① 分母を決める。条件に合う取り出し方(順序つき)を数えます。白玉を取り出す回が3通り、その白玉が3通り、赤玉2個を順に取り出すのが $3\times2=6$ 通りなので、
📌 このページの使い方
- 過去問集をお持ちの方:本番と同じ90分で解き、答え一覧で採点してから解説へ
- お持ちでない方:各大問の「どういう問題か」を読めば、問題の中身がそのまま分かります
- 最後にそっくり類題セット(PDF版あり)を90分で解き、初見でも同じ解き方ができるか確かめる
※ 著作権に配慮し、入試問題の本文・図は掲載していません。第1問の空欄の記号(ア・イ)は、本番の解答欄との対応を示すためのものです。※ 第2問〜第4問は、小問ごとに「調べよ」「求めよ」「示せ」などの指示があります。解答欄が答えだけか途中も書くかは、過去問集の指示で確かめてください(要確認)。
⚠️ 問題等で誤りを発見された場合、修正しますので、TMPS医学館までLINEを下さい。(迅速に確認・更新いたします)
LINEで誤りを連絡3分で分かる 2024年度の慈恵医大の数学
- ✅ 全4大問・試験時間90分・配点100点。第1問だけ空欄(ア・イ)に数値を入れる形で、第2問〜第4問は小問ごとに「調べよ」「求めよ」「示せ」などの指示があります(解答欄の形式は過去問集で要確認)。
- ✅ 第1問は玉の取り出しと条件付き確率。赤玉と白玉に同じ番号がある袋から、戻さずに3個取り出す。「赤2個・白1個だった」という条件のもとで、番号の大小関係が成り立つ確率を2つ求めます。分母(条件に合う取り出し方)の数え方が出発点です。
- ✅ 第2問は絶対値つきの積分。対数の差の絶対値を積分し、$a$ の関数として表して最小値を求めます。符号が変わる点が積分区間に入るかどうかで場合分けし、最後は増減を調べます。
- ✅ 第3問は2次式の整数条件。連続する3つの整数での値が整数、かつ1次式で割り切れるという条件から、係数の整数性を示し、命題の正誤を判断して反例を探します。
- ✅ 第4問は平面上の円板を回した立体の体積。3点が決める平面と垂線の足を求め、高さ $t$ の断面が線分になることを使って、回転体を円環の重なりとして積分します。
- ✅ 差がつくのは「数え方・場合分けを最初に決める力」と「小さい例を試す発想」。第1問の分母、第2問の場合分けの境目、第3問(2)の反例づくり、第4問の断面の見方。この4点が型です。


90分の立ち回りマップ
時間はTMPSの目安です。解く順番と「粘りどころ」をセットで覚えておきましょう。
本番の答え一覧(採点用)
解説を読む前の採点用です。すべての答えを、厳密計算・全探索・数値計算のスクリプトで独立に確かめています(結果は下の注記)。
第1問(条件付き確率)
第2問(絶対値つき積分と最小値)
第3問(2次式と整数の条件)
第4問(空間図形と回転体)
※ 検算:第1問は赤2・白1の全54通り(全体120通り)の全探索と手計算ルートの一致、第2問は $a=1.005\sim1.995$ の199点での数値積分と式の一致・臨界点・格子探索での最小、第3問は $p,q\le5$・係数 $1/12$ 刻みでの全探索(条件をみたす1800個すべてで $2a/p,\ 2c/q$ が整数)と反例の確認、第4問は垂線の足と平面の式の記号計算・体積の厳密積分とサンプリングによる数値確認で、すべて一致しました。
採点したら → 30秒の得点診断へ第1問 玉の取り出しと条件付き確率 ── 「分母は条件に合う取り出し方」
条件付き確率は、「条件に合う取り出し方」を分母にした割合です。全体の120通りではなく、赤2個・白1個になる54通りの中で数えます。
1〜3の番号がついた赤玉3個と、1〜3の番号がついた白玉3個が入った袋から、玉を1個ずつ、戻さずに3回取り出し、番号を順に $a_1,\ a_2,\ a_3$ とする。取り出した3個が「赤玉2個・白玉1個」だったという条件のもとで、2つの確率を求める(空欄ア・イに入れる)。
- ア:取り出した番号が $a_1<a_2<a_3$ となる条件付き確率
- イ:$a_1<a_2$ かつ $a_2>a_3$(真ん中が両隣より大きい)となる条件付き確率
(全体は $6\times5\times4=120$ 通りですが、条件付き確率の分母は54通りです。)
② ア:番号が小さい順に並ぶ。$a_1<a_2<a_3$ なので、番号は1,2,3が順に並びます。それぞれの番号の玉は赤と白の2個ありますが、白玉は1個だけ使うので、どの番号を白にするかの3通りです。
③ イ:真ん中が両隣より大きい。$a_2$ の値で分けます。赤玉と白玉は番号が同じでも別の玉なので、$a_1=a_3$ になる場合(同じ番号の赤と白が両隣に来る)も数えます。
| $a_2$ の値 | $(a_1,\ a_3)$ の候補 | 色の決め方(赤2・白1) | 通り数 |
|---|---|---|---|
| 2 | 両方とも1(赤1と白1) | $a_2$ は赤2。両隣の赤1・白1の並べ方が2通り | $2$ |
| 3(赤3) | $a_1,a_3\in\{1,2\}$ | 両隣は赤1個・白1個:位置2通り×番号 $2\times2=4$ 通り | $8$ |
| 3(白3) | $a_1,a_3\in\{1,2\}$(赤2個) | 両隣はどちらも赤で番号が違う:$(1,2),(2,1)$ | $2$ |

第1問:条件付き確率の型
| 場面 | 数え方 | 理由 |
|---|---|---|
| 分母 | 条件に合う順序つき取り出し 54通り | 赤2・白1の位置と玉の選び方 |
| ア | 番号が1<2<3、白にする番号を選ぶ | $3$ 通り。$\frac{3}{54}=\frac1{18}$ |
| イ | $a_2$ の値で場合分け | $a_1=a_3$(赤と白)も数える。$\frac{12}{54}=\frac29$ |
🩺【自己診断】第1問で手が止まった人への処方箋
- 分母条件付き確率で何を割ればいいか分からない → 「条件に合う場合」が全体。まずそれを順序つきで数える
- ア数え方が決まらない → 番号が1,2,3の順に決まるので、残る自由度は「どの番号を白にするか」だけ
- イ場合が多すぎる → $a_2$ の値で分け、$a_1=a_3$ になる場合(赤と白の2個)も忘れずに数える
第2問 絶対値つきの積分 ── 符号が変わる点が区間に入るかで場合分け
3つの小問はつながっています。(1)で絶対値の中の符号が変わる点を調べ、(2)でその点が区間に入るかどうかで積分を2通りに分け、(3)で $a$ の関数として最小値を求めます。
$1<a<2$ の実数 $a$ に対して、$\log(1+x)$ と $\log ax$ の差の絶対値を $x=1$ から $x=2$ まで積分したものを $S(a)$ とする(対数は自然対数)。解の個数、$S(a)$ の式、最小値の3段構成。
- (1):$a$ の値に応じて、$1\le x\le2$ の範囲での方程式の解の個数を調べる
- (2):絶対値つきの積分 $S(a)$ を、$a$ の式で表す
- (3):$S(a)$ の最小値と、そのときの $a$ の値を求める
(1)方程式を解いて、解が範囲に入る条件を調べる
方針:対数の差が $0$ になるのは、真数が等しいときです。$x>0$ では
($a>1$ なので $a-1>0$ です。)この解が $1\le x\le2$ に入る条件を調べます。
$1<a<2$ の範囲では、$\dfrac32\le a<2$ のとき解は1個、$1<a<\dfrac32$ のとき解は0個です。
(2)符号が変わる点で積分を2つに分ける
① 中身の符号。$g(x)=\log(1+x)-\log ax=\log\dfrac{1+x}{ax}$ とおくと、$\dfrac{1+x}{ax}=\dfrac1a\left(1+\dfrac1x\right)$ は $x$ について減少します。したがって $g(x)$ は減少関数で、$x_0=\dfrac{1}{a-1}$ の左で正、右で負です。
② 原始関数。$g(x)$ の原始関数を1つ決めておきます(微分すると $g(x)$ に戻ることを確かめてください)。
③ $1<a\le\dfrac32$ のとき。$x_0\ge2$ なので、$[1,2]$ で $g\ge0$ です。絶対値はそのまま外せて、
④ $\dfrac32\le a<2$ のとき。$x_0\in(1,2]$ で符号が変わるので、$[1,x_0]$ は $g\ge0$、$[x_0,2]$ は $g\le0$ です。
$G(x_0)$ は、$1+x_0=\dfrac{a}{a-1}$ を使って整理します。
($a=\dfrac32$ でつなぎ目の値が一致します:どちらの式でも $2\log3-3\log2$ です。)
(3)区間ごとに増減を調べる
$1<a\le\dfrac32$ では $S(a)=3\log3-4\log2-\log a$ なので、$a$ が増えると減少します。
$\dfrac32\le a<2$ では、
$a<\dfrac53$ で負、$a>\dfrac53$ で正です。したがって $S(a)$ は $1<a<\dfrac53$ で減少、$\dfrac53<a<2$ で増加し、最小は $a=\dfrac53$。

第2問:絶対値つき積分の型
| 小問 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| (1) | $1+x=ax$ から $x=\frac{1}{a-1}$ | $[1,2]$ に入るのは $\frac32\le a<2$ |
| (2) | 符号が変わる点で積分を分ける | $1<a\le\frac32$ は分けない。$\frac32\le a<2$ は $2G(x_0)-G(1)-G(2)$ |
| (3) | 区間ごとに増減 | $S^{\prime}(a)=\frac{3a-5}{a(a-1)}$、最小は $a=\frac53$ |
🩺【自己診断】第2問で手が止まった人への処方箋
- (1)解の個数が分からない → 真数を等しいとおいて $x=\frac{1}{a-1}$。これが $1\le x\le2$ に入る $a$ の範囲を不等式で出す
- (2)絶対値が外せない → $g(x)=\log\frac{1+x}{ax}$ は $x$ で減少。符号が変わる点 $x_0$ が区間に入るかで場合分け
- (2)計算が合わない → $a=\frac32$ で2つの式が一致するかを確かめる($2\log3-3\log2$)
- (3)最小値が決まらない → 場合分けした区間ごとに増減を調べ、内側の極小点を探す
第3問 2次式と整数の条件 ── 係数を整数にして互いに素で約数を取り出し、正誤は小さい例で試す
条件の「連続する3つの整数での値が整数」は、差をとって係数を取り出すための材料です。(1)は証明、(2)は命題の正誤を判断して、正しくなければ反例を1つ作ります。
互いに素な自然数 $p,\ q$ と、$a\ne0$ の2次式 $f(x)=ax^2+bx+c$(係数は実数)を考える。「ある整数 $k$ について $f(k-1),\ f(k),\ f(k+1)$ がすべて整数」かつ「$f(x)$ が $px-q$ で割り切れる」という条件をみたす $f$ について、係数の整数性を調べる。
- (1):$\dfrac{2a}{p}$ と $\dfrac{2c}{q}$ が整数であることを示す(証明)
- (2):「$\dfrac ap,\ \dfrac cq$ はともに整数である」という命題が正しいか判断し、正しくなければ反例を1つあげる
(1)差をとって $2a,\ 2b,\ 2c$ が整数であることを出す
① 係数を取り出す。$f(k-1),\ f(k),\ f(k+1)$ が整数なので、
上の式から $2a$ は整数。次に $4ak=2k\cdot(2a)$ は整数なので $2b$ も整数、最後の式から $2c$ も整数です。$A=2a,\ B=2b,\ C=2c$ とおきます。
② 割り切れる条件を使う。$f(x)$ が $px-q$ で割り切れるので $f\left(\dfrac qp\right)=0$。両辺に $2p^2$ を掛けて、
③ 互いに素を使う。$A,B,C$ は整数なので、この式を $p$ で割った余りを見ると $q^2A\equiv0\pmod p$。$p$ と $q$ は互いに素だから $p\mid A$。同じく $q$ で割った余りを見ると $p^2C\equiv0\pmod q$ から $q\mid C$。
(2)小さい例で反例を作る
④ 条件を整理する。(1)の $R=\dfrac{2a}{p}$、$S=-\dfrac{2c}{q}$(整数)を使うと、条件をみたす $f$ は
と書けます。「$\dfrac ap$ が整数」は「$R$ が偶数」と同じことなので、命題を崩すには、$R$ が奇数なのに、連続する3つの整数で $f$ の値が整数になる例を探します。
⑤ 反例。$p=q=1,\ R=1,\ S=0$ とすると
連続する2つの整数の積は偶数なので、すべての整数 $x$ で $f(x)$ は整数です(どの $k$ でも条件をみたします)。また $f(1)=0$ なので $x-1$ で割り切れ、$a=\dfrac12\ne0$。ところが $\dfrac ap=\dfrac12$ は整数ではありません。
よって命題は正しくありません。

第3問:2次式の整数条件の型
| 段階 | やること | 着眼点 |
|---|---|---|
| (1)① | 3つの整数値の差をとる | $2a,\ 2b,\ 2c$ が整数になる |
| (1)② | $f(\frac qp)=0$ に $2p^2$ を掛ける | $q^2A+pqB+p^2C=0$ |
| (1)③ | 互いに素から約数を取り出す | $p\mid A,\ q\mid C$ |
| (2) | 小さい例を試す | $f=\frac{(px-q)(Rx+S)}{2}$ で $R$ を奇数に。$p=q=1$、$f=\frac{x(x-1)}{2}$ |
🩺【自己診断】第3問で手が止まった人への処方箋
- (1)①条件が使えない → $f(k\pm1),\ f(k)$ の差を作って $a,\ b,\ c$ を取り出す($2a=f(k+1)-2f(k)+f(k-1)$)
- (1)②互いに素が使えない → $q^2A+pqB+p^2C=0$ を $p$ と $q$ のそれぞれで割った余りで見る
- (2)正誤が決まらない → $p=q=1$ で例を試す。連続2整数の積は偶数、を利用して $\frac{x(x-1)}{2}$ にたどり着く
- (2)反例を書くとき → 条件を3つとも確かめて書く
第4問 平面上の円板を回した立体 ── 高さ $t$ の断面は線分、回すと円環
(1)で円板の高さの範囲を求め、(2)で高さごとの断面(線分)を $z$ 軸のまわりに回すと円環になることを使って、断面積を積分します。
原点 $O$、点 $A,\ B,\ C$ が決める平面 $ABC$ に $O$ から垂線 $OH$ を下ろす。$H$ を中心とする半径1の円板 $D$(平面 $ABC$ 上、内部を含む)について、高さの範囲と、$z$ 軸まわりの回転体の体積を調べる。$A,\ B$ は $z=0$ の平面上で $x$ 軸に平行な線分の両端、$C$ は $z$ 軸上の点。
- (1):平面 $z=t$ が円板 $D$ と交わるような $t$ の範囲を求める
- (2):$D$ を $z$ 軸のまわりに1回転させてできる立体 $K$ の体積 $V$ を求める
① 平面の式。$A,B$ は $y=-\dfrac{2}{\sqrt3},\ z=0$ の直線上にあり、$C$ は $(0,0,2)$ なので、平面は $y$ と $z$ の1次式で表せます。3点を代入して確かめると、
② 垂線の足 $H$。$OH$ は法線ベクトルに平行なので、
③ 円板を表す。平面上で、$x$ 軸方向の単位ベクトル $\vec e_1=(1,0,0)$ と、それに垂直な単位ベクトル $\vec e_2=\left(0,\dfrac12,\dfrac{\sqrt3}{2}\right)$ をとります($\vec e_2$ は法線ベクトルに垂直)。$D$ の点は、$u^2+v^2\le1$ をみたす $u,v$ を使って
(1)$z$ 座標は $v$ だけで決まる
$z=\dfrac12+\dfrac{\sqrt3}{2}v$ で、$v$ は $-1\le v\le1$ を動くので、
(2)断面は線分、回すと円環
④ 高さ $t$ の断面。$z=t$ のとき $v$ が決まり、$v=v_0=\dfrac{2t-1}{\sqrt3}$。そこでの $D$ の切り口は、$y$ が一定の線分です。
⑤ 回転させる。この線分は $x=0$ の点($z$ 軸に一番近い点)を含みます。$z$ 軸からの距離は、一番近い点で $|y_0|$、端点で $\sqrt{y_0^2+w^2}$。回すと、内側の半径が $|y_0|$、外側の半径が $\sqrt{y_0^2+w^2}$ の円環になります($y_0\ne0$ なので真ん中に穴があきます)。その面積は
⑥ 積分する。$t$ と $v_0$ の関係 $dt=\dfrac{\sqrt3}{2}dv_0$ を使って、

第4問:回転体の体積の型
| 段階 | やること | 着眼点 |
|---|---|---|
| ① 平面 | 3点から平面の式 | $-\sqrt3y+z=2$ |
| ② 垂線の足 | 法線ベクトルに平行 | $H=(0,-\frac{\sqrt3}{2},\frac12)$、$OH=1$ |
| (1) | $z$ 座標を $v$ で表す | $\frac12+\frac{\sqrt3}{2}v$、$-1\le v\le1$ |
| (2) | 断面は線分→回して円環 | 面積 $\pi w^2=\pi(1-v_0^2)$、$dt=\frac{\sqrt3}{2}dv_0$ |
🩺【自己診断】第4問で手が止まった人への処方箋
- ①平面の式が出ない → $A,B$ は $y,z$ が一定の直線上。$by+cz=d$ の形におき、3点を代入
- ②$H$ が分からない → 垂線の足は、法線ベクトルの実数倍。平面の式に代入して倍率を決める
- (1)範囲が決まらない → 円板の点の $z$ 座標を $v$ で表し、$v$ の範囲 $-1\le v\le1$ から出す
- (2)体積が立てられない → 高さ $t$ の断面を考える。切り口は線分、回すと円環。内側の半径は線分が $z$ 軸に一番近い点までの距離
慈恵医大2024型 そっくり類題セット
(全4大問・解答解説つき)
2024年度の本番と同じ4大問・同じ型で、数値と設定を変えたTMPSオリジナル問題です。赤玉・白玉の取り出しと条件付き確率、絶対値つき積分と最小値、2次式の整数条件と反例、平面上の円板を回した立体の体積を一通り練習できます。
印刷して本番と同じように90分で解けます。解答・解説はこのページの下に掲載しています。
※ 東京慈恵会医科大学の入試問題ではありません。本文・設問・人物・団体(架空)はすべてTMPS医学館が作成したオリジナルで、出典のある引用ではありません。
次の ア,イ にあてはまる適切な数値を解答欄に記入せよ。
取り出した3個の玉が,赤玉1個,白玉2個であったとき,
$a_1<a_2<a_3$ となる条件付き確率は ア,
$a_1>a_2$ かつ $a_2<a_3$ となる条件付き確率は イ
である。
▶ 第1問 の答えと解説を見る
第1問 の答えと解説
- まず条件に合う取り出し方(順序つき)の数を数える。赤玉を取り出す回が3通り,その赤玉が4通り,白玉2個を順に取り出すのが $4\times3=12$ 通りで,$3\times4\times12=144$ 通り。以下,この144通りを分母にする(どれも同様に確からしい)。
- (ア)$a_1<a_2<a_3$ となるのは,番号が小さい順に並ぶときで,4つの番号から異なる3つを選ぶ $\binom43=4$ 通り。選んだ3つの番号の玉のうち,どれを赤玉にするかが3通り。$4\times3=12$ 通りで,$\dfrac{12}{144}=\dfrac1{12}$。
- (イ)$a_2$ が両隣より小さい場合。$a_2$ の値で分ける。番号は同じでも赤と白は別の玉なので,$a_1=a_3$ になることもある点に注意する。
- $a_1\ne a_3$ のときは,3つの番号がすべて異なるので,赤玉をどの回にするかが3通り。$a_1=a_3$ のときは,同じ番号の赤・白2個を $a_1,a_3$ に使うので並べ方が2通りで,$a_2$ の玉は白玉。
- $a_2=1$:$a_1,a_3\in\{2,3,4\}$。$a_1\ne a_3$ が $3\times2=6$ 組で $6\times3=18$ 通り,$a_1=a_3$ が3組で $3\times2=6$ 通り。計24通り。
- $a_2=2$:$a_1,a_3\in\{3,4\}$。$2\times3=6$ 通りと $2\times2=4$ 通りで計10通り。$a_2=3$:$a_1=a_3=4$ の $1\times2=2$ 通り。
- 合計 $24+10+2=36$ 通りで,$\dfrac{36}{144}=\dfrac14$。
$1<a<3$ をみたす実数 $a$ について,$S(a)=\displaystyle\int_1^3\left|\log(2+x)-\log ax\right|dx$ とするとき,次の問いに答えよ。ただし,$\log$ は自然対数である。
▶ 第2問 の答えと解説を見る
第2問 の答えと解説
- $x>0$ のとき,方程式は $2+x=ax$,つまり $x=\dfrac{2}{a-1}$ と同値($a>1$ なので $a-1>0$)。
- $1\le\dfrac{2}{a-1}\le3$ を解くと,$a-1\le2$ かつ $a-1\ge\dfrac23$ より $\dfrac53\le a\le3$。$a<3$ の範囲では,$\dfrac53\le a<3$ のとき解が1個,$1<a<\dfrac53$ のとき0個($x=\dfrac{2}{a-1}>3$ となり範囲の外)。
- $g(x)=\log(2+x)-\log x-\log a$ とおくと,$\dfrac{2+x}{ax}=\dfrac1a\left(1+\dfrac2x\right)$ は $x$ について減少するので,$g(x)$ は減少関数。(1) より,$g$ の符号が変わるのは $x_0=\dfrac{2}{a-1}$ のとき。
- 原始関数は $G(x)=(2+x)\log(2+x)-x\log x-x\log a-2$(微分すると $g(x)$ に戻る)。$G(1)=3\log3-\log a-2$,$G(3)=5\log5-3\log3-3\log a-2$。
- 【$1<a\le\dfrac53$】$[1,3]$ 全体で $g\ge0$ なので $S=G(3)-G(1)=5\log5-6\log3-2\log a$。
- 【$\dfrac53\le a<3$】$x_0\in[1,3)$ で符号が変わり,$S=\bigl(G(x_0)-G(1)\bigr)-\bigl(G(3)-G(x_0)\bigr)=2G(x_0)-G(1)-G(3)$。$2+x_0=\dfrac{2a}{a-1}$ を使って整理すると $G(x_0)=2\log2+2\log a-2\log(a-1)-2$。
- よって $S=4\log2+4\log a-4\log(a-1)-4-(3\log3-\log a-2)-(5\log5-3\log3-3\log a-2)=8\log a-4\log(a-1)+4\log2-5\log5$。
- $1<a\le\dfrac53$ では $S(a)=5\log5-6\log3-2\log a$ は減少。
- $\dfrac53\le a<3$ では $S^{\prime}(a)=\dfrac8a-\dfrac4{a-1}=\dfrac{4(a-2)}{a(a-1)}$。$a<2$ で負,$a>2$ で正。
- $a=\dfrac53$ で2つの式はつながっている(連続)ので,$S(a)$ は $1<a<2$ で減少,$2<a<3$ で増加。最小は $a=2$ で,$S(2)=8\log2-4\log1+4\log2-5\log5=12\log2-5\log5$。
$f(x)$ が条件「ある整数 $k$ について $f(k-1),\ f(k),\ f(k+1)$ は整数となり,$f(x)$ は $px+q$ で割り切れる」をみたすとき,次の問いに答えよ。
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第3問 の答えと解説
- $f(k+1)-2f(k)+f(k-1)=2a$ なので,$2a$ は整数。次に $f(k+1)-f(k-1)=4ak+2b$ で,$4ak=2k\cdot(2a)$ は整数だから $2b$ も整数。さらに $2f(k)=2ak^2+2bk+2c$ より $2c$ も整数。
- $A=2a,\ B=2b,\ C=2c$(整数)とおく。$f(x)$ が $px+q$ で割り切れるので $f\!\left(-\dfrac qp\right)=0$。両辺に $2p^2$ を掛けて $q^2A-pqB+p^2C=0$。
- この式を $p$ で割った余りで見ると $q^2A\equiv0\pmod p$。$p,q$ は互いに素なので $p\mid A$,つまり $\dfrac{2a}{p}$ は整数。同様に $q$ で割った余りで見ると $p^2C\equiv0\pmod q$ より $q\mid C$,つまり $\dfrac{2c}{q}$ も整数。
- 条件をみたす $f$ は,(1) の $R=\dfrac{2a}{p},\ S=\dfrac{2c}{q}$(整数)を使って $f(x)=\dfrac{(px+q)(Rx+S)}{2}$ と書ける。このとき $b=\dfrac{pS+qR}{2}$ なので,$pS+qR$ が奇数になれば $b$ は整数でない。
- $p=q=1,\ R=1,\ S=0$ とすると $f(x)=\dfrac{x(x+1)}{2}$。連続する2整数の積は偶数なので,すべての整数 $x$ で $f(x)$ は整数(どの $k$ でも条件をみたす)。$f(-1)=0$ なので $x+1$ で割り切れ,$a\ne0$ もみたす。
- しかし $b=\dfrac12$ は整数でない。よって命題は正しくない。
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第4問 の答えと解説
- 平面 $ABC$ は $-3y+4z=5$(3点を代入して確かめられる)。法線ベクトル $(0,-3,4)$ の大きさは $5$ なので $H=\dfrac{5}{25}(0,-3,4)=\left(0,\ -\dfrac35,\ \dfrac45\right)$,$OH=1$。
- 平面内で,$x$ 軸方向の単位ベクトル $\vec e_1=(1,0,0)$ と,それに垂直な単位ベクトル $\vec e_2=\left(0,\dfrac45,\dfrac35\right)$ をとると,$D$ の点は $H+u\vec e_1+v\vec e_2\ (u^2+v^2\le4)$。その $z$ 座標は $\dfrac45+\dfrac35v$。
- $-2\le v\le2$ なので $z$ は $\dfrac45-\dfrac65=-\dfrac25$ から $\dfrac45+\dfrac65=2$ まで動く。よって $-\dfrac25\le t\le2$。
- 平面 $z=t$ による $D$ の切り口は,$v_0=\dfrac{5t-4}{3}$ として,$y=-\dfrac35+\dfrac45v_0$ の直線上の線分 $|x|\le w,\ w=\sqrt{4-v_0^2}$。
- この線分は $x=0$ の点($z$ 軸に最も近い点)を含み,その $z$ 軸からの距離は $|y|$。端点までの距離は $\sqrt{y^2+w^2}$。回転させると,内側の半径 $|y|$,外側の半径 $\sqrt{y^2+w^2}$ の円環ができ,面積は $\pi\bigl\{(y^2+w^2)-y^2\bigr\}=\pi w^2=\pi(4-v_0^2)$。
- $dt=\dfrac35dv_0$ なので $V=\displaystyle\int_{-2}^{2}\pi(4-v_0^2)\cdot\dfrac35\,dv_0=\dfrac{3\pi}{5}\left(16-\dfrac{16}{3}\right)=\dfrac{32}{5}\pi$。
※ 類題は、本番の解き方の骨格は残しつつ、数値・設定・条件を変えて作っています(第1問は赤・白4個ずつで赤1個・白2個のときの確率、第2問は被積分関数を $\log(2+x)-\log ax$・区間を $[1,3]$ に変更、第3問は割る1次式を $px+q$ にして(2)の命題を「$b$ は整数」に変更、第4問は3点の座標と円板の半径を変更)。全問の答えは、スクリプトで全探索・厳密計算・数値計算により確かめています。
30秒 得点診断
本番の過去問、またはそっくり類題セットを90分で解いた結果を選んでください。次にやるべきことを表示します。
保護者の方へ:慈恵医大の数学で知っておきたい3つのこと
よくある質問
Q. 東京慈恵会医科大学 医学部の数学2024年度は、どの順番で解くのがよいですか?
TMPSの目安は、第1問(条件付き確率)10分、第2問(絶対値つき積分と最小値)25分、第3問(2次式と整数の条件)20分、第4問(空間図形と回転体)25分、見直し10分です。第1問は取り切り、第3問は(1)を確保してから(2)は小さい例で反例を探し、第2問は絶対値の外し方(場合分けの境目)を最初に決め、第4問は断面が線分になることに気づければ短く終わります。
Q. 問題文が載っていなくても、どんな問題か分かりますか?
分かります。著作権に配慮して問題本文・図は掲載していませんが、各大問の最初に「どういう問題か」として、設定・何を答えるかをTMPSの言葉で説明しています。
Q. 第2問〜第4問は、途中の式も書く必要がありますか?
第1問は空欄(ア・イ)に数値を入れる形です。第2問〜第4問は小問ごとに「調べよ」「求めよ」「示せ」などの指示があります。解答欄が答えだけか、途中も書く形かは、過去問集の指示や解答用紙で確かめてください(要確認)。このページでは、どちらでも対応できるよう、途中式を省略せずに解説しています。
Q. そっくり類題セットとは何ですか?
2024年度と同じ4大問の構成(玉の取り出しと条件付き確率・絶対値つき積分と最小値・2次式の整数条件・平面上の円板を回した立体の体積)で、数値・設定・条件を変えたTMPSオリジナル問題です。本文・設問はすべて新しく作ったもので、全問の答え・解説をこのページに掲載し、本番形式の問題冊子PDFも無料で配布しています。
Q. 解説に誤りを見つけたらどうすればいいですか?
公式LINEからお知らせください。確認のうえ修正し、更新日を記載します。
問題等で誤りを発見された場合、修正しますので、TMPS医学館までLINEを下さい。
受験生・指導者の皆様からのご指摘を真摯に受け止め、最も信頼できる過去問解説・類題ライブラリーとして随時アップデートいたします。
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