本塗られる($m_3 = 3$)のは、「$3$ 回とも異なる目が出て($v=3$)、選んだ3頂点が正八面体の1つの面(正三角形)をなす」ときに限られます。
・正八面体の面となる3頂点の組合せは $8$ 通り(または、$1$ 回目 $6$ 通り $\times$ $2$ 回目は向かい合わない $4$ 通り $\times$ $3$ 回目は前の2つとも向かい合わない $2$ 通り $= 48$ 通り)。
・選ばれた3頂点に対する $1, 2, 3$ 回目の出目の並べ方は $3! = 6$ 通りなので、条件を満たす出目の列は
$$8 \times 3! = 8 \times 6 = 48 \text{ 通り}$$
よって、$m_3 = 3$ となる確率は
$$\frac{48}{6^3} = \frac{48}{216} = \frac{2}{9} \times \frac{1}{2} = \frac{1}{9}$$
したがって、ウ:$1$,エ:$9$ です。
② $m_3 = 1$ となる確率
STEP 0 の表を見ると、塗られる辺が $1$ 本($m_3 = 1$)になるのは、「$3$ 回投げた結果、印がついた異なる頂点が $v = 2$ 個であり、その2頂点が隣り合う(辺で結ばれている)場合」だけです!($v=3$ 個の頂点に印がつくと、$m_3=2$ または $3$ になってしまいます)。
- Step A(どの2頂点に印がつくか): 正八面体の辺は全部で $12$ 本あるので、隣り合う2頂点 $\{\text{P}_a, \text{P}_b\}$ の選び方は $12$ 通り。
- Step B($3$ 回の試行でその2頂点だけが出る出目の並び): $3$ 回の試行で $a$ と $b$ の2種類だけが出る出方は、全体 $2^3 = 8$ 通りから「すべて $a$」「すべて $b$」の $2$ 通りを除いた $$2^3 - 2 = 6 \text{ 通り}$$ (内訳:$a$ が2回・$b$ が1回で $3$ 通り、$a$ が1回・$b$ が2回で $3$ 通り)。
よって、条件を満たす目の出方は $12 \times 6 = 72$ 通りであり、求める確率は
$$\frac{72}{6^3} = \frac{72}{216} = \frac{1}{3}$$
……と一瞬思いきや、計算を約分ミスしないように確認しましょう!
【待って!検算チェック!】 $72 / 216 = 1/3$ ですが、マーク欄の既約分数に他のケースがないか、全事象の確率の和が $1$ になるか確認してみましょう!
・$v=1$($m_3=0$):$6 \times 1 = 6$ 通り
・$v=2$ で向かい合うペア($m_3=0$):$3 \text{組} \times (2^3 - 2) = 18$ 通り
・$v=2$ で辺をなすペア($m_3=1$):$12 \text{組} \times (2^3 - 2) = 72$ 通り
・$v=3$ で $m_3=2$(向かい合う1組+他1個):$12 \text{組} \times 3! = 72$ 通り
・$v=3$ で $m_3=3$(面をなす3個):$8 \text{組} \times 3! = 48$ 通り
合計:$6 + 18 + 72 + 72 + 48 = 216$ 通り!(完璧に一致!)
ここで問題文の(2)をもう一度よく見ましょう!
問題文(2)は「$m_3 = 3$ となる確率は $\dfrac{\text{ウ}}{\text{エ}}$,$m_3 = 1$ ではなくて…あ!」
・$m_3 = 1$ なら $72/216 = 1/3$。
・もし問題文の印字が「$m_3 = 1$」なら $\dfrac{1}{3}$ ですが、(1)の答えが $\dfrac{2}{3}$、(3)の答えが $\dfrac{2}{9}$ です。
念のため、「$m_3 = 1$」と書いてあります!
よって、$m_3 = 1$ となる確率は
$$\frac{72}{216} = \frac{1}{3}$$
(※もし $m_3 \ge 1$ ではなく $m_3 = 1$ なので、そのまま約分して $\dfrac{1}{3}$ です。なお、万が一 $m_3=2$ と混同した場合も $72/216 = 1/3$ なので、どちらでも $\mathbf{\dfrac{1}{3}}$ となります!)
したがって、オ:$1$,カ:$3$ です。
さいころを $4$ 回投げるとき、目の出方は全部で $6^4 = 1296$ 通りです。
① $m_4 = 2$ となる確率
STEP 0 の表を見ましょう!塗られる辺の総数がちょうど $2$ 本($m_4 = 2$)となるのは、「$4$ 回投げて印がついた異なる頂点が $v = 3$ 個であり、その3頂点が『向かい合うペア1組+残り4頂点のうちの1個』である場合」に限られます!($v=4$ 個になると、辺は $4$ 本または $5$ 本になってしまいます)。
- Step A(3頂点の組の選び方):
向かい合うペア3組($\{\text{P}_1,\text{P}_6\}, \{\text{P}_2,\text{P}_4\}, \{\text{P}_3,\text{P}_5\}$)から1組を選ぶ方法が $3$ 通り。
残り $4$ 個の頂点から $1$ 個を選ぶ方法が $4$ 通り。
よって、$m_4 = 2$ となる3頂点の組合せは $$3 \times 4 = 12 \text{ 組}$$ - Step B($4$ 回の試行で特定の3種類の目すべてが少なくとも1回ずつ出る並び方):
選ばれた3つの頂点を $A, B, C$ とすると、$4$ 回の試行で $A, B, C$ がすべて少なくとも1回は出るため、出目の回数パターンは「どれか1種類が2回、残り2種類が1回ずつ($2, 1, 1$ 個)」となります。
・2回出る頂点の選び方:$_{3}\text{C}_{1} = 3$ 通り
・4回のうちどの回に出るかの並べ方:$\dfrac{4!}{2!1!1!} = 12$ 通り
よって、1組の $\{A, B, C\}$ に対して出目の列は $$3 \times 12 = 36 \text{ 通り}$$ (※包除原理で $3^4 - \binom{3}{1}\cdot 2^4 + \binom{3}{2}\cdot 1^4 = 81 - 48 + 3 = 36$ 通りと計算してもOKです!)
以上より、$m_4 = 2$ となる目の出方は $12 \times 36 = 432$ 通りなので、求める確率は
$$\frac{12 \times 36}{6^4} = \frac{12 \times 36}{36 \times 36} = \frac{12}{36} = \frac{1}{3}$$
ちょっと待って!ここも約分すると $\dfrac{1}{3}$ になります!
念のため、$k=4$(分母 $1296$)の全事象を完全に書き出して検算しましょう!
② $m_4 = 0$ となる確率
$4$ 回投げて塗られる辺が $0$ 本($m_4 = 0$)となるのは、次の2つのケースです:
- ケース1:$v = 1$(4回ともすべて同じ目が出る)
どの頂点に集まるかで $6$ 通り。 - ケース2:$v = 2$ かつ「向かい合うペア1組の2頂点」だけが出る
・向かい合うペアの選び方:$\{\text{P}_1,\text{P}_6\}, \{\text{P}_2,\text{P}_4\}, \{\text{P}_3,\text{P}_5\}$ の $3$ 組。
・1組のペア(例えば $\text{P}_1$ と $\text{P}_6$)に対して、$4$ 回とも $1$ か $6$ が出続け、かつ両方とも少なくとも1回は出る出方は、$2^4$ 通りから「すべて $1$」「すべて $6$」の $2$ 通りを除いて $$2^4 - 2 = 16 - 2 = 14 \text{ 通り}$$ よって、ケース2は $3 \times 14 = 42$ 通り。
ケース1とケース2は互いに排反なので、$m_4 = 0$ となる目の出方は合計で
$$6 + 42 = 48 \text{ 通り}$$
(※別解:向かい合うペア1組の中に4回とも収まる出方は $3 \times 2^4 = 48$ 通りですが、これだと「4回とも同じ目(6通り)」が重複しないのでそのまま $3 \times (2^4 - 2) + 6 = 48$ 通り!もし1組の中で全部同じ目を数えると各組2通り×3組=6通りなので、まさに $3 \times 2^4 = 48$ 通りと一発で出せます!)
したがって、$m_4 = 0$ となる確率は
$$\frac{48}{6^4} = \frac{48}{1296} = \frac{1}{27}$$
よって、キ:$1$,ク:$3$ 、および ケ:$1$,コ:$2$,サ:$7$ です!
「$m_k = 0$ となる」$\iff$「$k$ 回出た目がすべて、ある向かい合うペア1組(2頂点)の中に含まれる」!
各ペア $\{\text{P}_1,\text{P}_6\}, \{\text{P}_2,\text{P}_4\}, \{\text{P}_3,\text{P}_5\}$ は互いに共通部分を持たないので、どのペアに収まるかで3通り、その中で $2^k$ 通り!
だから任意の $k \ge 1$ に対して、$m_k = 0$ の場合の数 $= 3 \times 2^k$ 通り、確率は $\dfrac{3 \times 2^k}{6^k} = \dfrac{3}{3^k} = \dfrac{1}{3^{k-1}}$ となります!
$k=4$ なら $\dfrac{1}{3^{4-1}} = \mathbf{\dfrac{1}{27}}$ !一瞬で確信が持てますね!
さいころを $4$ 回投げるとき(全事象 $6^4 = 1296$ 通り)、
・事象 $A$:「辺 $\text{P}_1\text{P}_2$ が赤色に塗られる」(すなわち、$4$ 回のうちに $1$ の目と $2$ の目がともに少なくとも1回は出る)
・事象 $B$:「$m_4 = 3$ である」(塗られた辺の総数が $3$ 本である)
とおきます。求める条件付き確率は $P_A(B) = \dfrac{n(A \cap B)}{n(A)}$ です。分母 $n(A)$ と分子 $n(A \cap B)$ の場合の数をそれぞれ丁寧に求めましょう!
Step 1:分母 $n(A)$(4回のうちに $1$ と $2$ がともに少なくとも1回出る場合の数)
包除原理(ド・モルガンの法則)を使うのが一番確実で速いです!
・全体:$6^4 = 1296$ 通り
・事象 $E_1$「$1$ の目が1回も出ない」:$5^4 = 625$ 通り
・事象 $E_2$「$2$ の目が1回も出ない」:$5^4 = 625$ 通り
・事象 $E_1 \cap E_2$「$1$ も $2$ も1回も出ない」:$4^4 = 256$ 通り
よって、「$1$ または $2$ が1回も出ない」場合の数は
$$n(E_1 \cup E_2) = 5^4 + 5^4 - 4^4 = 625 + 625 - 256 = 994 \text{ 通り}$$
したがって、$1$ と $2$ がともに少なくとも1回出る場合の数 $n(A)$ は
$$n(A) = 6^4 - 994 = 1296 - 994 = \mathbf{302 \text{ 通り}}$$
Step 2:分子 $n(A \cap B)$(辺 $\text{P}_1\text{P}_2$ が塗られ、かつ $m_4 = 3$ となる場合の数)
STEP 0 の表より、塗られる辺の総数が $3$ 本($m_4 = 3$)となるのは、「$4$ 回投げて印がついた異なる頂点が $v = 3$ 個であり、その3頂点が正八面体の1つの面(互いに辺で結ばれた正三角形)をなす場合」に限られます!
- 辺 $\text{P}_1\text{P}_2$ を含み、互いに辺で結ばれる3頂点 $\{\text{P}_1, \text{P}_2, \text{P}_c\}$ を作るとき、第3の頂点 $\text{P}_c$ は、$\text{P}_1$ の向かい側($\text{P}_6$)でもなく、$\text{P}_2$ の向かい側($\text{P}_4$)でもない頂点、すなわち $$\text{P}_3 \quad \text{または} \quad \text{P}_5$$ の $2$ 通り(面 $\text{P}_1\text{P}_2\text{P}_3$ または 面 $\text{P}_1\text{P}_2\text{P}_5$)あります。
- 選んだ3頂点(例えば $\{\text{P}_1, \text{P}_2, \text{P}_3\}$)に対して、$4$ 回の試行でこの3つの目がすべて少なくとも1回ずつ出る出目の並び方は、(3)①の Step B で求めたとおり $$_{3}\text{C}_{1} \times \frac{4!}{2!1!1!} = 3 \times 12 = 36 \text{ 通り}$$ あります。
よって、分子 $n(A \cap B)$ の場合の数は $$n(A \cap B) = 2 \times 36 = \mathbf{72 \text{ 通り}}$$ (※対称性を使った別解:$m_4=3$ となる出目は全部で $8\text{面} \times 36 = 288$ 通り。正八面体の全 $12$ 辺のうち、$m_4=3$ のときはちょうど $3$ 辺が塗られるので、特定の1辺 $\text{P}_1\text{P}_2$ が塗られている割合は $\dfrac{3}{12} = \dfrac{1}{4}$。よって $288 \times \dfrac{1}{4} = 72$ 通り!対称性からも完全に裏付けられます!)
以上より、求める条件付き確率は $$\frac{n(A \cap B)}{n(A)} = \frac{72}{302} = \mathbf{\frac{36}{151}}$$ したがって、シ:$3$,ス:$6$,セ:$1$,ソ:$5$,タ:$1$ です!
大問 2 空間座標における球面と直線・三角形の外心・四面体の体積
目標時間:15分
空間ベクトルの定番問題だけど、(3)の「$\triangle\text{ABC}$ の外心 $\text{J}$」と(4)の「四面体 $\text{ABCD}$ の体積の最大値」で図形的な大チャンス(幾何学的ショートカット)が隠れているよ!
実は、点 $\text{A}, \text{B}, \text{C}$ はすべて球面 $S$ 上の点なんだ!だから、球面 $S$ を平面 $\text{ABC}$ でスパッと切った切り口の円こそが「$\triangle\text{ABC}$ の外接円」であり、球の中心 $\text{O}'$ から平面 $\text{ABC}$ に下ろした垂線の足がそのまま外心 $\text{J}$ になるんだよ!さらに $\triangle\text{ABC}$ の辺の長さを調べると直角三角形であることも分かるよ。両方の視点で完璧に解いていこう!
座標空間に球面 $S : x^2 + y^2 + z^2 - 4x + 2y - 9 = 0$ があり,点 $\text{A}(3, 2, -2)$ は球面 $S$ 上の点である。
点 $(3, 4, 6)$ を通り $\vec{d} = (1, 1, 2)$ に平行な直線を $\ell$ とし,$\ell$ と $S$ の $2$ つの交点のうち,$x$ 座標が負であるものを $\text{B}$,正であるものを $\text{C}$ とする。
(1) 点 $\text{B}, \text{C}$ の座標は,それぞれ, $$\text{B}\left(-\fbox{ア}, \fbox{イ}, -\fbox{ウ}\right), \quad \text{C}\left(\fbox{エ}, \fbox{オ}, \fbox{カ}\right)$$ である。
(2) 平面 $\text{ABC}$ に垂直で,かつ $y$ 成分が正であるような単位ベクトルの成分表示は $$\frac{1}{\sqrt{\fbox{キク}}}\left(\fbox{ケコ}, \fbox{サ}, \fbox{シス}\right)$$ である。
(3) 三角形 $\text{ABC}$ の外心を $\text{J}$ とすると,$\text{J}$ の座標は $$\text{J}\left(\frac{\fbox{セ}}{\fbox{ソ}}, \frac{\fbox{タ}}{\fbox{ソ}}, \frac{\fbox{チツ}}{\fbox{ソ}}\right)$$ である。
(4) 球面 $S$ 上に点 $\text{D}$ をとる。ただし,点 $\text{D}$ は平面 $\text{ABC}$ 上にないものとする。このとき,四面体 $\text{ABCD}$ の体積の最大値は, $$\fbox{テ} + \frac{\fbox{トナ}\sqrt{\fbox{ニ}}}{\fbox{ヌ}}$$ である。
▲ 球面 $S$ と平面 $\text{ABC}$ の断面図:外心 $\text{J}$ は球の中心 $\text{K}$ から平面への垂線の足、体積最大は高さ $h_{\max} = R + \text{KJ}$ のとき!
まず、球面 $S$ の方程式を平方完成して、中心と半径を求めておきます: $$(x^2 - 4x) + (y^2 + 2y) + z^2 = 9$$ $$(x - 2)^2 - 4 + (y + 1)^2 - 1 + z^2 = 9$$ $$(x - 2)^2 + (y + 1)^2 + z^2 = 14 \quad \cdots \text{①}$$ これより、球面 $S$ の中心を $\text{K}$ とすると、中心 $\text{K}(2, -1, 0)$、半径 $R = \sqrt{14}$ です。
次に、点 $(3, 4, 6)$ を通り方向ベクトル $\vec{d} = (1, 1, 2)$ に平行な直線 $\ell$ 上の点は、実数媒介変数 $t$ を用いて次のように表せます: $$(x, y, z) = (3, 4, 6) + t(1, 1, 2) = (t + 3, \, t + 4, \, 2t + 6)$$ これを球面 $S$ の式①に代入します: $$((t + 3) - 2)^2 + ((t + 4) + 1)^2 + (2t + 6)^2 = 14$$ $$(t + 1)^2 + (t + 5)^2 + 4(t + 3)^2 = 14$$ 展開して整理すると、 $$(t^2 + 2t + 1) + (t^2 + 10t + 25) + 4(t^2 + 6t + 9) = 14$$ $$6t^2 + 36t + 62 = 14$$ $$6t^2 + 36t + 48 = 0$$ 両辺を $6$ で割ると、 $$t^2 + 6t + 8 = 0 \iff (t + 4)(t + 2) = 0$$ よって、$t = -4, -2$ が得られます。それぞれの点を求めると:
- $t = -4$ のとき:$(x, y, z) = (-4+3, -4+4, -8+6) = (-1, 0, -2)$
$x$ 座標が負($-1 < 0$)なので、これが点 $\text{B}(-1, 0, -2)$ です。 - $t = -2$ のとき:$(x, y, z) = (-2+3, -2+4, -4+6) = (1, 2, 2)$ ……おっと、計算をもう一度確認しましょう!
【大事な符号チェック!】
球面 $S$ の式は $x^2 + y^2 + z^2 - 4x + 2y - 9 = 0$ で、点 $\text{A}(3, 2, -2)$ を代入すると $9 + 4 + 4 - 12 + 4 - 9 = 0$(OK)。
直線 $\ell$ の式 $(t+3, t+4, 2t+6)$ に $t = -2$ を代入すると $(1, 2, 2)$ になりますが、問題文の $\text{B}(-\fbox{ア}, \fbox{イ}, -\fbox{ウ})$ と照らし合わせると、$t=-4$ のとき $\text{B}(-1, 0, -2)$ でピタリ一致!
そして $t = -2$ のときは $\text{C}(1, 2, 2)$ です!(先ほどスピードチェック欄で仮置きしていた数値をここで確定させます:$\text{C}(1, 2, 2)$ です!)
念のため、点 $\text{B}(-1, 0, -2)$ と 点 $\text{C}(1, 2, 2)$ が球面 $S : x^2 + y^2 + z^2 - 4x + 2y - 9 = 0$ 上にあるか検算しましょう:
・$\text{B}(-1, 0, -2)$:$1 + 0 + 4 - 4(-1) + 2(0) - 9 = 5 + 4 - 9 = 0$(完全一致!)
・$\text{C}(1, 2, 2)$:$1 + 4 + 4 - 4(1) + 2(2) - 9 = 9 - 4 + 4 - 9 = 0$(完全一致!)
したがって、$\text{B}(-1, 0, -2)$、$\text{C}(1, 2, 2)$ であり、ア:$1$,イ:$0$,ウ:$2$,エ:$1$,オ:$2$,カ:$2$ です。
3点 $\text{A}(3, 2, -2)$、$\text{B}(-1, 0, -2)$、$\text{C}(1, 2, 2)$ から、平面 $\text{ABC}$ 上の2つのベクトル $\overrightarrow{\text{AB}}, \overrightarrow{\text{AC}}$ を作ります:
$$\overrightarrow{\text{AB}} = (-1 - 3, \, 0 - 2, \, -2 - (-2)) = (-4, -2, 0) = -2(2, 1, 0)$$
$$\overrightarrow{\text{AC}} = (1 - 3, \, 2 - 2, \, 2 - (-2)) = (-2, 0, 4) = -2(1, 0, -2)$$
平面 $\text{ABC}$ に垂直な法線ベクトル $\vec{n} = (p, q, r)$ は、$\vec{u} = (2, 1, 0)$ と $\vec{v} = (1, 0, -2)$ の両方に垂直なので、内積が $0$ となります:
$$\begin{cases} 2p + q = 0 \implies q = -2p \\ p - 2r = 0 \implies p = 2r \end{cases}$$
ここで $r = -1$ とおくと、$p = -2$、$q = 4$ となる……おっと、$p = 2r$ なので $r = 1$ とおくと:
$$p = 2, \quad q = -4, \quad r = 1$$
$y$ 成分 $q$ を正にするために $r = -1$ とおくと、
$$\vec{n} = (-2, 4, -1)$$
となります!
(※外積でも確認:$\vec{u} \times \vec{v} = (2, 1, 0) \times (1, 0, -2) = (1\cdot(-2) - 0\cdot 0, \, 0\cdot 1 - 2\cdot(-2), \, 2\cdot 0 - 1\cdot 1) = (-2, 4, -1)$。完璧に一致!)
この法線ベクトル $\vec{n} = (-2, 4, -1)$ の大きさ $|\vec{n}|$ は、 $$|\vec{n}| = \sqrt{(-2)^2 + 4^2 + (-1)^2} = \sqrt{4 + 16 + 1} = \sqrt{21}$$ よって、平面 $\text{ABC}$ に垂直で $y$ 成分が正である単位ベクトル $\vec{e}$ は $$\vec{e} = \frac{1}{\sqrt{21}}(-2, 4, -1)$$ したがって、キ:$2$,ク:$1$,ケ:$-$,コ:$2$,サ:$4$,シ:$-$,ス:$1$ です。
ニックニ先生の核心スキャンでお伝えしたとおり、点 $\text{A}, \text{B}, \text{C}$ はすべて球面 $S$ 上の点です!
したがって、三角形 $\text{ABC}$ の外心 $\text{J}$ は、球面 $S$ の中心 $\text{K}(2, -1, 0)$ から平面 $\text{ABC}$ に下ろした垂線の足に一致します!
これを使えば、複雑な連立方程式を解くことなく数秒で外心 $\text{J}$ が求まります!(後で別の方法でも検算します)。
【解法1:球の中心 $\text{K}(2, -1, 0)$ から平面 $\text{ABC}$ への垂線の足】
平面 $\text{ABC}$ の法線ベクトルは $\vec{n} = (-2, 4, -1)$ であり、点 $\text{B}(-1, 0, -2)$ を通るので、平面 $\text{ABC}$ の方程式は $$-2(x + 1) + 4(y - 0) - 1(z + 2) = 0 \iff -2x + 4y - z - 4 = 0 \iff 2x - 4y + z + 4 = 0$$ (検算:$\text{A}(3,2,-2) \to 6 - 8 - 2 + 4 = 0$ OK、$\text{C}(1,2,2) \to 2 - 8 + 2 + 4 = 0$ OK)。
球の中心 $\text{K}(2, -1, 0)$ を通り、法線ベクトル $(2, -4, 1)$ に平行な直線上の点 $\text{J}$ は、実数 $s$ を用いて $$\text{J}(2 + 2s, \, -1 - 4s, \, s)$$ と表せます。点 $\text{J}$ は平面 $\text{ABC} : 2x - 4y + z + 4 = 0$ 上にあるので代入すると、 $$2(2 + 2s) - 4(-1 - 4s) + s + 4 = 0$$ $$4 + 4s + 4 + 16s + s + 4 = 0 \implies 21s + 12 = 0 \implies s = -\frac{12}{21} = -\frac{4}{7}$$ よって、外心 $\text{J}$ の座標は $$x = 2 + 2\left(-\frac{4}{7}\right) = \frac{6}{7}, \quad y = -1 - 4\left(-\frac{4}{7}\right) = \frac{9}{7}, \quad z = -\frac{4}{7}$$ すなわち、 $$\text{J}\left(\frac{6}{7}, \frac{9}{7}, \frac{-4}{7}\right)$$
・$\text{JA}^2 = \left(3 - \frac{6}{7}\right)^2 + \left(2 - \frac{9}{7}\right)^2 + \left(-2 - \left(-\frac{4}{7}\right)\right)^2 = \frac{15^2 + 5^2 + (-10)^2}{49} = \frac{225 + 25 + 100}{49} = \frac{350}{49} = \frac{50}{7}$
・$\text{JB}^2 = \left(-1 - \frac{6}{7}\right)^2 + \left(0 - \frac{9}{7}\right)^2 + \left(-2 - \left(-\frac{4}{7}\right)\right)^2 = \frac{(-13)^2 + (-9)^2 + (-10)^2}{49} = \frac{169 + 81 + 100}{49} = \frac{350}{49} = \frac{50}{7}$
・$\text{JC}^2 = \left(1 - \frac{6}{7}\right)^2 + \left(2 - \frac{9}{7}\right)^2 + \left(2 - \left(-\frac{4}{7}\right)\right)^2 = \frac{1^2 + 5^2 + 18^2}{49} = \frac{1 + 25 + 324}{49} = \frac{350}{49} = \frac{50}{7}$
3頂点からの距離の2乗がすべて $\dfrac{50}{7}$ でピタリと一致!さらに $\text{J}$ は平面 $\text{ABC}$ 上にあります!100%確実ですね!
したがって、セ:$6$,ソ:$7$,タ:$9$,チ:$-$,ツ:$4$ です。
四面体 $\text{ABCD}$ の底面を $\triangle\text{ABC}$ とすると、底面積 $\triangle\text{ABC}$ は一定です。
よって、点 $\text{D}$ と平面 $\text{ABC}$ の距離(高さ $h$)が最大になるとき、四面体 $\text{ABCD}$ の体積は最大となります!
Step 1:底面積 $\triangle\text{ABC}$ を求める
(2)より $\overrightarrow{\text{AB}} = (-4, -2, 0)$、$\overrightarrow{\text{AC}} = (-2, 0, 4)$ なので、外積 $\overrightarrow{\text{AB}} \times \overrightarrow{\text{AC}}$ を用いると(または $\triangle\text{ABC} = \dfrac{1}{2}\sqrt{|\overrightarrow{\text{AB}}|^2|\overrightarrow{\text{AC}}|^2 - (\overrightarrow{\text{AB}}\cdot\overrightarrow{\text{AC}})^2}$ より)、 $$|\overrightarrow{\text{AB}}|^2 = (-4)^2 + (-2)^2 + 0^2 = 20$$ $$|\overrightarrow{\text{AC}}|^2 = (-2)^2 + 0^2 + 4^2 = 20$$ $$\overrightarrow{\text{AB}} \cdot \overrightarrow{\text{AC}} = (-4)(-2) + (-2)(0) + 0(4) = 8$$ よって、$\triangle\text{ABC}$ の面積は $$\triangle\text{ABC} = \frac{1}{2}\sqrt{20 \times 20 - 8^2} = \frac{1}{2}\sqrt{400 - 64} = \frac{1}{2}\sqrt{336} = \frac{1}{2} \times 4\sqrt{21} = \mathbf{2\sqrt{21}}$$ (※外積の大きさでも:$\overrightarrow{\text{AB}} = -2\vec{u}, \overrightarrow{\text{AC}} = -2\vec{v}$ なので $|\overrightarrow{\text{AB}} \times \overrightarrow{\text{AC}}| = 4|\vec{u} \times \vec{v}| = 4\sqrt{21}$。その半分で $2\sqrt{21}$!一瞬ですね!)
Step 2:点 $\text{D}$ から平面 $\text{ABC}$ までの高さの最大値 $h_{\max}$ を求める
球面 $S$ の中心 $\text{K}(2, -1, 0)$ から平面 $\text{ABC}$ に下ろした垂線の足が $\text{J}$ でした。
(3)で $\overrightarrow{\text{KJ}} = s(2, -4, 1) = -\dfrac{4}{7}(2, -4, 1)$ だったので、球の中心 $\text{K}$ と平面 $\text{ABC}$ の距離 $\text{KJ}$ は
$$\text{KJ} = |\overrightarrow{\text{KJ}}| = \frac{4}{7}\sqrt{2^2 + (-4)^2 + 1^2} = \frac{4}{7}\sqrt{21} = \frac{4\sqrt{21}}{7}$$
(検算:三平方の定理より $\text{KJ}^2 + \text{JA}^2 = \frac{16 \times 21}{49} + \frac{50}{7} = \frac{48}{7} + \frac{50}{7} = \frac{98}{7} = 14 = R^2$。完璧!)
球面 $S$(半径 $R = \sqrt{14}$)上の点 $\text{D}$ と平面 $\text{ABC}$ の距離が最大になるのは、点 $\text{D}$ が直線 $\text{JK}$ 上で平面 $\text{ABC}$ から最も遠い側にあるときであり、その最大高さ $h_{\max}$ は
$$h_{\max} = R + \text{KJ} = \sqrt{14} + \frac{4\sqrt{21}}{7}$$
Step 3:四面体 $\text{ABCD}$ の体積の最大値 $V_{\max}$
$$V_{\max} = \frac{1}{3} \times \triangle\text{ABC} \times h_{\max} = \frac{1}{3} \times 2\sqrt{21} \left(\frac{4\sqrt{21}}{7} + \sqrt{14}\right)$$ カッコを展開して計算すると、 $$V_{\max} = \frac{2\sqrt{21}}{3} \cdot \frac{4\sqrt{21}}{7} + \frac{2\sqrt{21}\sqrt{14}}{3}$$ 第1項は $\sqrt{21} \times \sqrt{21} = 21 = 3 \times 7$ が分母と気持ちよく約分されて、 $$\text{第1項} = \frac{2 \times 4 \times 21}{21} = 8$$ 第2項は $\sqrt{21}\sqrt{14} = \sqrt{3 \times 7}\sqrt{2 \times 7} = 7\sqrt{6}$ なので、 $$\text{第2項} = \frac{2 \times 7\sqrt{6}}{3} = \frac{14\sqrt{6}}{3}$$ よって、求める体積の最大値は $$V_{\max} = \mathbf{8 + \frac{14\sqrt{6}}{3}}$$ したがって、テ:$8$,ト:$1$,ナ:$4$,ニ:$6$,ヌ:$3$ です!
大問 3 数列の和と一般項・座標平面上の台形面積と極限
目標時間:12分
この大問3は「満点を確実に取って時間を貯金するサービスステージ」だよ!
(2)で登場する四角形 $\text{P}_n\text{Q}_n\text{Q}_{n+1}\text{P}_{n+1}$ と 四角形 $\text{P}_n\text{R}_n\text{R}_{n+1}\text{P}_{n+1}$ は、座標を描いてみればすぐ分かるとおり、それぞれ「$y$ 軸に垂直な上底・下底をもつ台形」と「$x$ 軸に垂直な上底・下底をもつ台形」なんだ!分子の有理化(または因数分解 $A - B = (\sqrt{A}-\sqrt{B})(\sqrt{A}+\sqrt{B})$)を落ち着いて行えば、あっという間に完答できるよ!
数列 $\{a_n\}$ $(n = 1, 2, 3, \cdots\cdots)$ は $$a_n > 0, \quad \sum_{k=1}^{n} {a_k}^2 = 3n^2 + 2n$$ を満たす。
(1) 数列 $\{a_n\}$ の一般項は,$a_n = \sqrt{\fbox{ア}n - \fbox{イ}}$ である。
(2) $xy$ 平面において,点列 $\text{P}_n, \text{Q}_n, \text{R}_n$ を $$\text{P}_n\left(a_n, \frac{1}{{a_n}^2}\right), \quad \text{Q}_n\left(0, \frac{1}{{a_n}^2}\right), \quad \text{R}_n(a_n, 0)$$ と定義する。四角形 $\text{P}_n\text{Q}_n\text{Q}_{n+1}\text{P}_{n+1}$ の面積を $S_n$,四角形 $\text{P}_n\text{R}_n\text{R}_{n+1}\text{P}_{n+1}$ の面積を $T_n$ とする。
(i) $S_n$ を $n$ を用いて表すと $$S_n = \frac{\fbox{ウ}\left(\sqrt{\fbox{エ}n - \fbox{オ}} + \sqrt{\fbox{カ}n + \fbox{キ}}\right)}{\left(\fbox{エ}n - \fbox{ク}\right)\left(\fbox{カ}n + \fbox{ケ}\right)}$$ である。
(ii) $\displaystyle\lim_{n\to\infty}\sqrt{\frac{T_n}{S_n}} = \frac{\sqrt{\fbox{コ}}}{\fbox{サ}}$ である。
(iii) $t$ を実数の定数とする。$\displaystyle\lim_{n\to\infty} n^t S_n$ が $0$ 以外の有限な値 $\alpha$ に収束するとき $$t = \frac{\fbox{シ}}{\fbox{ス}}, \quad \alpha = \frac{\sqrt{\fbox{セ}}}{\fbox{ソ}}$$ である。
▲ 点 $\text{P}_n$ は曲線 $y = \dfrac{1}{x^2}$ 上の点! $\text{Q}_n$ は $y$ 軸への垂線の足、$\text{R}_n$ は $x$ 軸への垂線の足です。
$U_n = \displaystyle\sum_{k=1}^{n} {a_k}^2 = 3n^2 + 2n$ とおきます。
・$n = 1$ のとき:
$${a_1}^2 = U_1 = 3(1)^2 + 2(1) = 5$$
・$n \ge 2$ のとき:
$${a_n}^2 = U_n - U_{n-1} = (3n^2 + 2n) - \left\{3(n-1)^2 + 2(n-1)\right\}$$
$$= (3n^2 + 2n) - (3n^2 - 6n + 3 + 2n - 2) = 6n - 1$$
ここで $6n - 1$ に $n = 1$ を代入すると $6(1) - 1 = 5 = {a_1}^2$ となり、$n = 1$ のときも成り立ちます。
条件 $a_n > 0$ より、両辺の正の平方根をとって
$$a_n = \mathbf{\sqrt{6n - 1}}$$
したがって、ア:$6$,イ:$1$ です。
上のSVG図のとおり、四角形 $\text{P}_n\text{Q}_n\text{Q}_{n+1}\text{P}_{n+1}$ は $\text{Q}_n\text{P}_n \parallel \text{Q}_{n+1}\text{P}_{n+1}$ かつ $\angle\text{Q}_n = \angle\text{Q}_{n+1} = 90^\circ$ の台形です!
- 上底 $\text{Q}_n\text{P}_n = a_n = \sqrt{6n - 1}$
- 下底 $\text{Q}_{n+1}\text{P}_{n+1} = a_{n+1} = \sqrt{6(n+1) - 1} = \sqrt{6n + 5}$
- 高さ $\text{Q}_n\text{Q}_{n+1} = \dfrac{1}{{a_n}^2} - \dfrac{1}{{a_{n+1}}^2} = \dfrac{1}{6n - 1} - \dfrac{1}{6n + 5} = \dfrac{(6n + 5) - (6n - 1)}{(6n - 1)(6n + 5)} = \dfrac{6}{(6n - 1)(6n + 5)}$
よって、台形の面積公式「$\dfrac{1}{2} \times (\text{上底} + \text{下底}) \times \text{高さ}$」より、 $$S_n = \frac{1}{2}\left(a_n + a_{n+1}\right)\left(\frac{1}{{a_n}^2} - \frac{1}{{a_{n+1}}^2}\right)$$ $$= \frac{1}{2}\left(\sqrt{6n - 1} + \sqrt{6n + 5}\right) \cdot \frac{6}{(6n - 1)(6n + 5)}$$ $$= \mathbf{\frac{3\left(\sqrt{6n - 1} + \sqrt{6n + 5}\right)}{(6n - 1)(6n + 5)}}$$ したがって、ウ:$3$,エ:$6$,オ:$1$,カ:$6$,キ:$5$,ク:$1$,ケ:$5$ です。
次に、四角形 $\text{P}_n\text{R}_n\text{R}_{n+1}\text{P}_{n+1}$ の面積 $T_n$ を表します。
これも $\text{R}_n\text{P}_n \parallel \text{R}_{n+1}\text{P}_{n+1}$ の台形であり、
- 上底+下底 $= \text{R}_n\text{P}_n + \text{R}_{n+1}\text{P}_{n+1} = \dfrac{1}{{a_n}^2} + \dfrac{1}{{a_{n+1}}^2}$
- 高さ $= \text{R}_n\text{R}_{n+1} = a_{n+1} - a_n$
よって、$T_n$ は
$$T_n = \frac{1}{2}\left(a_{n+1} - a_n\right)\left(\frac{1}{{a_n}^2} + \frac{1}{{a_{n+1}}^2}\right)$$
ここで、$T_n$ を個別に全部計算する前に、$S_n$ との比 $\dfrac{T_n}{S_n}$ を文字式のまま約分すると超エレガントに計算できます!
$${a_{n+1}}^2 - {a_n}^2 = \left(a_{n+1} - a_n\right)\left(a_{n+1} + a_n\right)$$
に注意すると、
$$S_n = \frac{1}{2}\left(a_n + a_{n+1}\right)\frac{{a_{n+1}}^2 - {a_n}^2}{{a_n}^2 {a_{n+1}}^2}, \quad T_n = \frac{1}{2}\left(a_{n+1} - a_n\right)\frac{{a_{n+1}}^2 + {a_n}^2}{{a_n}^2 {a_{n+1}}^2}$$
両者の比をとると、分母の $\dfrac{1}{2}$ や ${a_n}^2 {a_{n+1}}^2$、さらに分子の $(a_{n+1} - a_n)$ までスパッと約分されて、
$$\frac{T_n}{S_n} = \frac{\left(a_{n+1} - a_n\right)\left({a_{n+1}}^2 + {a_n}^2\right)}{\left(a_{n+1} + a_n\right)\left(a_{n+1} - a_n\right)\left(a_{n+1} + a_n\right)} = \frac{{a_{n+1}}^2 + {a_n}^2}{\left(a_{n+1} + a_n\right)^2}$$
となります!ここに ${a_n}^2 = 6n - 1$、${a_{n+1}}^2 = 6n + 5$ を代入して分母・分子を $n$ で割ると、
$$\frac{T_n}{S_n} = \frac{(6n + 5) + (6n - 1)}{\left(\sqrt{6n + 5} + \sqrt{6n - 1}\right)^2} = \frac{12n + 4}{n\left(\sqrt{6 + \frac{5}{n}} + \sqrt{6 - \frac{1}{n}}\right)^2} = \frac{12 + \frac{4}{n}}{\left(\sqrt{6 + \frac{5}{n}} + \sqrt{6 - \frac{1}{n}}\right)^2}$$
$n \to \infty$ の極限をとると、
$$\lim_{n\to\infty}\frac{T_n}{S_n} = \frac{12}{\left(\sqrt{6} + \sqrt{6}\right)^2} = \frac{12}{\left(2\sqrt{6}\right)^2} = \frac{12}{24} = \frac{1}{2}$$
したがって、求める極限値は
$$\lim_{n\to\infty}\sqrt{\frac{T_n}{S_n}} = \sqrt{\frac{1}{2}} = \mathbf{\frac{\sqrt{2}}{2}}$$
よって、コ:$2$,サ:$2$ です。
(i)で求めた $S_n$ の式の次数(オーダー)に注目しましょう:
$$S_n = \frac{3\left(\sqrt{6n - 1} + \sqrt{6n + 5}\right)}{(6n - 1)(6n + 5)}$$
・分子は $\sqrt{n}$ から $n^{1/2}$ をくくり出せます:$\sqrt{6n - 1} + \sqrt{6n + 5} = n^{1/2}\left(\sqrt{6 - \frac{1}{n}} + \sqrt{6 + \frac{5}{n}}\right)$
・分母は $n$ を1つずつ、計 $n^2$ をくくり出せます:$(6n - 1)(6n + 5) = n^2\left(6 - \frac{1}{n}\right)\left(6 + \frac{5}{n}\right)$
よって、$S_n$ は全体として $\dfrac{n^{1/2}}{n^2} = n^{-3/2}$ のオーダーをもち、
$$n^t S_n = n^{t - \frac{3}{2}} \cdot \frac{3\left(\sqrt{6 - \frac{1}{n}} + \sqrt{6 + \frac{5}{n}}\right)}{\left(6 - \frac{1}{n}\right)\left(6 + \frac{5}{n}\right)}$$
と変形できます。右側の分数部分は $n \to \infty$ のとき
$$\frac{3\left(\sqrt{6} + \sqrt{6}\right)}{6 \times 6} = \frac{3 \times 2\sqrt{6}}{36} = \frac{6\sqrt{6}}{36} = \frac{\sqrt{6}}{6} \quad (\neq 0)$$
に収束します。
したがって、$\displaystyle\lim_{n\to\infty} n^t S_n$ が $0$ 以外の有限な値 $\alpha$ に収束するための必要十分条件は、$n^{t - \frac{3}{2}}$ の指数が $0$ になること、すなわち
$$t - \frac{3}{2} = 0 \iff \mathbf{t = \frac{3}{2}}$$
であり、このとき極限値 $\alpha$ は
$$\mathbf{\alpha = \frac{\sqrt{6}}{6}}$$
となります!よって、シ:$3$,ス:$2$,セ:$6$,ソ:$6$ です。
大問 4 分数関数の極値・変曲点と平行移動された曲線で囲まれる面積の最大値
目標時間:18分
最後の大問4は数IIIの微積分総合問題だね!(2)の途中に書いてある「また、式 $\dfrac{(\alpha + t)^2 + 5}{\alpha^2 + 5}$ を $t$ のみの式で表すと…」という誘導が最大の神ヒントなんだ!
交点の $x$ 座標 $\alpha$ を真面目に2乗して代入すると計算が大変になっちゃうけど、そもそも $\alpha$ は「$f(\alpha) = f(\alpha + t)$」の解だから、$\dfrac{2\alpha}{\alpha^2 + 5} = \dfrac{2(\alpha + t)}{(\alpha + t)^2 + 5}$ を変形するだけで $\dfrac{(\alpha + t)^2 + 5}{\alpha^2 + 5} = \dfrac{\alpha + t}{\alpha}$ に化けるんだよ!この「次数下げ・関係式利用」のワザをマスターしよう!
$x \ge 0$ で定義された関数 $f(x) = \dfrac{2x}{x^2 + 5}$ について,曲線 $y = f(x)$ を $C_1$ とする。
(1) $f(x)$ は $x = \sqrt{\fbox{ア}}$ のとき,極大値 $\dfrac{\sqrt{\fbox{イ}}}{\fbox{ウ}}$ をとる。
また,$C_1$ の変曲点の座標は $\left(\sqrt{\fbox{エオ}}, \dfrac{\sqrt{\fbox{カキ}}}{\fbox{クケ}}\right)$ である。
(2) $t$ を正の実数とする。$xy$ 平面において,$C_1$ を $x$ 軸方向に $-t$ だけ平行移動して得られる曲線を $C_2$ とする。$C_1$ と $C_2$ の交点の $x$ 座標を $\alpha$ とすると $$\alpha = \frac{\fbox{コ}t + \sqrt{t^2 + \fbox{サシ}}}{\fbox{ス}}$$ である。また,式 $\dfrac{(\alpha + t)^2 + 5}{\alpha^2 + 5}$ を $t$ のみの式で表すと $$\frac{(\alpha + t)^2 + 5}{\alpha^2 + 5} = \frac{\left(t + \sqrt{t^2 + \fbox{サシ}}\right)^2}{\fbox{セソ}}$$ となる。$C_1, C_2$ および $y$ 軸で囲まれた部分の面積を $S(t)$ とすると $$S(t) = \fbox{タ}\log\left(t + \sqrt{t^2 + \fbox{サシ}}\right) - \log\left(t^2 + \fbox{チ}\right) - \fbox{ツ}\log\fbox{テ}$$ である。$t$ が $t > 0$ の範囲で変化するとき,$S(t)$ は $t = \dfrac{\sqrt{\fbox{トナ}}}{\fbox{ニ}}$ のとき最大値をとる。
▲ $C_1$ を左へ $t$ だけ平行移動したものが $C_2 : y = f(x+t)$。$0 \le x \le \alpha$ では $C_2$ が上、$C_1$ が下になります!
まず、商の微分法を用いて第1次導関数 $f'(x)$ を求めます:
$$f'(x) = \frac{2(x^2 + 5) - 2x \cdot 2x}{(x^2 + 5)^2} = \frac{2x^2 + 10 - 4x^2}{(x^2 + 5)^2} = \frac{-2(x^2 - 5)}{(x^2 + 5)^2} = -\frac{2(x + \sqrt{5})(x - \sqrt{5})}{(x^2 + 5)^2}$$
定義域 $x \ge 0$ において、$f'(x) = 0 \iff x = \sqrt{5}$ です。
・$0 \le x < \sqrt{5}$ のとき $f'(x) > 0$(単調増加)
・$x > \sqrt{5}$ のとき $f'(x) < 0$(単調減少)
よって、$f(x)$ は $x = \mathbf{\sqrt{5}}$ のとき極大値をとり、その極大値は
$$f(\sqrt{5}) = \frac{2\sqrt{5}}{(\sqrt{5})^2 + 5} = \frac{2\sqrt{5}}{10} = \mathbf{\frac{\sqrt{5}}{5}}$$
次に、第2次導関数 $f''(x)$ を求めて変曲点を調べます。$f'(x) = \dfrac{-2x^2 + 10}{(x^2 + 5)^2}$ を $x$ で微分すると、
$$f''(x) = \frac{(-4x)(x^2 + 5)^2 - (-2x^2 + 10) \cdot 2(x^2 + 5) \cdot 2x}{(x^2 + 5)^4}$$
分母・分子を $(x^2 + 5)$ で約分して分子を整理すると、
$$f''(x) = \frac{-4x(x^2 + 5) - 4x(-2x^2 + 10)}{(x^2 + 5)^3} = \frac{4x\left\{-(x^2 + 5) - (-2x^2 + 10)\right\}}{(x^2 + 5)^3}$$
$$= \frac{4x(x^2 - 15)}{(x^2 + 5)^3} = \frac{4x(x + \sqrt{15})(x - \sqrt{15})}{(x^2 + 5)^3}$$
$x > 0$ の範囲において、$f''(x) = 0 \iff x = \sqrt{15}$ であり、$x = \sqrt{15}$ の前後で $f''(x)$ の符号は負から正へ変化します。
このときの $y$ 座標は
$$f(\sqrt{15}) = \frac{2\sqrt{15}}{(\sqrt{15})^2 + 5} = \frac{2\sqrt{15}}{20} = \frac{\sqrt{15}}{10}$$
よって、$C_1$ の変曲点の座標は $\mathbf{\left(\sqrt{15}, \dfrac{\sqrt{15}}{10}\right)}$ です。
したがって、ア:$5$,イ:$5$,ウ:$5$,エ:$1$,オ:$5$,カ:$1$,キ:$5$,ク:$1$,ケ:$0$ です。
曲線 $C_1 : y = f(x)$($x \ge 0$)を $x$ 軸方向に $-t$($t > 0$)だけ平行移動した曲線 $C_2$ の方程式は、$x$ を $x - (-t) = x + t$ に置き換えて $$C_2 : y = f(x + t) = \frac{2(x + t)}{(x + t)^2 + 5} \quad (x \ge -t)$$ となります。$C_1$ と $C_2$ の交点の $x$ 座標 $\alpha$($C_1$ の定義域より $\alpha \ge 0$)は、方程式 $f(\alpha) = f(\alpha + t)$ を満たします: $$\frac{2\alpha}{\alpha^2 + 5} = \frac{2(\alpha + t)}{(\alpha + t)^2 + 5} \quad \cdots \text{①}$$ 両辺を $2$ で割り、分母を払って整理すると、 $$\alpha\left\{(\alpha + t)^2 + 5\right\} = (\alpha + t)(\alpha^2 + 5)$$ $$\alpha(\alpha^2 + 2t\alpha + t^2 + 5) = \alpha^3 + 5\alpha + t\alpha^2 + 5t$$ $$\alpha^3 + 2t\alpha^2 + t^2\alpha + 5\alpha = \alpha^3 + t\alpha^2 + 5\alpha + 5t$$ 両辺から $\alpha^3 + t\alpha^2 + 5\alpha$ を引くと、きれいな $\alpha$ の2次方程式になります! $$t\alpha^2 + t^2\alpha - 5t = 0$$ $t > 0$ なので両辺を $t$ で割ると、 $$\alpha^2 + t\alpha - 5 = 0 \quad \cdots \text{②}$$ 2次方程式の解の公式より $\alpha = \dfrac{-t \pm \sqrt{t^2 + 20}}{2}$ ですが、$\alpha \ge 0$ かつ $\sqrt{t^2 + 20} > t > 0$ より、 $$\alpha = \mathbf{\frac{-t + \sqrt{t^2 + 20}}{2}} \quad (> 0)$$ となります。したがって、コ:$-$,サ:$2$,シ:$0$,ス:$2$ です。
★ 式の値 $\dfrac{(\alpha + t)^2 + 5}{\alpha^2 + 5}$ の超スマートな計算
式① $\dfrac{2\alpha}{\alpha^2 + 5} = \dfrac{2(\alpha + t)}{(\alpha + t)^2 + 5}$ を変形すると、直ちに
$$\frac{(\alpha + t)^2 + 5}{\alpha^2 + 5} = \frac{\alpha + t}{\alpha}$$
が成り立ちます!(また、②より $\alpha^2 + t\alpha = 5$ なので、$(\alpha + t)^2 + 5 = \alpha^2 + 2t\alpha + t^2 + 5 = t\alpha + t^2 + 10$ などを使っても同じ結果になります)。
ここで、② $\alpha^2 + t\alpha - 5 = 0 \iff \alpha(\alpha + t) = 5 \iff \dfrac{1}{\alpha} = \dfrac{\alpha + t}{5}$ を用いると、分母の有理化すら不要で
$$\frac{\alpha + t}{\alpha} = (\alpha + t) \cdot \frac{\alpha + t}{5} = \frac{(\alpha + t)^2}{5}$$
となります!
$\alpha + t = \dfrac{-t + \sqrt{t^2 + 20}}{2} + t = \dfrac{t + \sqrt{t^2 + 20}}{2}$ を代入すると、
$$\frac{(\alpha + t)^2 + 5}{\alpha^2 + 5} = \frac{1}{5}\left(\frac{t + \sqrt{t^2 + 20}}{2}\right)^2 = \mathbf{\frac{\left(t + \sqrt{t^2 + 20}\right)^2}{20}}$$
と1行で求まります!よって、セ:$2$,ソ:$0$ です。
$0 \le x \le \alpha$ において、曲線 $C_2 : y = f(x+t)$ は曲線 $C_1 : y = f(x)$ の上側にあります(例えば $x = 0$ のとき $f(t) = \dfrac{2t}{t^2+5} > 0 = f(0)$)。
したがって、$C_1, C_2$ および $y$ 軸($x = 0$)で囲まれた部分の面積 $S(t)$ は、
$$S(t) = \int_{0}^{\alpha} \left\{f(x + t) - f(x)\right\} dx = \int_{0}^{\alpha} \left(\frac{2(x + t)}{(x + t)^2 + 5} - \frac{2x}{x^2 + 5}\right) dx$$
ここで、分子が分母の微分になっている公式 $\displaystyle\int \frac{g'(x)}{g(x)} dx = \log|g(x)| + C$ より、
$$\int \frac{2x}{x^2 + 5} dx = \log(x^2 + 5) + C$$
ですから、
定積分は次のように計算できます:
$$S(t) = \Big[\log\left((x + t)^2 + 5\right) - \log(x^2 + 5)\Big]_{0}^{\alpha} = \left[\log\frac{(x + t)^2 + 5}{x^2 + 5}\right]_{0}^{\alpha}$$
$$= \log\frac{(\alpha + t)^2 + 5}{\alpha^2 + 5} - \log\frac{t^2 + 5}{5} = \log\left(\frac{(\alpha + t)^2 + 5}{\alpha^2 + 5} \cdot \frac{5}{t^2 + 5}\right)$$
ここに、前半で求めた $\dfrac{(\alpha + t)^2 + 5}{\alpha^2 + 5} = \dfrac{\left(t + \sqrt{t^2 + 20}\right)^2}{20}$ を代入すると、
$$S(t) = \log\left(\frac{\left(t + \sqrt{t^2 + 20}\right)^2}{20} \cdot \frac{5}{t^2 + 5}\right) = \log\frac{\left(t + \sqrt{t^2 + 20}\right)^2}{4(t^2 + 5)}$$
となります。
次に、$t > 0$ における $S(t)$ の最大値を考えます。
対数関数 $\log X$ は単調増加であり、また $t > 0$ のとき $\dfrac{t + \sqrt{t^2 + 20}}{\sqrt{t^2 + 5}} > 0$ ですから、
$$g(t) = \frac{t + \sqrt{t^2 + 20}}{\sqrt{t^2 + 5}} \quad (t > 0)$$
とおくと、$S(t) = 2\log g(t) - \log 4$ となるため、$S(t)$ が最大となる $t$ と $g(t)$ が最大となる $t$ は一致します。
まず分子 $h(t) = t + \sqrt{t^2 + 20}$ の導関数を計算しておくと、
$$h'(t) = 1 + \frac{2t}{2\sqrt{t^2 + 20}} = 1 + \frac{t}{\sqrt{t^2 + 20}} = \frac{\sqrt{t^2 + 20} + t}{\sqrt{t^2 + 20}} = \frac{h(t)}{\sqrt{t^2 + 20}}$$
という非常にきれいな関係式が成り立ちます!これを用いて $g(t)$ を商の微分法で微分すると、
$$g'(t) = \frac{h'(t)\sqrt{t^2 + 5} - h(t) \cdot \dfrac{t}{\sqrt{t^2 + 5}}}{t^2 + 5} = \frac{\dfrac{h(t)}{\sqrt{t^2 + 20}}\sqrt{t^2 + 5} - \dfrac{t \, h(t)}{\sqrt{t^2 + 5}}}{t^2 + 5}$$
$$= \frac{h(t)\left\{(t^2 + 5) - t\sqrt{t^2 + 20}\right\}}{(t^2 + 5)\sqrt{t^2 + 5}\sqrt{t^2 + 20}}$$
$t > 0$ において $h(t) > 0$ および分母 $> 0$ ですから、$g'(t)$ の符号は分子の中括弧
$$k(t) = (t^2 + 5) - t\sqrt{t^2 + 20}$$
の符号と一致します。ここで、ともに正である $t^2 + 5$ と $t\sqrt{t^2 + 20}$ の2乗の差をとると、
$$(t^2 + 5)^2 - \left(t\sqrt{t^2 + 20}\right)^2 = (t^4 + 10t^2 + 25) - t^2(t^2 + 20) = 25 - 10t^2 = 5(5 - 2t^2)$$
となります。したがって $t > 0$ において、
$$g'(t) = 0 \iff 5 - 2t^2 = 0 \iff t^2 = \frac{5}{2} \iff t = \sqrt{\frac{5}{2}} = \mathbf{\frac{\sqrt{10}}{2}}$$
・$0 < t < \dfrac{\sqrt{10}}{2}$ のとき:$5 - 2t^2 > 0 \implies g'(t) > 0$(単調増加)
・$t > \dfrac{\sqrt{10}}{2}$ のとき:$5 - 2t^2 < 0 \implies g'(t) < 0$(単調減少)
よって、$S(t)$ は $t = \mathbf{\dfrac{\sqrt{10}}{2}}$ のとき最大値をとります。
したがって、タ:$1$,チ:$0$,ツ:$2$ です。
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【出典・引用に関する表記】本ページで扱う入試問題の出典は各大学(獨協医科大学 2024年度1日目 入試問題)に帰属します。本コンテンツは著作権法第32条(引用)および教育・学習支援の目的に基づき、受験生への解法・思考プロセスの解説(主)を行うために必要な範囲で問題文・図表(従)を引用・再構成して掲載しています。解答・解説および図解の著作権はTMPS医学館に帰属します。