TMPS化学道場 金沢医科大 化学2026
2026年度 一般選抜 前期 全8問 解答番号1〜44計算欄は数値計算+RDKitで検算そっくり類題セット

金沢医科大学
医学部 化学
2026年度 解答・解説

問題文は掲載できませんが、
解説を読むだけでどんな問題かもわかる!

さらに、そっくり類題PDFを見れば、実際の問題イメージもわかるよ!

各小問を「どういう問題か」から説明し、計算は1行も飛ばさずに解説。最後に、本番と同じ(1)〜(8)の構成で作ったそっくり類題セット(全問解答つき)で、2026年度を丸ごと演習できます。

Sora先生
解説:Sora先生(TMPS医学館) / 更新:2026.10.17 / 読了 約30分

📌 このページの使い方

  1. 過去問集をお持ちの方:本番と同じ時間(理科2科目で90分、化学は約45分)で解き、答え一覧で採点してから解説へ
  2. お持ちでない方:各小問の「どういう問題か」を読めば、問題の中身がそのまま分かります
  3. 最後にそっくり類題セット(PDF版あり)を45分で解き、初見でも同じ解き方ができるか確かめる

※ 著作権に配慮し、入試問題の本文・図は掲載していません。解答番号(1〜44)は、本番のマークシートとの対応を示すためのものです。※ 答えはTMPSが独立に導き、計算で決まる欄はスクリプトで検算したものです(公式の解答は参照していません)。知識問題には「要確認」を付けています。

⚠️ 問題等で誤りを発見された場合、修正しますので、TMPS医学館までLINEを下さい。(迅速に確認・更新いたします)

LINEで誤りを連絡
SUMMARY

3分で分かる 2026年度の金沢医科大の化学

Yuiちゃん
Yuiちゃん
8問もあって、45分で終わるか不安です…。
Sora先生
Sora先生
1問ずつは小さいんだ。(1)(2)(3)(6)は合計12分で取れる設計にして、残り33分を(4)(5)(7)(8)に回す。最初に取れるところを取れば、焦らずに済むよ。
Yuiちゃん
Yuiちゃん
「すべて選べ」は、どれかを見落としそうです。
Sora先生
Sora先生
選択肢を1つずつ、○か×かを自分で書くんだ。5つ全部に印をつけてから、○だけを答える。「たぶんこれ」で止めるのが一番の失点原因だよ。
STRATEGY MAP

45分の立ち回りマップ

本番は理科2科目で90分。科目ごとの配分は決まっていないので、化学は約45分をTMPSの目安にします。時間配分はTMPSの目安です。

45分の時間配分。(1)(2)3分、(3)3分、(4)7分、(5)7分、(6)3分、(7)9分、(8)10分、見直し3分
図A 45分の使い方(TMPS作成)
🧭 おすすめの解く順番
(1)(2)(3) → (6) → (4) → (5) → (7) → (8) → 見直し3分
短時間で取れる(1)〜(3)と(6)を先に終えてから、計算の(4)(5)、最後に分量の多い(7)(8)へ。順番を変えても、各小問の目標時間は変えない方がペースを保てます。
ANSWERS

本番の答え一覧(採点用)

解説を読む前の採点用です。計算で決まる欄は、数値計算と反応式・異性体の確認(RDKit)で独立に確かめています(結果は下の注記)。

(1)〜(3)(解答番号 1〜5)

1:①と⑥2:②3・4・5:0・4・5(0.45 L)

(4)(5)(6〜21)

6:①7:⑦8:③9:④10・11・12:6・5・3(6.5×10⁻³ g)13・14・15:6・4・3(6.4×10⁻³ g)16:②17:⑥18:③19:⑤20・21:2・1(21 kg)

(6)〜(8)(22〜44)

22:③と④23:②24:⑦25:⑧26:⑤27:①28・29:1・8(18 g)30〜33:3・1・2・1(3.1×10²¹個)34:⑨35:①36:②37:⑦38:⓪39:⑤40:441:642:①と②43・44:7・1(71%)
⚠️ 要確認(スクリプトでは確かめきれない箇所):(1)(2)(4)(i)(5)(i)(ii)(6)(7)(i)(8)(i)(ii)(iii) は用語・性質の知識問題で、TMPSの知識で答えを決めています。「すべて選びなさい」の欄(1・22・42)は、「①と⑥」のように該当する番号をすべてマークする形で示していますが、実際のマークシートでの記入方法は過去問集の指示でご確認ください。

※ 検算:(3)(4)(ii)(5)(iii)(7)(ii)(8)(iv) の計算欄は、数値計算と、RDKitによる反応式の原子数・電荷の保存、分子式・分子量、異性体の酸化生成物の確認で一致を確かめました。公式の解答は参照していません。

採点したら → 30秒の得点診断へ
(1)〜(3) / 目標:9分(解答番号 1〜5)

(1)〜(3) 知識と気体の計算 ── 先に取って流れをつくる

大問の最初の3問です。(1)(2)は暗記した知識がそのまま問われ、(3)は反応式の係数だけで答えが出る計算。ここで9分を超えると、後ろの(7)(8)が苦しくなるので、迷ったら印をつけて先へ進みます。

現場戦略試験会場でのリアルな立ち回り((1)〜(3))
⏱ 目標時間 & 死守ライン目標9分((1)(2)は計3分、(3)は3分、見直し3分は全体の最後に)。
⚠️ 損切り・警戒ライン(1)(2)で迷ったら、確実に外れる選択肢を消して印をつけ、先へ。(3)は式が1本なので、止まるなら反応式を書くところから。
💡 初手の思考トリガー最初の一手は選択肢に○×を書くこと。(1)(6)(8)(iii)の「すべて選べ」で、頭の中だけで判断しない。

(1)単体が常温・常圧で気体の元素(解答番号1)

📝 どういう問題か?

8つの元素(塩素・臭素・水銀・カリウム・ナトリウム・ヘリウム・ヨウ素・リチウム)が並び、単体の状態を判断して、当てはまるものをすべて選ぶ問題。

  • 解答番号1:①〜⑧のうち、単体が常温・常圧で気体の元素をすべて選ぶ

常温・常圧で気体の単体は、$\mathrm{H_{2}}$、$\mathrm{N_{2}}$、$\mathrm{O_{2}}$、$\mathrm{F_{2}}$、$\mathrm{Cl_{2}}$、貴ガス(He・Ne・Ar…)、$\mathrm{O_{3}}$です。8つの選択肢では塩素(①)とヘリウム(⑥)だけです。臭素$\mathrm{Br_{2}}$と水銀$\mathrm{Hg}$は液体、ヨウ素$\mathrm{I_{2}}$・カリウム・ナトリウム・リチウムは固体です。

🎯 (1) の答え
1:①と⑥ 要確認
⚠️ 「常温で液体の単体」は臭素と水銀の2つだけ。ヨウ素は昇華性があるが固体。気体と液体を取り違えないよう、ここで確実に押さえておく。

(2)薬品の取り扱いで誤っているもの(解答番号2)

📝 どういう問題か?

濃硝酸の保存、ナトリウムの保存、においの嗅ぎ方、ジエチルエーテルと火気、濃硫酸の薄め方、の5つの取り扱いを判断する問題。

  • 解答番号2:①〜⑤の記述のうち、誤っているものを1つ選ぶ

濃硝酸は光で分解するので褐色びんに保存します(①正しい)。においは手であおいで嗅ぎます(③正しい)。ジエチルエーテルは引火しやすいので火気厳禁(④正しい)。濃硫酸を薄めるときは、水に濃硫酸を少しずつ加えます(⑤正しい)。ナトリウムはエタノールと反応して水素を出す($\mathrm{2Na}$ + $\mathrm{2C_{2}H_{5}OH}$ → $\mathrm{2C_{2}H_{5}ONa}$ + $\mathrm{H_{2}}$)ので、石油(灯油)中に保存します。したがって②が誤りです。

🎯 (2) の答え
2:② 要確認
⚠️ ナトリウムの保存は「石油中」の一語で覚える。エタノール・水・空気とは反応する。同じ型で「黄リンは水中」「リチウムは石油中だと浮くのでワセリン」も出る。

(3)酸化マンガン(IV)と濃塩酸(解答番号3〜5)

📝 どういう問題か?

酸化マンガン(IV)1.74 gがすべて濃塩酸と反応したときに発生する気体の体積を求める。「無極性分子の気体」は塩素{{Cl2}}のこと。

  • 解答番号3・4・5:発生する無極性分子の気体の体積(標準状態、L、小数第2位まで)

濃塩酸と酸化マンガン(IV)から塩素を発生させる反応です。

$$\mathrm{MnO_2+4HCl\ \to\ MnCl_2+2H_2O+Cl_2}$$

$\mathrm{MnO_{2}}$ の式量は $55+16\times2=87$。物質量は $\dfrac{1.74}{87}=0.0200$ mol で、係数比が1:1なので塩素も $0.0200$ mol です。

$$V=0.0200\times22.4=0.448\ \text{L}\ \to\ 0.45\ \text{L}$$

3・4・5は 0・4・5 です。

🎯 (3) の答え
3・4・5:0・4・5
⚠️ 「無極性分子の気体」と書かれているのは、副生成物の水や塩化水素ではなく塩素のこと。式量87を $55+16\times2$ で出し間違えない。小数第3位(0.448)を四捨五入して0.45。
Sora先生の総整理表

(1)〜(3):型

小問型着眼点
(1)単体の状態気体:H₂ N₂ O₂ F₂ Cl₂・貴ガス/液体:Br₂ Hg
(2)薬品の取り扱いNaは石油中、Pは水中(黄リン)、濃硝酸は褐色びん
(3)気体発生の計算反応式の係数比 → 物質量 → ×22.4 L/mol
TMPSコーチング診断

🩺【自己診断】(1)〜(3)で手が止まった人への処方箋

  • (1)気体と液体で迷う → 液体の単体は臭素と水銀の2つだけ、と覚える
  • (2)保存法が出てこない → Na・K・Liは石油中、黄リンは水中、濃硝酸・過酸化水素は褐色びん
  • (3)係数が分からない → 酸化マンガン(IV)+濃塩酸は 1:4、気体の塩素は1 mol
(4)(5) / 目標:14分(解答番号 6〜21)

(4)(5) 電池とオストワルト法 ── 反応式の係数が、そのまま答え

(4)はダニエル電池の語の選択と、電気量から質量変化を出す計算。(5)はオストワルト法の気体の同定と、アンモニアから硝酸が何kgできるかの計算です。

現場戦略試験会場でのリアルな立ち回り((4)(5))
⏱ 目標時間 & 死守ライン目標14分((4)は7分:語3分+計算4分、(5)は7分:(i)(ii)3分+(iii)4分)。
⚠️ 損切り・警戒ライン(4)(ii)で4分たっても桁が合わないときは、電子の物質量だけ書いて飛ばす。(5)(iii)は通算式 $\mathrm{NH_3+2O_2\to HNO_3+H_2O}$ が立てば1行。
💡 初手の思考トリガー最初の一手は(4)が電子の物質量 $\dfrac{It}{F}$、(5)が「NH₃1 mol → HNO₃1 mol」。
ダニエル電池の模式図。左がZn板とZnSO4水溶液(負極)、右がCu板とCuSO4水溶液(正極)、間に素焼き板。電子は導線を負極から正極へ流れる
図B ダニエル電池(TMPS作成)

(4)ダニエル電池:語の選択と質量変化(解答番号6〜15)

📝 どういう問題か?

亜鉛板を硫酸亜鉛水溶液、銅板を硫酸銅(II)水溶液に浸して素焼き板で仕切った電池を放電する。まず語を選び、次に0.10 Aを193秒流したときの亜鉛板と銅板の質量変化を有効数字2桁で求める。

  • 解答番号6・7:負極活物質と正極活物質(語を選ぶ)
  • 解答番号8・9:放電したときの負極・正極の質量の変化(増加/減少)
  • 解答番号10〜12:亜鉛板の質量変化(□.□×10⁻□ g)
  • 解答番号13〜15:銅板の質量変化(□.□×10⁻□ g)

負極では亜鉛が電子を出して溶け、正極では銅(II)イオンが電子を受け取って銅が析出します。

$$\text{負極:}\mathrm{Zn\ \to\ Zn^{2+}+2e^-}\qquad\text{正極:}\mathrm{Cu^{2+}+2e^-\ \to\ Cu}$$

負極活物質は亜鉛(①)、正極活物質は銅(II)イオン(⑦)。負極の質量は減少(③)、正極の質量は増加(④)します。

流れた電気量は $0.10\times193=19.3$ C、電子は $\dfrac{19.3}{9.65\times10^4}=2.0\times10^{-4}$ mol です。電子2 molあたり亜鉛1 molが溶け、銅1 molが析出するので、

$$\Delta m_{\mathrm{Zn}}=\frac{2.0\times10^{-4}}{2}\times65=6.5\times10^{-3}\ \text{g(減少)}$$
$$\Delta m_{\mathrm{Cu}}=\frac{2.0\times10^{-4}}{2}\times64=6.4\times10^{-3}\ \text{g(増加)}$$

10・11・12は 6・5・3、13・14・15は 6・4・3 です。

🎯 (4) の答え
6:①7:⑦8:③9:④ 要確認10・11・12:6・5・313・14・15:6・4・3
⚠️ 負極は「亜鉛板」、活物質は「亜鉛」(イオンではない)。正極の活物質は溶液中の銅(II)イオンで、銅板は電子を受け渡す場所。質量が「減る」のは負極、「増える」のは正極、と図の矢印で確認する。

(5)オストワルト法:気体の同定と硝酸の量(解答番号16〜21)

オストワルト法の流れ。NH3と空気から、白金触媒800℃でNO(気体A)、酸素でNO2(気体B)、水で硝酸。生じたNOは再び酸素と反応する
図C オストワルト法の流れと通算式(TMPS作成)
📝 どういう問題か?

アンモニアと空気を白金網で反応させ、生じた気体Aを酸素と反応させて気体B、Bを水と反応させて硝酸(と気体A)をつくる。気体の名前、色と捕集法、そして硝酸の量を答える。

  • 解答番号16・17:気体A・気体Bを①〜⑨から選ぶ
  • 解答番号18・19:気体A・Bそれぞれの色と捕集法の組み合わせ
  • 解答番号20・21:アンモニア3.4 kgをすべて硝酸にしたとき得られる60%硝酸の質量(kg、2桁の整数)
$$\mathrm{4NH_3+5O_2\to 4NO+6H_2O}\ (\mathrm{A})\qquad \mathrm{2NO+O_2\to 2NO_2}\ (\mathrm{B})\qquad \mathrm{3NO_2+H_2O\to 2HNO_3+NO}$$

気体Aは一酸化窒素NO(②)、気体Bは二酸化窒素$\mathrm{NO_{2}}$(⑥)です。NOは無色で水に溶けにくいので水上置換(③)、$\mathrm{NO_{2}}$は赤褐色で水に溶け空気より重いので下方置換(⑤)で集めます。

(iii)は、NOが回収されて何度も反応するので、アンモニア中の窒素はすべて硝酸になります。3式をまとめると

$$\mathrm{NH_3+2O_2\ \to\ HNO_3+H_2O}\qquad(\mathrm{NH_3\ 1\ mol\ \to\ HNO_3\ 1\ mol})$$

$\mathrm{NH_{3}}$ $3.4$ kg は $\dfrac{3400}{17}=200$ mol。$\mathrm{HNO_{3}}$ も200 mol で、質量は $200\times63=12600$ g $=12.6$ kg。これが60%なので、

$$\frac{12.6}{0.60}=21\ \text{kg}$$

20・21は 2・1 です。

🎯 (5) の答え
16:②17:⑥18:③19:⑤ 要確認20・21:2・1
Yuiちゃん
Yuiちゃん
NOが何度も反応するから「全部硝酸になる」…これを式にするのが難しいです。
Sora先生
Sora先生
窒素原子の行き先だけを見るのが早いよ。NH₃の窒素は、NO、NO₂と姿を変えて、最後は全部HNO₃に入る。だからNH₃ 1 molからHNO₃ 1 mol。3つの式を足し算して確かめると、通算式が出てくる。
⚠️ 「60%硝酸」の質量は、硝酸の質量を0.60で割る(掛けない)。通算式の係数が1:1なので、アンモニアと硝酸の物質量が等しい。分子量は{{NH3}}=17、{{HNO3}}=63。
Sora先生の総整理表

(4)(5):型

小問型着眼点
(4)電池の質量変化電子 $=It/F$。電子2 molでZn・Cu各1 mol。Znは減少・Cuは増加
(5)(i)(ii)気体の同定NOは無色・水上、NO₂は赤褐色・下方
(5)(iii)通算式NH₃ 1 mol → HNO₃ 1 mol。濃度は÷0.60
TMPSコーチング診断

🩺【自己診断】(4)(5)で手が止まった人への処方箋

  • (4)質量が合わない → 電子の物質量を先に出し、「電子2 mol=金属1 mol」で割る
  • (4)増減の向きが逆 → 負極(酸化)は溶ける=減少、正極(還元)は析出=増加
  • (5)気体が分からない → 800℃・白金網で生じるのはNO。空気に触れて赤褐色になるのがNO₂
  • (5)硝酸の量が出ない → 通算式 $\mathrm{NH_3+2O_2\to HNO_3+H_2O}$ を書き、物質量を1:1で結ぶ
(6)〜(8) / 目標:22分(解答番号 22〜44)

(6)〜(8) 有機・高分子 ── 山場は(7)と(8)の19分

(6)はエチレンとアセチレンの正誤判定、(7)はC₈H₁₀の4異性体とポリエチレンテレフタラートの縮合重合、(8)はデンプンとセルロースです。(7)(8)で解答欄の半分以上(23〜44)が決まります。

現場戦略試験会場でのリアルな立ち回り((6)〜(8))
⏱ 目標時間 & 死守ライン目標22分((6)は3分、(7)は9分:(i)3分+(ii)6分、(8)は10分:(i)(ii)4分+(iii)2分+(iv)4分)。
⚠️ 損切り・警戒ライン(7)(ii)で5分たっても水の量が出ないときは、(b)の結合数を先に(繰り返し単位で近似して)出す。(8)(iv)は重量差から外れた基の数を数える形なので、式だけ書いて数値は最後に。
💡 初手の思考トリガー最初の一手は(7)が側鎖をすべて−COOHに変えた構造を描く、(8)がデンプンとセルロースの違い(α/β、枝分かれの有無)を並べること。

(6)エチレン・アセチレンの記述(解答番号22)

📝 どういう問題か?

アセチレンと水、エチレンと塩化水素、エチレンと臭素、カーバイドと水、アセチレンと水素の反応について、生成物と量関係の正誤を判断する問題。

  • 解答番号22:①〜⑤の記述のうち正しいものをすべて選ぶ

1つずつ○×を付けます。

① アセチレン+水 → アセトアルデヒド(酢酸ではない):×。 ② エチレン+塩化水素 → 塩化エチル(塩化ビニルはアセチレン+塩化水素):×。 ③ エチレン+臭素 → 1,2-ジブロモエタン:○。 ④ カーバイド$\mathrm{CaC_{2}}$+水 → アセチレン+水酸化カルシウム:○。 ⑤ アセチレン1 mol+水素2 mol → エタン(エチレンは水素1 molのとき):×。

正しいのは③と④です。

🎯 (6) の答え
22:③と④ 要確認
⚠️ 「アセチレン+水」はアセトアルデヒド、「エチレン+水(触媒)」はエタノール。名前の似た生成物(酢酸、塩化ビニル、エチレン)に引っかからないよう、反応する物質の組み合わせと生成物をセットで覚える。

(7)C₈H₁₀の4異性体とPETの縮合重合(解答番号23〜33)

C8H10の芳香族4異性体A〜Dと、過マンガン酸カリウムによる酸化生成物。Aエチルベンゼンは安息香酸、Bのo-キシレンはフタル酸、Cのp-キシレンはテレフタル酸、Dのm-キシレンはイソフタル酸
図D C₈H₁₀の4異性体と酸化生成物(TMPS作成)
📝 どういう問題か?

分子式C₈H₁₀の芳香族炭化水素4種A〜Dについて、酸化生成物から構造を決める。さらに、83 gのテレフタル酸と31 gのエチレングリコールを縮合重合させて分子量25000のポリエチレンテレフタラートをつくる。

  • 解答番号23〜27:A・B・C・E・Fを①〜⑧から選ぶ(A〜Dは構造異性体、Eは酸化生成物、Fは加熱で得られる化合物)
  • 解答番号28・29:重合反応で生成した水の質量(g、2桁の整数)
  • 解答番号30〜33:ポリエチレンテレフタラート0.50 gに含まれるエステル結合の数(□.□×10□□ 個)

側鎖をすべて−COOHに変える酸化です。Aは1本の側鎖で安息香酸になるのでエチルベンゼン(②)。B・C・Dは2つのメチル基をもつキシレンで、酸化生成物がEとテレフタル酸とイソフタル酸。テレフタル酸が得られるCは$p$-キシレン(⑧)、イソフタル酸が得られるDは$m$-キシレン、残るBが$o$-キシレン(⑦)です。Bの酸化生成物E はフタル酸(⑤)、加熱すると脱水して無水フタル酸(①)になり、これがFです(アルキド樹脂の原料)。

🎯 (7)(i) の答え
23:②24:⑦25:⑧26:⑤27:① 要確認

(ii)は水の量です。テレフタル酸(分子量166)は $83\div166=0.50$ mol、エチレングリコール(62)は $31\div62=0.50$ mol で、ちょうど等モルです。PETの繰り返し単位$\mathrm{C_{10}H_{8}O_{4}}$は192、重合度は $n=\dfrac{25000-18}{192}\approx130$ です。高分子1分子には、エステル結合が($2n-1$)個あり、結合1個につき水1分子が出ます。

$$\text{高分子の物質量}=\frac{0.50}{n}\ \text{mol},\qquad m_{\mathrm{H_2O}}=\frac{0.50}{n}(2n-1)\times18\approx18\ \text{g}$$

(質量保存でも確かめられます:原料 $83+31=114$ g から高分子 $114-18=96$ g ができる。)28・29は 1・8 です。

(b)は、エステル結合が繰り返し単位あたりほぼ2個と考えて、

$$\frac{0.50}{192}\times2\times6.0\times10^{23}\approx3.1\times10^{21}\ \text{個}$$

30・31・32・33は 3・1・2・1 です。

🎯 (7)(ii) の答え
28・29:1・830・31・32・33:3・1・2・1
⚠️ 「水の質量」は原料の合計−高分子の質量でも出る。末端の−OHと−COOHの分(18)を無視すると約18 gで同じになるので、(a)は18 gと覚えてよい。10の指数の欄は「10$^{21}$」を「2・1」とマークする形。

(8)デンプンとセルロース(解答番号34〜44)

デンプンとセルロースの比較。デンプンはα-グルコースが縮合(アミロースはα-1,4のみの直鎖、アミロペクチンはα-1,4とα-1,6の枝分かれ)、セルロースはβ-グルコースが縮合(β-1,4のみ)
図E デンプンとセルロースの違い(TMPS作成)
📝 どういう問題か?

デンプン(可溶性のアミロース、不溶性のアミロペクチン)とセルロースの構造・酵素分解・性質を、穴埋めと正誤で問い、最後にトリアセチルセルロースの部分加水分解を計算させる。

  • 解答番号34〜39:文章中の空欄に入る語を①〜⓪から選ぶ(6つ)
  • 解答番号40・41:グルコースの1位と何位が結合するか(直鎖のa、枝分かれのb)
  • 解答番号42:デンプンとセルロースの両方に共通するものをすべて選ぶ
  • 解答番号43・44:トリアセチルセルロース864 gを加水分解した生成物754 gで、ヒドロキシ基の何%がアセチル化されているか(2桁)

デンプンはα-グルコース(⑨)が縮合重合した多糖で、温水に溶けるアミロース(①)と溶けないアミロペクチン(②)に分かれます。アミロースは1位と4位が結合した直鎖状(a=4)、アミロペクチンはこの他に1位と6位が結合した枝分かれをもちます(b=6)。アミラーゼで分解すると二糖類のマルトース(⑦)が生じます。セルロースはβ-グルコース(⓪)が縮合した多糖で、セルラーゼで分解するとセロビオース(⑤)が生じます。

🎯 (8)(i)(ii) の答え
34:⑨35:①36:②37:⑦38:⓪39:⑤40:441:6 要確認

(iii)は5つの記述に○×を付けます。① 還元性を示さない(デンプン・セルロースとも):○。② 一般式$\mathrm{Cm(H_{2}O)n}$の炭水化物:○。③ レーヨンの原料:セルロースだけ:×。④ 植物の細胞壁や木材パルプの主成分:セルロースだけ:×。⑤ ヨウ素ヨウ化カリウムで青紫色:デンプンだけ:×。共通するのは①と②です。

🎯 (8)(iii) の答え
42:①と② 要確認

(iv)は質量の差から、外れたアセチル基の数を数えます。トリアセチルセルロースの繰り返し単位$\mathrm{C_{6}H_{7}O_{2}(OCOCH_{3})_{3}}$は288なので、$864\div288=3.0$ mol。1つのアセチル基が外れる(−OCOCH₃ → −OH)ごとに質量が $43-1=42$ 減ります。

$$\text{外れた基}=\frac{864-754}{42}=2.62\ \text{mol},\qquad \text{ヒドロキシ基の総数}=3\times3.0=9.0\ \text{mol}$$
$$\text{アセチル化率}=\frac{9.0-2.62}{9.0}\times100=70.9\ \to\ 71\ \%$$

43・44は 7・1 です。

🎯 (8)(iv) の答え
43・44:7・1
Yuiちゃん
Yuiちゃん
デンプンとセルロースは、どうやって見分けるのですか?
Sora先生
Sora先生
「α」と「β」、それと「枝分かれ」の3点だけ。デンプンはα-グルコースで、アミロペクチンに枝分かれがある。セルロースはβ-グルコースで枝がない。これで分解する酵素も、ヨウ素反応も、レーヨンの原料かどうかも、全部決まるんだ。
Sora先生の総整理表

(6)〜(8):型

小問型着眼点
(6)反応の正誤アセチレン+水→アセトアルデヒド、エチレン+HCl→塩化エチル
(7)(i)酸化生成物から構造側鎖はすべて−COOH。ベンゼン環の置換位置で異性体を決める
(7)(ii)縮合重合の水水の量=原料の質量−高分子の質量(≒1 mol/単位)
(8)(i)〜(iii)糖類の語・性質α/β、1,4と1,6、マルトースとセロビオース
(8)(iv)部分加水分解質量差÷42 = 外れたアセチル基の数
TMPSコーチング診断

🩺【自己診断】(6)〜(8)で手が止まった人への処方箋

  • (6)正誤で迷う → 反応する物質の組み合わせを書いて、生成物を比べる
  • (7)(i)構造が決まらない → 4異性体の酸化生成物(安息香酸・フタル酸・テレフタル酸・イソフタル酸)を図D の形で覚える
  • (7)(ii)水が出ない → 縮合1回で水1分子。原料の合計−高分子の質量でも出せる
  • (8)語が出ない → 「デンプン=α、枝分かれあり/セルロース=β、枝なし」から逆算
  • (8)(iv)割合が出ない → 1つ外れるごとに質量が42減る、を使って「外れた数」を数える
TMPS ORIGINAL

金沢医科大2026型 そっくり類題セット
(全8問・解答解説つき)

2026年度の本番と同じ(1)〜(8)の構成・同じ解答番号の数(1〜44)で、題材・数値・設定を変えたTMPSオリジナル問題です。先に取れる問題を取る力と、45分の立ち回りを確かめられます。入試問題ではありません。

試験時間の目安 45分(理科2科目で90分)知識・気体・電池・酸の工業製法・有機・糖類
📄 本番形式の問題冊子PDFをダウンロード(全4ページ)

印刷して本番と同じように45分で解けます。解答・解説はこのページの下に掲載しています。

※ 金沢医科大学の入試問題ではありません。本文・設問・人物・団体(架空)はすべてTMPS医学館が作成したオリジナルで、出典のある引用ではありません。

類題 第1問 小問集合((1)〜(8))
  • 解答番号は 1〜44。数値の解答は,四捨五入して指定されている桁数に合わせて答えること。2けたの欄に 5 を答えるときは「05」とマークする。
  • 必要があれば次の値を用いなさい。原子量 H:1.0,C:12,N:14,O:16,S:32,Cu:64,Pb:207。アボガドロ定数 6.0×10²³/mol,ファラデー定数 9.65×10⁴ C/mol。気体は理想気体とし,標準状態(0℃,1.013×10⁵ Pa)の気体のモル体積は 22.4 L/mol とする。

次の(1)〜(8)の設問に答えなさい。

(1) 単体が常温・常圧で気体である元素を,①〜⑧からすべて選びなさい。1

① 窒素② 臭素③ 水銀④ ルビジウム⑤ カルシウム⑥ ネオン⑦ ヨウ素⑧ ガリウム

(2) 実験室での化学物質の取り扱いに関する①〜⑤の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。2

① 黄リンは,水中に保存する。② 濃硫酸が皮膚についたときは,まず多量の水で洗い流す。③ 水酸化ナトリウム水溶液は,ガラスの共栓びんに入れて保存する。④ 過酸化水素水は,褐色びんに入れて保存する。⑤ 臭素を扱うときは,換気のよいところで行う。

(3) 亜鉛 $3.25$ g がすべて希塩酸と反応したときに発生する水素の体積は,標準状態で何Lか。3.45 L

(4) 次の文章を読み,(i),(ii)の問いに答えなさい。

鉛蓄電池は図のように,鉛板と酸化鉛(IV)板を希硫酸に浸した電池である。この電池の負極活物質は 6 であり,正極活物質は 7 である。鉛蓄電池を放電したとき,負極の質量は 8 し,正極の質量は 9 する。

希硫酸にPb板(負極板)とPbO2板(正極板)を浸し、豆電球を導線でつないだ鉛蓄電池の図
図 鉛蓄電池(TMPS作成)

(i) 6〜9 に当てはまる最も適切な語を,それぞれ①〜⑧から選びなさい。

① 鉛② 酸化鉛(IV)③ 硫酸鉛(II)④ 鉛(II)イオン⑤ 硫酸イオン⑥ 増加⑦ 減少⑧ 水素イオン

(ii) 図に示した鉛蓄電池を放電し,$0.10$ A の一定電流を $1930$ 秒間流した。負極板と正極板の質量変化はそれぞれ何gか。有効数字2桁で答えなさい。ただし,放電で生じる反応は,両極とも硫酸鉛(II)が極板に付着する変化のみであり,反応に関わる電子はすべて導線を通るものとする。

負極板:10.11×10$^{-\boxed{\text{12}}}$ g  正極板:13.14×10$^{-\boxed{\text{15}}}$ g

(5) 次の文章を読み,(i)〜(iii)の問いに答えなさい。

銅に希硝酸を加えると,気体Aが発生する。気体Aは,空気に触れると酸素と反応して気体Bになる。

(i) 気体Aと気体Bを,それぞれ①〜⑨から選びなさい。A:16 B:17

① 一酸化炭素② 一酸化窒素③ 塩化水素④ 二酸化硫黄⑤ 二酸化炭素⑥ 二酸化窒素⑦ 硫化水素⑧ オゾン⑨ フッ化水素

(ii) 気体Aと気体Bについて,それぞれの色と実験室での捕集法の正しい組み合わせを,①〜⑨から選びなさい。A:18 B:19

① 無色,上方置換② 無色,下方置換③ 無色,水上置換④ 赤褐色,上方置換⑤ 赤褐色,下方置換⑥ 赤褐色,水上置換⑦ 淡青色,上方置換⑧ 淡青色,下方置換⑨ 淡青色,水上置換

(iii) 銅 $9.6$ g がすべて希硝酸と反応するのに必要な硝酸は何gか。希硝酸の質量パーセント濃度を $63$ %とし,反応で消費される硝酸だけを考えて,整数で答えなさい。2021 g

(6) エタノールに関する記述として正しいものを,①〜⑤からすべて選びなさい。22

① 濃硫酸と約170℃に加熱すると,エチレンが生じる。② 濃硫酸と約130℃に加熱すると,ジエチルエーテルが生じる。③ 金属ナトリウムを加えると,酸素が発生する。④ 二クロム酸カリウムで酸化し続けると,アセトンが生じる。⑤ 水酸化ナトリウム水溶液とヨウ素を加えて温めると,特有のにおいをもつ黄色の沈殿が生じる。

(7) 次の文章を読み,(i),(ii)の問いに答えなさい。

分子式 $\mathrm{C_{8}H_{10}}$ で表される芳香族炭化水素には,4種類の構造異性体A〜Dが存在する。Aを過マンガン酸カリウム水溶液で酸化すると,安息香酸が生じる。B,C,Dのベンゼン環の水素原子1個を塩素原子に置き換えた化合物には,それぞれ,2種類,1種類,3種類の構造異性体が存在する。Dを酸化するとEが,Cを酸化するとFが得られる。Fはポリエステルの原料に使われる。

(i) A,B,C,E,Fを,それぞれ①〜⑧から選びなさい。A:23 B:24 C:25 E:26 F:27

① 安息香酸② エチルベンゼン③ o-キシレン④ p-キシレン⑤ m-キシレン⑥ イソフタル酸⑦ テレフタル酸⑧ フタル酸

(ii) $41.5$ g のテレフタル酸と $22.5$ g の1,4-ブタンジオール($\mathrm{HOCH_{2}CH_{2}CH_{2}CH_{2}OH}$)の縮合重合において,重合に伴う脱水反応を完全に行い,分子量 $22000$ のポリブチレンテレフタラートが得られたとする。(a),(b)の問いに答えなさい。

(a) 重合反応で生成した水は何gか。整数で答えなさい。2829 g

(b) 生成したポリブチレンテレフタラート $0.50$ g に含まれるエステル結合の数を有効数字2桁で答えなさい。30.31×10$^{\boxed{\text{32}}\boxed{\text{33}}}$ 個

(8) 次の文章を読み,(i)〜(iv)の問いに答えなさい。

スクロースは,34 の1位と 35 の b 位のヒドロキシ基が脱水縮合した二糖類で,還元性を示さない。スクロースを希硫酸で加水分解すると,34 と 35 の等量混合物である 36 が生じる。牛乳に含まれる二糖類は 37 である。デンプンに酵素アミラーゼを作用させると二糖類の 38 が生じ,38 は,2分子の α-グルコースが1位と a 位のヒドロキシ基で縮合した構造をもつ。セルロースに酵素セルラーゼを作用させると,二糖類の 39 が生じる。

(i) 34〜39 に当てはまる語を,それぞれ①〜⓪から選びなさい。

① α-グルコース② β-グルコース③ ガラクトース④ フルクトース⑤ マルトース⑥ ラクトース⑦ スクロース⑧ セロビオース⑨ 転化糖⓪ トレハロース

(ii) a と b に当てはまる数字を,それぞれマークしなさい。a:40 b:41

(iii) マルトース,ラクトース,スクロースの3つの二糖類に共通するものを,①〜⑤からすべて選びなさい。42

① すべて還元性を示す。② 加水分解すると,単糖が2分子生じる。③ 分子式は $\mathrm{C_{12}H_{22}O_{11}}$ で表される。④ フェーリング液を還元して,赤色沈殿を生じる。⑤ ヨウ素ヨウ化カリウム水溶液を加えると,青紫色を呈する。

(iv) スクロース $17.1$ g を希硫酸で完全に加水分解し,生じた単糖をすべてフェーリング液と反応させた。単糖1 mol あたり酸化銅(I) $\mathrm{Cu_{2}O}$ が1 mol 生じるとして,生じる酸化銅(I)は何gか。ただし,$\mathrm{Cu_{2}O}$ の式量は 144 とし,整数で答えなさい。4344 g

▶ 第1問 の答えと解説を見る

第1問 小問集合((1)〜(8)) の答えと解説

(1)(解答番号1)
1=①と⑥
  1. 常温・常圧で気体の単体は,水素・窒素・酸素・フッ素・塩素・貴ガスなど。ここでは窒素(①)とネオン(⑥)。臭素・水銀は液体,ルビジウム・カルシウム・ヨウ素・ガリウムは固体(ガリウムは約30℃で融けるが常温では固体)。
(2)(2)
2=③
  1. 水酸化ナトリウム水溶液はガラスを侵し,共栓がびんに固着する。ゴム栓のポリ容器に保存する。③が誤り。黄リンは空気中で発火するので水中,過酸化水素水は光で分解するので褐色びん。
(3)(3〜5)
3・4・5=112
  1. $\mathrm{Zn}$ + 2$\mathrm{HCl}$ → $\mathrm{ZnCl_{2}}$ + $\mathrm{H_{2}}$。$\mathrm{Zn}$ $3.25$ g $=\dfrac{3.25}{65}=0.0500$ mol。水素も $0.0500$ mol なので $0.0500\times22.4=1.12$ L。
(4)(6〜15)
6=①7=②8=⑥9=⑥10〜12=9・6・213〜15=6・4・2
  1. 負極:$\mathrm{Pb}$ + $\mathrm{SO_{4}^{2-}}$ → $\mathrm{PbSO_{4}}$ + 2e⁻(負極活物質は鉛①)。正極:$\mathrm{PbO_{2}}$ + 4H⁺ + $\mathrm{SO_{4}^{2-}}$ + 2e⁻ → $\mathrm{PbSO_{4}}$ + 2$\mathrm{H_{2}O}$(正極活物質は酸化鉛(IV)②)。
  2. 両極とも硫酸鉛(II)が付着するので,どちらの極板も質量が増加する(8・9はともに⑥)。
  3. 流れた電気量 $0.10\times1930=193$ C,電子は $\dfrac{193}{9.65\times10^4}=2.0\times10^{-3}$ mol。
  4. 負極:Pb→PbSO₄で,電子2 molあたり $\mathrm{SO_{4}}$(96)だけ増える。$\dfrac{2.0\times10^{-3}}{2}\times96=9.6\times10^{-2}$ g。正極:PbO₂→PbSO₄で,電子2 molあたり $\mathrm{SO_{2}}$(64)だけ増える。$\dfrac{2.0\times10^{-3}}{2}\times64=6.4\times10^{-2}$ g。
(5)(16〜21)
16=②17=⑥18=③19=⑤20・21=40
  1. $\mathrm{3Cu}$ + $\mathrm{8HNO_{3}}$ → $\mathrm{3Cu(NO_{3})_{2}}$ + $\mathrm{2NO}$ + $\mathrm{4H_{2}O}$。気体Aは一酸化窒素(②)。$\mathrm{2NO}$ + $\mathrm{O_{2}}$ → $\mathrm{2NO_{2}}$ なので気体Bは二酸化窒素(⑥)。
  2. NOは無色で水に溶けにくい → 水上置換(③)。$\mathrm{NO_{2}}$ は赤褐色で水に溶け,空気より重い → 下方置換(⑤)。
  3. $\mathrm{Cu}$ $9.6$ g $=0.15$ mol。反応式の係数から $\mathrm{HNO_3}$ は $\dfrac{8}{3}\times0.15=0.40$ mol(質量 $0.40\times63=25.2$ g)。$63$%の希硝酸なら $\dfrac{25.2}{0.63}=40$ g。
(6)(22)
22=①と②と⑤
  1. ①160〜170℃の脱水(分子内)→エチレン。②130〜140℃の脱水(分子間)→ジエチルエーテル。⑤ヨードホルム反応($\mathrm{CH_{3}CH(OH){-}}$ の構造をもつ)→黄色の$\mathrm{CHI_{3}}$。
  2. ③ナトリウムとの反応で出るのは水素(酸素ではない)。④エタノールの酸化は,アセトアルデヒド→酢酸(アセトンは2-プロパノールの酸化生成物)。
(7)(23〜33)
23〜27=②③④⑥⑦28・29=0930〜33=2・7・2・1
  1. 塩素1置換体の数:o-キシレン2,m-キシレン3,p-キシレン1,エチルベンゼン3(環のみ)。Aは酸化して安息香酸になるのでエチルベンゼン(②)。B=o-キシレン(③),C=p-キシレン(④),D=m-キシレン。
  2. Dの酸化生成物E=イソフタル酸(⑥)。Cの酸化生成物F=テレフタル酸(⑦)(ポリブチレンテレフタラート,PETなどの原料)。
  3. テレフタル酸 $41.5\div166=0.250$ mol,1,4-ブタンジオール $22.5\div90=0.250$ mol(等モル)。繰り返し単位 $\mathrm{C_{12}H_{12}O_{4}}$=220,重合度 $n=\dfrac{22000-18}{220}\approx99.9$。
  4. (a) 高分子1分子あたり水 $(2n-1)$ 分子。鎖の数 $\dfrac{0.250}{n}$ mol なので水は $\dfrac{0.250}{n}(2n-1)\times18\approx8.95$ g → 9 g(質量保存でも $64.0-\dfrac{0.250}{n}\times22000\approx8.95$ g)。
  5. (b) エステル結合は繰り返し単位あたりほぼ2個。$\dfrac{0.50}{220}\times2\times6.0\times10^{23}\approx2.7\times10^{21}$ 個。
(8)(34〜44)
34=①35=④36=⑨37=⑥38=⑤39=⑧40=441=242=②と③43・44=14
  1. スクロースは α-グルコースの1位と β-フルクトースの2位が結合(b=2)。加水分解でできる等量混合物は転化糖。牛乳の二糖類はラクトース,デンプンのアミラーゼ分解でできるのはマルトース(α-1,4結合,a=4),セルロースのセルラーゼ分解でできるのはセロビオース。
  2. 共通:②加水分解で単糖2分子,③分子式 $\mathrm{C_{12}H_{22}O_{11}}$。スクロースは還元性を示さないので①④は誤り。⑤はデンプンの性質。
  3. スクロース $\mathrm{C_{12}H_{22}O_{11}}$=342,$17.1\div342=0.0500$ mol。加水分解で単糖(グルコースとフルクトース)が計 $0.100$ mol,$\mathrm{Cu_{2}O}$ も $0.100$ mol なので $0.100\times144=14.4$ g → 14 g。

※ 類題は、本番の解き方の骨格は残しつつ、題材・数値・条件を変えて作っています(例:(4)はダニエル電池を鉛蓄電池に、(5)はオストワルト法を銅と希硝酸に、(7)は異性体の決め方を塩素置換体の数に、(8)はデンプンとセルロースをスクロースなどの二糖類に変えました)。計算で決まる欄は数値計算とRDKitで独立に確かめています。

CHECK

30秒 得点診断

本番の過去問、またはそっくり類題セットを45分で解いた結果を選んでください。次にやるべきことを表示します。

(1)〜(3)(知識と気体・解答番号1〜5)
(4)(5)(電池・オストワルト法・6〜21)
(6)〜(8)(有機・高分子・22〜44)
FOR PARENTS

保護者の方へ:金沢医科大の化学で知っておきたい3つのこと

① 「理科2科目で90分」という配分
化学と、もう1科目(物理か生物)を合わせて90分です。科目ごとの配分は決まっていないので、化学にかける時間をあらかじめ決めておく練習が必要です。
② 「すべて選べ」は部分点がない
選択肢を1つでも落とすと0点になるタイプの問題があります。知識の穴は、確実な暗記と、○×を付けて確かめる習慣で埋まります。
③ 計算欄は桁と単位がすべて
有効数字や整数の指定、10の指数のマーク形式など、答えの形を間違えると計算が合っていても0点。最後に欄の形を確かめる習慣が得点を守ります。
FAQ

よくある質問

Q. 金沢医科大学 医学部の化学2026年度(一般選抜 前期)は、どの順番で解くのがよいですか?

理科は2科目で90分なので、化学は45分前後が目安です。TMPSのおすすめは、(1)(2)の知識問題3分、(3)の気体の計算3分、(4)電池7分、(5)オストワルト法7分、(6)3分、(7)芳香族と高分子9分、(8)糖類10分、見直し3分です。(1)〜(3)と(6)は短時間で取れるので先に確保します。

Q. 問題文が載っていなくても、どんな問題か分かりますか?

分かります。著作権に配慮して問題本文・図は掲載していませんが、各小問の最初に「どういう問題か」として、設定・何を答えるか・解答番号の形をTMPSの言葉で説明しています。

Q. 答えは、どうやって確かめていますか?

本番の全44個の解答欄のうち、計算で決まる欄は数値計算と、反応式・異性体・分子量のチェック(RDKit)で独立に確かめています。用語や性質を問う知識問題は機械では確かめきれないので、「要確認」を付けています。公式の解答は参照していません。

Q. そっくり類題セットとは何ですか?

2026年度と同じ(1)〜(8)の8問・同じ解答番号の数(1〜44)で、題材・数値・設定を変えたTMPSオリジナル問題です。全問の答え・解説をこのページに掲載し、本番形式の問題冊子PDF(4ページ)も無料で配布しています。

Q. 解説に誤りを見つけたらどうすればいいですか?

公式LINEからお知らせください。確認のうえ修正し、更新日を記載します。

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問題等で誤りを発見された場合、修正しますので、TMPS医学館までLINEを下さい。

受験生・指導者の皆様からのご指摘を真摯に受け止め、最も信頼できる過去問解説・類題ライブラリーとして随時アップデートいたします。

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