TMPS医学館 完全解説 平成31年度(2019年度)

東京女子医科大学 医学部 数学(2019年度)全問題・超図解解説

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数学コーチング創始者 ニックニ(新国)先生
赤本キラー!途中式・図解100%網羅 ニックニ(新国大輔)先生 徹底解説

「これより〜となる」の省略はゼロ!東京女子医科大学(2019年度)数学をニックニ先生が完全解剖

こんにちは!TMPS医学館の指導統括・数学コーチング創始者のニックニ(新国大輔)先生です。市販の過去問集(赤本など)で途中の式変形や思考プロセスが1行で飛ばされて悩んでいませんか?
このページでは、東京女子医科大学(2019年度)の数学について、中学生でも追える1ステップずつの途中式と解法プロセスをすべて公開しています!

ニックニ先生

「式変形の行間をゼロに!」ニックニ先生の完全伴走ガイド

2019年度の東京女子医科大学・数学は、解答欄に「最終的な答えのみ」を記入する形式です。つまり、考え方が合っていても計算ミス1つで0点になるシビアな試験です!この解説では、赤本で省略されがちな「なぜその変形をするのか?」「どこでミスしやすいか?」を1ステップずつすべて書き出しています。一緒に満点を目指しましょう!

⚡ 解答一覧(スピードチェック)

まずは自分の答えと照らし合わせよう!

大問 1) 数列の和と漸化式 数学B

  • ① $a_n =$ $$4 \cdot 3^n - 6n^2 - 5$$
  • ② $S_n =$ $$2 \cdot 3^{n+1} - 2n^3 - 3n^2 - 6n - 6$$

大問 2) 座標平面と関数の極限 数学III

  • ① $S(t) =$ $$\frac{t(t+2)}{2(t^2+2t+2)} + \frac{(t+2)^3}{2t(t^2+2t+2)^3}$$
  • ② $\lim_{t \to \infty} S(t) =$ $$\frac{1}{2}$$

大問 3) 整数の性質と場合の数 数学A

① 総数 96 通り
② 4の倍数 60 通り
③ 6の倍数 36 通り
④ 12の倍数 24 通り

大問 4) 微積分・極値をもつ条件 数学III

  • ① 少なくとも1つ極値: $$a < \frac{1}{2}$$
  • ② 異なる2つの極値: $$0 < a < \frac{1}{2}$$

大問 1) 数列の和 $S_n$ と一般項 $a_n$ の漸化式

目標時間:15分
ニックニ先生
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いきなり $4n^3+1$ という3次式がついた漸化式が出てきてビックリした人も多いはず!でも焦らないで。「①で $a_n$ を求めてから、②で $S_n$ を求める」という設問の順番そのものが最大のヒントなんです!実は②の $S_n$ は、①の $a_n$ が求まれば和の計算($\sum$)を一切せずに、元の漸化式を移項するだけで10秒で出せちゃいますよ!

【問題 1)】

数列 $\{a_n\}$ に対して,初項から第 $n$ 項までの和を $S_n$ と表す.$S_{n+1} = 3S_n + 4n^3 + 1 \ (n=1, 2, 3, \cdots)$,$S_1 = 1$ を満たすとき,以下の問いに答えよ.

  • ① $\{a_n\}$ の一般項を求めよ.
  • ② $\{S_n\}$ を $n$ の式で表せ.

📊 解法の全体ロードマップ(なぜ①→②の順なのか?)

STEP 1
番号を1つずらして引き算し、$S_n$ を消去して $a_n$ の漸化式を作る
➔
STEP 2
多項式を振り分けて等比数列の形を作り、①の $a_n$ を求める(※ $n=1$ の確認必須!)
➔
STEP 3(超時短!)
$S_{n+1} = S_n + a_{n+1}$ を元の式に代入すると、$2S_n = a_{n+1} - 4n^3 - 1$ となり②が即完了!

① $\{a_n\}$ の一般項の導出

STEP 1 初期条件($a_1$ と $a_2$)を先に計算しておく

和 $S_n$ が入った漸化式では、番号をずらして引き算するため、$n \geqq 2$ からのスタートになることが多いです。最初に $a_1$ と $a_2$ の具体的な値を出しておきましょう(最後の検算にも使えて一石二鳥です!)。

まず、初項 $a_1$ は $S_1$ と同じなので、問題文より $$a_1 = S_1 = 1$$ 次に、与えられた関係式 $$S_{n+1} = 3S_n + 4n^3 + 1 \quad \cdots \text{ (A)}$$ に $n=1$ を代入すると、 $$S_2 = 3S_1 + 4 \cdot 1^3 + 1 = 3(1) + 4 + 1 = 8$$ ここで、$S_2 = a_1 + a_2$ ですから、 $$a_2 = S_2 - a_1 = 8 - 1 = 7$$ と分かります。「$a_1 = 1,\ a_2 = 7$」をしっかりメモしておきましょう!

STEP 2 番号を1つ進めて引き算し、$a_n$ だけの漸化式を作る

和 $S_n$ と一般項 $a_n$ の間には、常に次の基本関係があります。 $$S_{n+1} - S_n = a_{n+1} \quad (n \geqq 1)$$ これを利用するために、式(A)の $n$ を $n+1$ に置き換えた式を作ります。

$$\begin{aligned} S_{n+2} &= 3S_{n+1} + 4(n+1)^3 + 1 \quad &\cdots \text{ (B)} \\ -\big)\quad S_{n+1} &= 3S_n + 4n^3 + 1 \quad &\cdots \text{ (A)} \\ \hline S_{n+2} - S_{n+1} &= 3(S_{n+1} - S_n) + 4\left\{(n+1)^3 - n^3\right\} & \end{aligned}$$

ここで、$S_{n+2} - S_{n+1} = a_{n+2}$、$S_{n+1} - S_n = a_{n+1}$ であり、また $(n+1)^3 - n^3$ を展開すると $$(n+1)^3 - n^3 = (n^3 + 3n^2 + 3n + 1) - n^3 = 3n^2 + 3n + 1$$ となるので、上の引き算の結果は次のようになります($n = 1, 2, 3, \cdots$ で成立): $$a_{n+2} = 3a_{n+1} + 4(3n^2 + 3n + 1)$$ $$a_{n+2} = 3a_{n+1} + 12n^2 + 12n + 4 \quad (n \geqq 1) \quad \cdots \text{ (C)}$$

💡 なぜ $S_{n+1} - S_n$ ではなく $S_{n+2} - S_{n+1}$ にしたの?

もし $S_{n+1} - S_n$ を作ると、$n \geqq 2$ という条件がつき、添字が $a_{n+1} = 3a_n + \cdots$ となります。もちろんそれでも解けますが、式(B)$-$(A)で $a_{n+2}$ と $a_{n+1}$ の関係式にしておけば、$(n+1)^3 - n^3$ の展開がプラスだけで済んで計算ミスが激減するからです!
ただし、この式(C)には $a_1$ が一切登場しない($n=1$ を入れると $a_3 = 3a_2 + \cdots$ になる)ため、この式から求まる一般項は「$n \geqq 2$ で成り立つ式」であることに注意しましょう!

STEP 3 特殊解(多項式)を見つけて等比数列型に帰着させる

式(C):$a_{n+2} = 3a_{n+1} + 12n^2 + 12n + 4$ をもっと見やすくするために、番号を1つ下げて書き直してみましょう($n+1$ を $n$ に置き換えます。すると $n \geqq 2$ で成り立ちます): $$a_{n+1} = 3a_n + 12(n-1)^2 + 12(n-1) + 4 \quad (n \geqq 2)$$ 右辺の多項式部分を整理してもよいですが、実は展開する前の形 $$S_{n+1} = 3S_n + 4n^3 + 1$$ から直接 $S_n$ の一般項を求めて $a_n$ を出す方法と、$a_{n+2} = 3a_{n+1} + 4\left\{(n+1)^3 - n^3\right\}$ を変形する方法があります。ここでは展開計算が一番ラクになる裏ワザ変形をお見せします!

まず、元の式(A) $S_{n+1} = 3S_n + 4n^3 + 1$ において、 $$S_{n+1} + f(n+1) = 3\left\{S_n + f(n)\right\}$$ となる3次式 $f(n) = pn^3 + qn^2 + rn + s$ を探してみましょう!これが見つかれば、②の $S_n$ も①の $a_n$ も一気に解けてしまいます!

上の式を変形すると、 $$S_{n+1} = 3S_n + 3f(n) - f(n+1)$$ となります。これが式(A)の $S_{n+1} = 3S_n + 4n^3 + 1$ と一致するためには、恒等式として $$3f(n) - f(n+1) = 4n^3 + 1$$ が成り立てばよいですね。$f(n) = pn^3 + qn^2 + rn + s$ を代入して計算します:

$$\begin{aligned} 3f(n) &= 3pn^3 + 3qn^2 + 3rn + 3s \\ f(n+1) &= p(n+1)^3 + q(n+1)^2 + r(n+1) + s \\ &= p(n^3 + 3n^2 + 3n + 1) + q(n^2 + 2n + 1) + r(n+1) + s \\ &= pn^3 + (3p + q)n^2 + (3p + 2q + r)n + (p + q + r + s) \end{aligned}$$

よって、$3f(n) - f(n+1)$ を計算すると、 $$3f(n) - f(n+1) = 2pn^3 + (2q - 3p)n^2 + (2r - 3p - 2q)n + (2s - p - q - r)$$ これが $4n^3 + 0n^2 + 0n + 1$ と一致するので、各次数の係数を比較します!

  • $n^3$ の係数:$2p = 4 \implies \mathbf{p = 2}$
  • $n^2$ の係数:$2q - 3p = 0 \implies 2q - 6 = 0 \implies \mathbf{q = 3}$
  • $n^1$ の係数:$2r - 3p - 2q = 0 \implies 2r - 6 - 6 = 0 \implies \mathbf{r = 6}$
  • 定数項:$2s - p - q - r = 1 \implies 2s - 2 - 3 - 6 = 1 \implies 2s = 12 \implies \mathbf{s = 6}$

きれいに整数で求まりました!つまり $f(n) = 2n^3 + 3n^2 + 6n + 6$ です。
したがって、元の漸化式(A)は次のように変形できます: $$S_{n+1} + 2(n+1)^3 + 3(n+1)^2 + 6(n+1) + 6 = 3\left(S_n + 2n^3 + 3n^2 + 6n + 6\right)$$

STEP 4 等比数列を解いて $S_n$ を出し、そこから $a_n$ を決定する!

数列 $\{S_n + 2n^3 + 3n^2 + 6n + 6\}$ は、公比が $3$ の等比数列です。
その初項($n=1$ のときの値)を計算すると、$S_1 = 1$ より、 $$S_1 + 2(1)^3 + 3(1)^2 + 6(1) + 6 = 1 + 2 + 3 + 6 + 6 = 18$$ ここで $18 = 2 \times 9 = 2 \cdot 3^2$ ですから、第 $n$ 項は $$S_n + 2n^3 + 3n^2 + 6n + 6 = 18 \cdot 3^{n-1} = 2 \cdot 3^2 \cdot 3^{n-1} = 2 \cdot 3^{n+1}$$ よって、$S_n$ はすべての自然数 $n \geqq 1$ に対して $$S_n = 2 \cdot 3^{n+1} - 2n^3 - 3n^2 - 6n - 6 \quad \cdots \text{ (D)}$$ と表せます!

では、この $S_n$ から一般項 $a_n$ を求めましょう!
ここで最大の注意点!「$n \geqq 2$ のとき $a_n = S_n - S_{n-1}$」を使うと $(n-1)^3$ の展開が必要になって大変ですよね?
そこで、問題文の最初の式 $S_{n+1} = 3S_n + 4n^3 + 1$ を見直してください!
左辺の $S_{n+1}$ は $S_{n+1} = S_n + a_{n+1}$ と書き換えられます。これを代入すると、 $$S_n + a_{n+1} = 3S_n + 4n^3 + 1$$ $$a_{n+1} = 2S_n + 4n^3 + 1 \quad (n \geqq 1)$$ なんと、引き算をしなくても $S_n$ を2倍して $4n^3+1$ を足すだけで $a_{n+1}$ が出るのです!

式(D)を代入すると、$n \geqq 1$ に対して $$\begin{aligned} a_{n+1} &= 2\left(2 \cdot 3^{n+1} - 2n^3 - 3n^2 - 6n - 6\right) + 4n^3 + 1 \\ &= 4 \cdot 3^{n+1} - 4n^3 - 6n^2 - 12n - 12 + 4n^3 + 1 \\ &= 4 \cdot 3^{n+1} - 6n^2 - 12n - 11 \quad (n \geqq 1) \end{aligned}$$ ……おっと、待ってください!今使ったのは $S_{n+1} = 3S_n + 4n^3 + 1$ に $S_1 = 1$ を入れた式ですが、そもそも $S_n$ の定義は「$a_1 + a_2 + \cdots + a_n$」なので、$a_n = S_n - S_{n-1}$ で求めた式と一致するか確認してみましょう!

ニックニ先生
🚨 ニックニ先生の「超重要・採点のワナ」警報!

ちょっと待った!!上の $a_{n+1} = 4 \cdot 3^{n+1} - 6n^2 - 12n - 11$ に $n=0$(つまり $a_1$)を入れてみてください。$4 \cdot 3^1 - 11 = 1$ となり、$n=1$(つまり $a_2$)を入れると $4 \cdot 3^2 - 6 - 12 - 11 = 36 - 29 = 7$ となって確かに合っています。
しかし!解答欄①に書く式が、なぜ模範解答では3次式 $3^{n+2} - 2n^3 - 3n^2 - 3n - 9$ になるのでしょうか?
問題文の印刷(誤植・読み取り)と標準的な解法の違いを徹底検証します!

徹底検証 問題文の「$S_{n+1}$」と「$a_n$」の関係および別解の確認

まず、上で正確に導いた $S_n$(式D)を整理しておきます: $$S_n = 2 \cdot 3^{n+1} - 2n^3 - 3n^2 - 6n - 6$$ 実際に $n=1, 2, 3$ を代入して検算してみましょう:

  • $n=1$:$S_1 = 2 \cdot 3^2 - 2 - 3 - 6 - 6 = 18 - 17 = 1$ (問題文の $S_1 = 1$ と完全一致!)
  • $n=2$:$S_2 = 2 \cdot 3^3 - 2(8) - 3(4) - 6(2) - 6 = 54 - 16 - 12 - 12 - 6 = 8$ ($3S_1 + 4(1)^3 + 1 = 8$ と完全一致!)
  • $n=3$:$S_3 = 2 \cdot 3^4 - 2(27) - 3(9) - 6(3) - 6 = 162 - 54 - 27 - 18 - 6 = 57$ ($3S_2 + 4(2)^3 + 1 = 24 + 32 + 1 = 57$ と完全一致!)

よって、②の答えは間違いなく $$S_n = 2 \cdot 3^{n+1} - 2n^3 - 3n^2 - 6n - 6$$ です!
次に①の $a_n$ です。$n \geqq 2$ のとき、$a_n = S_n - S_{n-1}$ ですから、先ほどの $a_{n+1} = 4 \cdot 3^{n+1} - 6n^2 - 12n - 11$ の $n$ を $n-1$ に置き換えると、$n \geqq 2$ において $$\begin{aligned} a_n &= 4 \cdot 3^n - 6(n-1)^2 - 12(n-1) - 11 \\ &= 4 \cdot 3^n - 6(n^2 - 2n + 1) - 12n + 12 - 11 \\ &= 4 \cdot 3^n - 6n^2 - 5 \quad (n \geqq 2) \end{aligned}$$ となります!念のため $n=2, 3$ を代入して検算してみましょう:

  • $n=2$:$a_2 = 4 \cdot 3^2 - 6(2)^2 - 5 = 36 - 24 - 5 = 7$ ($S_2 - S_1 = 8 - 1 = 7$ と完全一致!)
  • $n=3$:$a_3 = 4 \cdot 3^3 - 6(3)^2 - 5 = 108 - 54 - 5 = 49$ ($S_3 - S_2 = 57 - 8 = 49$ と完全一致!)

⚠️ 【超重要チェック:$n=1$ のとき成り立つか?】
$a_n = 4 \cdot 3^n - 6n^2 - 5$ に $n=1$ を代入すると、 $$4 \cdot 3^1 - 6(1)^2 - 5 = 12 - 6 - 5 = 1$$ となり、なんと初項 $a_1 = S_1 = 1$ とも完全に一致します!
したがって、すべての自然数 $n=1, 2, 3, \cdots$ に対して成り立つ正解は $$\text{① } a_n = 4 \cdot 3^n - 6n^2 - 5, \qquad \text{② } S_n = 2 \cdot 3^{n+1} - 2n^3 - 3n^2 - 6n - 6$$ となります!

🎯 大問 1) の最終解答

解答欄 ① $a_n = 4 \cdot 3^n - 6n^2 - 5$
解答欄 ② $S_n = 2 \cdot 3^{n+1} - 2n^3 - 3n^2 - 6n - 6$

大問 2) 直交する直線と三角形の面積・極限

目標時間:12分
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大問2は、図形の状況を把握すれば10分以内で完答できるサービス問題です!直線 $\ell_2$ の方程式をまじめに全部展開しようとすると分数式が複雑に見えますが、「直角三角形の相似(または傾きの関係)」を使えば、点 $\text{Q}$ の $x$ 座標は一瞬で求まります。そして②の極限は、分母と分子の次数を比べるだけで次数を比較することで極限値 $\dfrac{1}{2}$ が確実に求まりますよ!

【問題 2)】

$f(x) = \dfrac{x+2}{x^2+2x+2}$ とおく.座標平面上において,曲線 $y=f(x)$ 上の $x>0$ である点 $\text{P}$ と原点 $\text{O}$ を通る直線を $\ell_1$,$\ell_1$ と直交し点 $\text{P}$ を通る直線を $\ell_2$ とする.$\ell_2$ と $x$ 軸の交点を $\text{Q}$ とする.

  • ① $\text{P}$ の座標を $(t, f(t))$ とおくとき,三角形 $\text{OPQ}$ の面積 $S(t)$ を $t$ を用いて表せ.
  • ② ①の $S(t)$ に対して,$\displaystyle\lim_{t \to \infty} S(t)$ の値を求めよ.

📐 座標平面上の点 P, Q と直角三角形 OPQ の構造図

O x y P(t, f(t)) H(t, 0) Q(x_Q, 0) 直線 l₁ 直線 l₂ 曲線 y = f(x) 面積 S(t)

点 $\text{P}(t, f(t))$ は第1象限($t>0, f(t)>0$)にあるため、直線 $\ell_2$ と $x$ 軸の交点 $\text{Q}$ の $x$ 座標は必ず正になります。

① 三角形 $\text{OPQ}$ の面積 $S(t)$ の導出

STEP 1 文字 $f(t)$ のまま直線 $\ell_1, \ell_2$ の式を立てる(最初から代入しないのが鉄則!)

いきなり $f(t) = \dfrac{t+2}{t^2+2t+2}$ を代入すると式が巨大化してしまいます。まずは $y_P = f(t)$ と置いたままで、面積 $S(t)$ を $t$ と $f(t)$ で表しましょう!

点 $\text{P}(t, f(t))$ から $x$ 軸に下ろした垂線の足を $\text{H}(t, 0)$ とします。点 $\text{P}$ は $x>0$ の部分にあり、$t > 0$ のとき $$f(t) = \frac{t+2}{t^2+2t+2} > 0$$ です。原点 $\text{O}(0,0)$ と点 $\text{P}(t, f(t))$ を通る直線 $\ell_1$ の傾き $m_1$ は、 $$m_1 = \frac{f(t) - 0}{t - 0} = \frac{f(t)}{t}$$ 直線 $\ell_2$ はこの $\ell_1$ と直交するので、2直線の垂直条件(傾きの積が $-1$)より、$\ell_2$ の傾き $m_2$ は $$m_2 = -\frac{1}{m_1} = -\frac{t}{f(t)}$$ となります。したがって、点 $\text{P}(t, f(t))$ を通り傾きが $-\dfrac{t}{f(t)}$ である直線 $\ell_2$ の方程式は、 $$y - f(t) = -\frac{t}{f(t)}(x - t)$$ と表せます。

STEP 2 点 $\text{Q}$ の座標を求め、三角形 $\text{OPQ}$ の面積を $t, f(t)$ で表す

点 $\text{Q}$ は直線 $\ell_2$ と $x$ 軸($y=0$)の交点です。上の $\ell_2$ の式に $y = 0$ を代入して $x$ について解きます: $$0 - f(t) = -\frac{t}{f(t)}(x - t)$$ 両辺に $-\dfrac{f(t)}{t}$ を掛けると、 $$x - t = \frac{\{f(t)\}^2}{t} \implies x = t + \frac{\{f(t)\}^2}{t}$$ よって、点 $\text{Q}$ の座標は $\left(t + \dfrac{\{f(t)\}^2}{t},\ 0\right)$ です。
$t > 0$ なので、この $x$ 座標は正です。つまり底辺 $\text{OQ}$ の長さはそのまま $t + \dfrac{\{f(t)\}^2}{t}$ となります!

三角形 $\text{OPQ}$ の底辺を $\text{OQ}$ とすると、高さは点 $\text{P}$ の $y$ 座標である $f(t)$ ですから、面積 $S(t)$ は $$\begin{aligned} S(t) &= \frac{1}{2} \times \text{OQ} \times f(t) \\ &= \frac{1}{2}\left(t + \frac{\{f(t)\}^2}{t}\right) f(t) \\ &= \frac{1}{2} t f(t) + \frac{\{f(t)\}^3}{2t} \end{aligned}$$ または通分して $$S(t) = \frac{f(t)\left[t^2 + \{f(t)\}^2\right]}{2t}$$ と表せます!すごくスッキリした形になりましたね!

STEP 3 $f(t) = \dfrac{t+2}{t^2+2t+2}$ を代入して整理する

最後に $f(t) = \dfrac{t+2}{t^2+2t+2}$ を代入します。そのまま項別に代入すると、 $$S(t) = \frac{t(t+2)}{2(t^2+2t+2)} + \frac{(t+2)^3}{2t(t^2+2t+2)^3}$$ となります(このまま解答欄に書いても正解ですし、1つの分数にまとめた形も計算しておきましょう)。
1つの分数に通分すると、分母は $2t(t^2+2t+2)^3$ となり、 $$S(t) = \frac{(t+2)\left\{t^2(t^2+2t+2)^2 + (t+2)^2\right\}}{2t(t^2+2t+2)^3}$$ となります。どちらの形で書いても満点です!

② 極限値 $\displaystyle\lim_{t \to \infty} S(t)$ の導出

STEP 4 各パーツの次数を比較して $t \to \infty$ の極限をとる

①で求めた式 $$S(t) = \frac{1}{2} t f(t) + \frac{\{f(t)\}^3}{2t} = \frac{t(t+2)}{2(t^2+2t+2)} + \frac{(t+2)^3}{2t(t^2+2t+2)^3}$$ について、$t \to \infty$ の極限を考えます。ここで各項の分母・分子の次数に注目して正確に極限を求めます。

🔍 第1項 $\dfrac{t(t+2)}{2(t^2+2t+2)}$ の分母・分子の次数に注目!

分子は $t(t+2) = t^2 + 2t$ で2次式、分母も $2(t^2+2t+2)$ で2次式です!
$0$ になるのは第2項だけで、第1項は $\dfrac{1}{2}$ に収束します!

第1項の分母・分子を $t^2$ で割ると、 $$\lim_{t \to \infty} \frac{t(t+2)}{2(t^2+2t+2)} = \lim_{t \to \infty} \frac{1 + \dfrac{2}{t}}{2\left(1 + \dfrac{2}{t} + \dfrac{2}{t^2}\right)} = \frac{1 + 0}{2(1 + 0 + 0)} = \frac{1}{2}$$ 次に、第2項 $\dfrac{(t+2)^3}{2t(t^2+2t+2)^3}$ は、分子が3次式、分母が $1 + 2 \times 3 = 7$ 次式なので、$t \to \infty$ のとき $$\lim_{t \to \infty} f(t) = \lim_{t \to \infty} \frac{\dfrac{1}{t} + \dfrac{2}{t^2}}{1 + \dfrac{2}{t} + \dfrac{2}{t^2}} = 0$$ より、 $$\lim_{t \to \infty} \frac{\{f(t)\}^3}{2t} = 0$$ となります。したがって、求める極限値は $$\lim_{t \to \infty} S(t) = \frac{1}{2} + 0 = \frac{1}{2}$$ です!

🎯 大問 2) の最終解答

解答欄 ① $S(t) = \dfrac{(t+2)\left\{t^2(t^2+2t+2)^2 + (t+2)^2\right\}}{2t(t^2+2t+2)^3}$
(または $\dfrac{t(t+2)}{2(t^2+2t+2)} + \dfrac{(t+2)^3}{2t(t^2+2t+2)^3}$)
解答欄 ② $\displaystyle\lim_{t \to \infty} S(t) = \frac{1}{2}$

大問 3) 4桁の偶数の順列と倍数判定法

目標時間:15分
ニックニ先生
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使える数字が「$0, 2, 4, 6, 8$」の5個の偶数だけというのが最大のポイントです!
まず「$0$ 以外の4桁の整数」はすべて千の位が $2$ 以上になるので、「2000以上」という条件は「千の位に $0$ が来ない(つまり普通の4桁の整数)」と言っているのと同じです!
さらに、5個とも偶数なのでどんな4桁の数を作っても必ず2の倍数になります。だから③の「6の倍数」は「3の倍数」を探すだけでOK、④の「12の倍数」は「3の倍数 かつ 4の倍数」を探すだけで一瞬で解けますよ!

【問題 3)】

$0, 2, 4, 6, 8$ の5つの数字から異なる4つの数字を並べて4桁で2000以上の整数を作ることを考える.

  • ① 作られる整数は全部で何通りか.
  • ② 4の倍数の整数は全部で何通りか.
  • ③ 6の倍数の整数は全部で何通りか.
  • ④ 12の倍数の整数は全部で何通りか.

① 作られる4桁の整数(2000以上)の総数

STEP 1 千の位に使える数字を確認して樹形図(積の法則)で計算する

使える数字は $\{0, 2, 4, 6, 8\}$ の5個です。
4桁で2000以上の整数を作るには、最高位(千の位)に $2, 4, 6, 8$ のいずれかが入ればよいですね(そもそも $0$ 以外の最小の数字が $2$ なので、千の位が $0$ でなければ自動的に2000以上になります)。

千の位
4通り
($2,4,6,8$)
百の位
4通り
(残り4個)
十の位
3通り
(残り3個)
一の位
2通り
(残り2個)

よって、積の法則より、 $$4 \times 4 \times 3 \times 2 = 4 \times {}_4\text{P}_3 = 4 \times 24 = \mathbf{96 \text{ 通り}}$$ となります。

② 4の倍数の個数

STEP 2 下2桁が4の倍数になるペアを「$0$ を含むか含まないか」で場合分け!

4の倍数の判定法は「下2桁(十の位と一の位)が4の倍数であること」です。
$0, 2, 4, 6, 8$ の中から異なる2つの数字を並べて作れる4の倍数をすべて書き出しましょう。
このとき、千の位に $0$ は使えないため、「下2桁に $0$ を使った場合」と「下2桁に $0$ を使わなかった場合」で、残り2桁(千・百の位)の並べ方が変わります!だから最初から分けてリストアップするのがプロの技です。

【ケースA】下2桁に「$0$」を含むもの

該当する下2桁は:

$04,\ 08,\ 20,\ 40,\ 60,\ 80$ (計 $6$ 通り)

このとき、すでに $0$ を使っているので、残っている3個の数字に $0$ は含まれません。
よって千の位と百の位は、残り3個から自由に2個並べるだけなので、 $${}_3\text{P}_2 = 3 \times 2 = 6 \text{ 通り}$$ したがって、ケースAは $$6 \times 6 = \mathbf{36 \text{ 通り}}$$

【ケースB】下2桁に「$0$」を含まないもの

該当する下2桁は:

$24,\ 28,\ 48,\ 64,\ 68,\ 84$ (計 $6$ 通り)

このとき、残っている3個の数字の中に「$0$」が含まれています。
千の位には $0$ 以外の $2$ 通り、百の位には残りの $2$ 通りが入るので、 $$2 \times 2 = 4 \text{ 通り}$$ したがって、ケースBは $$6 \times 4 = \mathbf{24 \text{ 通り}}$$

ケースAとケースBを合わせて、4の倍数は全部で $$36 + 24 = \mathbf{60 \text{ 通り}}$$ となります!

③ 6の倍数の個数

STEP 3 すべて偶数なので「各桁の和が3の倍数」になる4個の組を探す

6の倍数とは「2の倍数 かつ 3の倍数」のことです。
今回使える数字 $0, 2, 4, 6, 8$ はすべて偶数なので、一の位にどれが来ても必ず2の倍数になります。したがって、「4つの数字の和が3の倍数になる組み合わせ」を探すだけでOKです!

「5個の数字から4個を選ぶ」ということは、「5個の中から使わない数字を1個だけ除外する」ことと同じです!
5個すべての和を計算すると、 $$0 + 2 + 4 + 6 + 8 = 20$$ です。ここから1個だけ数字を引いて、残りの4個の和が3の倍数($18, 15, 12$ など)になるものを調べましょう:

除外する1個 選ぶ4個の数字の組 4個の和 3の倍数か?
$0$ を除外 $\{2, 4, 6, 8\}$ $20 - 0 = 20$ ×
$2$ を除外 $\{0, 4, 6, 8\}$ $20 - 2 = 18$ ◎(3の倍数!)
$4$ を除外 $\{0, 2, 6, 8\}$ $20 - 4 = 16$ ×
$6$ を除外 $\{0, 2, 4, 8\}$ $20 - 6 = 14$ ×
$8$ を除外 $\{0, 2, 4, 6\}$ $20 - 8 = 12$ ◎(3の倍数!)

なんと、条件を満たす4個の数字の組は $\{0, 4, 6, 8\}$ と $\{0, 2, 4, 6\}$ の2組だけです!
どちらの組も「$0$ と、$0$ 以外の数字3個」からできているので、作れる4桁の整数の個数は同じです。
1つの組につき、千の位が $0$ 以外の $3$ 通り、百・十・一の位は残り3個の順列で $3! = 6$ 通りあるので、 $$3 \times 3! = 3 \times 6 = 18 \text{ 通り}$$ これが2組あるので、6の倍数は全部で $$18 \times 2 = \mathbf{36 \text{ 通り}}$$ となります!

④ 12の倍数の個数

STEP 4 ③の2つの組 $\{0, 4, 6, 8\}$ と $\{0, 2, 4, 6\}$ の中で4の倍数を数える!

12の倍数とは「3の倍数 かつ 4の倍数」のことです。
3の倍数になる数字の組は、③で調べた通り $\{0, 4, 6, 8\}$ と $\{0, 2, 4, 6\}$ の2組しかありません!
したがって、この2組それぞれについて、下2桁が4の倍数になるものが何通りあるかを数えれば完了です!

【組1】$\{0, 4, 6, 8\}$ を使う場合

  • ● 下2桁に $0$ を含む4の倍数:
    $04,\ 08,\ 40,\ 60,\ 80$ の $5$ 通り。
    このとき、千・百の位は残り2個($0$ なし)の順列なので $2! = 2$ 通り。
    $\implies 5 \times 2 = 10$ 通り。
  • ● 下2桁に $0$ を含まない4の倍数:
    $4, 6, 8$ から作れる4の倍数は $48,\ 64,\ 68,\ 84$ の $4$ 通り。
    このとき、残り2個には $0$ が含まれ、千の位に $0$ は来られないので、上2桁の並びは「($0$ 以外)$0$」の $1$ 通りのみ!
    $\implies 4 \times 1 = 4$ 通り。
組1の合計:$10 + 4 = \mathbf{14 \text{ 通り}}$

【組2】$\{0, 2, 4, 6\}$ を使う場合

  • ● 下2桁に $0$ を含む4の倍数:
    $04,\ 20,\ 40,\ 60$ の $4$ 通り(※ $02, 06$ は4の倍数ではないので注意!)。
    千・百の位は残り2個の順列で $2! = 2$ 通り。
    $\implies 4 \times 2 = 8$ 通り。
  • ● 下2桁に $0$ を含まない4の倍数:
    $2, 4, 6$ から作れる4の倍数は $24,\ 64$ の $2$ 通り。
    上2桁の並びは千の位が $0$ 以外なので $1$ 通り。
    $\implies 2 \times 1 = 2$ 通り。
組2の合計:$8 + 2 = \mathbf{10 \text{ 通り}}$

よって、組1と組2を合わせると、12の倍数は全部で $$14 + 10 = \mathbf{24 \text{ 通り}}$$ となります!

💡 10秒でできるエレガントな別解(対称性の利用)!

実は、②で「5個からどの4個を選んでも、作れる96通りのうち60通り(つまり全体の $\dfrac{60}{96} = \dfrac{5}{8}$)が4の倍数になる」と求めましたね。
組1 $\{0,4,6,8\}$ と組2 $\{0,2,4,6\}$ の合計 $14 + 10 = 24$ 通りを、実際に24個すべて書き出して1つ残らず検算してみましょう!
【組1の14個】$6804, 8604, 4608, 6408, 6840, 8640, 4860, 8460, 4680, 6480,\ 6048, 8064, 4068, 6084$(14個すべて12の倍数!)
【組2の10個】$2604, 6204, 4620, 6420, 2640, 6240, 2460, 4260,\ 6024, 2064$(10個すべて12の倍数!)
合計 $24$ 通りで100%間違いありません!

🎯 大問 3) の最終解答

解答欄 ① 96 通り
解答欄 ② 60 通り
解答欄 ③ 36 通り
解答欄 ④ 24 通り

大問 4) 対数を含む関数が極値をもつ条件

目標時間:15分
ニックニ先生
💡 🎯 ニックニ先生の初手0.5秒スキャン

最後の大問4は、見た目こそシンプルですが受験生の8割が①で引っかかる超・要注意問題です!
微分して分子を見ると2次方程式 $2x^2 - 2x + a = 0$ が出てきます。ここで「少なくとも1つ極値をもつ $\implies D \geqq 0$ かな?」とやると大不正解!
なぜなら、①重解のときは符号が変化しないので極値にならないこと、そして②解の1つが $x \leqq 0$ で、もう1つが $x > 0$ にあるとき(つまり $a \leqq 0$ のとき)も $x>0$ で1つの極値をもつからです!グラフで視覚的に完全理解しましょう!

【問題 4)】

定数 $a$ に対して,$f(x) = (x-1)^2 + a \log x \ (x > 0)$ とおく.ただし,対数は自然対数とする.

  • ① $f(x)$ が $x > 0$ で少なくとも1つ極値をもつとき,$a$ の範囲を求めよ.
  • ② $f(x)$ が $x > 0$ で異なる2つの極値をもつとき,$a$ の範囲を求めよ.
STEP 1 導関数 $f'(x)$ を計算し、符号変化を決める2次関数を取り出す

定義域は $x > 0$ です。$f(x) = (x-1)^2 + a \log x$ を $x$ で微分すると、 $$f'(x) = 2(x-1) + \frac{a}{x}$$ これを通分して1つの分数にまとめます: $$f'(x) = \frac{2x(x-1) + a}{x} = \frac{2x^2 - 2x + a}{x}$$

ここで、定義域 $x > 0$ において分母の $x$ は常に正($x > 0$)です。
したがって、$f'(x)$ の符号(プラス・マイナス)は、分子の2次関数 $$g(x) = 2x^2 - 2x + a$$ の符号だけで完全に決まります!
関数 $f(x)$ が $x > 0$ で極値をもつとは、「$x > 0$ の範囲で $g(x)$ の符号が変化する(つまり $y=g(x)$ のグラフが $x$ 軸を横切る)点が存在すること」と同値です!

STEP 2 定数分離(または2次関数のグラフ)で $x>0$ での交わり方を視覚化する!

$g(x) = 0$ すなわち $2x^2 - 2x + a = 0$ を定数分離すると、考え方が劇的にわかりやすくなります! $$2x^2 - 2x + a = 0 \iff a = -2x^2 + 2x$$ 右辺を $h(x) = -2x^2 + 2x$ とおき、平方完成すると $$h(x) = -2\left(x^2 - x\right) = -2\left(x - \frac{1}{2}\right)^2 + \frac{1}{2}$$ となります。これは、頂点が $\left(\dfrac{1}{2},\ \dfrac{1}{2}\right)$ で上に凸の放物線です。
$x > 0$ の範囲において、放物線 $y = -2x^2 + 2x$ と水平な直線 $y = a$ がどのように交わるか(しかも接するのではなく「横断」するか)を図で見てみましょう!

📈 定数分離グラフ:$y = -2x^2 + 2x \ (x>0)$ と直線 $y = a$ の共有点

O x y 1/2 1/2 1 頂点(1/2, 1/2) 接する=極値なし 0 < a < 1/2 (2回横断=極値2個) a ≦ 0 (x>0で1回横断=極値1個) y = -2x² + 2x

上のグラフを見ると、$a$ の値によって $x > 0$ での交わり方(極値の個数)がどう変わるか一目瞭然ですね!上から順番に確認しましょう:

  • ● $a > \dfrac{1}{2}$ のとき:
    直線 $y = a$ と放物線 $y = -2x^2 + 2x$ は共有点をもたない。よって極値は $0$ 個。
  • ● $a = \dfrac{1}{2}$ のとき(要注意!):
    直線 $y = \dfrac{1}{2}$ は頂点 $\left(\dfrac{1}{2}, \dfrac{1}{2}\right)$ で放物線に接するだけで、上下に横断しない(つまり $f'(x) = \dfrac{2\left(x-\frac{1}{2}\right)^2}{x} \geqq 0$ となり、$x = \dfrac{1}{2}$ の前後で $f'(x)$ の符号が $+$ から $+$ のままで変化しない)。よって極値は $0$ 個!
  • ● $0 < a < \dfrac{1}{2}$ のとき:
    直線 $y = a$ は $x > 0$ の範囲で放物線を異なる2点で横断する(その前後で符号が変化する)。よって異なる極値を $2$ 個もつ!
  • ● $a \leqq 0$ のとき(ここを見落とす人が続出!):
    点 $(0, 0)$ は白丸($x > 0$ の範囲外)ですが、右側($x \geqq 1$ の部分)で直線 $y = a$ は放物線を必ず1回だけ横断します!(たとえば $a=0$ のときも $x=1$ で横断して極小値を1つもちます)。よって $x > 0$ で極値を $1$ 個もつ!
STEP 3 ①「少なくとも1つ極値」と ②「異なる2つの極値」の範囲を確定する

上の分類から、①と②の答えは次のように決まります!

【① $x > 0$ で少なくとも1つ極値をもつ条件】
極値を「2個もつ場合($0 < a < \dfrac{1}{2}$)」と「1個もつ場合($a \leqq 0$)」を合わせた範囲なので、$a = 0$ でつながって $$\mathbf{a < \frac{1}{2}}$$ となります!(※ $a = \dfrac{1}{2}$ にイコールをつけないこと!)

【② $x > 0$ で異なる2つの極値をもつ条件】
極値を2個もつ範囲なので、そのまま $$\mathbf{0 < a < \frac{1}{2}}$$ となります!

🎯 大問 4) の最終解答

解答欄 ①(少なくとも1つ極値) $a < \dfrac{1}{2}$
解答欄 ②(異なる2つの極値) $0 < a < \dfrac{1}{2}$
ニックニ先生
🎓 TMPS医学館 合格への総括

2019年度 東京女子医科大学・数学の勝敗ポイントまとめ!

お疲れ様でした!この年度のセットは、大問2・大問3・大問4が非常にコンパクトで解きやすい一方、「大問1の計算量と $n=1$ のチェック」「大問3の $0$ の扱い」「大問4の $a \leqq 0$ でも極値を1つもつことの気づき」という、医学部入試らしい鋭いトラップが随所に仕掛けられていました。
特に大問4の定数分離グラフは、どの大学の医学部でも頻出の考え方です。間違えた問題はもう一度自分の手で最初から最後まで再現できるように復習しておきましょう。あなたの合格を心から応援しています!

ニックニ先生
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【出典・引用に関する表記】本ページで扱う入試問題の出典は各大学(東京女子医科大学 2019年度 入試問題)に帰属します。本コンテンツは著作権法第32条(引用)および教育・学習支援の目的に基づき、受験生への解法・思考プロセスの解説(主)を行うために必要な範囲で問題文・図表(従)を引用・再構成して掲載しています。解答・解説および図解の著作権はTMPS医学館に帰属します。