問1は平衡定数は温度で変わる(圧力では変わらない)、圧力を下げると分子数が増える方向に移動、触媒は平衡を移動させない、温度を上げると吸熱方向、加えた物質が減る方向に移動、の5つを判定します。正しいのは「温度を高くすると吸熱反応の方向に平衡が移動する」と「加えた物質が減少する方向に移動する」の2つです。
📌 このページの使い方
- 過去問集をお持ちの方:①または②を60分で解き、答え一覧で採点してから解説へ
- お持ちでない方:各小問の「どういう問題か」を読めば、問題の中身がそのまま分かります
- 最後にそっくり類題セット(PDF版あり)を各60分で解き、初見でも同じ解き方ができるか確かめる
※ 著作権に配慮し、入試問題の本文・図は掲載していません。空欄の番号(1・2・…)は、本番の解答欄との対応を示すためのものです。※ 計算問題・反応式は検算済みです。知識問題(用語・正誤)は計算で確かめられないため、「要確認」を付けています。
⚠️ 問題等で誤りを発見された場合、修正しますので、TMPS医学館までLINEを下さい。(迅速に確認・更新いたします)
LINEで誤りを連絡3分で分かる 2025年度の帝京大の化学
- ✅ 理科は2科目で120分。化学を選ぶなら1セット60分が目安です(①と②のどちらも4大問)。
- ✅ ①②の各4大問、計8大問。数字・選択肢を1つずつマークする形式が中心で、各セットに構造式や数値の記述が含まれます。
- ✅ 理論・有機・無機・高分子・生体をまんべんなく。①は平衡とエンタルピー、有機の知識と元素分析、無機の薬品とヨウ素滴定、解糖系。②は同位体と蒸気の状態変化、有機と医薬品、遷移元素、高分子とペプチド。計算はきれいな数にそろうものが多く、落ち着いて処理すれば取れます。
- ✅ 知識の正誤・用語は短時間で。薬品の性質、酸化物の分類、高分子の対応などは、迷ったら印を付けて、計算問題を先に取りましょう。
60分の立ち回りマップ(①・②それぞれ)
時間はTMPSの目安です。理科2科目120分のうち、化学に半分を使う場合の配分で、解く順番と「捨てどころ」をセットで覚えておきましょう。
本番の答え一覧(採点用)
解説を読む前の採点用です。計算問題・反応式は、スクリプトで独立に確かめています(結果は下の注記)。
①大問1
①大問2
①大問3
①大問4
②大問1
②大問2
②大問3
②大問4
※ 検算:計算問題と反応式の原子数・電荷の保存を確かめ(RDKitで構造・異性体の数も確認)、すべて一致しました(55項目)。
採点したら → 30秒の得点診断へ【化学①】
①大問1 平衡・電池・結晶格子・エンタルピー ── 最後の問4で「経路をつなぐ」
前半は平衡と電池の正誤、結晶格子の半径と一辺の関係、後半は結合エンタルピー・イオン化エンタルピー・電子親和力を組み合わせて5つの変化のΔHを求める問題です。符号と4桁の値を1つずつマークする形式で、桁と符号の読み落としが失点の中心です。
問1・2平衡の記述と電池・電気分解の正誤(空欄1・2)
平衡定数が温度だけで決まること、圧力・温度・触媒・物質の添加の効果(ルシャトリエの原理)、電池の正極・負極、イオン化列の並べ方を、短い文ごとに判定する。
- 問1:(ア)〜(オ)の平衡に関する記述から、正しい組み合わせを①〜⓪から選ぶ(空欄1)
- 問2:電池・電気分解・イオン化傾向についての5つの文から、正しいものを選ぶ。該当なしは⓪(空欄2)
問2は5つの文を順に判定します。ボルタ電池は $(-)\,\text{Zn}\,|\,\text{H}_2\text{SO}_4\,|\,\text{Cu}\,(+)$ なので、Cuが負極になっている文は誤り。電気分解では陽極で酸化が起こる。燃料電池の正極で起こるのは酸素の還元。イオン化傾向の小さい金属が正極で、電池の負極にはイオン化傾向の大きい金属を使う。金属をイオン化傾向の大きいものから並べたものがイオン化列。したがって、本番の5つの文の中に正しいものはありません。
問3面心立方格子と体心立方格子(記述)
原子が接している方向(面心は面の対角線、体心は立方体の対角線)に沿って、$r$ と $a$ の関係式を立てる。
- (a) 面心立方格子の原子半径 $r$ と一辺 $a$ の関係 $\text{あ}\,r^2=\text{い}\,a^2$ の「あ:い」を最も簡単な整数比で
- (b) 体心立方格子の関係 $\text{う}\,r^2=\text{え}\,a^2$ の「う:え」を最も簡単な整数比で
どちらも「4r = 接している原子が並ぶ線の長さ」から出発すると迷いません。面心は面の対角線上に3個の原子が並ぶので 4r、体心は立方体の体対角線上に3個が並ぶので 4r です。
問45つのエンタルピー変化(空欄3〜27)
与えられた3種類のエネルギーを、「どの粒子を、どの方向に変化させるか」でつなぎ合わせて、5つの変化のエンタルピー変化を求める。
- H₂、Cl₂、HClの結合エンタルピー(436, 243, 432 kJ/mol)、Hのイオン化エンタルピー(+1312)、HとClの電子親和力(−73, −349)が与えられる
- (a) H₂+Cl₂→2HCl (b) H⁺+2e⁻→H⁻ (c) H⁺+H⁻→H₂ (d) Cl₂+2e⁻→2Cl⁻ (e) H⁺+Cl⁻→HCl の5つのΔHを、符号と4桁の値で答える(空欄3〜27)
- 解答の例のとおり、符号は+か−、値は千の位から4つの空欄に、足りない位は⓪を入れる
(c) では H⁻ から電子が出て H になる(電子親和力の逆向き=+73)、H⁺ が電子を受け取って H になる(−1312)、H 2個が結合して H₂(−436)。足し合わせます。
①大問1:エンタルピーの符号
| 場面 | 符号 | 一言 |
|---|---|---|
| 結合を切る(結合エンタルピー) | + | 吸熱 |
| 結合をつくる | − | 発熱 |
| 電子親和力(原子が電子を受け取る) | − | 与えられた値をそのまま |
| 電子を放出する(電子親和力の逆) | + | 符号を反転 |
| 面心立方/体心立方 | 4r=√2a / 4r=√3a | 対角線上に3個 |
🩺【自己診断】①大問1で手が止まった人への処方箋
- 問1・2正誤が決まらない → 温度・圧力・触媒・物質の添加の4つを表にして1つずつ判定する
- 問3半径と一辺の関係が出ない → 原子が接している線(面の対角線/体対角線)を図に書く
- 問4符号を間違える → 「切る=+、つくる=−、電子を出す=電子親和力の逆」の3つを先に書く
①大問2 有機化合物の性質と構造決定 ── 知識(問1)・アルコールの数(問2)・元素分析と医薬品(問3)
問1は沸点・融点・液性・異性体・反応の選択、問2はナトリウムとの反応からアルコールの数を数える問題、問3は元素分析からアセトアニリドを決めて性質を答える問題です。問1は10秒ずつ、問2・問3は計算の一本道を守りましょう。
問1有機化合物の知識(空欄1〜6)
分子間の水素結合や分子量で沸点・融点を比べ、官能基から液性を判断し、分子式が同じで構造が違う組み合わせを選び、反応条件を選ぶ。
- (a) 融点が最も低いアルコール等を8つの中から選ぶ(空欄1)
- (b) 沸点が最も高いものを、ブタノール類とエーテル類から選ぶ(空欄2)
- (c) 中性ではなく酸や塩基の性質をもつものの組み合わせ(空欄3)
- (d) 異性体の関係にある組み合わせ(空欄4)
- (e) エタノールからジエチルエーテルを合成する反応(空欄5) (f) 酢酸ナトリウムからメタンを合成する反応(空欄6)
(a) 直鎖の1価アルコールの融点は、炭素数が増えても単調には上がらず、1-プロパノール(約−126℃)が最も低い(メタノール −98℃、エタノール −114℃、1-ブタノール −89℃)。多価アルコールのエチレングリコール、グリセリンは水素結合が多く高い。知識問題なので、融点の値を覚えているかが勝負です。(b) 沸点は水素結合をつくるアルコールが、分子量が近いエーテルより高い。ブタノール類では枝分かれが多いほど低いので、枝分かれのない1-ブタノール(約118℃)が最高。
(c) 酸・塩基の性質を示すのは、塩基のアニリンと、弱酸のフェノール。アセトン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、ニトロベンゼン、メタノールは中性。(d) 異性体は分子式が同じ組み合わせ。エタノール $\text{C}_2\text{H}_6\text{O}$ とジメチルエーテル $\text{C}_2\text{H}_6\text{O}$(官能基の違う異性体)が該当します。(e) エタノールを濃硫酸とともに130〜140℃で加熱すると分子間脱水してジエチルエーテルが生じる(160〜170℃ならエチレン)。(f) 酢酸ナトリウムにソーダ石灰を加えて加熱すると、脱炭酸してメタンが生じる。
※ (a)〜(d) の選択肢の対応は知識問題です。本番の問題冊子で、選択肢の番号と化合物の対応を必ず照合してください。
問2ナトリウムとの反応からアルコールの数を決める(空欄7・8)
水素の物質量から $-\text{OH}$ の物質量、分子量、炭素数、構造異性体の数の順に決める。
- A(分子式 $\text{C}_n\text{H}_{2n+2}\text{O}$)3.70 gに十分なナトリウムを反応させると、標準状態で560 mLの水素が出た
- (a) $n$ の値(空欄7) (b) Aとして考えられる物質の数(空欄8)
ナトリウムと反応するので、$\text{C}_4\text{H}_{10}\text{O}$ のうちアルコール(エーテルは反応しない)。1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、2-メチル-2-プロパノールの4種類。
問3元素分析と芳香族化合物の決定(空欄9〜14・記述)
質量から原子の物質量比を出して分子式を決め、アミドの加水分解で生じる2つの化合物(アミンとカルボン酸)の性質を答える。
- (I)〜(V):C、H、N、Oを含む化合物A(分子量250以下)100.0 mgの完全燃焼と窒素の定量、水酸化ナトリウムによる分解とエーテルによる抽出、水層への塩酸、Bの酸化
- (a) Aの分子式 $\text{C}_{9}\text{H}_{10}\text{N}_{11}\text{O}_{12}$ の数字(空欄9〜12) (b) Aの名称(記述)
- (c) 化合物Cの性質の正しい文または組み合わせ(空欄13) (d) 化合物Dの色(空欄14)
比は C : H : N : O = 5.921 : 6.614 : 0.7402 : 0.741 = 8 : 9 : 1 : 1。式量は135.2で、250以下で整数倍できるのは1倍だけ(2倍の270は超える)。よって $\text{C}_8\text{H}_9\text{NO}$。
A はアセトアニリド。NaOH で加水分解すると、エーテル層にアニリン(B)、水層に酢酸ナトリウム → 塩酸で酢酸(C)。(c) 酢酸は、ヨードホルム反応(×)、フェーリング液の還元(×、ギ酸だけ)、空気で酸化(×)、炭酸水素ナトリウムと反応して $\text{CO}_2$(○)。(d) アニリンを硫酸酸性の $\text{K}_2\text{Cr}_2\text{O}_7$ で酸化すると黒色のアニリンブラック。
①大問2:構造決定の道具
| 道具 | 見るもの | 一言 |
|---|---|---|
| Naとの反応 | −OH(アルコール・フェノール・カルボン酸) | 水素が出る |
| NaHCO₃との反応 | カルボキシ基 | CO₂が出る |
| アミドの加水分解 | アミン+カルボン酸(塩) | エーテルで抽出して分ける |
| K₂Cr₂O₇(アニリン) | 黒色のアニリンブラック | 色は暗記 |
🩺【自己診断】①大問2で手が止まった人への処方箋
- 問1融点・沸点で迷う → 水素結合の有無→分子量→枝分かれの順で比べる
- 問2個数が合わない → 炭素骨格を先に書き出し、−OHの位置を端から移動する
- 問3元素分析の比が出ない → 質量をmmolに直してから、いちばん小さい値で割る
①大問3 無機化学 ── 薬品の取り扱い・酸化数・工業的製法・ヨウ素滴定
問1は7つの薬品の性質、問2は酸化数と酸化物の分類、問3はソーダ工業などの製法の選択、問4はヨウ素を使った酸化還元滴定です。問1〜3は知識の速さ、問4は計算の確実さで取ります。
問1薬品の性質・取り扱い(空欄1〜7)
7つの記述(潮解性・医薬用外毒物・爆発性・自然発火・感光性・赤褐色の液体など)と薬品の名前を対応させる。
- (ア)水酸化ナトリウム (イ)金属ナトリウム (ウ)フッ化水素酸 (エ)ピクリン酸 (オ)黄リン (カ)臭化銀 (キ)臭素 の7つについて、毒性・危険性・保存方法の説明を①〜⑦から選ぶ(空欄1〜7)
水酸化ナトリウム→潮解性、金属ナトリウム→灯油中、フッ化水素酸→ガラスを溶かす(ポリエチレン容器)、ピクリン酸→黄色の爆発性結晶、黄リン→自然発火(水中保存)、臭化銀→感光性(褐色びん)、臭素→赤褐色の液体。それぞれ1つの特徴語で決まります。
問2酸化数と酸化物の分類(空欄8〜11)
酸化物8種(SO₂、MgO、SiO₂、CO₂、NO₂、Al₂O₃、P₄O₁₀、ZnO)の酸化数と分類を整理して、1つずつ答える。
- (ア) 下線の原子の酸化数が最も大きいもの(空欄8) (イ) 塩基性酸化物(空欄9)
- (ウ) 両性酸化物のうち、下線の原子の酸化数が最も大きいもの(空欄10) (エ) (ウ)の化合物が塩酸と反応して生成する物質(空欄11)
(ア) 最大はP₄O₁₀のP(+5)。(イ) 金属の酸化物のうち塩基性はMgO。(ウ) 両性酸化物は Al₂O₃ と ZnO。酸化数が大きいのはAl₂O₃のAl(+3)。(エ) $\text{Al}_2\text{O}_3+6\text{HCl}\to2\text{AlCl}_3+3\text{H}_2\text{O}$ なのでAlCl₃。
問3工業的製法・反応操作の選択(空欄12〜17)
アンモニアソーダ法、融解塩電解、熱分解、中和などの操作を、原料と生成物から判断する。
- (ア) NaCl→NaHCO₃ (イ) NaHCO₃→NaCl (ウ) Na→NaOH (エ) NaCl→Na (オ) NaHCO₃→Na₂CO₃ (カ) NaOH→Na₂CO₃ の6つについて、最適な操作を6つの選択肢から選ぶ(空欄12〜17)
(ア) 飽和食塩水にアンモニアと二酸化炭素 → ①。(イ) 炭酸水素ナトリウムに塩酸 → ⑥。(ウ) ナトリウムを水に少量ずつ加える → ④。(エ) 塩化ナトリウムの融解塩電解 → ③。(オ) 炭酸水素ナトリウムを加熱 → ⑤。(カ) 水酸化ナトリウム水溶液に二酸化炭素 → ②。
問4ヨウ素滴定(空欄18・記述)
H₂O₂がI⁻を酸化して生じたI₂を、デンプンを指示薬にしてチオ硫酸イオンで滴定する。
- 硫酸酸性の1.00 mol/L KI水溶液600 mLに過酸化水素水400 mLとデンプンを加えると色がつく。1.00 mol/Lのチオ硫酸ナトリウム水溶液で滴定し、100 mLで無色になった
- (ア) [あ]にあてはまる色(空欄18) (イ) 過酸化水素水の濃度を有効数字3桁で(記述)
ヨウ素デンプン反応で生じる色は青紫。0.400 mol/L未満という条件とも合い、KIは0.600 molあり十分に過剰です。
①大問3:無機のチェック
| 項目 | 要点 | 一言 |
|---|---|---|
| 保存方法 | Na=灯油、黄リン=水中、AgBr=褐色びん、HF=ポリ容器 | 一語で覚える |
| 両性酸化物 | Al₂O₃、ZnO(ほかにSnO、PbO) | 酸にも強塩基にも溶ける |
| ヨウ素滴定 | H₂O₂ : I₂ : S₂O₃²⁻ = 1 : 1 : 2 | 終点は青紫が消える |
🩺【自己診断】①大問3で手が止まった人への処方箋
- 問1迷う → 特徴語(潮解、灯油、自然発火…)を1つ決めて消去法
- 問2酸化数が決まらない → 酸素を−2として計算。P₄O₁₀はPが+5
- 問4物質量の比が出ない → 式を2本書いて、H₂O₂ : I₂ : S₂O₃²⁻ をつなぐ
①大問4 ATPと解糖系 ── 長文の最後は「物質の増減」で整理
グルコースの分解(解糖系)から乳酸ができるまでを、ATP、NAD⁺とNADH、ピルビン酸、グルコース-6-リン酸などの構造式の図とともに説明した長文で、文章を読むだけで答えられる設問が大半です。時間配分は「文章を1分で読む」ことから始まります。
問1・2ATPの加水分解と酵素のはたらき(空欄1・2)
自由エネルギー $\Delta G=\Delta H-T\Delta S$ の符号から反応の進む方向を決め、構造式の変化からどんな反応かを判断する。
- 問1:ATPの加水分解は、エンタルピーが減少しエントロピーが増加する。この反応の説明として最適なもの(空欄1)
- 問2:グルコース-6-リン酸が別の酵素でフルクトース-6-リン酸に変化する反応の酵素のはたらきとして最適なもの(空欄2)
問2は、グルコース-6-リン酸(アルデヒド型)がフルクトース-6-リン酸(ケトン型)に変わる反応。原子の増減がなく構造だけが変わる=構造異性体を与える酵素のはたらきです。
問3・4NAD⁺の半反応式とアルコール発酵(空欄3・記述)
酸化還元の半反応式を、電荷と原子数をそろえて書く。反応前後の分子式から、脱離する小さな分子を決める。
- 問3:グリセルアルデヒド-3-リン酸を酸化するときのニコチンアミドアデニンジヌクレオチドの半反応式を、NAD⁺、NADH、H⁺、e⁻を用いて書く(記述)
- 問4:ピルビン酸からアセトアルデヒドを生成する反応で、ピルビン酸から遊離する分子(空欄3)
NAD⁺は電子(と水素)を受け取ってNADHになる(還元される)ので、基質は酸化される。半反応式では、左右の電荷(+1+1−2=0)がそろっていることを確かめます。ピルビン酸は炭素3個、アセトアルデヒドは2個なので、1個の炭素が二酸化炭素として出ていきます。
問5解糖系全体の物質の増減(空欄4〜11)
解糖系の途中で何度も出てくるATP、ADP、NAD⁺、NADHの全体としての増減を数える。
- グルコースから乳酸ができる反応がすべて進行したとき、(ア)ATPの生成 (イ)ATPの消費 (ウ)ADPの生成 (エ)ADPの消費 (オ)NAD⁺の生成 (カ)NAD⁺の消費 (キ)NADHの生成 (ク)NADHの消費 のそれぞれについて、正しいものに①、誤りに⓪(空欄4〜11)
グルコース→フルクトース-1,6-ビスリン酸でATPを2分子消費、グリセルアルデヒド-3-リン酸×2が1,3-ビスホスホグリセリン酸になるときにNADHが2分子できる。その後ATPが4分子生成、ピルビン酸→乳酸でNADHが2分子消費されNAD⁺に戻る。正味は次のとおりです。
したがって、反応前後ではATPが生成、ADPが消費。NAD⁺とNADHは途中で互いに変わるだけで増減なし。
①大問4:解糖系の収支
| 物質 | 途中 | 全体(正味) |
|---|---|---|
| ATP | 2消費・4生成 | 2生成 |
| ADP | 4消費・2生成 | 2消費 |
| NAD⁺ / NADH | 互いに変換 | 増減なし |
🩺【自己診断】①大問4で手が止まった人への処方箋
- 問1符号で迷う → $\Delta G=\Delta H-T\Delta S$ に、ΔH<0・ΔS>0を入れる
- 問3半反応式で電荷がそろわない → 左右の電荷を数え、H⁺とe⁻で調整
- 問5数え間違える → 全体の式(始めと終わり)だけを書いて、途中の物質は無視
【化学②】
②大問1 同位体の比と水蒸気の凝縮 ── 「どの量を一定に保つか」で式が決まる
問1は酸化鉄(Ⅲ)の還元で減った質量から酸素の同位体比を出す問題、問2は同じ水蒸気を温度一定・圧力一定・体積一定の3通りで25.0%凝縮させて、状態の量を比べる問題です。問2は5小問すべてが「蒸気圧と状態方程式」の組み合わせでつながっています。
問1酸素の同位体比(記述・空欄1〜3)
減った質量はすべて酸素の質量。残った鉄の物質量から酸素の物質量を出し、酸素の平均原子量から2種類の同位体の割合を決める。
- 鉄の[あ]として⁵⁶Feだけ、酸素の[あ]として¹⁶Oと¹⁸Oだけを含む酸化鉄(Ⅲ)65.5 mgを完全に還元すると、質量が20.7 mg減少
- (a) [あ]にあてはまる語を漢字3文字で(記述) (b) ¹⁶O : ¹⁸O = [1].[2][3] : 1 の数値(空欄1〜3)
¹⁸Oの割合を $x$ とすると $16(1-x)+18x=17.25$ より $x=0.625$。したがって ¹⁶O : ¹⁸O = 0.375 : 0.625 = 0.60 : 1。
問2水蒸気の状態変化(空欄4〜14・記述)
凝縮している状態では、圧力はその温度の飽和蒸気圧に等しい。残った水蒸気に理想気体の状態方程式を使い、操作ごとに「何が一定か」を式に入れる。
- 水の蒸気圧は360 Kで $6.21\times10^4$ Pa、温度が1 K下がると $2.00\times10^3$ Pa低下。状態Aは360 K・$5.76\times10^4$ Paで全部が水蒸気
- 操作2:温度一定で容積を減らし25.0%凝縮(状態B)/操作3:圧力一定で温度を調節しながら25.0%凝縮(状態C)/操作4:容積一定で温度を下げて25.0%凝縮(状態D)
- (a) AとBの容積の比(空欄4〜6) (b) CはAより何K低いか(空欄7・8) (c) CとBの容積の比(空欄9〜11) (d) DはAより何K低いか(記述) (e) 3つの記述の正誤(空欄12〜14)
(b) 操作3は圧力が $5.76\times10^4$ Pa のまま。この圧力が蒸気圧になる温度まで下げます。蒸気圧は温度が1 K下がると $2.00\times10^3$ Pa下がるので、
(d) 操作4は容積一定で、水蒸気は $0.750\,n$。$P=\dfrac{0.750\,nRT}{V}$ と、状態Aで $P_A V=nRT_A$ より $P_D=0.750\,P_A\dfrac{T}{360}=120\,T$(Pa)。これが蒸気圧に等しい:
(e) 凝縮が始まってからも、操作2は温度一定、操作3は圧力が一定で蒸気圧も一定なので、温度も一定。したがって「温度一定は操作2だけ」は誤り。水蒸気の密度は $P/T$ に比例し、操作2も操作3も一定、操作4だけ変わるので正しい。CとDの密度は $5.76\times10^4/357.75=161$ と $120$(比例定数を除く)でCの方が大きいので、「Cの方が小さい」は誤り。
②大問1:操作ごとの条件
| 操作 | 一定のもの | 式 |
|---|---|---|
| 2(Bへ) | 温度 | P=蒸気圧(360 K)、$V\propto n/P$ |
| 3(Cへ) | 圧力 | T=蒸気圧が $P_A$ になる温度、$V\propto nT$ |
| 4(Dへ) | 体積 | $P\propto nT$ と蒸気圧の式の交点 |
🩺【自己診断】②大問1で手が止まった人への処方箋
- 問1同位体比が出ない → 減少した質量=酸素の質量、から酸素の平均原子量を出す
- 問2式が立てられない → 「凝縮したら P=蒸気圧」と書き、一定の量を操作ごとに表にする
- (e)正誤で迷う → (a)〜(d)の数値表(P, T, V, n)を埋めてから判断する
②大問2 有機の知識・異性体・医薬品 ── 問8は「経路を読んで構造式を書く」
問1〜4は定性反応・官能基の知識、問5は油脂の平均分子量、問6は炭化水素の組成と異性体の数、問7はクレゾールの置換体の数、問8はサリチル酸系・アニリン系の医薬品の経路から3つの構造式を書く問題です。
問1〜4定性反応と官能基(空欄1〜4)
官能基ごとの検出反応と、カルボン酸の価数を、5つの候補から1つ選ぶ。
- 問1:ヨードホルム反応陽性(空欄1) 問2:塩化鉄(Ⅲ)水溶液で赤紫色に呈色(空欄2)
- 問3:アンモニア性硝酸銀水溶液で銀の析出を起こさないもの(空欄3) 問4:1価のカルボン酸(空欄4)
問1:ヨードホルム反応は $\text{CH}_3\text{CH(OH)}-$ をもつ2-ブタノール。問2:赤紫色の呈色はフェノール性ヒドロキシ基をもつものだが、この選択肢ではサリチル酸メチル(フェノール性OHが残っている)が該当。問3:還元性のないテレフタル酸(ホルミル基をもたない)。問4:アクリル酸だけが1価(アジピン酸・シュウ酸・マレイン酸は2価、酒石酸は2価)。
問5油脂の平均分子量(空欄5〜8)
脂肪酸の分子量の平均を出して、グリセリンと脱水縮合した式にあてはめる。
- ステアリン酸:パルミチン酸:リノール酸=2.00:3.00:5.00(物質量比)からなる油脂の平均分子量を、小数点以下第1位まで(空欄5〜8)
問6・7炭化水素の組成と異性体の数、クレゾールの置換体(空欄9〜14)
CO₂とH₂Oの量からC:Hを出し、飽和炭化水素の一般式で分子式を決めて、数え上げる。
- 問6:炭化水素10.0 mgの完全燃焼でCO₂が30.8 mg、H₂Oが14.4 mg。(a) 組成から考えられる分子量最小の化合物の分子式 $\text{C}_{9\,10}\text{H}_{11\,12}$(空欄9〜12)(b) 構造異性体の数(空欄13)
- 問7:o-クレゾールの環の水素2個を塩素に置換した化合物の異性体の数(空欄14)
$\text{C}_7\text{H}_{16}$ は $\text{C}_n\text{H}_{2n+2}$($n=7$)を満たす飽和炭化水素です。構造異性体は、ヘプタン、メチルヘキサン2種、ジメチルペンタン4種、エチルペンタン、トリメチルブタンの9種類。(立体異性体は数えない)
問7:o-クレゾールは、1位に −OH、2位に −CH₃。環の水素は3, 4, 5, 6位の4つ。2つを選ぶ組み合わせは $_4\text{C}_2=6$ 通りで、対称な位置がないので6種類すべて異なる。p-クレゾールだと対称性で4種類に減る点が違いです。
問8医薬品の経路と構造式(記述)
医薬品の合成経路を、反応の種類(加水分解・酸化・アセチル化・還元)から読んで、構造式を決める。
- 柳の樹皮の成分(グルコースが結合した芳香族化合物)を加水分解してA(とグルコース)→ Aを硫酸酸性KMnO₄で酸化してB → Bにナトリウムフェノキシドとの関係(工業的にはCO₂を高温高圧で反応)→ Bに無水酢酸でC
- ニトロベンゼンをSnとHClで還元しNaOHを加えてD → Dに無水酢酸でE(解熱鎮痛作用、副作用あり)→ Eの誘導体F(Eのパラ位にヒドロキシ基)
- (a) 化合物A、C、Fの構造式を、すべての原子を省略せずに書く(記述)
A:グルコース側が外れて、ベンゼン環の隣り合う位置に −OH と −CH₂OH → サリチルアルコール($\text{C}_7\text{H}_8\text{O}_2$)。Aを酸化すると −CH₂OH が −COOH になりサリチル酸(B)。Bの −OH をアセチル化したアセチルサリチル酸(C,$\text{C}_9\text{H}_8\text{O}_4$)。
Dはニトロベンゼンの還元で生じるアニリン、Eはそのアセチル化体のアセトアニリド。FはEのパラ位に −OH が付いたアセトアミノフェン(p-ヒドロキシアセトアニリド,$\text{C}_8\text{H}_9\text{NO}_2$)。
②大問2:反応の型
| 型 | 変化 | 例 |
|---|---|---|
| 加水分解 | 糖が外れる | サリシン→サリチルアルコール |
| 酸化 | −CH₂OH→−COOH | サリチルアルコール→サリチル酸 |
| アセチル化 | −OH→−OCOCH₃、−NH₂→−NHCOCH₃ | 無水酢酸 |
| 還元 | −NO₂→−NH₂ | Sn+HCl |
🩺【自己診断】②大問2で手が止まった人への処方箋
- 問1〜4知識で迷う → 官能基と検出反応を1対1の表にして覚える
- 問6分子式が出ない → C:Hの比を整数にして、飽和炭化水素の式 $\text{C}_n\text{H}_{2n+2}$ に当てはめる
- 問8構造式が書けない → 型(加水分解・酸化・アセチル化)を3つ書いてから、構造を描く
②大問3 遷移元素 ── 結晶の密度・酸化数・イオンの色・錯イオン・合金
遷移元素の性質を述べた長文から、(1)密度、(2)酸化数と酸化作用、(3)有色のイオン、(4)錯イオン、(5)合金・顔料の5つの下線部について出題されます。密度の計算(問1)と酸化数の差(問2)は確実に取り、残りは知識で10秒ずつです。
問1面心立方格子の密度(空欄1・記述)
単位格子に含まれる原子数から、単位格子の質量を $M$ と $N$ で表し、体積で割る。
- 金属Xの単体は面心立方格子。(a) 単位格子の体積 $V$(cm³)、原子量 $M$、アボガドロ定数 $N$ で密度 $d$ を表す式を選ぶ(空欄1)
- (b) $V=4.72\times10^{-23}$ cm³、$M=63.5$、$N=6.02\times10^{23}$ のときの密度を有効数字3桁で(記述)
問2〜4酸化数・イオンの色・無色のイオン(空欄2〜7)
酸化数の変化、イオンの色の知識、d軌道に電子がないか満たされたイオンが無色になることを確認する。
- 問2:硫酸酸性で強い酸化剤として働くとき、(i)過マンガン酸カリウムのMn、(ii)ニクロム酸カリウムのCrの酸化数がいくつ減少するか(空欄2・3)
- 問3:硫酸塩水溶液の色(i)Co²⁺、(ii)Ni²⁺(空欄4・5)
- 問4:第4周期の遷移元素の2価イオンで無色のもの(空欄6)と、M殻の電子数(空欄7)
問3:Co²⁺は赤色(桃色)、Ni²⁺は緑色。問4:Zn²⁺は 3d軌道が10個で満たされており、M殻は $3s^23p^63d^{10}$ の18個。
問5〜7顔料・錯イオンの形・合金(空欄8〜11・記述)
顔料・錯イオンの立体構造と異性体・合金の組成についての知識を、短い記述ごとに判定する。
- 問5:(a) べんがらの主成分の化学式(記述)(b) 鉄(Ⅲ)イオンにヘキサシアニド鉄(Ⅱ)酸カリウムを加えて生じる沈殿の名称(空欄8)
- 問6:(ア)〜(ウ)の錯イオンの記述から、正しいものの組み合わせ(空欄9)
- 問7:黄銅(銅と[10])と形状記憶合金([11]とニッケル)の成分(空欄10・11)
問5:べんがらは酸化鉄(Ⅲ) $\text{Fe}_2\text{O}_3$、沈殿は紺青(ターンブル青)。問6:(ア)テトラアンミン銅(Ⅱ)イオンは深青色で無色ではないので誤り。(イ)正四面体形の配位数4は異性体が存在しないので誤り。(ウ)八面体形で配位子数の比が1:1(cis-, trans-)と1:2(fac-, mer-)のどちらも2種類の異性体があるので正しい。→ ウのみ。問7:黄銅は銅と亜鉛、形状記憶合金はチタンとニッケル(ニチノール)。
②大問3:遷移元素のチェック
| 項目 | 要点 | 一言 |
|---|---|---|
| 面心立方 | 原子4個、$d=4M/(VN)$ | 体心は2個 |
| Co²⁺ / Ni²⁺ | 赤 / 緑 | Cu²⁺は青、Fe³⁺は黄褐色 |
| 無色のイオン | d軌道が空(Sc³⁺)か満杯(Zn²⁺) | 3d¹⁰は18個 |
| 錯イオンの異性体 | 八面体MA₄B₂・MA₃B₃は各2種、正四面体MA₂B₂は1種 | 数え間違えやすい |
🩺【自己診断】②大問3で手が止まった人への処方箋
- 問1式が選べない → 単位格子中の原子数(面心=4、体心=2)を先に書く
- 問3・4イオンの色で迷う → 暗記表を作り、d電子の数と色をセットで覚える
- 問6正誤が決まらない → 配位数と形をスケッチして、異性体を数える
②大問4 高分子・ペプチド・アルコール発酵 ── 最後の計算は確実に
問1は7つの高分子と名称の対応(5つ+名称5つ)、問2はアミノ酸からなるペプチドの構造異性体の数、問3は315 gのグルコースのアルコール発酵の計算です。問3は2分で終わるので、必ず取りましょう。
問1高分子の性質と名称(空欄1〜10)
用途・性質と構造式を対応させ、さらに名称を選ぶ。
- ①〜⑦の7つの高分子(ポリエチレンテレフタラート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリプロピレン、ポリグリコール酸、ポリアクリル酸ナトリウム)の構造式が与えられる
- (A) (ア)テレフタル酸とエチレングリコールの縮合重合でできるもの(空欄1)(イ)吸水性高分子で紙おむつ(空欄2)(ウ)羊毛に似た肌触り(空欄3)(エ)透明性・耐久性があり眼内レンズに使う(空欄4)(オ)生分解性で縫合糸に使う(空欄5)
- (B) (カ)〜(コ):(ア)〜(オ)で選んだ高分子の名称を、9つの名称から選ぶ(空欄6〜10)
(ア) ポリエチレンテレフタラート(PET) ①。(イ) 吸水性は −COONa を多くもつポリアクリル酸ナトリウム ⑦。(ウ) 羊毛に似た肌触りの合成繊維はアクリル繊維(ポリアクリロニトリル) ④。(エ) 透明で耐久性のあるアクリル樹脂はポリメタクリル酸メチル ②。(オ) 体内で分解・吸収される縫合糸はポリグリコール酸 ⑥。名称の選択肢は①PET、②ポリアクリル酸ナトリウム、③ポリメタクリル酸メチル、④ポリアクリロニトリル、⑤ポリグリコール酸、…。
問2ペプチドの構造異性体(空欄11〜13)
アミノ酸の並べ方の数を、同じものを含む順列で数える。
- アミノ酸は、アミノ基と[あ]基をもつ。アミノ基と[あ]基が[い]するとペプチドが生じる。グリシン1分子、アラニン2分子、バリン1分子からなる直鎖状のペプチドには、[う]種類の構造異性体が存在する
- 空欄11:[あ](カルボキシ基) 空欄12:[い](脱水縮合) 空欄13:[う](異性体の数。1つもなければ①、13以上なら−)
4つの位置にGly、Ala、Ala、Valを並べる並べ方は12通りで、並べ方ごとにペプチドの構造が異なります。したがって12種類(選択肢のⓑ)。
問3アルコール発酵の計算(記述)
化学反応式の係数から物質量を比べて、質量・体積に直す。
- 315 gのグルコースがすべてアルコール発酵で分解されたとき、(ア) 生じたエタノールの質量 (イ) 生じた二酸化炭素の標準状態(0℃, $1.013\times10^5$ Pa)での体積を、有効数字3桁で(記述)
②大問4:高分子と発酵
| 項目 | 要点 | 一言 |
|---|---|---|
| PET | テレフタル酸+エチレングリコール | ポリエステル |
| ポリアクリル酸ナトリウム | 吸水性高分子 | 紙おむつ |
| ポリグリコール酸 | 生分解性 | 縫合糸 |
| 発酵 | 1:2:2 | グルコース:エタノール:CO₂ |
🩺【自己診断】②大問4で手が止まった人への処方箋
- 問1構造式と名称が結び付かない → 繰り返し単位の官能基(エステル、ニトリル、カルボン酸塩)で分類
- 問2数が合わない → 同じものを含む順列 $n!/(\text{重複}!)$ の式を使う
- 問3桁を間違える → 1.75 mol を先に出して、2倍にしてから質量・体積に
帝京大2025型 そっくり類題セット
(①型・②型 全8大問・解答解説つき)
2025年度の①②と同じ4大問・同じ設問の形式で、数値と設定を変えたTMPSオリジナル問題です。型を使い切る力と計算・知識の正確さの練習に使ってください。
印刷して本番と同じように各60分で解けます。解答・解説はこのページの下に掲載しています。
※ 帝京大学の入試問題ではありません。本文・設問・人物・団体(架空)はすべてTMPS医学館が作成したオリジナルで、出典のある引用ではありません。
類題① (①型)
以下の各問いに答えなさい。
(ア) 触媒を加えると,平衡定数は大きくなる。 (イ) 圧力を高くすると,気体分子の総数が減少する方向に平衡が移動する。 (ウ) 温度を下げると,発熱反応の方向に平衡が移動する。 (エ) 平衡に関係しない気体を体積一定で加えると,平衡は移動する。 (オ) 温度が変わっても,平衡定数は変化しない。
① ア・イ ② ア・ウ ③ ア・エ ④ ア・オ ⑤ イ・ウ ⑥ イ・エ ⑦ イ・オ ⑧ ウ・エ ⑨ ウ・オ ⓪ エ・オ
① ダニエル電池の電池式は (−)Zn | ZnSO₄ aq | CuSO₄ aq | Cu (+) で表される。 ② 電気分解の陰極では酸化反応が起こる。 ③ 水素—酸素燃料電池の負極では,酸素が還元される。 ④ 鉛蓄電池を放電すると,両極とも質量が減少する。 ⑤ イオン化傾向の大きい金属を,電池の正極に用いる。
(a) 体心立方格子では,$\text{あ}\,r^2=\text{い}\,a^2$ の関係が成り立つ。あ : い の比を最も簡単な整数比で記述解答用紙に記入しなさい。
(b) 単純立方格子では,$\text{う}\,r^2=\text{え}\,a^2$ の関係が成り立つ。う : え の比を最も簡単な整数比で記述解答用紙に記入しなさい。
(a) $\mathrm{H_{2}}$(気) + $\mathrm{Br_{2}}$(気) → 2$\mathrm{HBr}$(気) $\Delta H=$ 符号 3,値 4 5 6 7 kJ
(b) $\mathrm{Br_{2}}$(気) + 2$\mathrm{e{-}}$ → 2$\mathrm{Br{-}}$ $\Delta H=$ 符号 8,値 9 10 11 12 kJ
(c) $\mathrm{H+}$ + $\mathrm{Br{-}}$ → $\mathrm{HBr}$(気) $\Delta H=$ 符号 13,値 14 15 16 17 kJ
(d) 2$\mathrm{H+}$ + 2$\mathrm{e{-}}$ → $\mathrm{H_{2}}$(気) $\Delta H=$ 符号 18,値 19 20 21 22 kJ
(e) $\mathrm{HBr}$(気) → $\mathrm{H+}$ + $\mathrm{Br{-}}$ $\Delta H=$ 符号 23,値 24 25 26 27 kJ
① 1 ② 2 ③ 3 ④ 4 ⑤ 5 ⑥ 6 ⑦ 7 ⑧ 8 ⑨ 9 ⓪ 0
▶ 類題① 大問1 の答えと解説を見る
類題① 大問1 の答えと解説
- (ア) 触媒は反応速度を変えるだけで,平衡定数は変えない(誤)。(イ) ルシャトリエの原理で,圧力を高くすると分子数が減る方向へ移動(正)。(ウ) 温度を下げると発熱方向へ移動(正)。(エ) 体積一定で,反応に関係しない気体を加えても分圧は変わらないので移動しない(誤)。(オ) 平衡定数は温度で変わる(誤)。よって イ・ウ。
- ② 陰極は還元(誤)。③ 負極では水素が酸化される(誤)。④ 放電すると両極に $\mathrm{PbSO_{4}}$ が生じ,どちらも質量が増加する(誤)。⑤ イオン化傾向の大きい金属が負極(誤)。①が正しい。
- (a) 体心立方では立方体の体対角線(長さ $\sqrt3\,a$)に沿って 3 個の原子が接するので $4r=\sqrt3\,a$。両辺を 2 乗して $16r^2=3a^2$。
- (b) 単純立方では隣り合う原子が辺に沿って接するので $2r=a$。2 乗して $4r^2=a^2$。
- (a) 切る結合のエンタルピーの和から,つくる結合の和を引く:$436+193-2\times366=-103$ kJ。
- (b) $\mathrm{Br_{2}}$ を原子に切る($+193$)→ 各原子が電子を受け取る($2\times(-325)=-650$):$193-650=-457$ kJ。
- (c) $\mathrm{H+}$ + $\mathrm{e{-}}$ → $\mathrm{H}$($-1312$)→ $\mathrm{Br{-}}$ → $\mathrm{Br}$ + $\mathrm{e{-}}$($+325$)→ $\mathrm{H}$ + $\mathrm{Br}$ → $\mathrm{HBr}$($-366$):$-1312+325-366=-1353$ kJ。
- (d) 2 個の $\mathrm{H+}$ が電子を受け取って原子になる($2\times(-1312)=-2624$)→ 原子 2 個が結合($-436$):$-2624-436=-3060$ kJ。
- (e) (c) の逆反応なので符号が逆転して $+1353$ kJ。
以下の各問いに答えなさい。
① メタノール ② エタノール ③ 1-プロパノール ④ 1-ブタノール ⑤ ジメチルエーテル ⑥ ジエチルエーテル ⑦ 酢酸 ⑧ エチレングリコール
① フェノール ② ベンゼン ③ トルエン ④ シクロヘキサン ⑤ ナフタレン ⑥ 酢酸 ⑦ 安息香酸
(ア) アセトアルデヒド (イ) アニリン (ウ) 安息香酸メチル (エ) サリチル酸 (オ) ベンゼン (カ) エタノール (キ) ジエチルエーテル
+ ア・ウ − イ・エ ① ウ・オ ② エ・カ ③ オ・キ ④ ア・カ ⑤ イ・カ ⑥ ウ・キ ⑦ ア・ウ・オ ⑧ イ・エ・カ ⑨ ウ・オ・キ ⓪ 該当なし
(ア) アセトン (イ) 酢酸メチル (ウ) ギ酸 (エ) エタノール (オ) 1-ブタノール (カ) ジエチルエーテル (キ) 酢酸
+ ア・ウ − イ・エ ① ウ・オ ② エ・カ ③ オ・カ ④ カ・キ ⑤ ア・キ ⑥ イ・ウ ⑦ エ・オ ⑧ ウ・キ ⑨ ア・イ ⓪ 該当なし
+ 付加重合させる。 − 混酸を加えて反応させる。 ① 赤熱した鉄に触れさせる。 ② ソーダ石灰を加えて加熱する。 ③ スズと濃塩酸を加えて反応させる。 ④ 炭酸塩や炭酸水素塩を加える。 ⑤ リン酸を触媒として水を付加する。 ⑥ 濃硫酸とともに 130〜140 ℃ で加熱する。 ⑦ 濃硫酸とともに 160〜170 ℃ で加熱する。 ⑧ 白金や銅を触媒として空気中で酸化する。 ⑨ 過マンガン酸カリウム水溶液と反応させる。 ⓪ ヨウ素と水酸化ナトリウム水溶液を反応させる。
(a) 分子式の $n$ にあてはまる数値を ①〜⑨ から一つ選びなさい。 7 (b) 化合物 A として考えられる物質は全部でいくつあるか,①〜⑨,⓪(10)から一つ選びなさい。 8
① 1 ② 2 ③ 3 ④ 4 ⑤ 5 ⑥ 6 ⑦ 7 ⑧ 8 ⑨ 9 ⓪ 0
(I) 炭素,水素,窒素,酸素を含む化合物 A(分子量 150 以下)$100.0$ mg を完全燃焼させたところ,塩化カルシウム管の質量が $52.05$ mg,ソーダ石灰管の質量が $254.3$ mg それぞれ増加した。また,同量の A の窒素分をすべて窒素ガスにしたところ,$0\ ℃$,$1.013\times10^5$ Pa における体積に換算して $9.246$ mL の窒素ガスが発生した。
(II) A を水酸化ナトリウム水溶液中で十分に加熱し,冷ましてから分液ろうとに移し,エーテルを加えて振り混ぜ,エーテル層(i)と水層(ii)に分離した。(III) エーテル層(i)からエーテルを除くと芳香族化合物 B が得られた。(IV) 水層(ii)に塩酸を加えると化合物 C が生成した。(V) B を硫酸酸性の $\mathrm{K_{2}Cr_{2}O_{7}}$ 水溶液と反応させると,水に不溶の化合物 D を生じた。
① 1 ② 2 ③ 3 ④ 4 ⑤ 5 ⑥ 6 ⑦ 7 ⑧ 8 ⑨ 9
(ア) ヨードホルム反応を示す。 (イ) フェーリング液を還元する。 (ウ) 空気に触れるとすみやかに酸化される。 (エ) 炭酸水素ナトリウムと反応して気体を発生する。
① ア ② イ ③ ウ ④ エ ⑤ ア・イ ⑥ ア・ウ ⑦ イ・ウ ⑧ イ・エ ⑨ ウ・エ ⓪ ア・エ
① 白色 ② 黄色 ③ 黄白色 ④ 橙色 ⑤ 緑白色 ⑥ 青色 ⑦ 青白色 ⑧ 黒色
▶ 類題① 大問2 の答えと解説を見る
類題① 大問2 の答えと解説
- ヒドロキシ基やカルボキシ基をもつ ①〜④,⑦,⑧ は水素結合で沸点が高い。エーテルは水素結合をつくらず,分子量が小さい ⑤ ジメチルエーテル(約 −25 ℃)が最も低い。
- 融点はおおよそ ⑦ 安息香酸 122 ℃,⑤ ナフタレン 81 ℃,① フェノール 41 ℃,⑥ 酢酸 17 ℃,④ シクロヘキサン 7 ℃,② ベンゼン 6 ℃,③ トルエン −95 ℃。最も高いのは安息香酸。
- (イ) アニリンは弱塩基,(エ) サリチル酸はカルボキシ基とフェノール性ヒドロキシ基をもつ酸。(ア)(ウ)(オ)(カ)(キ) は中性(エタノールも中性)。よって イ・エ。
- 分子式は (ア)$\mathrm{C_{3}H_{6}O}$,(イ)$\mathrm{C_{3}H_{6}O_{2}}$,(ウ)$\mathrm{CH_{2}O_{2}}$,(エ)$\mathrm{C_{2}H_{6}O}$,(オ)$\mathrm{C_{4}H_{10}O}$,(カ)$\mathrm{C_{4}H_{10}O}$,(キ)$\mathrm{C_{2}H_{4}O_{2}}$。同じ分子式は (オ)(カ) だけ(アルコールとエーテルの異性体)。
- エタノールの分子内脱水(濃硫酸,160〜170 ℃)でエチレンができる。130〜140 ℃ ではジエチルエーテル(分子間脱水)になる。
- 濃硫酸と濃硝酸の混合物(混酸)を作用させるとニトロ化が起こり,ニトロベンゼンが生じる。
- 発生した水素は $0.336/22.4=0.0150$ mol。ナトリウムと反応するのは $\mathrm{{-}OH}$ 1 個につき $\mathrm{H_{2}}$ が $\frac12$ mol なので,A は $0.0300$ mol。
- 分子量 $2.64/0.0300=88.0=14n+18$ より $n=5$。$\mathrm{C_{5}H_{12}O}$ でナトリウムと反応するのはアルコール。
- $\mathrm{C_{5}H_{12}O}$ のアルコールは,1-ペンタノール,2-ペンタノール,3-ペンタノール,2-メチル-1-ブタノール,3-メチル-1-ブタノール,2-メチル-2-ブタノール,3-メチル-2-ブタノール,2,2-ジメチル-1-プロパノールの 8 種類。
- 炭素:$\mathrm{CO_{2}}$ は $254.3/44.01=5.778$ mmol なので C は $5.778$ mmol($69.4$ mg)。水素:$\mathrm{H_{2}O}$ は $52.05/18.016=2.889$ mmol なので H は $5.778$ mmol($5.82$ mg)。
- 窒素:$9.246/22.4=0.4128$ mmol の $\mathrm{N_{2}}$ より N は $0.8256$ mmol($11.6$ mg)。酸素は質量差 $100.0-69.4-5.82-11.6=13.2$ mg より $0.826$ mmol。
- 比は C : H : N : O = 5.778 : 5.778 : 0.826 : 0.826 = 7 : 7 : 1 : 1。組成式 $\mathrm{C_{7}H_{7}NO}$(式量 121.1)で,分子量 150 以下なので分子式も $\mathrm{C_{7}H_{7}NO}$。
- NaOH で加水分解(アミド結合の切断)して,エーテルに溶ける B(アニリン)と,水層に残る C のナトリウム塩(ギ酸ナトリウム)になる。$\mathrm{HCONHC_{6}H_{5}}$ + $\mathrm{NaOH}$ → $\mathrm{HCOONa}$ + $\mathrm{C_{6}H_{5}NH_{2}}$。
- C はギ酸。(ア) ヨードホルム反応は $\mathrm{CH_{3}CO{-}}$ または $\mathrm{CH_{3}CH(OH){-}}$ が必要で,ギ酸は示さない(誤)。(イ) ギ酸はアルデヒド基をもち還元性があるのでフェーリング液を還元する(正)。(ウ) すみやかには酸化されない(誤)。(エ) 酸なので $\mathrm{NaHCO_{3}}$ と反応して $\mathrm{CO_{2}}$ を発生する(正)。
- アニリン(B)を硫酸酸性の二クロム酸カリウムで酸化すると黒色の染料アニリンブラックが生成する。
次の各問いに答えなさい。
(ア) 濃硫酸 1 (イ) 硝酸銀 2 (ウ) 過酸化水素 3 (エ) 硫化水素 4 (オ) 塩素 5 (カ) 一酸化炭素 6 (キ) 水銀 7
① 吸湿性・脱水作用があり,強い酸化力をもつ。皮膚につくとただれる。 ② 腐卵臭のある無色の有毒な気体。 ③ 黄緑色の刺激臭のある有毒な気体。水に溶けると漂白作用をもつ。 ④ 無色無臭の有毒な気体。血液中のヘモグロビンと強く結合する。 ⑤ 常温で液体の金属。蒸気は有毒。 ⑥ 光で分解しやすいので褐色びんで保存する。皮膚につくと黒変する。 ⑦ 分解して酸素を発生する。濃い水溶液は皮膚につくと白くなる。
① SO₂ ② MnO₂ ③ KMnO₄ ④ K₂Cr₂O₇ ⑤ P₄O₆ ⑥ NO₂ ⑦ HClO₃ ⑧ CuO
(イ) 次の ①〜⑧ のうち,塩基性酸化物を一つ選びなさい。該当するものがない場合は ⓪ をマークしなさい。 9
① Na₂O ② Al₂O₃ ③ SiO₂ ④ CO₂ ⑤ P₄O₁₀ ⑥ ZnO ⑦ SO₂ ⑧ N₂O₅
(ウ) 次の ①〜⑥ の中の両性酸化物のうち,下線をつけた原子の酸化数が最も大きいものを一つ選びなさい。該当するものが 2 つ以上ある場合は ⓪ をマークしなさい。 10
① MgO ② Al₂O₃ ③ ZnO ④ CaO ⑤ SO₃ ⑥ SiO₂
(エ) (ウ) で答えた 10 の化合物が水酸化ナトリウム水溶液と反応して生成する物質として最適なものを次の ①〜⑥ から一つ選びなさい。該当するものがない場合は ⓪ をマークしなさい。 11
① AlCl₃ ② Na[Al(OH)₄] ③ Na₂SiO₃ ④ NaOH ⑤ Zn(OH)₂ ⑥ Na₂CO₃
(ア) 塩化ナトリウムから金属ナトリウムを得る。12 (イ) 塩化ナトリウムから塩化水素を得る。13 (ウ) 臭化カリウムから臭素を得る。14 (エ) 塩化ナトリウムから塩化銀を得る。15 (オ) 塩化ナトリウム水溶液から水酸化ナトリウムを得る。16 (カ) 塩素酸カリウムから酸素を得る。17
① 原料の水溶液をイオン交換膜法で電気分解する。 ② 原料の固体に濃硫酸を加えて加熱する。 ③ 原料の固体を高温で融解して電気分解する。 ④ 原料の水溶液に硝酸銀水溶液を加える。 ⑤ 原料の固体に酸化マンガン(IV)を加えて加熱する。 ⑥ 原料の水溶液に塩素を通じる。
(ア) 次の ①〜⑧ から,あ にあてはまる最適な色を一つ選びなさい。 18 ① 白 ② 黄 ③ 橙 ④ 淡桃 ⑤ 赤 ⑥ 緑白 ⑦ 青紫 ⑧ 黒
(イ) 過酸化水素水の濃度を,有効数字 3 桁の指数表記($a\times10^n$,$1\le a<10$)で記述解答用紙に記入しなさい。ただし,$n$ は整数とし,単位は mol/L とする。
▶ 類題① 大問3 の答えと解説を見る
類題① 大問3 の答えと解説
- それぞれの代表的な性質から選ぶ。濃硫酸=脱水・吸湿,硝酸銀=感光性(褐色びん),過酸化水素=分解して $\mathrm{O_{2}}$,硫化水素=腐卵臭,塩素=黄緑色,一酸化炭素=ヘモグロビンと結合,水銀=常温で液体の金属。
- (ア) 酸化数は ① S+4,② Mn+4,③ Mn+7,④ Cr+6,⑤ P+3,⑥ N+4,⑦ Cl+5,⑧ Cu+2。最大は Mn+7。
- (イ) 金属元素の酸化物のうち,水と反応して強塩基になる $\mathrm{Na_{2}O}$。$\mathrm{Al_{2}O_{3}}$,$\mathrm{ZnO}$ は両性,その他は酸性酸化物。
- (ウ) 両性酸化物は $\mathrm{Al_{2}O_{3}}$(Al+3)と $\mathrm{ZnO}$(Zn+2)。大きいのは $\mathrm{Al_{2}O_{3}}$。
- (エ) $\mathrm{Al_{2}O_{3}}$ + 2$\mathrm{NaOH}$ + 3$\mathrm{H_{2}O}$ → 2$\mathrm{Na[Al(OH)_{4}]}$(テトラヒドロキシドアルミン酸ナトリウム)。
- (ア) 融解塩電解。(イ) 揮発性の酸は不揮発性の濃硫酸で遊離する。(ウ) 酸化力の強い $\mathrm{Cl_{2}}$ が $\mathrm{Br{-}}$ を酸化して $\mathrm{Br_{2}}$。(エ) $\mathrm{Cl{-}}$ + $\mathrm{Ag+}$ → $\mathrm{AgCl}$。(オ) イオン交換膜法で陰極側に $\mathrm{NaOH}$。(カ) $\mathrm{KClO_{3}}$ は $\mathrm{MnO_{2}}$ を触媒に加熱すると $\mathrm{O_{2}}$ を発生する。
- $\mathrm{MnO_{4}{-}}$ は赤紫色で,反応で $\mathrm{Mn^{2+}}$(ほぼ無色)になる。終点でわずかに過剰の $\mathrm{MnO_{4}{-}}$ が加わり,水溶液が淡桃(淡赤)色になる。
- $2\,\text{MnO}_4^-+5\,\text{H}_2\text{O}_2+6\,\text{H}^+\rightarrow2\,\text{Mn}^{2+}+5\,\text{O}_2+8\,\text{H}_2\text{O}$。$\mathrm{MnO_{4}{-}}$:$0.0200\times16.0=0.320$ mmol,$\mathrm{H_{2}O_{2}}$ は $\frac52$ 倍の $0.800$ mmol。
- 濃度は $0.800\ \text{mmol}/10.0\ \text{mL}=0.0800$ mol/L $=8.00\times10^{-2}$ mol/L。
次の文を読んで,以下の各問いに答えなさい。
① ATP が加水分解される反応が自発的に進行する。 ② ADP とリン酸が水と反応して ATP を生じる反応が自発的に進行する。 ③ 反応開始時点から化学平衡の状態にあるため,見かけ上反応は進行しない。 ④ エンタルピーとエントロピーのどちらの効果が大きいか不明であるため,反応の方向は予想できない。
① 基質を酸化した化合物を主生成物として与える。 ② 基質を還元した化合物を主生成物として与える。 ③ 基質を加水分解した化合物を主生成物として与える。 ④ 基質を脱水した化合物を主生成物として与える。 ⑤ 基質の立体異性体を主生成物として与える。 ⑥ 基質の構造異性体を主生成物として与える。
(ア) ATP が生成されている。3 (イ) ATP が消費されている。4 (ウ) ADP が生成されている。5 (エ) ADP が消費されている。6 (オ) $\mathrm{NAD+}$ が生成されている。7 (カ) $\mathrm{NAD+}$ が消費されている。8 (キ) NADH が生成されている。9 (ク) NADH が消費されている。10
▶ 類題① 大問4 の答えと解説を見る
類題① 大問4 の答えと解説
- $\Delta G=\Delta H-T\Delta S$ で,$\Delta H<0$ かつ $\Delta S>0$ なら,どの温度でも $\Delta G<0$。したがって加水分解は自発的に進行する。
- $\mathrm{CH_{3}CHO}$ + 2[H] → $\mathrm{C_{2}H_{5}OH}$。アルデヒドがアルコールに変わる反応は還元。
- NADH は還元剤としてはたらき,$\text{H}^-$ に相当する 2 個の電子と H⁺ を渡して NAD⁺ に戻る。左右の原子と電荷が一致することを確かめる。
- $\mathrm{C_{6}H_{12}O_{6}}$ → 2$\mathrm{C_{2}H_{5}OH}$ + 2$\mathrm{CO_{2}}$。グルコースは $135/180=0.750$ mol。
- (ア) エタノールは $0.750\times2=1.50$ mol。$\mathrm{C_{2}H_{5}OH}$ = 46.0 なので $1.50\times46.0=69.0$ g。
- (イ) $\mathrm{CO_{2}}$ も $1.50$ mol。$1.50\times22.4=33.6$ L。
- 全体の式は $\mathrm{C_{6}H_{12}O_{6}}$ + 2ADP + 2$\mathrm{Pi}$ → 2$\mathrm{C_{2}H_{5}OH}$ + 2$\mathrm{CO_{2}}$ + 2ATP + 2$\mathrm{H_{2}O}$。
- 途中で ATP は消費も生成もされるが,正味では ATP が 2 分子生成され,ADP が 2 分子消費される。$\mathrm{NAD+}$ と NADH は途中で互いに変わるだけで,正味の増減はない。
類題② (②型)
以下の各問いに答えなさい。
${}^{16}\text{O}$ の物質量 : ${}^{18}\text{O}$ の物質量 = 1 . 2 3 : 1 である。ただし,銅の平均の原子量は Cu = 63.0 とする。
(a) あ にあてはまる語句として最適なものを,漢字 3 文字で記述解答用紙に記入しなさい。
(b) 小数点第 3 位を四捨五入し,1,2,3 にあてはまる数値を ①〜⓪ から一つずつ選びなさい。ただし,答えが 10 以上または 0.01 未満となる場合は 1,2,3 すべてに − をマークしなさい。
① 1 ② 2 ③ 3 ④ 4 ⑤ 5 ⑥ 6 ⑦ 7 ⑧ 8 ⑨ 9 ⓪ 0
操作1. 容器の温度を $350$ K,圧力を $3.50\times10^{4}$ Pa にすることによって,容器内の水をすべて水蒸気とした。この状態を A とする。
操作2. 状態 A から,温度を一定に保ちながら容積を減らすことによって,状態 A で水蒸気となっていた水の $30.0$ % を凝縮させた。この状態を B とする。
操作3. 状態 A から,圧力が一定に保たれるように温度を調節しながら容積を減らすことによって,状態 A で水蒸気となっていた水の $30.0$ % を凝縮させた。この状態を C とする。
操作4. 状態 A から,容積を一定に保ちながら温度を下げることによって,状態 A で水蒸気となっていた水の $30.0$ % を凝縮させた。この状態を D とする。
(a) 状態 A の容積は状態 B の容積の 4 . 5 6 倍である。(小数点第 3 位を四捨五入し ①〜⓪ から選ぶ)
(b) 状態 C の温度は状態 A の温度より 7 . 8 K 低い。(小数点第 2 位を四捨五入し ①〜⓪ から選ぶ)
(c) 状態 C の容積は状態 B の容積の 9 . 10 11 倍である。(小数点第 3 位を四捨五入し ①〜⓪ から選ぶ)
(d) 状態 D の温度は状態 A の温度より い K 低い。小数点第 1 位を四捨五入し,い にあてはまる数値を記述解答用紙に記入しなさい。
(e) 次の 12〜14 の記述のうち,正しいものは ① を,誤っているものは ⓪ をマークしなさい。
12 操作 2〜4 のうち,水が凝縮し始めてからの過程で,温度が一定のものは操作 2 だけである。 13 操作 2〜4 のうち,水が凝縮し始めてからの操作の過程で,水蒸気の密度が変化したものは操作 4 だけである。 14 状態 C は状態 D と比べて,水蒸気の密度が大きい。
① 1 ② 2 ③ 3 ④ 4 ⑤ 5 ⑥ 6 ⑦ 7 ⑧ 8 ⑨ 9 ⓪ 0
▶ 類題② 大問1 の答えと解説を見る
類題② 大問1 の答えと解説
- (a) 原子番号が同じで質量数が異なる原子どうしは同位体。
- (b) 減少した質量は酸素の質量なので,酸素は $16.8$ mg。Cu は $79.8-16.8=63.0$ mg = $1.00$ mmol で,$\mathrm{CuO}$ 中の O も $1.00$ mmol。酸素の平均原子量は $16.8/1.00=16.8$。
- ${}^{18}\text{O}$ の割合を $x$ とすると $16(1-x)+18x=16.8$ より $x=0.40$。したがって ${}^{16}\text{O}:{}^{18}\text{O}=0.60:0.40=1.50:1$。
- 状態方程式 $PV=nRT$ を使う。凝縮が始まっている状態では,水蒸気の圧力はその温度での蒸気圧に等しい。状態 A の物質量を $n$ とする。
- (a) 操作 2:$T$ 一定で蒸気圧 $4.17\times10^4$ Pa,水蒸気 $0.700n$。$V_A/V_B=\dfrac{nRT/3.50\times10^4}{0.700nRT/4.17\times10^4}=\dfrac{4.17}{0.700\times3.50}=1.70$。
- (b) 操作 3:圧力 $3.50\times10^4$ Pa が蒸気圧になる温度まで下げる。$4.17\times10^4-1.50\times10^3\,\Delta T=3.50\times10^4$ より $\Delta T=4.47\approx4.5$ K。
- (c) $V_C/V_B=\dfrac{T_C/P_C}{T_B/P_B}=\dfrac{345.53/3.50\times10^4}{350/4.17\times10^4}=1.176\approx1.18$。
- (d) 操作 4:容積一定で水蒸気は $0.700n$。$P_D=0.700\times\dfrac{3.50\times10^4}{350}T_D=70.0\,T_D$。蒸気圧の式 $4.17\times10^4-1.50\times10^3(350-T_D)=70.0\,T_D$ を解いて $T_D=337.97$ K,$\Delta T=12.03\approx12$ K。
- (e) 操作 3 でも,凝縮が始まると圧力一定のまま温度も一定なので,温度が一定のものは操作 2 だけではない(12 誤)。凝縮中に水蒸気の密度($\propto P/T$)が変わるのは,$P$ も $T$ も下がる操作 4 だけ(13 正)。密度は $P/T$ に比例し,C は $3.50\times10^4/345.5=101$,D は $70.0$ なので,C の方が大きい(14 正)。
以下の各問いに答えなさい。
① メタノール ② 2-プロパノール ③ 1-プロパノール ④ ジエチルエーテル ⑤ 2-メチル-2-プロパノール
① サリチル酸 ② アニリン ③ トルエン ④ ベンジルアルコール ⑤ アセトアニリド
① スクロース ② アセトン ③ グルコース ④ エタノール ⑤ 酢酸
① 酢酸 ② 安息香酸 ③ フマル酸 ④ アクリル酸 ⑤ 乳酸
① 1 ② 2 ③ 3 ④ 4 ⑤ 5 ⑥ 6 ⑦ 7 ⑧ 8 ⑨ 9 ⓪ 0
(a) 分子式の空欄 9,10,11,12 に入る数字を解答の例にならって ①〜⓪ から一つずつ選びなさい(十の位に数値をもたない場合には 9,11 に ⓪ を選ぶ)。原子量は H = 1.00,C = 12.0,O = 16.0 とする。 (b) この炭化水素の構造異性体の数を ①〜⑨,⓪(10)から一つ選びなさい。 13
① 1 ② 2 ③ 3 ④ 4 ⑤ 5 ⑥ 6 ⑦ 7 ⑧ 8 ⑨ 9 ⓪ 0
ベンゼンスルホン酸ナトリウムを水酸化ナトリウムとともに融解(アルカリ融解)し,酸性にすると化合物 A が得られる。A のナトリウム塩に高温・高圧下で二酸化炭素を反応させ,酸性にすると化合物 B が生成する。B にメタノールと少量の濃硫酸を作用させると,消炎・鎮痛作用をもつ塗り薬に使われる化合物 C が得られる。また,B に無水酢酸と少量の濃硫酸を作用させると,解熱鎮痛薬として知られる化合物 D が得られる。
(a) 化合物 A,C,D の構造式を次のルールに従って記述解答用紙に記入しなさい。ルール:すべての原子を省略せずに書く(ベンゼン環の二重結合の書き方は,下の 2 通りのどちらでもよい)。
▶ 類題② 大問2 の答えと解説を見る
類題② 大問2 の答えと解説
- ヨードホルム反応は $\mathrm{CH_{3}CH(OH){-}}$ または $\mathrm{CH_{3}CO{-}}$ をもつ化合物が示す。② 2-プロパノールが該当($\mathrm{CH_{3}CH(OH)CH_{3}}$)。
- フェノール性ヒドロキシ基をもつ化合物が呈色する。① サリチル酸が該当(紫色)。
- 還元性をもつ(ホルミル基または開環してホルミル基になる)③ グルコースが銀鏡反応を示す。スクロースは還元性をもたない。
- フマル酸は $\mathrm{HOOC{-}CH{=}CH{-}COOH}$ で 2 価。酢酸・安息香酸・アクリル酸は 1 価,乳酸はカルボキシ基 1 個とヒドロキシ基 1 個。
- 脂肪酸の分子量は,オレイン酸 $\mathrm{C_{17}H_{33}COOH}$ = 282,パルミチン酸 $\mathrm{C_{15}H_{31}COOH}$ = 256,ステアリン酸 $\mathrm{C_{17}H_{35}COOH}$ = 284。
- 平均の脂肪酸の分子量 $=(5\times282+3\times256+2\times284)/10=274.6$。油脂は グリセリン(92.0)+ 脂肪酸 3 個 − 水 3 個 なので $92.0+3\times274.6-3\times18.0=861.8$。
- $\text{C}=30.6/44.0=0.6955$ mmol,$\text{H}=15.0/18.0\times2=1.667$ mmol。比 $\text{C}:\text{H}=0.6955:1.667=5:12$。$\mathrm{C_{5}H_{12}}$(飽和炭化水素の一般式 $\mathrm{CnH_{2}n+2}$ に一致)。
- (b) ペンタンの構造異性体は,ペンタン,2-メチルブタン,2,2-ジメチルプロパンの 3 種類。
- $p$-クレゾールは ヒドロキシ基(1 位)とメチル基(4 位)をもち,残りの水素は 2,3,5,6 位。2 位と 6 位,3 位と 5 位は対称。2 つの位置の選び方 6 通りのうち,対称で重なるものを同一視すると {2,3},{2,5},{2,6},{3,5} の 4 種類。
- A はフェノール(アルカリ融解で −SO₃Na が −ONa になる)。A のナトリウム塩(ナトリウムフェノキシド)と $\mathrm{CO_{2}}$ から B:サリチル酸(コルベ・シュミット反応)。
- B のカルボキシ基をメタノールでエステル化したものが C:サリチル酸メチル。B のフェノール性ヒドロキシ基をアセチル化したものが D:アセチルサリチル酸(アスピリン)。
次の文を読み,以下の各問いに答えなさい。 遷移元素は元素の周期表の 3〜12 族の元素で,すべて金属元素である。同一周期の元素どうしでも性質が似ており,錯イオンや有色のイオンをつくるものが多い。
(a) ある金属 X の単体は体心立方格子の結晶構造をとる。金属 X の単位格子の体積を $V$ (cm³),金属 X の原子量を $M$,アボガドロ定数を $N$ としたとき,$V$,$M$,$N$ を用いて金属 X の密度 $d$ (g/cm³) をあらわす式として最適なものを次の ①〜⓪ から選びなさい。 1
① $\dfrac{2}{VMN}$ ② $\dfrac{2M}{VN}$ ③ $\dfrac{2N}{VM}$ ④ $\dfrac{VN}{2M}$ ⑤ $\dfrac{VM}{2N}$ ⑥ $\dfrac{4}{VMN}$ ⑦ $\dfrac{4M}{VN}$ ⑧ $\dfrac{4N}{VM}$ ⑨ $\dfrac{VN}{4M}$ ⓪ $\dfrac{VM}{4N}$
(b) 金属 X の体積 $V$ を $2.40\times10^{-23}$ cm³ としたときの密度 $d$ (g/cm³) はいくつになるか。ただし,金属 X の原子量 $M=52.0$,アボガドロ定数 $N=6.02\times10^{23}$ とし,必要ならば四捨五入して,有効数字 3 桁で記述解答用紙に記入しなさい。
(i) 硫酸酸性下の過マンガン酸カリウム:酸化数が 2 減少する。 (ii) 中性下で $\mathrm{MnO_{4}{-}}$ → $\mathrm{MnO_{2}}$:酸化数が 3 減少する。 ① 1 ② 2 ③ 3 ④ 4 ⑤ 5 ⑥ 6 ⑦ 7 ⑧ 8 ⑨ 9
(i) $\mathrm{Cu^{2+}}$ 4 (ii) $\mathrm{Fe^{3+}}$ 5
① 赤色 ② 青色 ③ 黄色 ④ 緑色 ⑤ 紫色 ⑥ 橙赤色 ⑦ 黄褐色 ⑧ 灰色 ⑨ 無色
(b) このイオンの M 殻には電子が 7 個ある。空欄 7 にあてはまる最適な数値を次の ①〜⓪ から一つ選びなさい。 ① 2 ② 8 ③ 10 ④ 11 ⑤ 13 ⑥ 14 ⑦ 15 ⑧ 16 ⑨ 18 ⓪ 20
(b) 硫酸銅(II) 水溶液に過剰のアンモニア水を加えたときに生じる錯イオンの名称として最適なものを次の ①〜⑥ から一つ選びなさい。 8
① ヘキサアンミン銅(II) イオン ② ヘキサシアニド鉄(II) 酸イオン ③ テトラアンミン銅(II) イオン ④ テトラアンミン亜鉛(II) イオン ⑤ ジアンミン銀(I) イオン ⑥ テトラヒドロキシド亜鉛(II) 酸イオン
(ア) ジアンミン銀(I) イオンの形は直線形である。 (イ) テトラアンミン亜鉛(II) イオンの形は正四面体形である。 (ウ) テトラアンミン銅(II) イオンの形は正四面体形である。
① アのみ ② イのみ ③ ウのみ ④ ア・イ ⑤ ア・ウ ⑥ イ・ウ ⑦ ア・イ・ウ ⑧ なし
銅と 10 の合金である青銅は,鋳造しやすく,美術品や貨幣に利用されている。鉄とクロムと 11 の合金であるステンレス鋼は,さびにくいので台所用品に用いられている。
① Sn ② Zn ③ Cr ④ Al ⑤ Mg ⑥ Mn ⑦ Ag ⑧ Ti ⑨ Ni
▶ 類題② 大問3 の答えと解説を見る
類題② 大問3 の答えと解説
- (a) 体心立方格子の単位格子には原子が $1+8\times\frac18=2$ 個含まれる。質量は $2M/N$ なので $d=\dfrac{2M}{NV}$。
- (b) $d=\dfrac{2\times52.0}{6.02\times10^{23}\times2.40\times10^{-23}}=\dfrac{104}{14.448}=7.198\approx7.20$ g/cm³。
- (i) $\mathrm{MnO_{4}{-}}$ → $\mathrm{Mn^{2+}}$:+7 から +2 で 5 減少。(ii) $\mathrm{MnO_{4}{-}}$ → $\mathrm{MnO_{2}}$:+7 から +4 で 3 減少。
- $\mathrm{Cu^{2+}}$ は青色,$\mathrm{Fe^{3+}}$ は黄褐色。
- $\mathrm{Sc^{3+}}$ は 3d 軌道の電子をすべて失った(Sc の電子配置は $\text{[Ar]}3\text{d}^14\text{s}^2$)状態で,d 軌道に電子がなく無色。M 殻は 3s²3p⁶ の 8 個。
- (a) 亜鉛華は酸化亜鉛 $\mathrm{ZnO}$。(b) $\mathrm{Cu^{2+}}$ + 4$\mathrm{NH_{3}}$ → $\mathrm{[Cu(NH_{3})_{4}]^{2+}}$(テトラアンミン銅(II) イオン,深青色)。配位数は 4。
- (ア) 配位数 2 の錯イオンは直線形(正)。(イ) $\mathrm{[Zn(NH_{3})_{4}]^{2+}}$ は正四面体形(正)。(ウ) $\mathrm{[Cu(NH_{3})_{4}]^{2+}}$ は正方形(誤)。
- 青銅は Cu と Sn の合金(黄銅は Cu と Zn)。ステンレス鋼は Fe に Cr と Ni を加えた合金。
以下の各問いに答えなさい。
① ポリ塩化ビニル ② ポリスチレン ③ ナイロン 6 ④ ポリ酢酸ビニル ⑤ ポリ乳酸 ⑥ ポリテトラフルオロエチレン ⑦ ポリエチレン
(A) 次の (ア)〜(オ) に該当する高分子を ①〜⑦ から一つずつ選びなさい。
(ア) ε-カプロラクタムの開環重合によって合成されるもの 1 (イ) 生分解性高分子で,体内で分解・吸収される縫合糸やコンポスト容器に用いられるもの 2 (ウ) 発泡させて断熱材や包装の緩衝材に用いられるもの 3 (エ) 水道管やレザーなどに用いられるもの 4 (オ) 耐熱性・耐薬品性が高く,フライパンのコーティングに用いられるもの 5
(B) (ア)〜(オ) で選んだ高分子の原料(単量体)の名称を,次の ①〜⑦ から一つずつ選びなさい。 ① ε-カプロラクタム ② 乳酸 ③ スチレン ④ 塩化ビニル ⑤ テトラフルオロエチレン ⑥ アジピン酸 ⑦ エチレン
(ア)→ 6 (イ)→ 7 (ウ)→ 8 (エ)→ 9 (オ)→ 10
(ア) 文中の空欄 あ にあてはまる語句として最適なものを ①〜⑥ から一つ選びなさい。 11 ① カルボキシ ② ヒドロキシ ③ カルボニル ④ ホルミル ⑤ ニトロ ⑥ スルホ
(イ) 文中の空欄 い にあてはまる語句として最適なものを ①〜④ から一つ選びなさい。 12 ① 開環重合 ② 付加重合 ③ 付加縮合 ④ 脱水縮合
(ウ) 文中の空欄 う にあてはまる数値として最適なものを ①〜⓪ から一つ選びなさい。ただし,構造異性体の数が 13 以上の場合は − をマークしなさい。 13
(ア) 生じたエタノールの質量は何 g か。必要であれば四捨五入して,指数表記を用いず有効数字 3 桁で記述解答用紙に記入しなさい。
(イ) 生じた二酸化炭素の $0\ ℃$,$1.013\times10^5$ Pa における体積は何 L か。同様に有効数字 3 桁で記述解答用紙に記入しなさい。
▶ 類題② 大問4 の答えと解説を見る
類題② 大問4 の答えと解説
- (ア) ナイロン 6 は ε-カプロラクタムの開環重合。(イ) ポリ乳酸は乳酸の縮合重合体で,生分解性をもつ。(ウ) ポリスチレンは発泡スチロールの主成分。(エ) ポリ塩化ビニル(塩ビ)は水道管やレザー。(オ) ポリテトラフルオロエチレン(テフロン)はフッ素樹脂。
- 単量体はそれぞれ ε-カプロラクタム,乳酸,スチレン,塩化ビニル,テトラフルオロエチレン。
- アミノ酸は $\mathrm{H_{2}N{-}CHR{-}COOH}$(アミノ基とカルボキシ基)。縮合(脱水)でペプチド結合ができる。
- 4 種類のアミノ酸を 1 つずつ並べる順列は $4!=24$ 通り。それぞれが異なる配列(構造異性体)なので 24 種類。13 以上なので − をマークする。
- デンプンの繰り返し単位 $\mathrm{C_{6}H_{10}O_{5}}$ の式量は 162。$243/162=1.50$ mol のグルコースができる(加水分解で水が付加するが,物質量は単位の数に等しい)。
- $\mathrm{C_{6}H_{12}O_{6}}$ → 2$\mathrm{C_{2}H_{5}OH}$ + 2$\mathrm{CO_{2}}$ より,エタノールは $3.00$ mol → $3.00\times46.0=138$ g。$\mathrm{CO_{2}}$ は $3.00$ mol → $3.00\times22.4=67.2$ L。
※ 類題は、本番の解き方の骨格は残しつつ、数値・設定を変えて作っています。計算・反応式・構造は、スクリプトで確かめてあります(62項目)。知識問題の答えは教科書で確認してください。
30秒 得点診断
本番の過去問、またはそっくり類題セットを60分で解いた結果を選んでください。次にやるべきことを表示します。
保護者の方へ:帝京大の化学で知っておきたい3つのこと
よくある質問
Q. 帝京大学 医学部の化学2025年度は、何分で解けばよいですか?
過去問集では「2科目120分」と記載されています。化学を2科目のうちの1つとして選ぶ場合の目安として、TMPSでは1セット60分(4大問)を提案しています。①は大問1が16分、大問2が14分、大問3・4が各12分、見直し6分。②は大問1が16分、大問2が15分、大問3が12分、大問4が11分、見直し6分です。
Q. ①と②は何ですか?
帝京大学の化学は、化学①と化学②の2セットが過去問集に載っています。どちらも4大問で、このページでは計8大問をすべて解説しています。
Q. 問題文が載っていなくても、どんな問題か分かりますか?
分かります。著作権に配慮して問題本文・図は掲載していませんが、各小問の最初に「どういう問題か」として、設定・何を答えるか・解答欄の形をTMPSの言葉で説明しています。
Q. そっくり類題セットとは何ですか?
①と同じ型の4大問、②と同じ型の4大問の計8大問を、数値・設定を変えたTMPSオリジナルで作っています。全問の答え・解説をこのページに載せ、問題冊子PDFも無料で配布しています。
Q. 知識問題(正誤・用語)はどう対策すればよいですか?
帝京大の化学は、計算・反応式に加えて、有機化合物の性質、無機の薬品、遷移元素、高分子の対応などの知識問題が多く出ます。このページでは判定の理由を書いていますが、知識問題は計算で確かめられないため、「要確認」を付けています。教科書で確認してください。
Q. 答えは公式の解答ですか?
いいえ。公開されている解答は参照せず、TMPSが自力で導いて検算しています。計算問題・反応式はスクリプトで確かめ、知識問題は「要確認」としています。食い違いに気付いた場合は、公式LINEからお知らせください。
Q. 解説に誤りを見つけたらどうすればいいですか?
公式LINEからお知らせください。確認のうえ修正し、更新日を記載します。
問題等で誤りを発見された場合、修正しますので、TMPS医学館までLINEを下さい。
受験生・指導者の皆様からのご指摘を真摯に受け止め、最も信頼できる過去問解説・類題ライブラリーとして随時アップデートいたします。
🔥 次に読むならこちら
帝京大の化学を、
あなたの答案で攻略する
「どこで時間を失ったか」「どの小問を後回しにすべきだったか」「計算・知識のミスの癖」を、TMPS医学館があなたの答案から直接診断します。