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昭和医科大学(昭和大学) 医学部 数学(2025年度)全問題・超図解解説

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数学コーチング創始者 ニックニ(新国)先生
赤本キラー!途中式・図解100%網羅 ニックニ(新国大輔)先生 徹底解説

「これより〜となる」の省略はゼロ!昭和医科大学(昭和大学)(2025年度)数学をニックニ先生が完全解剖

こんにちは!TMPS医学館の指導統括・数学コーチング創始者のニックニ(新国大輔)先生です。市販の過去問集(赤本など)で途中の式変形や思考プロセスが1行で飛ばされて悩んでいませんか?
このページでは、昭和医科大学(昭和大学)(2025年度)の数学について、中学生でも追える1ステップずつの途中式と解法プロセスをすべて公開しています!

2025年度(令和7年度)昭和医科大学 医学部(I期)数学 全体総評

英語と数学(または国語)合わせて140分という時間枠の中で、大問4題(ほぼすべて結果のみ記入の短答形式、一部図示あり)を処理する試験です。計算の正確性とスピードが直接合否を分けます!
本ページでは、赤本で省略されがちな「なぜその式変形をするのか?」「どこで計算ミスが起きやすいか?」を、ニックニ先生とニックニ(新国)先生が1行も飛ばさずに完全解説します!

Quick Reference

⚡ 最終解答一覧(スピードチェック)

答え合わせ用

【大問 1】複素数平面

  • (1) $\dfrac{\beta}{\alpha}$ , $\left(\dfrac{\beta}{\alpha}\right)^4$ $2\pm 2i$ , $-64$
  • (2) $|\alpha+\beta|$ $\sqrt{26}$
  • (3) $a, b$ を $n$ の式で $a=\dfrac{3n+1}{2},\ b=3n$
  • (4) $\triangle\mathrm{O}\alpha\beta$ の面積 $S$ $S=2$

【大問 2】小問集合(整数・多項式・対数領域・数列)

  • (1-1) 最大公約数 $1$
  • (1-2) $(a_1, a_2, a_3, a_4)$ $(19, 1, 7, 12)$
  • (2) 整数 $(a,b)$ の組 $(-4,4), (-2,2), (-2,4)$(3組)
  • (3-1) 図示 / (3-2) 面積 $S$ 下記図解参照 / $S=\dfrac{3}{2}\log 2$
  • (4) $S_{2025}$ の整数部分 $88$

【大問 3】空間図形・四面体の回転体の体積

  • (1) $t$ のとり得る範囲 $-1 < t < -\dfrac{1}{2},\ \dfrac{1}{2} < t < 1$
  • (2) 表面積の最大値 $\dfrac{2+\sqrt{3}}{2}$
  • (3) $V_x, V_y, V_z$ $V_x=\dfrac{\sqrt{2}}{4}\pi,\ V_y=\dfrac{\sqrt{2}}{12}\pi,\ V_z=\dfrac{\sqrt{2}}{2}\pi$

【大問 4】確率(反復試行と最大確率)

  • (1) $P_1, P_2, P_3$ $P_1=\dfrac{1}{729},\ P_2=\dfrac{4}{729},\ P_3=\dfrac{28}{2187}$
  • (2) 一般項 $P_n$ $P_n = {}_{n+4}\mathrm{C}_5 \cdot \dfrac{2^{n-1}}{3^{n+5}}$
  • (3) $P_n$ を最大にする $n$ $n = 10,\ 11$

【大問 1】複素数平面(絶対値・極形式・三角形の面積)

目標時間:15分
ニックニ先生
💡 🎯 ニックニ先生の初手0.5秒スキャン

大問1は複素数平面の定番問題だよ!ここで一番大事なのは、最初の条件 $|\alpha|=\sqrt{2}, |\beta|=4, |4\alpha-\beta|=4$ を見た瞬間に「両辺を $|\alpha|$ で割って $\dfrac{\beta}{\alpha}=z$ の関係式に持ち込む!」または「$|z|^2 = z\overline{z}$ で展開する!」という方針が立つかどうか!
実は $\dfrac{\beta}{\alpha}=z$ とおくと、偏角 $\pm 45^\circ$(比率 $1 : 2\sqrt{2}$ の二等辺・相似形)が一瞬で見えて、極形式に直せば (1)〜(4) までスルスル解けちゃう完答必至のボーナス問題なんだ!一緒に1ステップずつ見ていこう!

【問題 1】

複素数 $\alpha, \beta$ が

$|\alpha| = \sqrt{2}, \qquad |\beta| = 4, \qquad |4\alpha - \beta| = 4$

を満たしているとする。次の問いに答えよ。ただし、答えは結果のみを解答欄に記入せよ。

  1. (1) $\dfrac{\beta}{\alpha}$ および $\left(\dfrac{\beta}{\alpha}\right)^4$ の値を求めよ。
  2. (2) $|\alpha + \beta|$ の値を求めよ。ただし、絶対値の記号を用いないこと。
  3. (3) $n$ は $16$ で割って $3$ 余る整数とする。次の等式が成り立つように $a, b$ を $n$ の式で表せ。
    $|\alpha^n + \beta^n| = \sqrt{2^n(1 - 2^a + 2^b)}$
  4. (4) 複素数平面において 3点 $\mathrm{O}, \alpha, \beta$ を頂点とする三角形の面積 $S$ を求めよ。

▼ 複素数 $z = \beta / \alpha$ の位置関係と $\triangle\mathrm{O}\alpha\beta$ の幾何学的イメージ

Re Im O 4 z = 2 + 2i z = 2 - 2i 2 45° |z|=2√2 |z-4|=2√2 △Oαβ の形状(拡大・回転関係) O α (|α|=√2) β (|β|=4) 45° 長さ 4 長さ √2

設問 (1) の徹底解説:$\dfrac{\beta}{\alpha}$ および $\left(\dfrac{\beta}{\alpha}\right)^4$ の値

STEP 1:$\dfrac{\beta}{\alpha} = z$ とおいて条件式を $z$ だけで表す

$|\alpha| = \sqrt{2} \neq 0$ なので、複素数 $z = \dfrac{\beta}{\alpha}$ を考えることができます(すなわち $\beta = \alpha z$ です)。
まず、$z$ の絶対値 $|z|$ を計算しましょう。 $$|z| = \left|\frac{\beta}{\alpha}\right| = \frac{|\beta|}{|\alpha|} = \frac{4}{\sqrt{2}} = 2\sqrt{2}$$ したがって、両辺を2乗すると $$|z|^2 = (2\sqrt{2})^2 = 8 \quad \cdots \text{①}$$ 次に、問題文の3つ目の条件式 $|4\alpha - \beta| = 4$ に $\beta = \alpha z$ を代入します。 $$|4\alpha - \alpha z| = 4 \iff |\alpha(4 - z)| = 4 \iff |\alpha|\,|4 - z| = 4$$ ここに $|\alpha| = \sqrt{2}$ を代入して両辺を $\sqrt{2}$ で割ると、 $$\sqrt{2}\,|4 - z| = 4 \iff |z - 4| = \frac{4}{\sqrt{2}} = 2\sqrt{2}$$ こちらも両辺を2乗すると、 $$|z - 4|^2 = 8 \quad \cdots \text{②}$$

STEP 2:$|w|^2 = w\overline{w}$ を用いて実部と虚部を求める

複素数の基本公式 $|w|^2 = w\overline{w}$ を使って②を展開します。 $$|z - 4|^2 = (z - 4)(\overline{z - 4}) = (z - 4)(\overline{z} - 4) = z\overline{z} - 4(z + \overline{z}) + 16 = 8$$ ここで $z\overline{z} = |z|^2 = 8$(①より)を代入すると、 $$8 - 4(z + \overline{z}) + 16 = 8 \iff 4(z + \overline{z}) = 16 \iff z + \overline{z} = 4$$ 複素数 $z$ を $z = x + yi$($x, y$ は実数)とおくと、$z + \overline{z} = 2x$ なので、 $$2x = 4 \iff x = 2$$ さらに①の $|z|^2 = x^2 + y^2 = 8$ に $x = 2$ を代入すると、 $$2^2 + y^2 = 8 \iff y^2 = 4 \iff y = \pm 2$$ よって、求める $\dfrac{\beta}{\alpha} (= z)$ の値は $$\frac{\beta}{\alpha} = 2 \pm 2i$$ となります!

STEP 3:極形式(ド・モアブルの定理)で4乗を計算する

$z = 2 \pm 2i$ を極形式で表すと、絶対値が $2\sqrt{2}$、偏角が $\pm\dfrac{\pi}{4}$ なので、 $$\frac{\beta}{\alpha} = 2\sqrt{2}\left\{\cos\left(\pm\frac{\pi}{4}\right) + i\sin\left(\pm\frac{\pi}{4}\right)\right\} \quad (\text{複号同順})$$ ド・モアブルの定理を使って4乗すると、 $$\left(\frac{\beta}{\alpha}\right)^4 = (2\sqrt{2})^4 \left\{\cos\left(\pm\frac{\pi}{4}\times 4\right) + i\sin\left(\pm\frac{\pi}{4}\times 4\right)\right\}$$ ここで $(2\sqrt{2})^4 = 8^2 = 64$、また $\cos(\pm\pi) = -1, \sin(\pm\pi) = 0$ ですから、 $$\left(\frac{\beta}{\alpha}\right)^4 = 64(-1 + 0i) = -64$$ (※もちろん、$(2\pm 2i)^2 = 4 \pm 8i + 4i^2 = \pm 8i$ を先に計算し、それを2乗して $(\pm 8i)^2 = 64i^2 = -64$ と計算してもOKです!)

(1) の答え:$\dfrac{\beta}{\alpha} = 2 \pm 2i$ , $\left(\dfrac{\beta}{\alpha}\right)^4 = -64$

設問 (2) の徹底解説:$|\alpha + \beta|$ の値

$\beta = \alpha z$ (ただし $z = 2 \pm 2i$)を $|\alpha + \beta|$ に代入して、$|\alpha|$ でくくり出します! $$|\alpha + \beta| = |\alpha + \alpha z| = |\alpha(1 + z)| = |\alpha|\,|1 + z|$$ ここで、$z = 2 \pm 2i$ のとき、 $$1 + z = 1 + (2 \pm 2i) = 3 \pm 2i$$ この絶対値は、複号が $+$ でも $-$ でも同じになり、 $$|1 + z| = |3 \pm 2i| = \sqrt{3^2 + (\pm 2)^2} = \sqrt{9 + 4} = \sqrt{13}$$ したがって、$|\alpha| = \sqrt{2}$ と掛け合わせて、 $$|\alpha + \beta| = \sqrt{2} \times \sqrt{13} = \sqrt{26}$$

(2) の答え:$|\alpha + \beta| = \sqrt{26}$

設問 (3) の徹底解説:$|\alpha^n + \beta^n|$ を $n$ の式で表す

STEP 1:$|\alpha^n|$ をくくり出して $|1 + z^n|$ に帰着させる

(2) とまったく同じ発想で、$\beta = \alpha z$ を代入して $|\alpha^n|$ を前に出します。 $$|\alpha^n + \beta^n| = \left|\alpha^n\left(1 + \left(\frac{\beta}{\alpha}\right)^n\right)\right| = |\alpha|^n \, |1 + z^n|$$ ここで $|\alpha| = \sqrt{2} = 2^{\frac{1}{2}}$ なので、 $$|\alpha|^n = (\sqrt{2})^n = \sqrt{2^n}$$ よって、 $$|\alpha^n + \beta^n| = \sqrt{2^n \, |1 + z^n|^2}$$ 問題文の右辺 $\sqrt{2^n(1 - 2^a + 2^b)}$ と見比べると、$|1 + z^n|^2$ を計算して $1 - 2^a + 2^b$ の形に整理すればよいことが分かります!

STEP 2:$n$ が「16で割って3余る整数」であることから $z^n$ の偏角を求める

まず、$z = 2\sqrt{2}\left\{\cos\left(\pm\dfrac{\pi}{4}\right) + i\sin\left(\pm\dfrac{\pi}{4}\right)\right\}$ において、絶対値は $|z| = 2\sqrt{2} = 2^{\frac{3}{2}}$ です。
よって、$z^n$ の絶対値は $$|z^n| = |z|^n = \left(2^{\frac{3}{2}}\right)^n = 2^{\frac{3}{2}n}$$ また、$|z^n|^2 = \left(2^{\frac{3}{2}n}\right)^2 = 2^{3n}$ です。
次に偏角を考えます。$n$ は「$16$ で割って $3$ 余る整数」なので、整数 $k$ を用いて $$n = 16k + 3$$ と表せます。このとき、$z^n$ の偏角は $$\pm \frac{n\pi}{4} = \pm \frac{(16k + 3)\pi}{4} = \pm\left(4k\pi + \frac{3}{4}\pi\right)$$ $4k\pi$ は $2\pi$(1周)の整数倍なので、三角関数の値は $\pm\dfrac{3}{4}\pi$ のときと一致します!すなわち、 $$\cos\left(\pm\frac{n\pi}{4}\right) = \cos\left(\pm\frac{3}{4}\pi\right) = -\frac{1}{\sqrt{2}} = -2^{-\frac{1}{2}}$$

STEP 3:$|1 + z^n|^2$ を展開して指数法則でまとめる

$|1 + z^n|^2$ を展開しましょう。 $$|1 + z^n|^2 = (1 + z^n)(1 + \overline{z^n}) = 1 + (z^n + \overline{z^n}) + |z^n|^2$$ ここで、複素数とその共役の和 $z^n + \overline{z^n}$ は「実部の2倍」ですから、 $$z^n + \overline{z^n} = 2\,|z^n|\cos\left(\pm\frac{n\pi}{4}\right) = 2 \cdot 2^{\frac{3}{2}n} \cdot \left(-\frac{1}{\sqrt{2}}\right) = -2^1 \cdot 2^{\frac{3}{2}n} \cdot 2^{-\frac{1}{2}} = -2^{\frac{3n+1}{2}}$$ また、$|z^n|^2 = 2^{3n}$ でしたから、これらを代入すると、 $$|1 + z^n|^2 = 1 - 2^{\frac{3n+1}{2}} + 2^{3n}$$ したがって、 $$|\alpha^n + \beta^n| = \sqrt{2^n\left(1 - 2^{\frac{3n+1}{2}} + 2^{3n}\right)}$$ これを $\sqrt{2^n(1 - 2^a + 2^b)}$ と比較して、$a = \dfrac{3n+1}{2}, \ b = 3n$ が得られます!

(3) の答え:$a = \dfrac{3n+1}{2}$ , $b = 3n$

設問 (4) の徹底解説:三角形 $\mathrm{O}\alpha\beta$ の面積 $S$

(1) の極形式 $\dfrac{\beta}{\alpha} = 2\sqrt{2}\left\{\cos\left(\pm\dfrac{\pi}{4}\right) + i\sin\left(\pm\dfrac{\pi}{4}\right)\right\}$ より、点 $\beta$ は点 $\alpha$ を原点 $\mathrm{O}$ のまわりに $\pm\dfrac{\pi}{4}$($= \pm 45^\circ$)だけ回転し、長さを $2\sqrt{2}$ 倍した点です。
つまり、$\triangle\mathrm{O}\alpha\beta$ において、

  • 2辺の長さは $\mathrm{O}\alpha = |\alpha| = \sqrt{2}$ 、 $\mathrm{O}\beta = |\beta| = 4$
  • その間の角は $\angle\alpha\mathrm{O}\beta = \dfrac{\pi}{4}$($45^\circ$)

よって、三角形の面積公式 $S = \dfrac{1}{2}ab\sin\theta$ より、 $$S = \frac{1}{2}\,|\alpha|\,|\beta|\sin\frac{\pi}{4} = \frac{1}{2} \times \sqrt{2} \times 4 \times \frac{1}{\sqrt{2}} = 2$$

(4) の答え:$S = 2$

【大問 2】小問集合(互除法と連分数・多項式の整除・対数不等式の領域・数列の和の評価)

目標時間:25分
ニックニ先生
💡 🎯 ニックニ先生の初手0.5秒スキャン

大問2はバラエティ豊かな4つの独立小問集合だよ!
(1) のユークリッドの互除法&連分数(2025年と昭和大学創立1928年ちなみ!)は秒殺したいサービス問題!
(2) の整除問題と (3) の対数領域の面積は場合分けと対称性を丁寧に処理するのがコツ。そして (4) の $\sum \dfrac{1}{\sqrt{n}}$ の整数部分は、医学部入試で超頻出の「定積分(面積)による挟み撃ち」または「$\sqrt{n+1}-\sqrt{n}$ の差の形を作る共役無理数テクニック」を使うよ!両方のアプローチを完璧にマスターしよう!

【問題 2】

次の各問いに答えよ。ただし、設問 (3-1) を除き答えは結果のみを解答欄に記入せよ。

(1) (1-1) $2025$ と $1928$ の最大公約数を求めよ。
  (1-2) 次の式が恒等式となるように正の整数 $a_1, a_2, a_3, a_4$ を定めよ。 $$\frac{2025}{1928} = 1 + \cfrac{1}{a_1 + \cfrac{1}{a_2 + \cfrac{1}{a_3 + \cfrac{1}{a_4}}}}$$

(2) $a, b$ は $a < b$ を満たす整数、$f(x) = \left(x - \dfrac{a}{2}\right)\left(x - \dfrac{b}{2}\right)$、$g(x) = f(x^2 - 2)$ とする。$g(x)$ が $f(x)$ で割り切れるような整数 $(a, b)$ の組をすべて求めよ。なお、解答欄には左から $a$ の値が小さい順に並べて記入すること。$a$ の値が等しい場合には左から $b$ の値が小さい順に並べること。

(3) 不等式 $\left|\log_{\frac{1}{2}} x\right| + \left|\log_{\frac{1}{2}} y\right| \le 1$ の表す領域を $E$ とする。
  (3-1) 領域 $E$ を図に示せ。ただし、領域 $E$ の内部は斜線で示し、境界上の点を含む場合は実線で、境界上の点を含まない場合は破線で示すこと。必要最小限の注釈は図中に加えてもよい。
  (3-2) 領域 $E$ の面積 $S$ を求めよ。

(4) 数列 $\{a_n\}$ の一般項を $a_n = \dfrac{1}{\sqrt{n}} \ (n = 1, 2, 3, \cdots)$ とする。数列 $\{a_n\}$ の初項 $a_1$ から第 $n$ 項 $a_n$ までの和を $S_n$ とする。このとき、$S_{2025}$ の整数部分を求めよ。必要であれば $\sqrt{2026}$ の値は $\sqrt{2025}$ の値で近似せよ。

設問 (1) の徹底解説:ユークリッドの互除法と連分数展開

ユークリッドの互除法を使って、割り算の「商」と「余り」を順番に書き出していきましょう!
実は、互除法の各ステップの「商」がそのまま連分数の $1, a_1, a_2, a_3, a_4$ になります!

$2025 = 1928 \times \mathbf{1} + 97$

$1928 = 97 \times \mathbf{19} + 85$

$97 = 85 \times \mathbf{1} + 12$

$85 = 12 \times \mathbf{7} + 1$

$12 = 1 \times \mathbf{12} + 0$

最後に余りが $1$ になって割り切れたので、$2025$ と $1928$ の最大公約数は $1$(互いに素)です。
また、上の割り算の式を分数に直して順番に変形すると、 $$\begin{aligned} \frac{2025}{1928} &= 1 + \frac{97}{1928} = 1 + \cfrac{1}{\cfrac{1928}{97}} = 1 + \cfrac{1}{19 + \cfrac{85}{97}} \\ &= 1 + \cfrac{1}{19 + \cfrac{1}{\cfrac{97}{85}}} = 1 + \cfrac{1}{19 + \cfrac{1}{1 + \cfrac{12}{85}}} = 1 + \cfrac{1}{19 + \cfrac{1}{1 + \cfrac{1}{7 + \cfrac{1}{12}}}} \end{aligned}$$ となり、正の整数 $a_1, a_2, a_3, a_4$ が一意に定まります。

(1-1) の答え:$1$ / (1-2) の答え:$a_1 = 19,\ a_2 = 1,\ a_3 = 7,\ a_4 = 12$

設問 (2) の徹底解説:$g(x) = f(x^2-2)$ が $f(x)$ で割り切れる条件

STEP 1:因数定理を用いて条件を言い換える

$\alpha = \dfrac{a}{2}, \ \beta = \dfrac{b}{2}$ とおきます。$a < b$ より $\alpha < \beta$ なので、$f(x) = (x - \alpha)(x - \beta)$ は異なる2つの実数解 $\alpha, \beta$ を持ちます。
よって、多項式 $g(x)$ が $(x - \alpha)(x - \beta)$ で割り切れるための必要十分条件は、因数定理より $$g(\alpha) = 0 \quad \text{かつ} \quad g(\beta) = 0$$ すなわち、 $$f(\alpha^2 - 2) = 0 \quad \text{かつ} \quad f(\beta^2 - 2) = 0$$ です!ここで $f(t) = 0$ の解は $t = \alpha, \beta$ ですから、 $$\alpha^2 - 2 \in \{\alpha, \beta\} \quad \text{かつ} \quad \beta^2 - 2 \in \{\alpha, \beta\}$$ となります。ここに $\alpha = \dfrac{a}{2}, \ \beta = \dfrac{b}{2}$ を戻して両辺を4倍すると、

  • $\dfrac{a^2}{4} - 2 = \dfrac{a}{2} \ \text{または} \ \dfrac{b}{2} \iff a^2 - 8 = 2a \ \text{または} \ 2b$
  • $\dfrac{b^2}{4} - 2 = \dfrac{a}{2} \ \text{または} \ \dfrac{b}{2} \iff b^2 - 8 = 2a \ \text{または} \ 2b$
STEP 2:4つの組み合わせに場合分けしてすべて調べる

まず基本となる2次方程式 $t^2 - 2t - 8 = 0$ を解いておくと、 $$(t - 4)(t + 2) = 0 \iff t = -2, \ 4$$ です。これを利用して、以下の4ケースを漏れなくチェックします!(条件 $a < b$ かつ $a, b$ は整数に注意)

【ケース①】 $a^2 - 8 = 2a$ かつ $b^2 - 8 = 2b$ のとき

$a, b$ はともに $t^2 - 2t - 8 = 0$ の解($-2, 4$)であり、$a < b$ より $(a, b) = (-2, 4)$。

【ケース②】 $a^2 - 8 = 2a$ かつ $b^2 - 8 = 2a$ のとき

$a \in \{-2, 4\}$ であり、かつ $b^2 - 8 = a^2 - 8 \iff b^2 = a^2$。$a < b$ より $b = -a$ となるので、$a < 0$ でなければなりません。
よって $a = -2, \ b = 2$ となり、$(a, b) = (-2, 2)$。

【ケース③】 $a^2 - 8 = 2b$ かつ $b^2 - 8 = 2b$ のとき

$b \in \{-2, 4\}$ であり、かつ $a^2 - 8 = b^2 - 8 \iff a^2 = b^2$。$a < b$ より $a = -b$(かつ $b > 0$)となるので、
$b = 4, \ a = -4$ となり、$(a, b) = (-4, 4)$(※あとでケース④とも照合します。なお $(-4, 4)$ は $a=-4, b=4$ なので条件を満たしますが、念のため見落としがないか確認しましょう!おっと、待ってください!$(-4, 4)$ のとき $\alpha = -2, \beta = 2$ で、$\alpha^2 - 2 = 2 = \beta, \ \beta^2 - 2 = 2 = \beta$ なので確かに成り立ちます!さらにケース④も見てみましょう)。

【ケース④】 $a^2 - 8 = 2b$ かつ $b^2 - 8 = 2a$ のとき

辺々を引くと、 $$(a^2 - b^2) = 2(b - a) \iff (a - b)(a + b) + 2(a - b) = 0 \iff (a - b)(a + b + 2) = 0$$ $a < b$ より $a - b \neq 0$ なので、両辺を $a - b$ で割って $$a + b + 2 = 0 \iff b = -a - 2$$ これを $a^2 - 8 = 2b$ に代入すると、 $$a^2 - 8 = 2(-a - 2) \iff a^2 + 2a - 4 = 0 \iff a = -1 \pm \sqrt{5}$$ これは整数ではないので不適です。

🔥 ニックニ(新国)先生の「ここが合否の分かれ目!」(超重要トラップ警告!)

ちょっと待った!!今のSTEP 1・2だけで終わると重大な見落としが起きるぞ!
なぜなら、$g(x) = f(x^2 - 2)$ を因数分解すると $$g(x) = (x^2 - 2 - \alpha)(x^2 - 2 - \beta)$$ だ。もし $x - \alpha$ と $x - \beta$ の両方が、片方の2次因数 $(x^2 - 2 - \beta)$ だけの因数になっていたらどうなる!?
つまり、$(x^2 - 2 - \beta) = (x - \alpha)(x - \beta)$ となる場合だ!実はこれはケース③の $(a, b) = (-4, 4)$ ($\alpha = -2, \beta = 2$ で $x^2 - 4 = (x+2)(x-2)$)としてすでに出てきている。
では、問題文の条件をもう一度よく確認しよう。実は $\alpha^2 - 2 = \beta$ のとき $a^2 - 8 = 2b$ だが、本当に整数解は上の3組だけか?それとも $f(x)$ の式の読み取りや別解があるか?いや、もう一度計算をチェックしよう!
実は問題文の $g(x) = f(x^2 - 2)$ ではなく、もし $f(x)$ で割り切れる条件として重解になるケースはない($a < b$ より $\alpha \neq \beta$)ので、因数定理 $g(\alpha) = 0$ かつ $g(\beta) = 0$ は100%必要十分条件だ!
よって、満たす整数 $(a, b)$ の組は $(-4, 4), (-2, 2), (-2, 4)$ の3組!
(※もし $f(x) = (x-a)(x-b)$ ではなく $f(x^2-2)$ の定数部分が異なる類題と混同しないよう、因数定理の必要十分性を自信を持って使い切ろう!整理すると左から順に $(-4, 4), (-2, 2), (-2, 4)$ となる!)

(2) の答え:$(a, b) = (-4, 4),\ (-2, 2),\ (-2, 4)$

設問 (3) の徹底解説:対数不等式の領域図示と面積 $S$

STEP 1:真数条件と底の変換で不等式をシンプルにする

まず真数条件より、$x > 0$ かつ $y > 0$(第1象限)です。
また、$\log_{\frac{1}{2}} x = -\log_2 x$ ですから、絶対値の中ではマイナスが消えて、与えられた不等式は $$|\log_2 x| + |\log_2 y| \le 1$$ と書き換えられます!さらに積・商の対数法則を使うため、$x = 1, \ y = 1$ を境目に4つの領域に場合分けします。

  • (i) $x \ge 1, \ y \ge 1$ のとき: $\log_2 x \ge 0, \ \log_2 y \ge 0$ より
    $\log_2 x + \log_2 y \le 1 \iff \log_2(xy) \le 1 \iff xy \le 2 \iff y \le \dfrac{2}{x}$
  • (ii) $x \ge 1, \ 0 < y \le 1$ のとき: $\log_2 x \ge 0, \ \log_2 y \le 0$ より
    $\log_2 x - \log_2 y \le 1 \iff \log_2\left(\dfrac{x}{y}\right) \le 1 \iff \dfrac{x}{y} \le 2 \iff y \ge \dfrac{1}{2}x$
  • (iii) $0 < x \le 1, \ y \ge 1$ のとき: $\log_2 x \le 0, \ \log_2 y \ge 0$ より
    $-\log_2 x + \log_2 y \le 1 \iff \log_2\left(\dfrac{y}{x}\right) \le 1 \iff \dfrac{y}{x} \le 2 \iff y \le 2x$
  • (iv) $0 < x \le 1, \ 0 < y \le 1$ のとき: $\log_2 x \le 0, \ \log_2 y \le 0$ より
    $-\log_2 x - \log_2 y \le 1 \iff \log_2(xy) \ge -1 \iff xy \ge \dfrac{1}{2} \iff y \ge \dfrac{1}{2x}$

▼ 設問 (3-1) 領域 $E$ の図示(境界線を含むので全区間「実線」)

x y O 1/2 1 2 1/2 1 2 y = 2x y = 2/x y = x/2 y = 1/(2x)

※境界線はすべて含む(実線)。4頂点は $(1/2, 1), (1, 2), (2, 1), (1, 1/2)$。

STEP 2:領域 $E$ の面積 $S$ を定積分で求める

図より、$x$ の範囲を $\dfrac{1}{2} \le x \le 1$ と $1 \le x \le 2$ の2つに分けて積分します。

  • 区間 $\dfrac{1}{2} \le x \le 1$ の面積 $S_1$: 上の境界が $y = 2x$、下の境界が $y = \dfrac{1}{2x}$ なので、 $$S_1 = \int_{\frac{1}{2}}^{1} \left(2x - \frac{1}{2x}\right) dx = \left[x^2 - \frac{1}{2}\log x\right]_{\frac{1}{2}}^{1} = \left(1 - 0\right) - \left(\frac{1}{4} - \frac{1}{2}\log\frac{1}{2}\right) = \frac{3}{4} - \frac{1}{2}\log 2$$
  • 区間 $1 \le x \le 2$ の面積 $S_2$: 上の境界が $y = \dfrac{2}{x}$、下の境界が $y = \dfrac{1}{2}x$ なので、 $$S_2 = \int_{1}^{2} \left(\frac{2}{x} - \frac{1}{2}x\right) dx = \left[2\log x - \frac{1}{4}x^2\right]_{1}^{2} = \left(2\log 2 - 1\right) - \left(0 - \frac{1}{4}\right) = 2\log 2 - \frac{3}{4}$$

したがって、求める面積 $S = S_1 + S_2$ は、$\dfrac{3}{4}$ と $-\dfrac{3}{4}$ が気持ちよく相殺されて、 $$S = \left(\frac{3}{4} - \frac{1}{2}\log 2\right) + \left(2\log 2 - \frac{3}{4}\right) = \frac{3}{2}\log 2$$ となります!なんとシンプルで美しい答えでしょうか!

(3-1) の答え:上図の通り / (3-2) の答え:$S = \dfrac{3}{2}\log 2$

設問 (4) の徹底解説:$S_{2025} = \displaystyle\sum_{n=1}^{2025} \frac{1}{\sqrt{n}}$ の整数部分

STEP 1:定積分(面積比較)で $S_{2025}$ を上下から挟み撃ちにする

関数 $y = \dfrac{1}{\sqrt{x}}$ は $x > 0$ で単調減少です。また、$\sqrt{2025} = 45$ ($45^2 = 2025$)であることを使います!
まず、上からの評価です。$k \ge 2$ に対して $\dfrac{1}{\sqrt{k}} < \displaystyle\int_{k-1}^{k} \frac{1}{\sqrt{x}}\,dx$ が成り立つので、$k = 2$ から $2025$ まで足し合わせ、初項 $a_1 = 1$ を加えると、 $$S_{2025} = 1 + \sum_{k=2}^{2025} \frac{1}{\sqrt{k}} < 1 + \int_{1}^{2025} x^{-\frac{1}{2}}\,dx = 1 + \Big[2\sqrt{x}\Big]_{1}^{2025} = 1 + (2\sqrt{2025} - 2) = 2\times 45 - 1 = 89$$ よって、$S_{2025} < 89$ が確定しました!

STEP 2:下からの評価(初項 $a_1 = 1$ だけ別扱いするのがプロの技!)

次に下からの評価です。もし $k = 1$ からそのまま積分と比較すると $\displaystyle\int_{1}^{2026}\frac{dx}{\sqrt{x}} = 2\sqrt{2026} - 2 \fallingdotseq 88$ となり、$88$ より大きいか小さいかがギリギリになりかねません。
そこで、$k = 1$($a_1 = 1$)だけはそのまま残し、$k = 2$ から $2025$ までを積分で下から評価します!
$\dfrac{1}{\sqrt{k}} > \displaystyle\int_{k}^{k+1} \frac{1}{\sqrt{x}}\,dx$ を $k = 2$ から $2025$ まで足すと、 $$S_{2025} = 1 + \sum_{k=2}^{2025} \frac{1}{\sqrt{k}} > 1 + \int_{2}^{2026} x^{-\frac{1}{2}}\,dx = 1 + \Big[2\sqrt{x}\Big]_{2}^{2026} = 1 + 2\sqrt{2026} - 2\sqrt{2}$$ ここで $\sqrt{2026} > \sqrt{2025} = 45$(問題文の「$\sqrt{2026}$ を $\sqrt{2025}$ で近似せよ」を使っても $2\sqrt{2025} = 90$)、また $2\sqrt{2} = \sqrt{8} < 3$ ですから、 $$S_{2025} > 1 + 90 - 2\sqrt{2} = 91 - 2.828\cdots = 88.17\cdots > 88$$ 以上より、 $$88 < S_{2025} < 89$$ が見事に示されました!したがって、$S_{2025}$ の整数部分は $88$ です!

(4) の答え:$88$

【大問 3】空間図形(四面体の表面積の最大値・各座標軸まわりの回転体の体積)

目標時間:25分
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大問3は空間図形と回転体の体積!一見すると「四面体を $x$ 軸、$y$ 軸、$z$ 軸のまわりに回転させるなんて難しそう…!」と焦っちゃうよね。
でも大丈夫!実は (2) で「表面積が最大になるとき」を求めると、なんと$t^2 = \dfrac{1}{2}$($t = \dfrac{1}{\sqrt{2}}$)になって点 $\mathrm{A}$ が $xy$ 平面上、点 $\mathrm{B}, \mathrm{C}$ が $z$ 方向にピタッと乗る美しい四面体になるんだ!
頂点が座標軸上にあるから、回転させた立体もシンプルな円錐の組み合わせ(または円錐台の断面)として計算できるよ!座標設定から順番に攻略しよう!

【問題 3】

$xyz$ 空間に 3点 $\mathrm{A}, \mathrm{B}, \mathrm{C}$ がある。$\mathrm{A}$ は $xy$ 平面上にあり、$\mathrm{OA} = 1$ である。$\mathrm{B}, \mathrm{C}$ は $yz$ 平面上の点で、$y$ 軸に関して対称である。三角形 $\mathrm{OAB}$ が正三角形であり、3点 $\mathrm{A}, \mathrm{B}, \mathrm{C}$ は $y$ 軸上にないものとする。次の各問いに答えよ。ただし、答えは結果のみを解答欄に記入せよ。

  1. (1) $\mathrm{B}$ の $y$ 座標を $t$ とするとき、$t$ がとり得る値の範囲を求めよ。
  2. (2) 四面体 $\mathrm{OABC}$ の表面積の最大値を求めよ。
  3. (3) 表面積が最大となる四面体 $\mathrm{OABC}$ を $x$ 軸、$y$ 軸、$z$ 軸の周りに回転してできる立体の体積をそれぞれ $V_x, V_y, V_z$ とするとき、$V_x, V_y, V_z$ を求めよ。

▼ 表面積が最大となるとき($t^2 = 1/2$)の四面体 $\mathrm{OABC}$ の空間配置

z y x O(0,0,0) A(1, 0, 0) B(0, 0, 1) C(0, 0, -1) 【t = 0 のときの超特別な性質】 ・点Aは x軸上 (OA = 1) ・点B, Cは z軸上 (OB = OC = 1) ・四面体OABCは平面図形に退化?

※ここに最大の注意点があります!$t=0$ のとき $\mathrm{B}(0,0,1), \mathrm{C}(0,0,-1)$ は $z$ 軸上にありますが、$\triangle\mathrm{OAB}$ が1辺 $1$ の正三角形であるという条件と照らし合わせましょう!下のSTEP 1を必読!

設問 (1) の徹底解説:座標設定と $t$ のとり得る値の範囲

STEP 1:点 $\mathrm{A}, \mathrm{B}, \mathrm{C}$ の座標を文字でおく

与えられた条件を1つずつ座標に翻訳します。

  • 点 $\mathrm{A}$ は $xy$ 平面上にあり、$\mathrm{OA} = 1$、かつ $y$ 軸上にないので、$\mathrm{A}(x_A, y_A, 0)$ とおくと $$x_A^2 + y_A^2 = 1 \quad (x_A \neq 0)$$
  • 点 $\mathrm{B}, \mathrm{C}$ は $yz$ 平面上にあり、$\mathrm{B}$ の $y$ 座標が $t$、かつ $\mathrm{B}, \mathrm{C}$ は $y$ 軸に関して対称で $y$ 軸上にないので、 $$\mathrm{B}(0, t, z_B), \qquad \mathrm{C}(0, t, -z_B) \quad (z_B \neq 0)$$
  • $\triangle\mathrm{OAB}$ は正三角形であり $\mathrm{OA} = 1$ なので、 $$\mathrm{OB} = 1 \quad \text{かつ} \quad \mathrm{AB} = 1$$
STEP 2:$\mathrm{OB} = 1$ と $\mathrm{AB} = 1$ から座標を $t$ で表す

まず $\mathrm{OB}^2 = 1$ より、 $$t^2 + z_B^2 = 1 \iff z_B^2 = 1 - t^2$$ ここで $z_B \neq 0$ より $z_B^2 > 0$ ですから、$1 - t^2 > 0 \iff |t| < 1$ が必要です。
次に $\mathrm{AB}^2 = 1$ より、 $$(x_A - 0)^2 + (y_A - t)^2 + (0 - z_B)^2 = 1$$ 左辺を展開すると、 $$(x_A^2 + y_A^2) - 2ty_A + (t^2 + z_B^2) = 1$$ ここに $x_A^2 + y_A^2 = 1$ と $t^2 + z_B^2 = 1$ を代入すると、 $$1 - 2ty_A + 1 = 1 \iff 2ty_A = 1$$ ここで $t \neq 0$ が分かります!(もし $t = 0$ なら $0 = 1$ となり不適!)
したがって、 $$y_A = \frac{1}{2t}$$ と一意に決まります!

STEP 3:$x_A \neq 0$ かつ $z_B \neq 0$ から $t$ の範囲を決定する

$x_A^2 = 1 - y_A^2$ であり、点 $\mathrm{A}$ が $y$ 軸上にないことから $x_A \neq 0 \iff x_A^2 > 0$ です。
よって、 $$1 - y_A^2 > 0 \iff 1 - \left(\frac{1}{2t}\right)^2 > 0 \iff t^2 > \frac{1}{4}$$ これと、先ほどの $z_B \neq 0$ の条件 $t^2 < 1$ を合わせると、 $$\frac{1}{4} < t^2 < 1$$ したがって、求める $t$ の範囲は $$-1 < t < -\frac{1}{2}, \qquad \frac{1}{2} < t < 1$$ となります!

(1) の答え:$-1 < t < -\dfrac{1}{2},\ \dfrac{1}{2} < t < 1$

設問 (2) の徹底解説:四面体 $\mathrm{OABC}$ の表面積の最大値

STEP 1:4つの面の面積をそれぞれ $t$ の式で表す

四面体 $\mathrm{OABC}$ の4つの面 $\triangle\mathrm{OAB}, \triangle\mathrm{OAC}, \triangle\mathrm{OBC}, \triangle\mathrm{ABC}$ の面積を順番に求めましょう!
対称性より $x_A > 0, \ z_B > 0$ としてよく、 $$\mathrm{A}\left(\sqrt{1 - \frac{1}{4t^2}},\ \frac{1}{2t},\ 0\right), \quad \mathrm{B}\left(0,\ t,\ \sqrt{1 - t^2}\right), \quad \mathrm{C}\left(0,\ t,\ -\sqrt{1 - t^2}\right)$$ です。

  • ① $\triangle\mathrm{OAB}$ と $\triangle\mathrm{OAC}$:
    点 $\mathrm{B}$ と点 $\mathrm{C}$ は $xy$ 平面($z = 0$)に関して対称であり、点 $\mathrm{O}, \mathrm{A}$ は $xy$ 平面上にあります。
    よって $\triangle\mathrm{OAC}$ も $\triangle\mathrm{OAB}$ と合同な1辺 $1$ の正三角形です!
    $$\triangle\mathrm{OAB} = \triangle\mathrm{OAC} = \frac{\sqrt{3}}{4} \times 1^2 = \frac{\sqrt{3}}{4}$$
  • ② $\triangle\mathrm{OBC}$:
    $yz$ 平面上の三角形で、底辺 $\mathrm{BC}$ は $z$ 軸に平行で長さ $\mathrm{BC} = 2z_B = 2\sqrt{1 - t^2}$、原点 $\mathrm{O}$ から底辺 $\mathrm{BC}$ までの高さは $|t|$ です。 $$\triangle\mathrm{OBC} = \frac{1}{2} \times 2\sqrt{1 - t^2} \times |t| = |t|\sqrt{1 - t^2}$$
  • ③ $\triangle\mathrm{ABC}$:
    $\mathrm{AB} = \mathrm{AC} = 1$ の二等辺三角形です。底辺 $\mathrm{BC}$ の中点を $\mathrm{M}(0, t, 0)$ とすると、$\mathrm{AM} \perp \mathrm{BC}$ であり、底辺の長さは $\mathrm{BC} = 2\sqrt{1 - t^2}$ です。
    三平方の定理より、高さ $\mathrm{AM}$ は $$\mathrm{AM} = \sqrt{\mathrm{AB}^2 - \mathrm{BM}^2} = \sqrt{1 - (1 - t^2)} = \sqrt{t^2} = |t|$$ よって、なんと $\triangle\mathrm{ABC}$ の面積も $\triangle\mathrm{OBC}$ とまったく同じ式になります! $$\triangle\mathrm{ABC} = \frac{1}{2} \times 2\sqrt{1 - t^2} \times |t| = |t|\sqrt{1 - t^2}$$
STEP 2:表面積 $S(t)$ の最大値を求める

以上より、四面体 $\mathrm{OABC}$ の表面積を $S(t)$ とすると、 $$S(t) = \frac{\sqrt{3}}{4} + \frac{\sqrt{3}}{4} + 2|t|\sqrt{1 - t^2} = \frac{\sqrt{3}}{2} + 2\sqrt{t^2(1 - t^2)}$$ ここで $u = t^2$ とおくと、(1) より $\dfrac{1}{4} < u < 1$ です。
ルートの中身の2次関数 $f(u) = u(1 - u) = -\left(u - \dfrac{1}{2}\right)^2 + \dfrac{1}{4}$ は、定義域 $\dfrac{1}{4} < u < 1$ の内部にある $u = \dfrac{1}{2}$(すなわち $t = \pm\dfrac{1}{\sqrt{2}}$)のとき最大値 $\dfrac{1}{4}$ をとります!
したがって、表面積 $S(t)$ の最大値は、 $$\frac{\sqrt{3}}{2} + 2\sqrt{\frac{1}{4}} = \frac{\sqrt{3}}{2} + 1 = \frac{2 + \sqrt{3}}{2}$$ となります!

(2) の答え:$\dfrac{2 + \sqrt{3}}{2}$

設問 (3) の徹底解説:表面積が最大のときの回転体の体積 $V_x, V_y, V_z$

STEP 1:$t = \dfrac{1}{\sqrt{2}}$ のときの頂点座標を確定する

表面積が最大となるのは $t^2 = \dfrac{1}{2}$ のときです。対称性より $t = \dfrac{1}{\sqrt{2}}, \ x_A > 0, \ z_B > 0$ として回転体の体積は変わりません。
このとき、各頂点の座標は $$\mathrm{O}(0, 0, 0), \quad \mathrm{A}\left(\frac{1}{\sqrt{2}},\ \frac{1}{\sqrt{2}},\ 0\right), \quad \mathrm{B}\left(0,\ \frac{1}{\sqrt{2}},\ \frac{1}{\sqrt{2}}\right), \quad \mathrm{C}\left(0,\ \frac{1}{\sqrt{2}},\ -\frac{1}{\sqrt{2}}\right)$$ となります!
なんと3点 $\mathrm{A}, \mathrm{B}, \mathrm{C}$ の $y$ 座標がすべて $\dfrac{1}{\sqrt{2}}$ で一致する(つまり平面 $y = \dfrac{1}{\sqrt{2}}$ 上にある)という奇跡的な対称性が現れます!

▼ 平面 $y = \dfrac{1}{\sqrt{2}}$ 上に並ぶ 3点 $\mathrm{A}, \mathrm{B}, \mathrm{C}$ の断面($\triangle\mathrm{ABC}$)

x軸方向 z軸方向 M(0, 1/√2, 0) A(1/√2, 1/√2, 0) B(0, 1/√2, 1/√2) C(0, 1/√2, -1/√2) 半径 1/√2 の円 (MA = MB = MC = 1/√2)
STEP 2:一番簡単な $y$ 軸まわりの回転体の体積 $V_y$ を求める

3点 $\mathrm{A}, \mathrm{B}, \mathrm{C}$ はすべて平面 $y = \dfrac{1}{\sqrt{2}}$ 上にあります。したがって、四面体 $\mathrm{OABC}$ は「原点 $\mathrm{O}$ を頂点とし、平面 $y = \dfrac{1}{\sqrt{2}}$ 上の $\triangle\mathrm{ABC}$ を底面とする三角錐」です!
しかも、上の断面図の通り、平面 $y = \dfrac{1}{\sqrt{2}}$ と $y$ 軸の交点 $\mathrm{M}\left(0, \dfrac{1}{\sqrt{2}}, 0\right)$ から3頂点までの距離は $$\mathrm{MA} = \mathrm{MB} = \mathrm{MC} = \frac{1}{\sqrt{2}}$$ ですべて等しく、$\triangle\mathrm{ABC}$ は $\mathrm{A}$ を直角の頂点とする直角二等辺三角形(斜辺 $\mathrm{BC}$ の中点が $\mathrm{M}$)です。
よって、平面 $y = \dfrac{1}{\sqrt{2}}$ 上で $\triangle\mathrm{ABC}$ を点 $\mathrm{M}$ のまわりに1回転させると、半径 $R = \dfrac{1}{\sqrt{2}}$ の円板全体(中抜けなし!なぜなら $\mathrm{M}$ 自身が辺 $\mathrm{BC}$ 上にあるため最小距離が $0$、最大距離が $\dfrac{1}{\sqrt{2}}$ だから)を描きます!
原点 $\mathrm{O}$ と底面を結ぶ母線もすべて直線の線分なので、四面体 $\mathrm{OABC}$ を $y$ 軸のまわりに回転させてできる立体は、底面の半径 $R = \dfrac{1}{\sqrt{2}}$、高さ $H = \dfrac{1}{\sqrt{2}}$ の直円錐です! $$V_y = \frac{1}{3}\pi R^2 H = \frac{1}{3}\pi \left(\frac{1}{\sqrt{2}}\right)^2 \left(\frac{1}{\sqrt{2}}\right) = \frac{\sqrt{2}}{12}\pi$$

STEP 3:$z$ 軸まわりの回転体の体積 $V_z$ を断面法で求める

次に $z$ 軸まわりの回転体 $V_z$ を考えます。四面体 $\mathrm{OABC}$ は $xy$ 平面($z = 0$)に関して上下対称なので、$0 \le z \le \dfrac{1}{\sqrt{2}}$ の部分を回転させた体積の2倍として計算できます。
高さ $z \ \left(0 \le z \le \dfrac{1}{\sqrt{2}}\right)$ の平面で四面体 $\mathrm{OABC}$ を切断しましょう!
$z \ge 0$ の部分は、平面 $z = 0$ 上の $\triangle\mathrm{OAM}$ を底面とし、点 $\mathrm{B}\left(0, \dfrac{1}{\sqrt{2}}, \dfrac{1}{\sqrt{2}}\right)$ を頂点とする三角錐 $\mathrm{B}\text{-}\mathrm{OAM}$ です。
ここで $s = 1 - \sqrt{2}z \ (0 \le s \le 1)$ とおくと、平面 $z$ による切り口は、底面 $\triangle\mathrm{OAM}$ を点 $\mathrm{B}$ に向かって縮小した三角形 $\triangle\mathrm{PQR}$ になり、その3頂点は

  • 辺 $\mathrm{BO}$ 上の点 $\mathrm{P}$: $\left(0,\ \dfrac{1 - s}{\sqrt{2}},\ z\right)$
  • 辺 $\mathrm{BM}$ 上の点 $\mathrm{Q}$: $\left(0,\ \dfrac{1}{\sqrt{2}},\ z\right)$
  • 辺 $\mathrm{BA}$ 上の点 $\mathrm{R}$: $\left(\dfrac{s}{\sqrt{2}},\ \dfrac{1}{\sqrt{2}},\ z\right)$

です。この $\triangle\mathrm{PQR}$ は $\angle\mathrm{PQR} = 90^\circ$ の直角三角形です。回転の中心である $z$ 軸上の点 $\mathrm{Z}(0, 0, z)$ から $\triangle\mathrm{PQR}$ までの最大距離 $R(z)$ と最小距離 $r(z)$ を求めましょう!

  • 最大距離 $R(z)$: $\mathrm{Z}(0, 0, z)$ から最も遠い頂点は $\mathrm{R}\left(\dfrac{s}{\sqrt{2}}, \dfrac{1}{\sqrt{2}}, z\right)$ なので、 $$R(z)^2 = \left(\frac{s}{\sqrt{2}}\right)^2 + \left(\frac{1}{\sqrt{2}}\right)^2 = \frac{1 + s^2}{2}$$
  • 最小距離 $r(z)$: $\mathrm{Z}(0, 0, z)$ に最も近い点は、$y$ 軸方向の線分 $\mathrm{PQ}$ 上の端点 $\mathrm{P}\left(0, \dfrac{1 - s}{\sqrt{2}}, z\right)$ です!(※ $\mathrm{Z}$ から直線 $\mathrm{PR}$ に下ろした垂線の足が線分 $\mathrm{PR}$ 上にあるかチェックすると、ベクトル $\overrightarrow{\mathrm{PR}} = \left(\dfrac{s}{\sqrt{2}}, \dfrac{s}{\sqrt{2}}, 0\right)$ と $\overrightarrow{\mathrm{ZP}} = \left(0, \dfrac{1 - s}{\sqrt{2}}, 0\right)$ の内積が $s(1-s)/2 \ge 0$ なので、常に点 $\mathrm{P}$ が最近点になります!)
    よって、 $$r(z)^2 = \left(\frac{1 - s}{\sqrt{2}}\right)^2 = \frac{(1 - s)^2}{2}$$

したがって、高さ $z$ における回転体の断面積 $A(z)$ は、ドーナツ型(円環)の面積となり、 $$A(z) = \pi\left\{R(z)^2 - r(z)^2\right\} = \frac{\pi}{2}\left\{(1 + s^2) - (1 - 2s + s^2)\right\} = \pi s$$ なんと $s^2$ が消えて、$A(z) = \pi s = \pi(1 - \sqrt{2}z)$ という超シンプルな1次式になりました!
これを $z = 0$ から $z = \dfrac{1}{\sqrt{2}}$ まで積分して2倍(上下対称分)すると、 $$V_z = 2\int_{0}^{\frac{1}{\sqrt{2}}} \pi(1 - \sqrt{2}z)\,dz = 2\pi \left[z - \frac{\sqrt{2}}{2}z^2\right]_{0}^{\frac{1}{\sqrt{2}}} = 2\pi\left(\frac{1}{\sqrt{2}} - \frac{\sqrt{2}}{4}\right) = \frac{\sqrt{2}}{2}\pi$$

STEP 4:$x$ 軸まわりの回転体の体積 $V_x$ を求める

最後に $x$ 軸まわりの回転体 $V_x$ です。点 $\mathrm{O}(0,0,0), \mathrm{B}\left(0, \dfrac{1}{\sqrt{2}}, \dfrac{1}{\sqrt{2}}\right), \mathrm{C}\left(0, \dfrac{1}{\sqrt{2}}, -\dfrac{1}{\sqrt{2}}\right)$ の3点はすべて平面 $x = 0$($yz$ 平面)上にあり、点 $\mathrm{A}\left(\dfrac{1}{\sqrt{2}}, \dfrac{1}{\sqrt{2}}, 0\right)$ だけが $x = \dfrac{1}{\sqrt{2}}$ にあります。
よって、平面 $x \ \left(0 \le x \le \dfrac{1}{\sqrt{2}}\right)$ で四面体 $\mathrm{OABC}$ を切断すると、$u = 1 - \sqrt{2}x \ (0 \le u \le 1)$ とおいたとき、切り口は $\triangle\mathrm{OBC}$ を点 $\mathrm{A}$ に向かって比率 $u$ で縮小・平行移動した三角形 $\triangle\mathrm{O'B'C'}$ になります。

  • $\mathrm{O}'\left(x,\ \dfrac{1 - u}{\sqrt{2}},\ 0\right)$
  • $\mathrm{B}'\left(x,\ \dfrac{1}{\sqrt{2}},\ \dfrac{u}{\sqrt{2}}\right)$ 、 $\mathrm{C}'\left(x,\ \dfrac{1}{\sqrt{2}},\ -\dfrac{u}{\sqrt{2}}\right)$

回転の中心 $\mathrm{X}(x, 0, 0)$ からこの二等辺三角形 $\triangle\mathrm{O'B'C'}$ までの最大距離 $R(x)$ と最小距離 $r(x)$ は、

  • 最大距離 $R(x)$: 頂点 $\mathrm{B}'$(および $\mathrm{C}'$)までの距離なので、 $$R(x)^2 = \left(\frac{1}{\sqrt{2}}\right)^2 + \left(\frac{u}{\sqrt{2}}\right)^2 = \frac{1 + u^2}{2}$$
  • 最小距離 $r(x)$: 頂点 $\mathrm{O}'$ までの距離なので、 $$r(x)^2 = \left(\frac{1 - u}{\sqrt{2}}\right)^2 = \frac{(1 - u)^2}{2}$$

したがって、断面積 $A(x)$ は $$A(x) = \pi\left\{R(x)^2 - r(x)^2\right\} = \frac{\pi}{2}\left\{(1 + u^2) - (1 - u)^2\right\} = \pi u = \pi(1 - \sqrt{2}x)$$ これを $x = 0$ から $x = \dfrac{1}{\sqrt{2}}$ まで積分すると($x$ は片側のみなので2倍しないことに注意!)、 $$V_x = \int_{0}^{\frac{1}{\sqrt{2}}} \pi(1 - \sqrt{2}x)\,dx = \frac{\sqrt{2}}{4}\pi$$ と求まります!

(3) の答え:$V_x = \dfrac{\sqrt{2}}{4}\pi$ , $V_y = \dfrac{\sqrt{2}}{12}\pi$ , $V_z = \dfrac{\sqrt{2}}{2}\pi$

【大問 4】確率(座標平面上の回転・移動と最大確率を与える $n$)

目標時間:15分
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最後の大問4は、さいころを振って点を動かす確率の問題だよ!一見複雑そうに見えるけど、「回転する操作」と「原点からの距離が $1$ 増える操作」が完全に独立していることに気づけば超簡単!
$(1, 0)$ からスタートして、1回あたり $15^\circ$ ずつ反時計回りに回転して $y$ 軸(つまり偏角 $90^\circ$)に到達するには、回転がちょうど $90^\circ \div 15^\circ = 6$ 回起きればいいよね!
しかも「$y$ 軸に達した瞬間に終了する」から、最後の1回は必ず回転(1または2の目)!この反復試行のゴールデンルールを使えば10分で完答できるよ!

【問題 4】

座標平面上の点 $(1, 0)$ に物体 $\mathrm{A}$ がある。さいころを振り、1 または 2 の目が出たら、原点のまわりに 15度時計と逆回りに回転させ、3 から 6 の目が出たときには、原点のまわりに回転させずに、原点から距離 1 だけ遠ざける。物体 $\mathrm{A}$ が $y$ 軸に達するまでこれを続ける。このとき、物体 $\mathrm{A}$ が点 $(0, n) \ (n = 1, 2, 3, \cdots)$ に達する確率を $P_n$ とする。次の問いに答えよ。ただし、答えは結果のみを解答欄に記入せよ。

  1. (1) $P_1, P_2, P_3$ を求めよ。
  2. (2) 物体 $\mathrm{A}$ が点 $(0, n) \ (n = 1, 2, 3, \cdots)$ に達する確率 $P_n$ を求めよ。
  3. (3) $P_n$ を最大にする $n$ をすべて求めよ。

▼ 物体 $\mathrm{A}$ が $(1, 0)$ から点 $(0, n)$ に到達するまでの試行の構造

【前半:(n + 4) 回の試行】(順不同) ・事象R(15°回転, 確率 1/3)が 5回(計75°回転) ・事象D(距離+1, 確率 2/3)が (n - 1)回(距離 1 → n) 確率 = C(n+4, 5) × (1/3)⁵ × (2/3)ⁿ⁻¹ 【最後の1回】 ・事象R(15°回転)  が出て90°(y軸)到達! 確率 = 1/3

設問 (1)・(2) の徹底解説:一般項 $P_n$ の導出と $P_1, P_2, P_3$ の計算

STEP 1:2種類の移動の回数と確率を整理する

1回のさいころ投げで起こる事象を次の2つに分けます。

  • 事象 $R$(1または2の目): 原点のまわりに $15^\circ$ 反時計回りに回転する。確率は $\dfrac{2}{6} = \dfrac{1}{3}$。
  • 事象 $D$(3〜6の目): 原点からの距離が $1$ 増える。確率は $\dfrac{4}{6} = \dfrac{2}{3}$。

初期位置は点 $(1, 0)$(原点からの距離 $1$、偏角 $0^\circ$)です。
物体 $\mathrm{A}$ が初めて $y$ 軸に達するのは、偏角が $90^\circ$ になった瞬間、すなわち事象 $R$ がちょうど $6$ 回目に出た瞬間です($15^\circ \times 6 = 90^\circ$)。
また、到達した点が $(0, n)$(原点からの距離が $n$)であるためには、初期の距離 $1$ から $n - 1$ だけ遠ざかる必要があるので、それまでに事象 $D$ がちょうど $n - 1$ 回出ていなければなりません。

STEP 2:反復試行の確率で一般項 $P_n$ を立式する

合計の試行回数は $6 + (n - 1) = n + 5$ 回です。
そして「$y$ 軸に達した瞬間に終了する」ため、最後の $(n + 5)$ 回目は必ず事象 $R$ でなければなりません!
よって、

  • 前半の $(n + 4)$ 回のうちに、事象 $R$ が $5$ 回、事象 $D$ が $(n - 1)$ 回起こる
  • 引き続いて $(n + 5)$ 回目に事象 $R$ が起こる

したがって、求める確率 $P_n$ は、 $$P_n = {}_{n+4}\mathrm{C}_{5} \left(\frac{1}{3}\right)^5 \left(\frac{2}{3}\right)^{n-1} \times \frac{1}{3} = {}_{n+4}\mathrm{C}_{5} \cdot \frac{2^{n-1}}{3^{n+5}}$$ (または展開して $P_n = \dfrac{(n+4)(n+3)(n+2)(n+1)n}{120} \cdot \dfrac{2^{n-1}}{3^{n+5}}$)となります!

STEP 3:$n = 1, 2, 3$ を代入して $P_1, P_2, P_3$ を求める

(2) で求めた式に $n = 1, 2, 3$ を順番に代入しましょう!($3^6 = 729,\ 3^7 = 2187,\ 3^8 = 6561,\ 3^9 = 19683$)

  • $n = 1$ のとき: $$P_1 = {}_{5}\mathrm{C}_{5} \cdot \frac{2^0}{3^6} = 1 \times \frac{1}{729} = \frac{1}{729}$$
  • $n = 2$ のとき: $$P_2 = {}_{6}\mathrm{C}_{5} \cdot \frac{2^1}{3^7} = 6 \times \frac{2}{3^7} = 2 \times \frac{2}{3^6} = \frac{4}{729}$$ (※約分を忘れないように注意!$6 = 2 \times 3$ なので分母の $3$ が1つ約分されて $\dfrac{4}{729}$ になります!)
  • $n = 3$ のとき: $$P_3 = {}_{7}\mathrm{C}_{5} \cdot \frac{2^2}{3^8} = 21 \times \frac{4}{3^8} = 7 \times \frac{4}{3^7} = \frac{28}{2187}$$ (※こちらも $21 = 7 \times 3$ で3を1つ約分して $\dfrac{28}{2187}$ です!)
(1) の答え:$P_1 = \dfrac{1}{729},\ P_2 = \dfrac{4}{729},\ P_3 = \dfrac{28}{2187}$
(2) の答え:$P_n = {}_{n+4}\mathrm{C}_{5} \cdot \dfrac{2^{n-1}}{3^{n+5}}$

設問 (3) の徹底解説:$P_n$ を最大にする $n$ の決定

STEP 1:隣り合う項の比 $\dfrac{P_{n+1}}{P_n}$ を計算する

確率の最大値問題では、階乗や累乗がきれいに約分できる「比 $\dfrac{P_{n+1}}{P_n}$ と $1$ の大小比較」が鉄則です!
$${}_{n+4}\mathrm{C}_{5} = \frac{(n+4)(n+3)(n+2)(n+1)n}{5!}, \qquad {}_{n+5}\mathrm{C}_{5} = \frac{(n+5)(n+4)(n+3)(n+2)(n+1)}{5!}$$ ですから、比 $\dfrac{P_{n+1}}{P_n}$ をとると、 $$\frac{P_{n+1}}{P_n} = \frac{{}_{n+5}\mathrm{C}_{5}}{{}_{n+4}\mathrm{C}_{5}} \cdot \frac{2^n}{2^{n-1}} \cdot \frac{3^{n+5}}{3^{n+6}} = \frac{n + 5}{n} \cdot \frac{2}{3} = \frac{2(n + 5)}{3n}$$

STEP 2:$1$ との大小を比較して増減表を作る

$n \ge 1$ なので分母 $3n > 0$ です。よって、

  • $P_{n+1} > P_n \iff \dfrac{2(n + 5)}{3n} > 1 \iff 2n + 10 > 3n \iff n < 10$ (すなわち $n = 1, 2, \cdots, 9$)
  • $P_{n+1} = P_n \iff \dfrac{2(n + 5)}{3n} = 1 \iff 2n + 10 = 3n \iff n = 10$
  • $P_{n+1} < P_n \iff \dfrac{2(n + 5)}{3n} < 1 \iff 2n + 10 < 3n \iff n > 10$ (すなわち $n \ge 11$)

これより、数列 $\{P_n\}$ の大小関係は $$P_1 < P_2 < \cdots < P_9 < P_{10} = P_{11} > P_{12} > P_{13} > \cdots$$ となります!したがって、$P_n$ を最大にする $n$ は $n = 10, 11$ の2つです!

🔥 ニックニ(新国)先生の「ここが合否の分かれ目!」

等号が成立する $n = 10$ のとき、$P_{10} = P_{11}$ となる点に要注意です!うっかり $n = 10$ だけを書いて減点される受験生が後を絶ちません。大小関係の不等式を書き並べて、最大となる項が2つあることを確実に捉えましょう!

(3) の答え:$n = 10, 11$
ニックニ先生
ニックニ(新国大輔)先生からのメッセージ

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合格の鍵は「全科目の時間配分(バランス調整)」にあります。

私立医学部の入試は、1科目だけできても受かりません。「計算に時間をかけすぎて他科目が崩れる」「推薦対策と一般入試の両立で手が止まっている」——そんな悩みを、TMPS医学館のニックニ(新国)先生と一緒に50分で整理しませんか?

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