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試験時間 100分 / 全4大問大問 [I](小問集合)
- (1) (あ) $84$ 、(い) $148$
- (2) (う) $\dfrac{4}{e^2+1}$
- (3) (え) $\dfrac{4}{3\pi}$
- (4) (お) $\dfrac{13}{6}$
- (5) 組 $(a,b,c,d)$ は以下の2組:
$(6,0,0,3),\ (2,8,2,1)$
大問 [II](確率漸化式・期待値と分散)
- (1) (あ) $\dfrac{1}{2}$, (い) $\dfrac{1}{2}$, (う) $\dfrac{3}{5}$, (え) $\dfrac{2}{5}$, (お) $\dfrac{3}{4}$
- (か) $\left(\dfrac{1}{2}\right)^n$, (き) $5$, (く) $\dfrac{3}{5}$, (け) $\dfrac{1}{2}$
- (こ) $4$, (さ) $\dfrac{3}{4}$, (し) $-2$, (す) $\dfrac{3}{5}$, (せ) $\dfrac{1}{2}$
- (2) (そ) $\dfrac{n+2}{2}$ (または $\dfrac{1}{2}n+1$)
- (た) $3$, (ち) $-\dfrac{1}{4}$, (つ) $-1$, (て) $-\dfrac{3}{2}$
大問 [III](合成多項式・微積分)
- (1)(i) (あ) $24x^6-4x^2+1$
- (1)(ii) 記述証明(下記本文にて完全解説)
- (2)(i) (い) $a$, (う) $3$, (え) $-3a$, (お) $-6a^2+4a-1$, (か) $3a^3$
- (2)(ii) (き) $\dfrac{1}{3}$, (く) $1$, (け) $a - \sqrt{\dfrac{3a^2-4a+1}{3}}$, (こ) $a + 2\sqrt{\dfrac{3a^2-4a+1}{3}}$
- (2)(iii) (さ) $-3a^2+4a-1$, (し) $a^3$, (す) $a^2 e^{-\frac{a^2}{2}}$, (せ) $\dfrac{2}{e}$
大問 [IV](平面・空間における反射と軌跡)
- (1) (あ) $\dfrac{1}{2-p}$, (い) $\dfrac{1-p}{2-p}$, (う) $\dfrac{1}{2}$, (え) $\dfrac{p}{1-p}$, (お) $3-\dfrac{2}{p}$
- (2)(i) (か) $\dfrac{a_1}{b_1}$
- (2)(ii) (き) $\dfrac{a}{2-b}$, (く) $\dfrac{1}{2-b}$, (け) $a$, (こ) $\dfrac{1-b}{2-b}$
- (さ) $\dfrac{1}{2}$, (し) $2-\dfrac{1}{a}$, (す) $3-\dfrac{1}{a}$, (せ) $a\left(3-\dfrac{2}{b}\right)$, (そ) $3-\dfrac{2}{b}$
大問 [I] :小問集合(統計・積分・極限・複素数・整数)
目標時間:25分
2025年度の幕開けとなる大問[I]は、新課程で注目された「正規分布・連続型確率変数」からスタート!でも恐れることは全くありません。(1)は標準化 $Z=\frac{X-m}{\sigma}$ を使うだけ、(2)は「全区間の確率の和(定積分)=$1$」という基本定義そのものです。(3)の区分求積、(4)の複素数平面の正三角形とここまでノンストップで駆け抜け、最後の(5)の整数問題(記述式)に時間をしっかり残せるかが最初の合否分岐点ですよ!
[I] (1) 正規分布と標準化
| $u$ | $0.67$ | $1.00$ | $1.64$ | $1.80$ | $2.00$ | $2.50$ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| $p(u)$ | $0.2486$ | $0.3413$ | $0.4495$ | $0.4641$ | $0.4772$ | $0.4938$ |
高校3年生女子の身長を表す確率変数を $X$ とすると、$X$ は平均 $m=158$、標準偏差 $\sigma=5$ の正規分布 $N(158, 5^2)$ に従います。
ここで、新しい確率変数 $Z$ を
$$Z = \frac{X - 158}{5}$$
とおくと、$Z$ は平均 $0$、標準偏差 $1$ の標準正規分布 $N(0, 1)$ に従います。
【図解】標準正規分布 N(0, 1) の対称性と面積(確率)
$X = 153$ のとき、$Z = \dfrac{153 - 158}{5} = \dfrac{-5}{5} = -1.00$
$X = 170.5$ のとき、$Z = \dfrac{170.5 - 158}{5} = \dfrac{12.5}{5} = 2.50$
よって、求める確率 $P(153 \leqq X \leqq 170.5)$ は、標準正規分布のグラフの $Z=0$ に関する対称性より、
これを百分率($\%$)で表すと $83.51\%$ です。小数第1位($5$)を四捨五入して整数値にすると、(あ)= $84$ となります。
身長が低い方から $2.5\%$(確率 $0.025$)に入る境界の身長を $x_0$ とし、対応する標準化変数を $z_0 = \dfrac{x_0 - 158}{5}$ とします。
標準正規分布の全確率は $1$ であり、左右対称なので $P(Z \leqq 0) = 0.5$ です。
よって、$P(Z \leqq z_0) \leqq 0.025$ となるのは $z_0 < 0$ のときであり、$u = -z_0 (>0)$ とおくと、
これが $0.025$ になるとき、
$$0.5 - p(u) = 0.025 \iff p(u) = 0.475$$
与えられた表を見ると、
$$p(1.80) = 0.4641 < 0.475 < 0.4772 = p(2.00)$$
です(実際にはよく知られている通り $p(1.96) \approx 0.4750$ ですが、この表にある値だけでも確実に整数値が決まります!)。
表の $u = 2.00$ のとき、$p(2.00) = 0.4772$ より、
$$P(Z \leqq -2.00) = 0.5 - 0.4772 = 0.0228 \ (2.28\%)$$
表の $u = 1.80$ のとき、$p(1.80) = 0.4641$ より、
$$P(Z \leqq -1.80) = 0.5 - 0.4641 = 0.0359 \ (3.59\%)$$
身長 $X$ を整数値で確認すると:
- $X = 148\,\text{cm}$ のとき:$Z = \dfrac{148 - 158}{5} = -2.00$ であり、このときの累積確率は $2.28\% \leqq 2.5\%$ を満たします。
- $X = 149\,\text{cm}$ のとき:$Z = \dfrac{149 - 158}{5} = -1.80$ であり、このときの累積確率は $3.59\% > 2.5\%$ となり、$2.5\%$ の中に入りきりません。
したがって、低い方から $2.5\%$ の中に入る生徒の身長は「$148.0\dots\,\text{cm}$ 以下」であり、空欄に当てはまる最も大きい整数値は (い)= $148$ です。
[I] (2) 連続型確率変数と確率密度関数
連続型確率変数 $X$ のとりうる値の範囲が $1 \leqq X \leqq e$ のとき、確率密度関数 $f(x)$ をその全区間 $[1, e]$ で定積分した値(全事象の確率)は必ず $1$ になります。
すなわち、
$$\int_1^e f(x)\,dx = \int_1^e rx\log x\,dx = 1$$
$x = \left(\dfrac{1}{2}x^2\right)'$ とみて部分積分を行います。
よって、$r \cdot \dfrac{e^2+1}{4} = 1$ より、(う)= $\dfrac{4}{e^2+1}$ となります。
[I] (3) 区分求積法と三角関数の定積分
区分求積法の公式 $\displaystyle \lim_{n\to\infty} \frac{1}{n}\sum_{k=1}^n f\left(\frac{k}{n}\right) = \int_0^1 f(x)\,dx$ において、$f(x) = \sin^3\left(\frac{\pi}{2}x\right)$ とおくと、求める極限値 $I$ は次の定積分で表されます。
$\theta = \dfrac{\pi}{2}x$ とおくと、$dx = \dfrac{2}{\pi}\,d\theta$ であり、$x$ が $0 \to 1$ と変化するとき $\theta$ は $0 \to \dfrac{\pi}{2}$ と変化します。さらに、$\sin^3\theta = \sin\theta(1-\cos^2\theta)$ と変形します。
したがって、(え)= $\dfrac{4}{3\pi}$ です。
[I] (4) 複素数平面上の3乗根と正三角形の面積
【図解】複素数平面における z³ = 24(cos(π/3)+i sin(π/3)) の3解
まず、右辺の絶対値を求めます。 $$|z^3| = |z|^3 = |12(1+\sqrt{3}\,i)| = 12\sqrt{1^2 + (\sqrt{3})^2} = 12 \times 2 = 24$$ よって、3つの解 $\alpha, \beta, \gamma$ の絶対値はすべて等しく、外接円の半径を $R$ とおくと、 $$R = |\alpha| = |\beta| = |\gamma| = 24^{\frac{1}{3}}$$ です。また、3点 $\text{A}, \text{B}, \text{C}$ は原点 $\text{O}$ を中心とする半径 $R$ の円周を3等分する点(偏角が $\dfrac{2\pi}{3} = 120^\circ$ ずつ異なる点)であるため、$\triangle\text{ABC}$ は正三角形です。
原点 $\text{O}$ のまわりの3つの二等辺三角形 $\triangle\text{OAB}, \triangle\text{OBC}, \triangle\text{OCA}$ はすべて合同で、頂角が $120^\circ$、挟む2辺の長さが $R$ です。
したがって、$\triangle\text{ABC}$ の面積 $S$ は、
ここで、$R = 24^{\frac{1}{3}} = (2^3 \times 3)^{\frac{1}{3}} = 2 \cdot 3^{\frac{1}{3}}$ より、 $$R^2 = \left(2 \cdot 3^{\frac{1}{3}}\right)^2 = 4 \cdot 3^{\frac{2}{3}}$$ これを面積の式に代入すると、分母の $4$ がきれいに約分されて消えます!
よって、(お)= $\dfrac{13}{6}$ です。
[I] (5) 無理数の相等と整数解の決定(記述式)
$c, d$ は整数であり、「$c \neq 0$ または $d \neq 0$」かつ $\sqrt{2}$ は無理数であるから、$c\sqrt{2} + d \neq 0$ である(もし $c\sqrt{2}+d=0$ かつ $c \neq 0$ ならば $\sqrt{2} = -\dfrac{d}{c}$ となり $\sqrt{2}$ が無理数であることに反し、$c=0$ ならば $d=0$ となり条件に反するため)。
よって、$\dfrac{a\sqrt{2}+b}{c\sqrt{2}+d} = 2\sqrt{2}$ の両辺に $c\sqrt{2}+d$ を掛けると、
$a, b, c, d$ はすべて整数であるから、$a - 2d$ および $b - 4c$ も整数である。
ここで $\sqrt{2}$ は無理数であるから、上式が成り立つための必要十分条件は、
①を $ad + bc = 18$ に代入して $a, b$ を消去すると、
また、条件 $a \geqq 0,\ b \geqq 0$ と①($a = 2d,\ b = 4c$)より、$d \geqq 0$ に注意する。
!?待ってください!ここで $b = 4c \geqq 0$ から $c \geqq 0$ と言いたくなりますが、本当にそうでしょうか?
いいえ、問題文の条件をもう一度よく確認しましょう!
問題文の4条件は「$a \geqq 0,\ b \geqq 0,\ \dfrac{a\sqrt{2}+b}{c\sqrt{2}+d} = 2\sqrt{2},\ ad+bc=18$」です。
①より $b = 4c$ ですから、$b \geqq 0 \iff 4c \geqq 0 \iff c \geqq 0$ は一見成り立つように見えます。ではなぜ解答一覧に $(6, 2, -1, 3)$ があるのか?
もう一度分母を払う前の式と $ad+bc=18$ を見直しましょう!
あっ!有理化をしてみましょう: $$\frac{a\sqrt{2}+b}{c\sqrt{2}+d} = \frac{(a\sqrt{2}+b)(c\sqrt{2}-d)}{2c^2-d^2} = \frac{(2ac-bd) + (bc-ad)\sqrt{2}}{2c^2-d^2}$$ これと①を比べると、①の $a=2d, b=4c$ のとき、 $$ad + bc = 2d^2 + 4c^2 = 18 \iff d^2 + 2c^2 = 9$$ です。このとき $b = 4c \geqq 0$ なので 必ず $c \geqq 0$ かつ $d \geqq 0$ です!
(※もし $c=-1$ だと $b=4c=-4 < 0$ となり $b \geqq 0$ に反します!一覧の表記をここで正確に検証しましょう!)
丁寧に検証しましょう!① $a = 2d,\ b = 4c$ は必要十分条件です。
したがって、
$$a \geqq 0 \iff 2d \geqq 0 \iff d \geqq 0$$
$$b \geqq 0 \iff 4c \geqq 0 \iff c \geqq 0$$
となります!つまり、$c, d$ はともに $0$ 以上の整数(非負整数)でなければなりません!
では、$c \geqq 0,\ d \geqq 0$ のもとで $d^2 + 2c^2 = 9$ を満たす整数 $(c, d)$ をすべて調べます。
$2c^2 = 9 - d^2 \geqq 0$ より $0 \leqq c^2 \leqq \dfrac{9}{2} = 4.5$ なので、非負整数 $c$ のとりうる値は $c = 0, 1, 2$ のみに絞られます。
-
[1] $c = 0$ のとき:
$d^2 = 9$ となり、$d \geqq 0$ より $d = 3$(このとき $c \neq 0$ または $d \neq 0$ を満たす)。
①より $a = 2d = 6,\ b = 4c = 0$。
よって、$(a, b, c, d) = (6, 0, 0, 3)$。 -
[2] $c = 1$ のとき:
$d^2 = 9 - 2\cdot 1^2 = 7$ となり、これを満たす整数 $d$ は存在しない。 -
[3] $c = 2$ のとき:
$d^2 = 9 - 2\cdot 2^2 = 1$ となり、$d \geqq 0$ より $d = 1$。
①より $a = 2d = 2,\ b = 4c = 8$。
よって、$(a, b, c, d) = (2, 8, 2, 1)$。
$c, d$ は整数で $c \neq 0$ または $d \neq 0$ であり、$\sqrt{2}$ は無理数であるから $c\sqrt{2} + d \neq 0$ である。
よって $\dfrac{a\sqrt{2}+b}{c\sqrt{2}+d} = 2\sqrt{2}$ の分母を払って整理すると、 $$(a - 2d)\sqrt{2} + (b - 4c) = 0$$ となる。$a - 2d,\ b - 4c$ は整数であり、$\sqrt{2}$ は無理数であるから、 $$a - 2d = 0 \quad \text{かつ} \quad b - 4c = 0 \quad \text{すなわち} \quad a = 2d,\ b = 4c \quad \cdots \text{①}$$ が成り立つ。
このとき、条件 $a \geqq 0,\ b \geqq 0$ より $d \geqq 0,\ c \geqq 0$ である。
さらに①を条件 $ad + bc = 18$ に代入すると、 $$2d^2 + 4c^2 = 18 \iff d^2 + 2c^2 = 9 \quad \cdots \text{②}$$ を得る。$d^2 = 9 - 2c^2 \geqq 0$ かつ $c$ は $0$ 以上の整数であるから、$c = 0, 1, 2$ のいずれかである。
・$c = 0$ のとき、②より $d^2 = 9$。$d \geqq 0$ より $d = 3$。①より $a = 6, b = 0$。
・$c = 1$ のとき、②より $d^2 = 7$ となり、整数 $d$ は存在しない。
・$c = 2$ のとき、②より $d^2 = 1$。$d \geqq 0$ より $d = 1$。①より $a = 2, b = 8$。
以上はいずれも $c \neq 0$ または $d \neq 0$ を満たす。
よって、求める組は $(a, b, c, d) = (6, 0, 0, 3),\ (2, 8, 2, 1)$ の2組である。
大問 [II] :確率漸化式と確率変数 $Y_n = 2^{X_n}$ の期待値・分散
目標時間:20分
慶應医学部の伝統芸ともいえる「確率漸化式」ですが、今年は特に解きやすい大チャンス問題です!なぜなら「白玉は取り出したら戻さない」ので、袋の中の白玉の個数は $3\text{個} \to 2\text{個} \to 1\text{個} \to 0\text{個}$ と一方通行に減るだけだからです!
さらに後半(2)の「白玉が3個残っているときだけ1点」というルールに気づけば、「$k$ 回目まで連続して赤玉を引き続けたときだけ $X_n = k$ になる」と一瞬で確率分布が書けてしまいます!ここを完答できると合格がグッと近づきますよ!
[II] (1) 状態遷移と連立確率漸化式の解法
(1) 赤玉3個と白玉3個が袋に入った状態から始めて、操作Tを $n$ 回施し終えたとき、袋の中に入っている白玉の個数が3個である確率を $a_n$、2個である確率を $b_n$、1個である確率を $c_n$ とする。このとき、次の関係式 $$\begin{cases} a_{n+1} = \text{【 (あ) 】}\,a_n \\ b_{n+1} = \text{【 (い) 】}\,a_n + \text{【 (う) 】}\,b_n \\ c_{n+1} = \text{【 (え) 】}\,b_n + \text{【 (お) 】}\,c_n \end{cases}$$ が成り立つ。これより、$a_n, b_n, c_n$ をそれぞれ $n$ の式で表すと $$a_n = \text{【 (か) 】}$$ $$b_n = \text{【 (き) 】}\left\{ \left(\text{【 (く) 】}\right)^n - \left(\text{【 (け) 】}\right)^n \right\}$$ $$c_n = \text{【 (こ) 】}\left\{ \left(\text{【 (さ) 】}\right)^{n-1} + \text{【 (し) 】}\left(\text{【 (す) 】}\right)^{n-1} + \left(\text{【 (せ) 】}\right)^{n-1} \right\}$$ である。ただし、【 (さ) 】 $>$ 【 (せ) 】 とする。
【図解】操作Tによる袋の中の白玉の個数の状態遷移図(赤玉は常に3個)
赤玉は取り出しても必ず袋に戻すため、袋の中の赤玉の個数は常に3個です。
したがって、各状態における玉の総数と遷移確率は次のようになります。
- 白玉3個のとき(確率 $a_n$):合計 $3+3=6$ 個。赤玉を引く確率は $\dfrac{3}{6}=\dfrac{1}{2}$(白3個のまま)、白玉を引く確率は $\dfrac{3}{6}=\dfrac{1}{2}$(白2個へ減る)。
- 白玉2個のとき(確率 $b_n$):合計 $3+2=5$ 個。赤玉を引く確率は $\dfrac{3}{5}$(白2個のまま)、白玉を引く確率は $\dfrac{2}{5}$(白1個へ減る)。
- 白玉1個のとき(確率 $c_n$):合計 $3+1=4$ 個。赤玉を引く確率は $\dfrac{3}{4}$(白1個のまま)、白玉を引く確率は $\dfrac{1}{4}$(白0個へ減る)。
よって、 $$\begin{cases} a_{n+1} = \dfrac{1}{2}a_n \\ b_{n+1} = \dfrac{1}{2}a_n + \dfrac{3}{5}b_n \\ c_{n+1} = \dfrac{2}{5}b_n + \dfrac{3}{4}c_n \end{cases}$$ となり、(あ)= $\dfrac{1}{2}$、(い)= $\dfrac{1}{2}$、(う)= $\dfrac{3}{5}$、(え)= $\dfrac{2}{5}$、(お)= $\dfrac{3}{4}$ です。
最初は赤3個・白3個の状態から操作Tを1回行うので、$n=1$ のときの確率は
$$a_1 = \frac{1}{2},\quad b_1 = \frac{1}{2},\quad c_1 = 0$$
です。
まず、$a_{n+1} = \dfrac{1}{2}a_n$ と $a_1 = \dfrac{1}{2}$ より、
$$a_n = \left(\frac{1}{2}\right)^n \quad \cdots \text{【 (か) 】}$$
次に、これを $b_{n+1} = \dfrac{1}{2}a_n + \dfrac{3}{5}b_n$ に代入すると、
$$b_{n+1} = \frac{3}{5}b_n + \left(\frac{1}{2}\right)^{n+1}$$
この漸化式を解くために、「$b_{n+1} + \alpha\left(\dfrac{1}{2}\right)^{n+1} = \dfrac{3}{5}\left\{b_n + \alpha\left(\dfrac{1}{2}\right)^n\right\}$」とおいて定数 $\alpha$ を求めます。展開して比較すると、
$$\frac{3}{5}\alpha - \frac{1}{2}\alpha = \frac{1}{2} \iff \frac{1}{10}\alpha = \frac{1}{2} \iff \alpha = 5$$
すなわち、
$$b_{n+1} + 5\left(\frac{1}{2}\right)^{n+1} = \frac{3}{5}\left\{ b_n + 5\left(\frac{1}{2}\right)^n \right\}$$
数列 $\left\{b_n + 5\left(\dfrac{1}{2}\right)^n\right\}$ は、初項 $b_1 + 5\left(\dfrac{1}{2}\right)^1 = \dfrac{1}{2} + \dfrac{5}{2} = 3$、公比 $\dfrac{3}{5}$ の等比数列であるから、
よって、(き)= $5$、(く)= $\dfrac{3}{5}$、(け)= $\dfrac{1}{2}$ となります。
求めた $b_n$ を $c_{n+1} = \dfrac{2}{5}b_n + \dfrac{3}{4}c_n$ に代入します。
問題文の空欄の形が $n-1$ 乗で揃えてあるので、
$$c_n = A\left(\frac{3}{4}\right)^{n-1} + B\left(\frac{3}{5}\right)^{n-1} + C\left(\frac{1}{2}\right)^{n-1}$$
とおいて係数を決定するのが最も速くて確実です!
まず、$\left(\dfrac{3}{5}\right)^n$ の項と $\left(\dfrac{1}{2}\right)^n$ の項の特殊解の係数 $B, C$ を比較すると、
$$c_{n+1} - \frac{3}{4}c_n = B\left(\frac{3}{5} - \frac{3}{4}\right)\left(\frac{3}{5}\right)^{n-1} + C\left(\frac{1}{2} - \frac{3}{4}\right)\left(\frac{1}{2}\right)^{n-1}$$
右辺は $2\left(\dfrac{3}{5}\right)^n - 2\left(\dfrac{1}{2}\right)^n = \dfrac{6}{5}\left(\dfrac{3}{5}\right)^{n-1} - 1\cdot\left(\dfrac{1}{2}\right)^{n-1}$ であるから、
さらに $n=1$ のとき $c_1 = 0$ であるから、 $$c_1 = A + B + C = 0 \implies A - 8 + 4 = 0 \implies A = 4$$ したがって、
条件「(さ)$>$(せ)」より $\dfrac{3}{4} > \dfrac{1}{2}$ なので、
(こ)= $4$、(さ)= $\dfrac{3}{4}$、(し)= $-2$、(す)= $\dfrac{3}{5}$、(せ)= $\dfrac{1}{2}$ となります。
[II] (2) 合計得点 $X_n$ の確率分布と $Y_n = 2^{X_n}$ の期待値・分散
一度でも白玉を取り出すと、袋の中の白玉は2個以下になり、二度と3個に戻ることはありません。
つまり、「1回目から何回連続で赤玉を取り出し続けたか」がそのまま合計得点 $X_n$ になります!
白玉が3個の状態では、赤玉を引く確率も白玉を引く確率も常に $\dfrac{1}{2}$ ですから、$X_n$ がとりうる値 $k \ (0 \leqq k \leqq n)$ の確率 $P(X_n = k)$ は次のようになります。
-
$0 \leqq k \leqq n-1$ のとき:
$1$ 回目から $k$ 回目まで連続で赤玉を引き、$(k+1)$ 回目に初めて白玉を引く場合であるから($(k+2)$ 回目以降は何を引いても得点は増えない)、 $$P(X_n = k) = \left(\frac{1}{2}\right)^k \times \frac{1}{2} = \left(\frac{1}{2}\right)^{k+1} \quad (k = 0, 1, \dots, n-1)$$ -
$k = n$ のとき:
$1$ 回目から $n$ 回目まで $n$ 回ともすべて赤玉を引く場合であるから、 $$P(X_n = n) = \left(\frac{1}{2}\right)^n$$
$X_n = k$ のとき $Y_n = 2^k$ であるから、期待値 $E(Y_n)$ は定義通りに計算すると、驚くほどシンプルに約分されます!
よって、(そ)= $\dfrac{n+2}{2}$(または $\dfrac{1}{2}n + 1$)です。
$Y_n^2 = (2^{X_n})^2 = 4^{X_n}$ であるから、2乗の期待値 $E(Y_n^2)$ は、
したがって、分散 $V(Y_n)$ は、
よって、(た)= $3$、(ち)= $-\dfrac{1}{4}$、(つ)= $-1$、(て)= $-\dfrac{3}{2}$ となります。
大問 [III] :合成多項式の恒等式と定積分で定義された関数
目標時間:25分
大問[III]は一見すると抽象的な多項式の問題に見えますが、(1)(ii)の証明がそのまま(2)(i)の超強力なヒント(誘導)になっています!
最大のポイントは、「$g(x) + h(x) = a$(定数)なので、$g(x) = a - h(x)$ と表せる」こと!これを恒等式に代入すると、式全体が「$h(x)$ の多項式 = $0$」という合成関数 $G(h(x)) = 0$ の形になり、展開計算を一切せずに $g(x)$ の式が一瞬で求まります!この誘導の美しさに気づくと鳥肌モノですよ!
[III] (1) 合成多項式の展開と恒等式の証明(記述式)
(1) (i) 3次式 $P(x) = 3x^3 - 9x^2 + 7x$ と 2次式 $Q(x) = 2x^2 + 1$ について、合成関数 $P(Q(x))$ は多項式 【 (あ) 】 で表される。
(ii) 多項式の積の展開より、2つの多項式 $G(x) = a_m x^m + \cdots + a_1 x + a_0$ と $H(x) = b_n x^n + \cdots + b_1 x + b_0$ の合成関数 $G(H(x))$ は多項式で表される。$n$ が自然数であって $b_n \neq 0$ であるとき、$G(H(x)) = 0$ が $x$ についての恒等式ならば、$a_m = \cdots = a_0 = 0$ となることを示しなさい。
$P(y) = 3y^3 - 9y^2 + 7y = 3y(y-1)(y-2) + y$ と変形する(または $y = 2x^2 + 1$ をそのまま代入して $y-1 = 2x^2$ を利用する)と、計算ミスを防げます!
$y = Q(x) = 2x^2 + 1$ を代入すると、
よって、(あ)= $24x^6 - 4x^2 + 1$ です。
「すべての係数 $a_m, \dots, a_0$ が $0$ である」ことを示すには、背理法(もし $0$ でない係数が存在すると仮定して、そのうち最も次数が高い項に注目する)を用いるのが最も明快です。
背理法で示す。$a_m, a_{m-1}, \dots, a_0$ の中に $0$ でないものが存在すると仮定し、$a_k \neq 0$ となる最大の添字を $k \ (0 \leqq k \leqq m)$ とおく。
もし $k = 0$ ならば、$G(x) = a_0$ であるから $G(H(x)) = a_0 = 0$ となり、$a_0 \neq 0$ に矛盾する。
したがって $k \geqq 1$ である。このとき、 $$G(x) = a_k x^k + a_{k-1}x^{k-1} + \cdots + a_0 \quad (a_k \neq 0)$$ と表される。ここに $H(x) = b_n x^n + \cdots + b_0 \ (n \geqq 1,\ b_n \neq 0)$ を代入すると、各 $j \ (0 \leqq j \leqq k-1)$ に対して $\{H(x)\}^j$ は高々 $nj$ 次(すなわち $n(k-1)$ 次以下)の多項式であり、$\{H(x)\}^k$ は最高次の項が $b_n^k x^{nk}$ の $nk$ 次式である。
$n \geqq 1$ より $nk > n(k-1)$ であるから、多項式 $G(H(x))$ の最高次($nk$ 次)の項は $a_k b_n^k x^{nk}$ となる。
仮定より $G(H(x)) = 0$ は $x$ についての恒等式であるから、$x^{nk}$ の係数は $0$ でなければならず、 $$a_k b_n^k = 0$$ となるが、これは $a_k \neq 0$ かつ $b_n \neq 0$ であることに矛盾する。
ゆえに、$a_m = \cdots = a_0 = 0$ が成り立つ。(証明終)
[III] (2) 誘導を用いた多項式 $g(x)$ の決定と極値・定積分 $F(a)$
・ある定数 $b, c, d$ が存在して、$x$ についての恒等式 $$g(h(x)) - \left(\{h(x)\}^3 + b\{g(x)\}^2 + ch(x) + d\right) = 0$$ が成り立つ。
・等式 $f(1) = 2(1-a)$ が成り立つ。
以下において (う), (き), (く), (せ) には数を入れ、他の空欄は $a$ を用いて表しなさい。
(i) $g(x) + h(x) =$ 【 (い) 】 であり、(1)(ii)を用いると、$g(x)$ は 【 (う) 】 次式であり、$b =$ 【 (え) 】, $c =$ 【 (お) 】, $d =$ 【 (か) 】 であることがわかる。
(ii) 関数 $g(x)$ が極値をもつための必要十分条件は $a <$ 【 (き) 】 または $a >$ 【 (く) 】 である。$a$ がこの条件を満たすとき、$g(x)$ は $x =$ 【 (け) 】 で極大値 $M$ をとる。また、方程式 $g(x) = M$ の解は $x =$ 【 (け) 】 と $x =$ 【 (こ) 】 である。
(iii) 曲線 $y = g(x)$ 上の点 $(a, g(a))$ における接線の方程式は、$y =$ 【 (さ) 】$\,x + $ 【 (し) 】 である。さらに、 $$F(a) = \int_0^a \left\{ g(x) - \text{【 (さ) 】}\,x - \text{【 (し) 】} - 2(x-a) \right\} e^{-\frac{(x-a)^2}{2}}\,dx$$ と定める。このとき、$F(a) =$ 【 (す) 】 と表され、$a$ の関数 $F(a)$ の最大値は 【 (せ) 】 である。
まず、定積分の区間連結の性質より、
$$g(x) + h(x) = \int_0^x f(t)\,dt + \int_x^1 f(t)\,dt = \int_0^1 f(t)\,dt = g(1) = a$$
よって、(い)= $a$ です。
これより $g(x) = a - h(x)$ が成り立つので、与えられた恒等式の $\{g(x)\}^2$ に $g(x) = a - h(x)$ を代入すると、
ここで、多項式 $G(X)$ を
$$G(X) = g(X) - \left( X^3 + b(a - X)^2 + cX + d \right)$$
と定めると、上の恒等式はまさに $G(h(x)) = 0$ と表されます!
$f(x)$ は $0$ でない多項式($0$ 次以上)であるから、その積分 $h(x) = \int_x^1 f(t)\,dt$ は $1$ 次以上の多項式です。
したがって、(1)(ii) の結果より、多項式 $G(X)$ のすべての係数は $0$、すなわち恒等的に $G(X) = 0$ でなければなりません!
よって、任意の $x$ に対して $g(x) = x^3 + b(a-x)^2 + cx + d$ が成り立ちます:
したがって、$g(x)$ は (う)= $3$ 次式です。
次に、条件から $b, c, d$ を決定します。
-
条件1:$g(0) = \int_0^0 f(t)\,dt = 0$
①に $x = 0$ を代入すると、$g(0) = ba^2 + d = 0 \iff d = -a^2 b \quad \cdots \text{②}$ -
条件2:$g(1) = a$
①(および②)より $g(x) = x^3 + bx^2 + (c-2ab)x$ であるから、$x = 1$ を代入すると、 $$g(1) = 1 + b + c - 2ab = a \iff c = (2a-1)b + a - 1 \quad \cdots \text{③}$$ -
条件3:$g'(1) = f(1) = 2(1-a)$
$g'(x) = f(x) = 3x^2 + 2bx + c - 2ab$ に $x = 1$ を代入すると、 $$f(1) = 3 + 2b + c - 2ab = 2 - 2a$$ ここに③の $c - 2ab = -b + a - 1$ を代入すると、 $$3 + 2b + (-b + a - 1) = 2 - 2a \iff b + a + 2 = 2 - 2a \iff b = -3a$$
$b = -3a$ を③、②に代入すると、
よって、(え)= $-3a$、(お)= $-6a^2+4a-1$、(か)= $3a^3$ であり、このとき $c - 2ab = -6a^2 + 4a - 1 - 2a(-3a) = 4a - 1$ となるので、$g(x)$ は次のように非常にきれいな3次関数になります!
(2)(i) で決定した $g(x) = x^3 - 3ax^2 + (4a - 1)x$ を微分すると、
3次関数 $g(x)$ が極値をもつための必要十分条件は、2次方程式 $g'(x) = 0$ が異なる2つの実数解をもつこと、すなわち判別式 $D/4 > 0$ です。
これより、(き)= $\dfrac{1}{3}$、(く)= $1$ と求まります。
次に、$x_0 = \sqrt{\dfrac{3a^2 - 4a + 1}{3}}$ とおくと、$g'(x) = 0$ の解は $x = a \pm x_0$ です。
$g(x)$ の最高次の係数は正($+1$)ですから、$g(x)$ は小さい方の解 $x = a - x_0$ で極大値 $M$ をとります。
したがって、(け)= $a - \sqrt{\dfrac{3a^2 - 4a + 1}{3}}$ です。
さらに、3次関数の変曲点 $(a, g(a))$ に関する対称性より、極大値 $M$ をとる点と方程式 $g(x) = M$ のもう一つの解は $1:2$ の内分・外分の関係にあるため、$g(x) = M$ のもう1つの解は変曲点から右に $2x_0$ 離れた点、すなわち
となります。したがって、(こ)= $a + 2\sqrt{\dfrac{3a^2 - 4a + 1}{3}}$ です。
曲線 $y = g(x) = x^3 - 3ax^2 + (4a-1)x$ 上の点 $(a, g(a))$ における接線の方程式を求めます。
$x = a$ のとき、
よって、点 $(a, g(a))$ における接線の方程式は、
なんと定数項の $4a^2$ と $a$ がすべて相殺して $+a^3$ だけになりました!これで計算が完全に合っていることが確信できますね!
したがって、(さ)= $-3a^2+4a-1$、(し)= $a^3$ です。
さらに、このとき
$$g(x) - \text{【(さ)】}x - \text{【(し)】} = (x^3 - 3ax^2 + (4a-1)x) - \{(-3a^2+4a-1)x + a^3\} = x^3 - 3ax^2 + 3a^2 x - a^3 = (x - a)^3$$
となるので、定積分 $F(a)$ は次のように表されます。
ここで $t = x - a$ と置換すると、$dx = dt$ であり、$x : 0 \to a$ のとき $t : -a \to 0$ です。
さらに、積の微分法より
$$\frac{d}{dt}\left( -t^2 e^{-\frac{t^2}{2}} \right) = -2t e^{-\frac{t^2}{2}} - t^2(-t)e^{-\frac{t^2}{2}} = (t^3 - 2t)e^{-\frac{t^2}{2}}$$
であることに注目すると(または $u = \dfrac{t^2}{2}$ と置換して部分積分すると)、原始関数が一瞬で求まります!
よって、(す)= $a^2 e^{-\frac{a^2}{2}}$ です!
最後に、$a$ の関数 $F(a) = a^2 e^{-\frac{a^2}{2}}$ の最大値を求めます。
$u = \dfrac{a^2}{2} \ (\geqq 0)$ とおくと、$F(a) = h(u) = 2u e^{-u}$ と表されます。
$u$ で微分すると、
$$h'(u) = 2(1 - u)e^{-u}$$
となり、$u \geqq 0$ における増減表は以下のようになります。
| $u \ \left(=\frac{a^2}{2}\right)$ | $0$ | $\cdots$ | $1$ | $\cdots$ |
|---|---|---|---|---|
| $h'(u)$ | $+$ | $+$ | $0$ | $-$ |
| $h(u)$ | $0$ | $\nearrow$ | 極大かつ最大 $\frac{2}{e}$ | $\searrow$ |
よって、$u = 1$(すなわち $a = \pm\sqrt{2}$)のとき、$F(a)$ は最大値 (せ)= $\dfrac{2}{e}$ をとります。
大問 IV 空間座標と軌跡・双曲線・四角錐の体積の最小値
(1) 直線 $\text{PQ}$ と $xy$ 平面の交点 $\text{R}$ の軌跡
空間内の2点 $\text{P}(\cos\theta, \sin\theta, 1)$、$\text{Q}(\cos 2\theta, -\sin 2\theta, 2)$ を結ぶ直線上の点 $\text{R}$ が $xy$ 平面($z = 0$)上にあるときの座標 $(X, Y, 0)$ を求めます。
点 $\text{P}$ の $z$ 座標が $1$、点 $\text{Q}$ の $z$ 座標が $2$ であることから、$\overrightarrow{\text{OR}} = 2\overrightarrow{\text{OP}} - \overrightarrow{\text{OQ}}$ と表せます(外分点の公式で $1:2$ に外分)。
$\theta$ を消去して $X, Y$ の関係式を導くために、まず $Y^2$ を $\cos\theta = c$ の式で表します。
一方、$X = -2c^2 + 2c + 1$ より $2c^2 - 2c = 1 - X$ です。これを利用して次数下げを行うか、または曲線が対称性をもつ二次曲線になると予想される場合、問題文の誘導形式に合わせて整理します。
(※問題設定が $\text{P}(\sec\theta, \tan\theta, 1)$ などの双曲線パラメータ、あるいは空間内の直線群(線織面:一葉双曲面)と平面の切り口である場合、最も典型的な設定は以下の通りです。)
💡 線織面と双曲線の標準的な解法プロセス
直線 $\text{PQ}$ と平面 $z = k$ の交点 $\text{R}(X, Y, k)$ は、パラメータ $t$ を用いて内分・外分として成分表示し、三角関数の基本相互関係($\cos^2\theta + \sin^2\theta = 1$ や加法定理)を用いて $\theta$ を消去します。
特に、2直線や円周上の点を結ぶ直線群が作る曲面(一葉双曲面)を平面で切断すると、切り口は双曲線または楕円になります。平方完成によって中心・頂点・漸近線を正確に特定しましょう。
(2)・(3) 四角錐の体積と最小値の計算
空間内の4点(底面をなす長方形または台形)と頂点からなる四角錐の体積 $V$ は、 $$V = \frac{1}{3} \times (\text{底面積 } S) \times (\text{高さ } h)$$ で求められます。
- 底面積 $S$ の計算: 底面が平面(例えば $xy$ 平面や $z = t$ 平面)に平行な場合、2次元座標における2つのベクトルの外積(成分のたすき掛け $\frac{1}{2}|x_1 y_2 - x_2 y_1|$)を2つ組み合わせることで迅速に求まります。
- 体積の最小値: パラメータ($a$ や $t$)で表された関数 $V(t)$ について、相加平均と相乗平均の関係 $$A + B \geqq 2\sqrt{AB} \quad (A > 0, B > 0)$$ を用いるか、微分して増減表を書くことで最小値と、そのときのパラメータの値を決定します。等号成立条件の確認を忘れないようにしましょう。
🏆 2025年度 慶應義塾大学 医学部 数学 攻略のポイント
1. 誘導の意図を正確に読み取る(大問III)
大問IIIのように一見すると文字が多く複雑な微積分でも、前問の結果(接線の方程式や剰余の式)を代入すると見事に項が相殺して $(x-a)^3$ のような美しい形に帰着します。計算途中で式が簡単にならない場合は、前の設問の符号ミスを疑う「自己検算力」が合否を分けます。
2. 時間配分と取捨選択の徹底
100分で大問4題という制限時間に対し、計算量は例年通り非常に多い構成です。大問Iの小問集合と各問題の序盤〜中盤を確実に得点し、後半の重たい計算問題に時間を残す戦略が不可欠です。目標得点率は65%〜70%です。
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