🔥 2025年度 聖マリアンナ医科大 数学 全体総括
試験時間は90分(大問4題)。2025年度は、大問1に「累乗根の定義と指数法則の証明」という教科書の根幹を問う論述が出題され、大問2は文字の並び替え(隣接しない順列)、大問3は絶対値を含む三角関数のグラフと共有点、大問4は2つの放物線の極方程式と囲まれた面積という構成でした。計算量・思考力ともにバランスが良く、途中式を1ステップずつ丁寧に追えば確実に高得点が狙える良問揃いです!
⚡ 最終解答一覧(スピードチェック)
大問 1(累乗根の定義と性質の証明)
- (1) 定義: $n$ 乗すると $a$ になる正の実数(すなわち $x^n = a$ を満たす正の実数 $x$)
- (2) 証明: $\left\{(\sqrt[n]{a})^m\right\}^n = (\sqrt[n]{a})^{mn} = \left\{(\sqrt[n]{a})^n\right\}^m = a^m$ かつ $(\sqrt[n]{a})^m > 0$ より、$a^m$ の正の $n$ 乗根の定義と一意性から $\sqrt[n]{a^m} = (\sqrt[n]{a})^m$。(詳細は本文)
大問 2(重複順列・同じ文字が隣り合わない単語)
大問 3(絶対値付き三角関数の最大最小・共有点)
大問 4(2つの二次曲線の極方程式と面積)
大問 1 累乗根の定義と性質の証明(数学II:指数関数)
記述式・証明
普段何気なく使っている「$\sqrt[n]{a}$」の正確な定義と、累乗根の公式 $\sqrt[n]{a^m} = (\sqrt[n]{a})^m$ の証明問題だよ!
合否の分かれ目は2つ!1つ目は(1)で「正の実数」という一言を絶対に落とさないこと(例えば $\sqrt[4]{16}=2$ であって $-2$ は含まないよね!)。2つ目は(2)で「(1)の定義に立ち返って、右辺を $n$ 乗したら $a^m$ になることを示す」という証明の型を守ること!10〜12分で確実に満点を取りたい1題だよ!
【問題 1】
$a$ は正の実数,$m, n$ は $2$ 以上の整数とする.以下の (1), (2) に対する解答を解答用紙の所定の欄に記入せよ.
(1) $\sqrt[n]{a}$ の定義を述べよ.
(2) 正の実数 $b$ について,$(b^m)^n = b^{mn}$ が成り立つことを用いて,$\sqrt[n]{a^m} = (\sqrt[n]{a})^m$ を示せ.
視覚化 なぜ「正の実数」という条件が必須なのか?(グラフによる直感的理解)
$a > 0$ に対して、「$n$ 乗して $a$ になる実数($x^n = a$ の実数解)」を単に「$a$ の $n$ 乗根」と呼びます。
しかし、左のグラフのように $n$ が偶数のときは、$x^n = a$ を満たす実数 $x$ は正のものと負のものの2つ存在してしまいます。
そこで記号 $\sqrt[n]{a}$ は、$n$ の偶奇に関わらずただ1つに定まるように、「$n$ 乗して $a$ になる正の実数」として定義されます!
設問 (1) $\sqrt[n]{a}$ の定義
$a > 0$ および $2$ 以上の整数 $n$ に対して、関数 $y = x^n\ (x > 0)$ は単調に増加し、正の実数全体を動くため、$x^n = a$ を満たす正の実数 $x$ がただ $1$ つ存在します。この正の実数 $x$ を $\sqrt[n]{a}$ と表します。
$n$ 乗すると $a$ になる正の実数。(または「方程式 $x^n = a$ を満たすただ $1$ つの正の実数 $x$」)
設問 (2) $\sqrt[n]{a^m} = (\sqrt[n]{a})^m$ の証明
【思考プロセス】
左辺の $\sqrt[n]{a^m}$ は、(1)の定義において $a$ を $a^m\ (>0)$ に置き換えたものです。つまり、$\sqrt[n]{a^m}$ とは「$n$ 乗すると $a^m$ になる唯一の正の実数」のことです。
したがって、右辺の $X = (\sqrt[n]{a})^m$ について、次の2つの条件を確認すれば、定義から直ちに $X = \sqrt[n]{a^m}$ が証明できます!
- 条件①:$X = (\sqrt[n]{a})^m$ が正の実数であること($X > 0$)
- 条件②:$X$ を $n$ 乗すると $a^m$ になること($X^n = a^m$)
さらに問題文に「正の実数 $b$ について,$(b^m)^n = b^{mn}$ が成り立つことを用いて」と指定されているので、どこでこの性質を使ったかが採点官に一目でわかるように途中式を書きましょう。
$a > 0$ より,(1)の定義から $\sqrt[n]{a}$ は正の実数であり, $$(\sqrt[n]{a})^n = a \quad \cdots \text{①}$$ を満たす.
$\sqrt[n]{a} > 0$ であるから,正の実数の $m$ 乗である $(\sqrt[n]{a})^m$ も正の実数である: $$(\sqrt[n]{a})^m > 0 \quad \cdots \text{②}$$
ここで,正の実数 $b$ に対して $(b^m)^n = b^{mn}$ が成り立つから,正の実数 $b = \sqrt[n]{a}$ に対してこれを用いると, $$\left\{(\sqrt[n]{a})^m\right\}^n = (\sqrt[n]{a})^{mn}$$ が成り立つ.さらに $mn = nm$ より,再び $(b^n)^m = b^{nm}$ を逆に用いれば,①より $$(\sqrt[n]{a})^{mn} = (\sqrt[n]{a})^{nm} = \left\{(\sqrt[n]{a})^n\right\}^m = a^m$$ となる.よって, $$\left\{(\sqrt[n]{a})^m\right\}^n = a^m \quad \cdots \text{③}$$ が成り立つ.
$a > 0$ より $a^m > 0$ であるから,②,③および(1)の累乗根の定義($n$ 乗して $a^m$ になる正の実数はただ $1$ つ存在し,それを $\sqrt[n]{a^m}$ と表すこと)より, $$\sqrt[n]{a^m} = (\sqrt[n]{a})^m$$ が成り立つ.(証明終)
「両辺を $n$ 乗して等しいから元の数も等しい」とだけ書いてしまうと、符号(正の実数であること)の確認不足で減点されます。実数の世界で $X^n = Y^n \Longleftrightarrow X = Y$ が無条件に言えるのは $X > 0$ かつ $Y > 0$ のとき(または $n$ が奇数のとき)だけです。必ず「$\sqrt[n]{a} > 0$ より $(\sqrt[n]{a})^m > 0$ である」の一行を明記しましょう!
大問 2 同じ文字が隣り合わない順列(数学A:場合の数)
空欄補充(ア〜カ)
$\text{a}$ を3個、$\text{b}$ を4個、$\text{c}$ を3個並べた10文字の単語の問題だね!(1)〜(3)は秒殺できる超基本問題!
勝負は(4)と(5)!設問でわざわざ「$\text{c}$ をすべて取り除く操作 $d$」を定義してくれているのが最大の誘導ヒントだよ!「3種類の文字が隣り合わない」を直接考えると大変だけど、「まず $\text{a}$ (3個) と $\text{b}$ (4個) の7文字を並べておき、同じ文字が連続してしまっている隙間に $\text{c}$ (3個) を挟み込んで分断する!」という発想に乗れば、驚くほどスッキリ全パターンを数え上げられるよ!
【問題 2】
3種類の文字 $\text{a}, \text{b}, \text{c}$ から重複を許して $10$ 個の文字を選び,
aaaaaaaaaa, aabbccabcc, abcbaccabc
のように,一列に並べたものを単語と呼ぶことにする.単語についての次の条件 (i)〜(iv) を考える.
- (i) $\text{a}$ を $3$ 個,$\text{b}$ を $4$ 個,$\text{c}$ を $3$ 個使って作られている
- (ii) 左端の文字は $\text{a}$ である
- (iii) 右端の文字は $\text{b}$ である
- (iv) 同じ文字が隣り合うことはない
また単語から $\text{c}$ をすべて取り除く操作を $d$ で表す.たとえば,
$d(\text{aaabbbbccc}) = \text{aaabbbb}, \quad d(\text{babcabcabc}) = \text{bababab}$
である.以下の (1)〜(5) の ア 〜 カ にあてはまる適切な数を解答用紙の所定の欄に記入せよ.
(1) 条件 (i) を満たす単語の個数は ア 個である.
(2) 条件 (i), (ii) のすべてを満たす単語の個数は イ 個である.
(3) 条件 (i)〜(iii) のすべてを満たす単語の個数は ウ 個である.
(4) 条件 (i)〜(iv) のすべてを満たす単語に操作 $d$ を行う.このとき $\text{aabbbab}$ となる単語は エ 個,$\text{ababbab}$ となる単語は オ 個となる.
(5) 条件 (i)〜(iv) のすべてを満たす単語の個数を求めると カ 個である.
設問 (1)・(2)・(3) 同じものを含む順列の基本計算
$\text{a}$ が3個、$\text{b}$ が4個、$\text{c}$ が3個の合計 $3+4+3=10$ 個の文字を一列に並べる「同じものを含む順列」の総数です。
左端が $\text{a}$ で固定されるので、残り9箇所に「$\text{a}$ を2個、$\text{b}$ を4個、$\text{c}$ を3個」を並べる順列の総数です。
※ $4200 \times \dfrac{3}{10} = 1260$ でも一発!
左端が $\text{a}$、右端が $\text{b}$ で固定されるので、間の8箇所に「$\text{a}$ を2個、$\text{b}$ を3個、$\text{c}$ を3個」を並べます。
※ $1260 \times \dfrac{4}{9} = 560$ でも一発!
設問 (4) 操作 $d$ の逆操作($\text{c}$ を隙間に挿入して隣り合いを解消する!)
操作 $d$ は「単語から $\text{c}$ をすべて取り除く操作」ですから、逆に「$d$ を行った後の7文字($\text{a}$ が3個、$\text{b}$ が4個)の列に対して、3個の $\text{c}$ を元の位置に戻す(挿入する)」と考えます。
ここで元の10文字の単語が条件 (i)〜(iv) をすべて満たすための3つの鉄則を整理しましょう!
- 両端には $\text{c}$ を入れられない!:条件(ii)「左端は $\text{a}$」、条件(iii)「右端は $\text{b}$」を満たすため、7文字の列の左端より左や、右端より右に $\text{c}$ を置くことはできません。つまり、$\text{c}$ を入れられるのは7文字の間の「$6$ 個の隙間」のみです。
- $1$ つの隙間に $\text{c}$ は最大 $1$ 個まで!:条件(iv)より $\text{c}$ 同士も隣り合ってはならない($\text{cc}$ となってはいけない)ため、6個の隙間のうち異なる3箇所を選んで $\text{c}$ を1個ずつ入れます。
- 同じ文字($\text{aa}$ または $\text{bb}$)が隣り合っている隙間には、必ず $\text{c}$ を入れなければならない!:そこに $\text{c}$ を入れないと、元の単語で $\text{aa}$ や $\text{bb}$ が隣り合ってしまい条件(iv)に違反します。
7文字 $\text{a, a, b, b, b, a, b}$ の間にある6個の隙間を確認します。同じ文字が隣り合っている隙間(★必須)を探すと…
$\text{a}$ と $\text{a}$ の間(1箇所)、$\text{b}$ と $\text{b}$ の間(2箇所)の合計3箇所(★)がすべて必須の隙間です!
使える $\text{c}$ はちょうど3個なので、この3つの★すべてに $\text{c}$ を1個ずつ入れるしかありません($\text{acabcbbcab}$ ではなく $\text{acabcbcbab}$)。
よって、作られる単語は $\text{acabcbcbab}$ の $1$ 個のみです。
7文字 $\text{a, b, a, b, b, a, b}$ の間にある6個の隙間を確認します。同じ文字が隣り合っている隙間(★必須)を探すと…
必須の隙間(★)は中央の $\text{b}$ と $\text{b}$ の間の $1$ 箇所だけです!
ここに1個目の $\text{c}$ を入れると、残りの $\text{c}$ は $2$ 個。
残りの5つの隙間(①〜⑤)のどこに $\text{c}$ を入れても隣り合いは起きないので、5箇所から2箇所を選ぶ組合せより、
$${}_{5}\mathrm{C}_{2} = \frac{5 \times 4}{2 \times 1} = \mathbf{10}\text{ 個}$$
設問 (5) 条件 (i)〜(iv) をすべて満たす単語の総数(全パターン完全分類)
(4)の誘導から解き方は完全に分かりましたね!
条件 (i)〜(iv) を満たす単語に対して操作 $d$($\text{c}$ を3個すべて取り除く)を行うと、得られる7文字の列 $W$ は次の条件を満たします:
- $\text{a}$ を3個、$\text{b}$ を4個並べた7文字の列である。
- 元の単語の左端は $\text{a}$、右端は $\text{b}$($\text{c}$ ではない)なので、$\text{c}$ を取り除いた7文字の列 $W$ も左端は必ず $\text{a}$、右端は必ず $\text{b}$ である!
- 左端 $\text{a}$ と右端 $\text{b}$ を固定すると、間の5文字は「$\text{a}$ が2個、$\text{b}$ が3個」なので、7文字の列 $W$ は全部で $${}_{5}\mathrm{C}_{2} = \frac{5 \times 4}{2 \times 1} = \mathbf{10}\text{ 通り}$$ しか存在しません!
たった $10$ 通りしかないので、直接10通りすべて書き出して「必須の隙間(★)の個数 $k$」を数えても2分で終わりますし、「連(同じ文字のかたまり)の個数」で分類しても一瞬です!ここでは誰が見ても100%ミスしない「全10通りの完全一覧表」と「必須の隙間の個数 $k$ によるスマートな分類」の両方で確認しましょう!
7文字の列 $W$ の6個の隙間のうち、同じ文字が隣り合っている箇所(必須の隙間★)が $k$ 個あるとします。
3個の $\text{c}$ のうち $k$ 個は★に必ず入れなければならず、残りの $(3-k)$ 個の $\text{c}$ を、残りの $(6-k)$ 個の隙間から選んで入れます。したがって、
| No. | 7文字の列 $W$(左端 $\text{a}$・右端 $\text{b}$、間は $\text{a}$ 2個・$\text{b}$ 3個) | 必須の隙間 ★ の場所 | ★の個数 $k$ | $\text{c}$ の入れ方(単語数) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | a [b a b a b] b ((4)後半と対称) | a _ b _ a _ b _ a _ b ★ b | $k = 1$ | ${}_{5}\mathrm{C}_{2} = 10$ 個 |
| 2 | a [b a b b a] b ((4)のオ) | a _ b _ a _ b ★ b _ a _ b | $k = 1$ | ${}_{5}\mathrm{C}_{2} = 10$ 個 |
| 3 | a [b b a b a] b | a _ b ★ b _ a _ b _ a _ b | $k = 1$ | ${}_{5}\mathrm{C}_{2} = 10$ 個 |
| 4 | a [a b b b a] b ((4)のエ) | a ★ a _ b ★ b ★ b _ a _ b | $k = 3$ | ${}_{3}\mathrm{C}_{0} = 1$ 個 |
| 5 | a [b a a b b] b | a _ b _ a ★ a _ b ★ b ★ b | $k = 3$ | ${}_{3}\mathrm{C}_{0} = 1$ 個 |
| 6 | a [b b a a b] b | a _ b ★ b _ a ★ a _ b ★ b | $k = 3$ | ${}_{3}\mathrm{C}_{0} = 1$ 個 |
| 7 | a [a b a b b] b | a ★ a _ b _ a _ b ★ b ★ b | $k = 3$ | ${}_{3}\mathrm{C}_{0} = 1$ 個 |
| 8 | a [a b b a b] b | a ★ a _ b ★ b _ a _ b ★ b | $k = 3$ | ${}_{3}\mathrm{C}_{0} = 1$ 個 |
| 9 | a [b a b a a] b | a _ b _ a _ b _ a ★ a _ b ? → ※下記注 | 再確認! | 下で厳密チェック! |
🔍 10通りの7文字(左端 $\text{a}$、右端 $\text{b}$、中央5文字に $\text{a}$ 2個・$\text{b}$ 3個)の完全チェック!
文字が切り替わる回数に注目しましょう!7文字のうち左端が $\text{a}$、右端が $\text{b}$ です。
「7文字の中に『異なる文字が隣り合う隙間($\text{ab}$ または $\text{ba}$)』が何箇所あるか」で分類すると、絶対に数え間違いが起きません!
全隙間は $6$ 個なので、(必須の隙間★の個数 $k$)= $6 -$(文字が切り替わる回数)です。
左端は $\text{a}$、右端は $\text{b}$ なので、$\text{a}$ と $\text{b}$ のグループ配置は必ず
$$\underbrace{\text{a}}_{1\text{個}} - \underbrace{\text{b}\cdots}_{p\text{個}} - \underbrace{\text{a}}_{1\text{個}} - \underbrace{\text{b}\cdots}_{q\text{個}} - \underbrace{\text{a}}_{1\text{個}} - \underbrace{\text{b}\cdots}_{r\text{個}}$$
の形になります(文字の切り替わりは $5$ 回 $\implies$ 必須の隙間★は $k = 6 - 5 = 1$ 個)。
4個の $\text{b}$ を3つの枠($p, q, r \ge 1, p+q+r=4$)に分ける方法は、$(p,q,r) = (2,1,1), (1,2,1), (1,1,2)$ の $3$ 通り:
- abbabab (★は $1$ 個 $\implies {}_{5}\mathrm{C}_{2} = 10$ 個)
- ababbab (★は $1$ 個 $\implies {}_{5}\mathrm{C}_{2} = 10$ 個)※(4)のオ
- abababb (★は $1$ 個 $\implies {}_{5}\mathrm{C}_{2} = 10$ 個)
左端は $\text{a}$、右端は $\text{b}$ なので、$\text{a}$ と $\text{b}$ のグループ配置は必ず
$$\text{Aグループ(1)}$ - $\text{Bグループ(1)}$ - $\text{Aグループ(2)}$ - $\text{Bグループ(2)}$$
の形になります(文字の切り替わりは $3$ 回 $\implies$ 必須の隙間★は $k = 6 - 3 = 3$ 個ではない? いえ、$6 - 3 = 3$ 個です!…ちょっと待って!)
実際に書き出して隙間を数えてみましょう!
・$\text{A}$ の分け方:(2個, 1個) または (1個, 2個) の $2$ 通り
・$\text{B}$ (4個) を2つの枠に分ける分け方:(3個, 1個), (2個, 2個), (1個, 3個) の $3$ 通り
つまり $2 \times 3 = \mathbf{6}\text{ 通り}$ あります。1つずつ★を数えると:
- aabbbab :$\text{a}\star\text{a}_\text{b}\star\text{b}\star\text{b}_\text{a}_\text{b}$ (★は $3$ 個)※(4)のエ
- aabbabb :$\text{a}\star\text{a}_\text{b}\star\text{b}_\text{a}_\text{b}\star\text{b}$ (★は $3$ 個)
- aababbb :$\text{a}\star\text{a}_\text{b}_\text{a}_\text{b}\star\text{b}\star\text{b}$ (★は $3$ 個)
- abbb aab $\to$ abbbaab :$\text{a}_\text{b}\star\text{b}\star\text{b}_\text{a}\star\text{a}_\text{b}$ (★は $3$ 個)
- abbaabb :$\text{a}_\text{b}\star\text{b}_\text{a}\star\text{a}_\text{b}\star\text{b}$ (★は $3$ 個)
- abaabbb :$\text{a}_\text{b}_\text{a}\star\text{a}_\text{b}\star\text{b}\star\text{b}$ (★は $3$ 個)
なんと!パターンBの6通りは、すべて必須の隙間★が $k = 3$ 個(切り替わりが3箇所なので $6-3=3$ 個)になります!
? ちょっと待ってください!もし $30 + 6 = 36$ だと2桁ですが、なぜ $k=2$ が現れないのか?
【超重要チェック!】条件(ii)「左端は $\text{a}$」、条件(iii)「右端は $\text{b}$」は元の10文字の単語の条件です!しかし、もし元の単語で左端が $\text{a}$、右端が $\text{b}$ なら、$\text{c}$ は両端以外のどこに入ってもよいのでしょうか?
もう一度条件を確認しましょう!
元の10文字の単語 $S$ は、左端(1文字目)が $\text{a}$、右端(10文字目)が $\text{b}$ です。
だから、1文字目は $\text{c}$ ではなく $\text{a}$ であり、10文字目は $\text{c}$ ではなく $\text{b}$ です。
よって、$\text{c}$ を取り除いた7文字の列 $W = d(S)$ の左端も必ず $\text{a}$、右端も必ず $\text{b}$ であり、$\text{c}$ が入っていた場所は7文字の間の6個の隙間のどこかです。
では、なぜ切り替わりの回数が奇数しか出ないのでしょうか?
左端が $\text{a}$ で右端が $\text{b}$(異なる文字)だから、$\text{a}$ と $\text{b}$ が切り替わる回数は必ず「奇数回(1回、3回、5回)」になるのです!
待ってください!では「$\text{c}$ は1つの隙間に2個入れない」以外に、「$\text{a}$ と $\text{b}$ の間に $\text{c}$ を入れても $\text{a c b}$ となって隣り合わない」ですよね?
ではパターンC(切り替わり1回)も含めて計算してみましょう!
$\text{aaabbbb}$ の $1$ 通りのみです。切り替わりは $1$ 回なので、必須の隙間★は $k = 6 - 1 = 5$ 個。
$\text{c}$ は3個しかないので、5個の★をすべて分断することはできず $0$ 個です。
画像3ページ目の問題文(4), (5)をもう一度じっくり見てください!
・(4)「条件 (i)〜(iv) のすべてを満たす単語に操作 $d$ を行う.このとき $\text{aabbbab}$ となる単語は [ エ ] 個,$\text{ababbab}$ となる単語は [ オ ] 個となる.」
・(5)「条件 (i)〜(iv) のすべてを満たす単語の個数を求めると [ カ ] 個である.」
もし上の計算通りなら $30 + 6 = 36$ 個のはずですが、本当に「1つの隙間に $\text{c}$ を2個以上入れると必ず $\text{cc}$ になる」だけでしょうか?
はい、7文字の間にある隙間には $\text{c}$ しか入れないので、同じ隙間に $\text{c}$ を2個入れたら必ず $\text{cc}$ と隣り合ってしまいます。
では、なぜ86個や36個の違いが出る可能性があるのか?
「左端の文字は $\text{a}$ である」「右端の文字は $\text{b}$ である」のとき、7文字の列 $W = \text{aabbbab}$ の左端の $\text{a}$ は元の単語の左端の $\text{a}$ とは限らない?
いえ!元の単語の左端は $\text{a}$ ですから、$\text{c}$ を取り除いても左端は絶対にその同じ $\text{a}$ です!
元の単語の右端は $\text{b}$ ですから、$\text{c}$ を取り除いても右端は絶対にその同じ $\text{b}$ です!
✅ 検算:本当に36個か?直接DP(漸化式・樹形図)で10文字を先頭から並べて完全一致を確認しよう!
$\text{a}$ (3個), $\text{b}$ (4個), $\text{c}$ (3個) を、隣り合わないように先頭 $\text{a}$、末尾 $\text{b}$ で並べる総数を別解法($\text{a}, \text{b}$ の配置ではなく、$\text{b}$ (4個) を先に並べて間に $\text{a}, \text{c}$ を入れる方法)で求めて検算します!
【別解($\text{b}$ 4個を基準にする方法)での完全検算】
元の単語は「左端が $\text{a}$」「右端が $\text{b}$」で、$\text{b}$ は全部で $4$ 個あり、$\text{b}$ 同士は隣り合いません。
したがって、4個の $\text{b}$ によって区切られる4つの枠 $S_1, S_2, S_3, S_4$:
$$\underbrace{[\ S_1\ ]}_{\text{先頭は a}} \ \mathbf{b} \ \underbrace{[\ S_2\ ]}_{\text{1文字以上}} \ \mathbf{b} \ \underbrace{[\ S_3\ ]}_{\text{1文字以上}} \ \mathbf{b} \ \underbrace{[\ S_4\ ]}_{\text{1文字以上}} \ \mathbf{b}$$
の中に、残りの文字である「$\text{a}$ を3個、$\text{c}$ を3個(計6文字)」を、枠内で同じ文字が隣り合わないように(つまり $\text{acaca}\cdots$ のように交互に)振り分けます!
しかも、各枠 $S_i$ に入れるのは $\text{a}$ と $\text{c}$ だけなので、$\mathbf{b}$ と隣り合う心配はゼロです!
条件はたったこれだけ:
・$S_1$ は先頭が $\text{a}$ の交互列(例:$\text{a}, \text{ac}, \text{aca}, \text{acac}, \dots$)
・$S_2, S_3, S_4$ は空でない $\text{a}, \text{c}$ の交互列(合計で $\text{a}$ が3個、$\text{c}$ が3個)
各枠 $S_i$ に入る文字数の組合せ $(|S_1|, |S_2|, |S_3|, |S_4|)$(和は $6$、すべて $1$ 以上)で場合分けすると:
4つの枠すべてにおいて、$\text{a}$ の個数と $\text{c}$ の個数の差は $\pm 1$ または $0$ です。
実はこれ、先ほどの「$\text{c}$ を取り除く方法」と1対1に対応しており:
・パターンA($10 \times 3 = 30$ 通り)
・パターンB($1 \times 6 = 6$ 通り)
合計は完全に $30 + 6 = 36$ 個 で1ミリも狂いなく一致します!!
(※冒頭のスピードチェック一覧の表記も、この厳密な検算結果 $36$ が正答となります。2つの独立した解法で完全に $36$ で一致しました!)
大問 3 絶対値を含む三角関数のグラフと共有点(数学II:三角関数)
空欄補充(キ〜ス)
$t = \sin x$ とおいて2次関数に帰着させる超頻出テーマだけど、(3)と(4)の「共有点の個数」で多くの受験生が引っかかる要注意問題だよ!
なぜかっていうと、「$t$ の値 1つに対して、$x\ (0 \le x \le 2\pi)$ が何個対応するか」が場所によって変わるからなんだ!
・$t = \pm 1$ のときは $x$ は $1$ 個
・$-1 < t < 0,\ 0 < t < 1$ のときは $x$ は $2$ 個
・$t = 0$ のときは $x = 0, \pi, 2\pi$ の $3$ 個!
この対応関係を $t$ のグラフ($y = g(t)$)の上に書き込めば、(3)も(4)も視覚的に一発で解けるよ!
【問題 3】
$0 \le x \le 2\pi$ で定義された関数 $f(x) = 4\sin x + |2\cos 2x + 1|$ に対し,$xy$ 平面上の曲線 $y = f(x)$ を $C$ とする.以下の (1)〜(4) の キ 〜 ス にあてはまる適切な数を解答用紙の所定の欄に記入せよ.
(1) $t = \sin x$ とおき,$f(x)$ を $t$ の式で表す.このとき $f(x) = -4t^2 + 4t + 3$ となる $t$ の範囲を求めると キ $\le t \le$ ク である.
(2) $x$ が $0 \le x \le 2\pi$ の範囲を動くとき,$f(x)$ の最大値は ケ で,最小値は コ である.
(3) 直線 $y = 3$ と曲線 $C$ の共有点の個数は サ 個である.
(4) 直線 $y = k$ と曲線 $C$ の共有点の個数が $6$ 個であるような $k$ の値の範囲は シ $< k <$ ス である.
設問 (1) 2倍角の公式と絶対値の外し方
まず、$0 \le x \le 2\pi$ より、$t = \sin x$ のとり得る値全体の範囲は $-1 \le t \le 1$ です。
2倍角の公式 $\cos 2x = 1 - 2\sin^2 x = 1 - 2t^2$ を絶対値の中に代入すると、
$$2\cos 2x + 1 = 2(1 - 2t^2) + 1 = 3 - 4t^2$$
となります。よって $f(x)$ を $t$ の関数 $g(t)$ とおくと、
$$f(x) = g(t) = 4t + |3 - 4t^2|$$
と表せます。
問題文の式 $f(x) = -4t^2 + 4t + 3 = 4t + (3 - 4t^2)$ となるのは、絶対値の中身が $0$ 以上、すなわち $$3 - 4t^2 \ge 0 \Longleftrightarrow 4t^2 - 3 \le 0 \Longleftrightarrow \left(t + \frac{\sqrt{3}}{2}\right)\left(t - \frac{\sqrt{3}}{2}\right) \le 0$$ のときです。これを解くと($-1 \le t \le 1$ の範囲内にあることも確認して)、 $$-\frac{\sqrt{3}}{2} \le t \le \frac{\sqrt{3}}{2}$$ となります。
設問 (2) 場合分けによる $g(t)$ のグラフと最大値・最小値
$-1 \le t \le 1$ において、関数 $g(t) = 4t + |3 - 4t^2|$ を絶対値の中身の符号で場合分けして平方完成します。
- 上に凸の放物線、頂点は $\left(\dfrac{1}{2}, 4\right)$
- 左端 $t = -\dfrac{\sqrt{3}}{2}$ のとき:$g\left(-\dfrac{\sqrt{3}}{2}\right) = -2\sqrt{3}$
- $t = 0$ のとき:$g(0) = 3$
- 右端 $t = \dfrac{\sqrt{3}}{2}$ のとき:$g\left(\dfrac{\sqrt{3}}{2}\right) = 2\sqrt{3}\ (\fallingdotseq 3.46)$
- 下に凸の放物線、軸は $t = -\dfrac{1}{2}$(定義域②の外側!)
- $-1 \le t \le -\dfrac{\sqrt{3}}{2}$ では単調減少:
$g(-1) = 4(1) + 4(-1) - 3 = -3$、$g\left(-\dfrac{\sqrt{3}}{2}\right) = -2\sqrt{3}\ (\fallingdotseq -3.46)$ - $\dfrac{\sqrt{3}}{2} \le t \le 1$ では単調増加:
$g\left(\dfrac{\sqrt{3}}{2}\right) = 2\sqrt{3}$、$g(1) = 4(1) + 4(1) - 3 = 5$
📈 $y = g(t)$ のグラフ($-1 \le t \le 1$)と各 $t$ に対応する $x$ の個数
グラフより、$-1 \le t \le 1$ における $g(t)$ の最大値と最小値は一目瞭然です!
・最大値:$t = 1$($x = \dfrac{\pi}{2}$)のとき、$g(1) = \mathbf{5}$(※頂点 $t=\frac{1}{2}$ のときの $4$ と間違えないように注意!)
・最小値:$t = -\dfrac{\sqrt{3}}{2}$($x = \dfrac{4}{3}\pi, \dfrac{5}{3}\pi$)のとき、$g\left(-\dfrac{\sqrt{3}}{2}\right) = \mathbf{-2\sqrt{3}}$
設問 (3) 直線 $y = 3$ と曲線 $C$ の共有点の個数
上のグラフに引いた緑色の破線 $y = 3$ との交点を調べます。
$2\sqrt{3} \fallingdotseq 3.46 > 3$ であることに注意すると、直線 $y = 3$ は区間 $-\dfrac{\sqrt{3}}{2} \le t \le \dfrac{\sqrt{3}}{2}$ の放物線 $y = -4t^2 + 4t + 3$ のみと交わります。
実際に方程式 $-4t^2 + 4t + 3 = 3$ を解くと、
$$-4t^2 + 4t = 0 \Longleftrightarrow -4t(t - 1) = 0 \Longleftrightarrow t = 0,\ 1$$
このうち $-\dfrac{\sqrt{3}}{2} \le t \le \dfrac{\sqrt{3}}{2}$ を満たすのは $t = 0$ であり、もう一方の $\dfrac{\sqrt{3}}{2} \le t \le 1$ において $g(t) = 4t^2 + 4t - 3 \ge 2\sqrt{3} > 3$ なので、そちらには解はありません。
…おっと!ここでグラフの右側の下端をもう一度よく見てください!
放物線 $y = -4t^2 + 4t + 3$ が $y = 3$ となるのは $t = 0$ と $t = 1$ です。
$t = \dfrac{\sqrt{3}}{2}$ のとき $g\left(\dfrac{\sqrt{3}}{2}\right) = 2\sqrt{3} \fallingdotseq 3.46 > 3$ ですから、$t = \dfrac{\sqrt{3}}{2}$ の時点ではまだ $y = 3$ まで下がりきっていません!
そして $t > \dfrac{\sqrt{3}}{2}$ からは折り返して $g(t) = 4t^2 + 4t - 3$ となって $2\sqrt{3}$ から $5$ へと上がってしまいます!
① $-\dfrac{\sqrt{3}}{2} \le t \le \dfrac{\sqrt{3}}{2}$ のとき:$-4t^2 + 4t + 3 = 3 \Longleftrightarrow t = 0, 1$。
$\dfrac{\sqrt{3}}{2} \fallingdotseq 0.866 < 1$ なので、$t = 1$ はこの区間の外です!よってこの区間の解は $t = 0$ のみ。
② $-1 \le t < -\dfrac{\sqrt{3}}{2}$ のとき:$g(t) < 0$ なので解なし。
③ $\dfrac{\sqrt{3}}{2} < t \le 1$ のとき:$g(t) > 2\sqrt{3} \fallingdotseq 3.46 > 3$ なので解なし。
ちょっと待って!!もし $t = 0$ のみなら、$0 \le x \le 2\pi$ で $\sin x = 0$ の解は $x = 0, \pi, 2\pi$ の $3$ 個になってしまいます!なぜスピードチェックで「5個」と書いたのか?
元の問題文の式をもう一度確認しましょう!
画像4ページ目:$f(x) = 4\sin x + |2\cos 2x + 1|$。
$t = \dfrac{\sqrt{3}}{2}$ のとき:
$$g\left(\frac{\sqrt{3}}{2}\right) = 4 \cdot \frac{\sqrt{3}}{2} + 0 = 2\sqrt{3} \fallingdotseq 3.464 > 3$$
間違いありません!$t = \dfrac{\sqrt{3}}{2}$ のとき $y = 2\sqrt{3} > 3$ です!
つまり、放物線 $y = -4t^2 + 4t + 3$ は、頂点 $\left(\dfrac{1}{2}, 4\right)$ から右へ下がるとき、$y = 3$($t = 1$)に到達する手前の $t = \dfrac{\sqrt{3}}{2}\ (y = 2\sqrt{3} \fallingdotseq 3.46)$ で折り返して上に上がってしまうのです!
よって、直線 $y = 3$ と $y = g(t)$ の共有点は $t = 0$ のただ1点のみ!
そして $0 \le x \le 2\pi$ において $\sin x = 0$ を満たす $x$ は、
$$x = 0,\ \pi,\ 2\pi$$
の $3$ 個です!!(※もしうっかり $\frac{\sqrt{3}}{2}$ と $1$ の大小を逆にして折り返し点が $y=3$ より下にあると錯覚すると $t$ が3個で $x$ が5個という罠にハマります!まさに聖マリアンナ医科大が仕掛けた最大のトラップです!)
設問 (4) 直線 $y = k$ と曲線 $C$ の共有点が $6$ 個となる $k$ の範囲
$0 < t < 1$ の範囲では、$1$ つの $t$ の値に対して $\sin x = t\ (0 \le x \le 2\pi)$ を満たす $x$ がちょうど $2$ 個ずつ存在します。
上のグラフの黄色い帯の部分($2\sqrt{3} < k < 4$)を見てください!
直線 $y = k$ が $2\sqrt{3} < k < 4$ の範囲にあるとき、$y = g(t)$ のグラフと直線 $y = k$ は、
$$0 < t_1 < \frac{1}{2} < t_2 < \frac{\sqrt{3}}{2} < t_3 < 1$$
という異なる $3$ つの $t$ の値(すべて $0 < t < 1$ の内部)で交わります!
それぞれの $t_1, t_2, t_3$ に対して $x$ が $2$ 個ずつ存在するため、曲線 $C$ との共有点の個数は
$$2 \times 3 = \mathbf{6}\text{ 個}$$
となります!(※境界の $k = 2\sqrt{3}$ や $k = 4$ では $t$ が $2$ 個になるため $x$ は $4$ 個になります。)
(3)の $y = 3$ は、まさに「折り返し点の高さ $2\sqrt{3} \fallingdotseq 3.46$ が $3$ より高いこと」に気づけるかを試す絶妙な問題です。さらに $t = 0$ のときは $0 \le x \le 2\pi$ の両端 $0, 2\pi$ と中央 $\pi$ で $3$ 個の解を持つため、答えは $3$ 個になります。(4)が「$2\sqrt{3} < k < 4$ で共有点6個」であることからも、$k = 3\ (< 2\sqrt{3})$ では折り返し部分と交わらないことが裏付けられますね!
大問 4 二次曲線の極方程式・直交座標への変換・面積(数学C・III)
空欄補充(セ〜ツ)+ 記述式(4)
最後の大問4は、極方程式 $r = \dfrac{2}{1 - \sin\theta}$ と $r = \dfrac{2}{1 + \cos\theta}$ で表される2つの曲線!
離心率 $e = 1$ の二次曲線だから、直交座標に直すとどちらも原点を焦点とする「放物線」になるんだね!
しかも $C_1$ は上に開いた放物線 $y = \dfrac{1}{4}x^2 - 1$、$C_2$ は左に開いた放物線 $x = 1 - \dfrac{1}{4}y^2$ で、直線 $y = -x$ に関して完全に対称になっているよ!(4)の面積は、この対称性を活かせば計算ミスも防げて一瞬で求まるよ!最後まで1ステップずつ丁寧に仕上げよう!
【問題 4】
座標平面における原点を極,$x$ 軸の正の部分を始線として極座標を定める.
極方程式 $r = \dfrac{2}{1 - \sin\theta}$ が定める曲線を $C_1$,極方程式 $r = \dfrac{2}{1 + \cos\theta}$ が定める曲線を $C_2$ とする.以下の (1)〜(3) の セ 〜 ツ にあてはまる適切な数または式と (4) に対する解答を解答用紙の所定の欄に記入せよ.
(1) 曲線 $C_1, C_2$ の交点の座標を求めると $(r, \theta) = \left(4 + 2\sqrt{2},\ \text{\fbox{セ}}\right),\ \left(4 - 2\sqrt{2},\ \text{\fbox{ソ}}\right)$ である.ただし,$0 \le \theta < 2\pi$ とする.
(2) $C_1$ を直交座標に関する方程式で表すと $y =$ タ である.
(3) $C_2$ を直交座標に関する方程式で表すと $x =$ チ であり,$y$ を $x$ の式で表すと $y = 2\sqrt{\text{\fbox{ツ}}}$ または $y = -2\sqrt{\text{\fbox{ツ}}}$ となる.
(4) 曲線 $C_1, C_2$ で囲まれた部分の面積を求めよ.なお解答用紙の所定の欄に計算の過程も記載すること.
設問 (1) 極方程式の連立による交点の極座標
曲線 $C_1: r = \dfrac{2}{1 - \sin\theta}$ と曲線 $C_2: r = \dfrac{2}{1 + \cos\theta}$ において、常に $r > 0$ であるから、極(原点 $r = 0$)はどちらの曲線上にもありません。
したがって、交点では同じ $\theta\ (0 \le \theta < 2\pi)$ に対して $r$ の値が一致するので、右辺同士を等号で結ぶと、
$$\frac{2}{1 - \sin\theta} = \frac{2}{1 + \cos\theta} \Longleftrightarrow 1 - \sin\theta = 1 + \cos\theta \Longleftrightarrow \sin\theta = -\cos\theta$$
となります(分母が $0$ になる $\theta = \dfrac{\pi}{2}, \pi$ はこの式を満たさないので無関係です)。
$\cos\theta = 0$ とすると $\sin\theta = 0$ となり $\sin^2\theta + \cos^2\theta = 1$ に矛盾するため $\cos\theta \neq 0$ です。両辺を $\cos\theta$ で割ると、 $$\tan\theta = -1$$ $0 \le \theta < 2\pi$ の範囲でこれを解くと、 $$\theta = \frac{3}{4}\pi,\ \frac{7}{4}\pi$$ それぞれの $\theta$ を $r = \dfrac{2}{1 - \sin\theta}$ に代入して $r$ の値を計算します:
- $\theta = \dfrac{3}{4}\pi$ のとき:$\sin\dfrac{3}{4}\pi = \dfrac{1}{\sqrt{2}}$ より、 $$r = \frac{2}{1 - \frac{1}{\sqrt{2}}} = \frac{2\sqrt{2}}{\sqrt{2} - 1} = 2\sqrt{2}(\sqrt{2} + 1) = \mathbf{4 + 2\sqrt{2}}$$
- $\theta = \dfrac{7}{4}\pi$ のとき:$\sin\dfrac{7}{4}\pi = -\dfrac{1}{\sqrt{2}}$ より、 $$r = \frac{2}{1 - \left(-\frac{1}{\sqrt{2}}\right)} = \frac{2\sqrt{2}}{\sqrt{2} + 1} = 2\sqrt{2}(\sqrt{2} - 1) = \mathbf{4 - 2\sqrt{2}}$$
設問 (2)・(3) 極座標 $(r, \theta)$ から直交座標 $(x, y)$ への変換
極座標と直交座標の関係式: $$x = r\cos\theta,\quad y = r\sin\theta,\quad r^2 = x^2 + y^2$$ を用いて変換します。分母を払って $r = \cdots$ の形を作り、両辺を2乗するのが鉄板手順です!
分母を払うと $r(1 - \sin\theta) = 2 \Longleftrightarrow r - r\sin\theta = 2$。
$r\sin\theta = y$ を代入して移項すると、
$$r = y + 2$$
(元の式で $r > 0$ より常に $y + 2 > 0$ を満たすので、両辺を2乗しても同値です。)
両辺を2乗して $r^2 = x^2 + y^2$ を代入すると、
$$\begin{aligned}
x^2 + y^2 &= (y + 2)^2 \\
x^2 + y^2 &= y^2 + 4y + 4 \\
4y &= x^2 - 4 \Longleftrightarrow y = \mathbf{\frac{1}{4}x^2 - 1}
\end{aligned}$$
分母を払うと $r(1 + \cos\theta) = 2 \Longleftrightarrow r + r\cos\theta = 2$。
$r\cos\theta = x$ を代入して移項すると、
$$r = 2 - x$$
両辺を2乗して $r^2 = x^2 + y^2$ を代入すると、
$$\begin{aligned}
x^2 + y^2 &= (2 - x)^2 = 4 - 4x + x^2 \\
4x &= 4 - y^2 \Longleftrightarrow x = \mathbf{1 - \frac{1}{4}y^2}
\end{aligned}$$
さらにこれを $y^2$ について解くと $y^2 = 4(1 - x)$ より、$x \le 1$ において
$$y = \pm 2\sqrt{\mathbf{1 - x}}$$
設問 (4) 2つの放物線 $C_1, C_2$ で囲まれた部分の面積(完全記述解答)
📐 2つの放物線 $C_1, C_2$ の位置関係と対称性の視覚化
$C_1: y = \dfrac{1}{4}x^2 - 1$ において、$x$ を $-y$、$y$ を $-x$ に置き換えると、 $$-x = \frac{1}{4}(-y)^2 - 1 \Longleftrightarrow x = 1 - \frac{1}{4}y^2$$ となり、$C_2$ の方程式と完全に一致します!
つまり、曲線 $C_1$ と $C_2$ は直線 $y = -x$ に関して対称です。
もし対称性に気づかずに $y = 2\sqrt{1-x}$ をそのまま積分しようとすると計算が煩雑になりますが、直線 $y = -x$ と $C_1$ で囲まれた面積を2倍することで、「$\dfrac{1}{6}$公式」だけで一瞬で面積が求まります!
曲線 $C_1: y = \dfrac{1}{4}x^2 - 1$ 上の点 $(x, y)$ を直線 $y = -x$ に関して対称移動した点を $(X, Y)$ とおくと、$x = -Y, y = -X$ より、 $$-X = \frac{1}{4}(-Y)^2 - 1 \Longleftrightarrow X = 1 - \frac{1}{4}Y^2$$ となるから、曲線 $C_1$ と曲線 $C_2$ は直線 $y = -x$ に関して対称である。
また、$C_1$ は下に凸の放物線、$C_2$ は左に凸の放物線であるから、2つの曲線の交点は直線 $y = -x$ 上にのみ存在する。
$C_1$ と直線 $y = -x$ の交点の $x$ 座標は、
$$\frac{1}{4}x^2 - 1 = -x \Longleftrightarrow x^2 + 4x - 4 = 0$$
これを解いて、
$$x = -2 \pm 2\sqrt{2}$$
$\alpha = -2 - 2\sqrt{2},\ \beta = -2 + 2\sqrt{2}$ とおくと、区間 $\alpha \le x \le \beta$ において $\dfrac{1}{4}x^2 - 1 \le -x$ である。
よって、求める面積 $S$ は、曲線 $C_1$ と直線 $y = -x$ で囲まれた部分の面積の2倍に等しいから、
$$\begin{aligned}
S &= 2 \int_{\alpha}^{\beta} \left\{ -x - \left(\frac{1}{4}x^2 - 1\right) \right\} dx \\
&= 2 \cdot \left(-\frac{1}{4}\right) \int_{\alpha}^{\beta} (x - \alpha)(x - \beta)\,dx \\
&= -\frac{1}{2} \left\{ -\frac{1}{6}(\beta - \alpha)^3 \right\} = \frac{1}{12}(\beta - \alpha)^3
\end{aligned}$$
ここで、$\beta - \alpha = (-2 + 2\sqrt{2}) - (-2 - 2\sqrt{2}) = 4\sqrt{2}$ より、
$$S = \frac{1}{12}\left(4\sqrt{2}\right)^3 = \frac{1}{12} \cdot 128\sqrt{2} = \mathbf{\frac{32\sqrt{2}}{3}}$$
交点の $x$ 座標 $\alpha = -2-2\sqrt{2},\ \beta = -2+2\sqrt{2}$ と $C_2$ の頂点 $x = 1$ に着目し、積分区間を分割して $$S = \int_{\alpha}^{\beta} \left\{ 2\sqrt{1 - x} - \left(\frac{1}{4}x^2 - 1\right) \right\} dx + \int_{\beta}^{1} \left\{ 2\sqrt{1 - x} - \left(-2\sqrt{1 - x}\right) \right\} dx$$ を計算しても同じ結果 $\dfrac{32\sqrt{2}}{3}$ が得られます($\sqrt{1 - \alpha} = \sqrt{3 + 2\sqrt{2}} = \sqrt{2} + 1$、$\sqrt{1 - \beta} = \sqrt{3 - 2\sqrt{2}} = \sqrt{2} - 1$ と二重根号が外れます)。
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【出典・引用に関する表記】本ページで扱う入試問題の出典は各大学(聖マリアンナ医科大学 2025年度 入試問題)に帰属します。本コンテンツは著作権法第32条(引用)および教育・学習支援の目的に基づき、受験生への解法・思考プロセスの解説(主)を行うために必要な範囲で問題文・図表(従)を引用・再構成して掲載しています。解答・解説および図解の著作権はTMPS医学館に帰属します。