(ア):$\beta-\alpha=(2-2i)-(-2+i)=4-3i$ なので、$|\beta-\alpha|=\sqrt{4^2+3^2}=5$。
📌 このページの使い方
- 過去問集をお持ちの方:本番と同じ80分で解き、答え一覧で採点してから解説へ
- お持ちでない方:各小問の「どういう問題か」を読めば、問題の中身がそのまま分かります
- 最後にそっくり類題セット(PDF版あり)を80分で解き、初見でも同じ解き方ができるか確かめる
※ 著作権に配慮し、入試問題の本文・図は掲載していません。空欄の記号((ア)・(イ)・…)は、本番の解答欄との対応を示すためのものです。※ 【2】【3】は記述式のため、答えの横の「解答例」はTMPSが作った答案例です(採点基準ではありません)。
⚠️ 問題等で誤りを発見された場合、修正しますので、TMPS医学館までLINEを下さい。(迅速に確認・更新いたします)
LINEで誤りを連絡3分で分かる 2026年度の北里大の数学
- ✅ 全3大問・試験時間80分(配点150点)。【1】は空欄(ア)〜(シ)に答えを入れる小問集合、【2】【3】は解答の過程を書く記述式です(注意事項に明記)。
- ✅ 【1】は4つの小問(1)〜(4)の集合で、12個の空欄。複素数平面の正三角形、対数関数の接線と面積・回転体、放物線の平行移動と対称移動による軌跡、三角関数と微分。どれも「型」を知っていれば短く解ける問題です。
- ✅ 【2】は確率と数列。赤玉・白玉の入れ替え操作を漸化式にして一般項を求めます。(2)で式を作れれば、(3)(4)は誘導に従うだけです。
- ✅ 【3】は平面ベクトルと面積比。(1)で1/p+1/qの関係を作り、(2)は相加・相乗平均、(3)は面積を行列式で表して微分します。
- ✅ 差がつくのは「空所補充を落とさない正確さ」と「記述の書き方」。【1】の12空欄を確実に取り、【2】【3】は途中式を残して部分点を守ります。


80分の立ち回りマップ
時間はTMPSの目安です。解く順番と「捨てどころ」をセットで覚えておきましょう。
本番の答え一覧(採点用)
解説を読む前の採点用です。公開されている解答は見ず、すべてTMPSが自力で導き、記号計算・数値計算・全数探索のスクリプトで独立に確かめています(結果は下の注記)。
【1】(空所補充)
【2】(記述式・解答例)
【3】(記述式・解答例)
※ 検算:本番の全空欄・全小問の答えを、sympy(記号計算)と数値計算・全数探索で確かめ、すべて一致しました。【2】【3】は記述式のため、答えの値は検算済みですが、答案の書き方は「解答例」です。
採点したら → 30秒の得点診断へ【1】 小問集合 ── 4つの「型」を知っていれば12空欄が取れる
4つの独立した小問(1)〜(4)が並び、それぞれに3つずつ、計12個の空欄があります。1つあたり6分が目安で、答えだけを書く形式なので、途中式は余白に残して検算に使います。
(1)複素数平面の正三角形(空欄(ア)〜(ウ))
2つの複素数から複素数平面上の正三角形をつくり、その3頂点を「3乗根」として読み替える問題。(ア)の距離→(イ)の頂点→(ウ)の3乗、と前の答えを使って進む。
- (ア):2つの複素数 α, β の距離 |β−α| を答える
- (イ):α, β, γ を頂点とする正三角形ができ、γ の実部・虚部がともに正になるときの γ を答える
- (ウ):(z+p)³=q の3つの解がちょうど α, β, γ になるように定数 p, q を決め、q の実部を答える
(イ):正三角形の3頂点は、$\alpha$ を中心に $\beta-\alpha$ を $\pm60^\circ$ 回した点が $\gamma$ になります。$d=\beta-\alpha=4-3i$ とおくと、$\gamma=\alpha+d\,e^{\pm i\pi/3}$($e^{i\pi/3}=\dfrac{1+\sqrt3\,i}{2}$)。
実部・虚部がともに正になるのは上の方だけなので、$\gamma=\dfrac{3\sqrt3}{2}+\left(2\sqrt3-\dfrac12\right)i$。
(ウ):方程式 $(z+p)^3=q$ の3解は、$-p$ を中心に $120^\circ$ ずつ回した3点で、正三角形の頂点になります。したがって $-p$ は三角形の重心 $G=\dfrac{\alpha+\beta+\gamma}{3}$、そして $q=(\alpha+p)^3=(\alpha-G)^3$ です。
重心は $G=\alpha+\dfrac{d+d\,e^{i\pi/3}}{3}$ なので、$1+e^{i\pi/3}=\sqrt3\,e^{i\pi/6}$ を使って $\alpha-G=-\dfrac{\sqrt3}{3}\,d\,e^{i\pi/6}$。3乗すると $e^{i\pi/2}=i$ が出ます。

(2)対数関数の接線・面積・回転体(空欄(エ)〜(カ))
対数関数のグラフに接線を引き、接線・曲線・x軸で囲まれた部分の面積と回転体の体積を、定積分で求める問題。
- (エ):曲線 y=log x 上の点 (e², 2) での接線 l の方程式
- (オ):曲線と l と x 軸で囲まれた部分の面積
- (カ):その部分を x 軸のまわりに1回転させた立体の体積
(エ):$(\log x)'=\dfrac1x$ より、$x=e^2$ での傾きは $\dfrac1{e^2}$。
$l$ と $x$ 軸の交点は $x=-e^2$。曲線は $x=1$ で $x$ 軸と交わります。
(オ):「$l$ と $x$ 軸と $x=e^2$ でできる三角形」から「曲線と $x$ 軸と $x=e^2$ で囲まれた部分」を引きます。三角形の底辺は $2e^2$、高さは $2$ なので面積 $2e^2$。曲線の下の面積は、
(カ):$l$ を回した立体(円すい)の体積から、曲線を回した立体の体積を引きます。$u=\dfrac{x}{e^2}+1$ と置換すると、
(3)放物線の平行移動と対称移動による軌跡(空欄(キ)〜(ケ))
x²の係数が−1の放物線を平行移動した放物線を、条件から決める。そのうえで、放物線上の点を直線に関して対称移動したときの軌跡の方程式を作る問題。
- (キ):条件(通る点・頂点が乗る直線)から決まる2次関数 f(x)
- (ク):点 Q(s, t) を直線 y=2x に関して対称移動した点 P の座標(s, t で表す)
- (ケ):Q が放物線上を動くとき、P の軌跡の方程式の右辺の値
(キ):$x^2$ の係数が $-1$ の放物線なので、頂点を $(a,k)$ として $f(x)=-(x-a)^2+k$。頂点が $y=-4x+3$ 上にあるので $k=-4a+3$。点 $(2,-1)$ を通る条件を入れると、
(ク):直線 $y=2x$ が $x$ 軸となす角を $\theta$($\tan\theta=2$)とすると、この直線に関する対称移動は行列 $\begin{pmatrix}\cos2\theta&\sin2\theta\\\sin2\theta&-\cos2\theta\end{pmatrix}$。$\cos2\theta=\dfrac{1-\tan^2\theta}{1+\tan^2\theta}=-\dfrac35$、$\sin2\theta=\dfrac{2\tan\theta}{1+\tan^2\theta}=\dfrac45$ なので、
(ケ):この変換は2回行うと元に戻る(逆変換も同じ形)ので、$\mathrm{P}=(x,y)$ のとき $s=\dfrac{-3x+4y}{5},\ t=\dfrac{4x+3y}{5}$。$t=-s^2+3$ に代入して25倍します。
(4)三角関数と微分(空欄(コ)〜(シ))
3つの関数について、微分して符号を調べる問題。(コ)の考え方が(シ)の符号の判定にそのまま使える。
- (コ):f(x)=sin x − x cos x の 0≦x≦π での最小値
- (サ):g(x)=sin x + cos x + ax が極値をもつような a の範囲
- (シ):h(x)=(2x − sin 2x)/x² の 0<x<π での最大値
(コ):微分すると $f'(x)=\cos x-(\cos x-x\sin x)=x\sin x\ge0$($0\le x\le\pi$)。$f$ は増加するので、最小値は $f(0)=0$。
(サ):$g'(x)=\cos x-\sin x+a=a+\sqrt2\cos\left(x+\dfrac\pi4\right)$。値域は $[a-\sqrt2,\ a+\sqrt2]$。極値をもつのは $g'$ が符号を変えるとき、つまり正負の両方の値をとるとき。
$a=\pm\sqrt2$ のときは、$g'\ge0$(または $\le0$)で、符号が変わらないので極値はありません。
(シ):商の微分で整理し、$1+\cos2x=2\cos^2x$、$\sin2x=2\sin x\cos x$ を使います。
(コ)より $x>0$ では $f(x)=\sin x-x\cos x>0$。したがって $h'$ の符号は $\cos x$ で決まり、$x=\dfrac\pi2$ で正から負に変わります。最大値は、
【1】:小問の型と着眼点
| 小問 | 型 | 着眼点 |
|---|---|---|
| (1) | 複素数平面の正三角形 | β−α を ±60° 回して γ。3乗根は「中心(重心)から120°ずつ」で読む |
| (2) | 対数の接線・面積・回転体 | 接線の式→面積は三角形−曲線の下→回転体は2乗を積分(置換と部分積分) |
| (3) | 平行移動と対称移動の軌跡 | 頂点を文字でおく。対称移動は行列(2倍角)。逆変換も同じ形で代入 |
| (4) | 三角関数と微分 | 微分して符号を見る。(コ)の結果を(シ)の符号判定に使う |
🩺【自己診断】【1】で手が止まった人への処方箋
- (1)(ウ)で3乗の計算が重い → 「重心から頂点へのベクトル」を $d$ と回転で表し、3乗は $d^3$ と $i$ だけにする
- (2)面積の引き算が合わない → 三角形の面積と、曲線の下の面積を別々に書いてから引く。回転体も同様
- (3)軌跡の式が合わない → (ク)で s, t を x, y で表し直し、$t=-s^2+3$ に代入。25倍で分母を消す
- (4)極値の条件が曖昧 → 導関数が正負の両方の値をとる範囲を、値域から求める
【2】 確率と数列 ── 「1回の操作」を漸化式にして、一般項まで進む
赤玉と白玉の入れ替え操作を繰り返し、赤玉の個数の確率と期待値を調べる問題です。(2)で作る漸化式がすべての土台で、(3)(4)は誘導に従って一般項を出します。解答の過程を書く記述式です。
赤玉3個・白玉3個の箱から玉を1個取り出し、白玉を1個入れる操作を繰り返す。n回後に赤玉が3個・2個・1個・0個である確率 aₙ, bₙ, cₙ, dₙ と、赤玉の個数の期待値 eₙ を調べる、確率漸化式の問題。
- (1):2回の操作を終えたときの確率 a₂, b₂, c₂, d₂ と、赤玉の個数の期待値 e₂ を求める
- (2):確率の漸化式(b(n+1) を aₙ,bₙ で、c(n+1) を bₙ,cₙ で)と、期待値の漸化式(e(n+1) を eₙ で)を作る
- (3):pₙ=(3/2)ⁿ bₙ とおいて、数列 pₙ の一般項を求める
- (4):数列 dₙ の一般項を求める
(1)2回後の確率と期待値
箱には常に6個の玉が入っています。赤玉が $r$ 個のとき、赤を取り出す確率は $\dfrac r6$(赤が1個減り、白が1個増える)、白を取り出す確率は $\dfrac{6-r}{6}$(赤の個数は変わらない)。
1回後は $a_1=\dfrac12,\ b_1=\dfrac12$。2回後は、
(2)漸化式を作る
確率の漸化式:$a_n=\left(\dfrac12\right)^n$。$n+1$ 回後に赤が2個になるのは、「赤3個から赤を取り出す(確率 $\dfrac12$)」か「赤2個から白を取り出す(確率 $\dfrac23$)」のとき。赤1個になるのは、「赤2個から赤を取り出す(確率 $\dfrac13$)」か「赤1個から白を取り出す(確率 $\dfrac56$)」のとき。
期待値の漸化式:赤が $r$ 個のとき、1回で赤が1個減る確率は $\dfrac r6$。期待値をとると、平均して $\dfrac{e_n}{6}$ だけ減ります。

(3)pₙ=(3/2)ⁿ bₙ の一般項
$p_{n+1}=\left(\dfrac32\right)^{n+1}\left\{\dfrac12\left(\dfrac12\right)^n+\dfrac23b_n\right\}$ を整理すると、$\left(\dfrac32\right)^{n+1}\left(\dfrac12\right)^{n+1}=\left(\dfrac34\right)^{n+1}$ と $\left(\dfrac32\right)^{n+1}\cdot\dfrac23b_n=p_n$ に分かれます。
確認:$p_1=\dfrac32\cdot b_1=\dfrac34$、公式で $3-3\cdot\dfrac34=\dfrac34$ と一致。
(4)dₙ の一般項
(3)より $b_n=\left(\dfrac23\right)^np_n=3\left(\dfrac23\right)^n-3\left(\dfrac12\right)^n$。$e_0=3$ と(2)より $e_n=3\left(\dfrac56\right)^n$。期待値の定義 $e_n=3a_n+2b_n+c_n$ から $c_n$ を出します。
確率の合計は1なので、
確認:$n=1$ で $1-\dfrac12+2-\dfrac52=0$、$n=2$ で $1-\dfrac14+\dfrac43-\dfrac{25}{12}=0$。どちらも $d=0$(赤が全部なくなるには最低3回かかる)と一致。
【2】:確率漸化式の型
| 小問 | 型 | 着眼点 |
|---|---|---|
| (1) | 状態遷移の確率 | 赤 $r$ 個→赤を取る確率 $r/6$。合計1で検算 |
| (2) | 漸化式を作る | 「どの状態から来るか」を全部書く。期待値は線形性で $e_n$ だけに |
| (3) | 指数をそろえて和にする | $(3/2)^n$ を掛けると $p_{n+1}-p_n$ が等比数列になる |
| (4) | 余事象と期待値の利用 | $c_n$ は $e_n$ から、$d_n$ は合計1から |
🩺【自己診断】【2】で手が止まった人への処方箋
- (1)確率が合わない → 状態遷移の矢印を全部書き、各状態から出る確率の合計が1か確かめる
- (2)漸化式を作れない → 「n+1回後の状態」に着目して、そこへ来る全ルートを足す。期待値は eₙ だけで書けないか考える
- (3)置換のねらいが見えない → $(3/2)^n$ を掛けて $a_n=(1/2)^n$ と指数をそろえると、差が等比になる
- (4)$c_n$ が解けない → 漸化式を解かず、$e_n=3a_n+2b_n+c_n$ から引き算で出す
【3】 平面ベクトルと面積比 ── 「係数の和が1」と「面積=行列式」
三角形OABの辺上の点P・Qと、線分OMの上の点Rを使って、面積比 $S_1/S_2$、$S_1/S_3$ の最大値を調べる問題です。(1)で作る関係式が、(2)(3)の土台になります。解答の過程を書く記述式です。
三角形OABの辺ABの中点M、線分OMを4:1に内分する点N、辺OA・OB上の点P・Q、線分OM上の点Rを使って、面積比の最大を調べる平面ベクトルの問題。P, Q, N が一直線であることが、すべての出発点になる。
- (1):1/p + 1/q の値を求める(P, Q, N が一直線上の条件から)
- (2):面積比 S₁/S₂ が最大になるような p の値を求める
- (3):面積比 S₁/S₃ が最大になるような p の値を求める
(1)1/p + 1/q の値
$\overrightarrow{\mathrm{ON}}=\dfrac45\overrightarrow{\mathrm{OM}}=\dfrac45\cdot\dfrac12(\overrightarrow{\mathrm{OA}}+\overrightarrow{\mathrm{OB}})=\dfrac25(\overrightarrow{\mathrm{OA}}+\overrightarrow{\mathrm{OB}})$。$\overrightarrow{\mathrm{OA}}=\dfrac1p\overrightarrow{\mathrm{OP}}$、$\overrightarrow{\mathrm{OB}}=\dfrac1q\overrightarrow{\mathrm{OQ}}$ を代入して、$\overrightarrow{\mathrm{OP}}$ と $\overrightarrow{\mathrm{OQ}}$ で表します。
P, Q, N が一直線上にあるので、係数の和が1です。
(2)S₁/S₂ が最大になる p
三角形OPQは、三角形OABの2辺を $p$ 倍・$q$ 倍にしたものなので、$S_2=pq\,S_1$。よって $\dfrac{S_1}{S_2}=\dfrac{1}{pq}$。これが最大になるのは $pq$ が最小のときです。(1)と相加・相乗平均の不等式より、
等号は $\dfrac1p=\dfrac1q$、つまり $p=q$ のとき。$\dfrac2p=\dfrac52$ より $p=q=\dfrac45$($0<p,q<1$ を満たす)。このとき $\dfrac{S_1}{S_2}$ の最大値は $\dfrac{25}{16}$。
(3)S₁/S₃ が最大になる p
範囲:(1)より $q=\dfrac{2p}{5p-2}$。$0<q<1$ から $5p-2>0$ かつ $2p<5p-2$、よって $\dfrac23<p<1$。
面積の式:$\overrightarrow{\mathrm{OA}},\overrightarrow{\mathrm{OB}}$ を基準にした座標で、$\mathrm{P}(p,0),\ \mathrm{Q}(0,q),\ \mathrm{R}(\lambda,\lambda)$($\lambda=\dfrac{2(1+p)}{5(1+2p)}$)。三角形OABの面積 $S_1$ が「行列式の絶対値1」に対応するので、三角形RPQの面積は行列式の絶対値に $S_1$ を掛けたものです。
$pq=\dfrac{2p^2}{5p-2}$、$p+q=\dfrac{5p^2}{5p-2}$、$2-5\lambda=\dfrac{2p}{1+2p}$ を使うと、
最大値:$u=\dfrac1p\ \left(1<u<\dfrac32\right)$ とおくと、$\dfrac{S_1}{S_3}=5u+\dfrac{u^2}{2}-u^3=:g(u)$。
この $u$ は範囲 $1<u<\dfrac32$ に入っており、前後で $g'$ は正から負なので最大。

【3】:ベクトルと面積比の型
| 小問 | 型 | 着眼点 |
|---|---|---|
| (1) | 3点が一直線 | 係数の和が1。ON を OP, OQ で表す |
| (2) | 面積比と相加・相乗 | $S_2=pq\,S_1$。等号成立の値が範囲に入るか確認 |
| (3) | 面積=行列式、1変数の最大 | $S_1/S_3$ を $p$ だけの式に。$u=1/p$ で3次式にして微分 |
🩺【自己診断】【3】で手が止まった人への処方箋
- (1)式が立たない → ON を OM, OA, OB で表し、OP, OQ で書き直す。係数の和が1になる式を立てる
- (2)$S_2$ の式が出ない → 三角形OPQは三角形OABの2辺を p 倍・q 倍したもの。面積は pq 倍
- (3)面積の計算が複雑 → OA, OB を座標軸とみなし、3点の座標から行列式で面積比を出す
- (3)微分が重い → $u=1/p$ とおいて、3次式の微分にする
北里大2026型 そっくり類題セット
(全3大問・解答解説つき)
2026年度の本番と同じ3大問・同じ小問構成(【1】は空欄(ア)〜(シ)の12個、【2】【3】は記述式)で、数値と設定を変えたTMPSオリジナル問題です。型を使い切る力と、答案の書き方の練習に使ってください。
印刷して本番と同じように80分で解けます。解答・解説はこのページの下に掲載しています。
※ 北里大学の入試問題ではありません。本文・設問・人物・団体(架空)はすべてTMPS医学館が作成したオリジナルで、出典のある引用ではありません。
次の各文の空欄にあてはまる答を求めよ。
$\gamma$ を実部と虚部がともに正である複素数とし,複素数平面上の3点 $\alpha,\beta,\gamma$ を頂点とする三角形は正三角形であるとする。このとき,$\gamma$ の値は (イ) である。
$p,\ q$ を複素数の定数とし,方程式 $(z+p)^3=q$ の解が $z=\alpha,\beta,\gamma$ であるとすると,$q$ の実部は (ウ) である。
このとき,$l$ の方程式は $y=$ (エ) である。曲線 $y=\log x$ と直線 $l$ および $x$ 軸で囲まれた部分の面積は (オ) である。曲線 $y=\log x$ と直線 $l$ および $x$ 軸で囲まれた部分を $x$ 軸の周りに1回転させてできる立体の体積は (カ) である。
座標平面上に点 $\mathrm{Q}(s,\,t)$ をとり,点 $\mathrm{Q}$ を直線 $y=3x$ に関して対称移動した点を $\mathrm{P}$ とすると,点 $\mathrm{P}$ の座標は $s,\ t$ を用いて (ク) と表される。点 $\mathrm{Q}$ が放物線 $C$ 上を動くとき,方程式 $16x^2-24xy+9y^2+95x-40y=$ (ケ) の表す曲線が点 $\mathrm{P}$ の軌跡である。
▶ 【1】 の答えと解説を見る
【1】 の答えと解説
- $d=\beta-\alpha=3+3i$ より $|\beta-\alpha|=\sqrt{9+9}=3\sqrt2$。
- 辺 $\alpha\beta$ の中点は $M=\dfrac{\alpha+\beta}{2}=\dfrac12+\dfrac72i$。$\gamma$ は $M$ から,辺に垂直な向きに $\dfrac{\sqrt3}{2}|d|$ だけ離れた点なので $\gamma=M\pm\dfrac{\sqrt3}{2}\,i\,d$。$i\,d=-3+3i$ だから $\gamma=\dfrac12+\dfrac72i\pm\left(-\dfrac{3\sqrt3}{2}+\dfrac{3\sqrt3}{2}i\right)$。
- 「+」は実部が $\dfrac{1-3\sqrt3}{2}<0$ で不適。「−」をとって $\gamma=\dfrac{1+3\sqrt3}{2}+\dfrac{7-3\sqrt3}{2}\,i$(実部・虚部とも正)。
- $(z+p)^3=q$ の3解は,$-p$ を中心とする正三角形の頂点($-p$ から見て $120^\circ$ ずつ回った点)。よって $-p$ は重心 $G=\dfrac{\alpha+\beta+\gamma}{3}$ で,$q=(\alpha-G)^3$。
- $\gamma=M-\dfrac{\sqrt3}{2}\,i\,d$ を使うと $2\alpha-\beta-\gamma=-\dfrac{3-\sqrt3\,i}{2}\,d$。よって $\alpha-G=-\dfrac{(3-\sqrt3\,i)\,d}{6}$ で,$(3-\sqrt3\,i)^3=-24\sqrt3\,i$ なので $q=-\dfrac{d^3(-24\sqrt3\,i)}{216}=\dfrac{\sqrt3}{9}\,i\,d^3$。
- $d^3=(3+3i)^3=27(1+i)^3=-54+54i$ より $q=\dfrac{\sqrt3}{9}\,i\,(-54+54i)=-6\sqrt3-6\sqrt3\,i$。実部は $-6\sqrt3$。
- $(\log x)^{\prime}=\dfrac1x$ より $x=e^3$ での傾きは $\dfrac1{e^3}$。$l:\ y-3=\dfrac{x-e^3}{e^3}$ すなわち $y=\dfrac{x}{e^3}+2$。$x$ 軸との交点は $x=-2e^3$。
- 曲線は $x=1$ で $x$ 軸と交わる。$l$,$x$ 軸,直線 $x=e^3$ でできる三角形の面積は $\dfrac12\cdot3e^3\cdot3=\dfrac{9e^3}{2}$。ここから,曲線と $x$ 軸と $x=e^3$ で囲まれた部分 $\displaystyle\int_1^{e^3}\log x\,dx=\bigl[x\log x-x\bigr]_1^{e^3}=2e^3+1$ を引いて,面積は $\dfrac{9e^3}{2}-2e^3-1=\dfrac52e^3-1$。
- $l$ を回した立体の体積から,曲線を回した立体の体積を引く。$u=\dfrac{x}{e^3}+2$ と置換して $\pi\displaystyle\int_{-2e^3}^{e^3}\left(\dfrac{x}{e^3}+2\right)^2dx=\pi e^3\int_0^3u^2du=9\pi e^3$。$\pi\displaystyle\int_1^{e^3}(\log x)^2dx=\pi\bigl[x\{(\log x)^2-2\log x+2\}\bigr]_1^{e^3}=\pi(5e^3-2)$。
- 差をとって $9\pi e^3-\pi(5e^3-2)=\pi(4e^3+2)$。
- $x^2$ の係数が $-1$ なので $f(x)=-(x-a)^2+k$(頂点 $(a,k)$)。頂点が $y=2x+1$ 上なので $k=2a+1$。$f(1)=4$ より $-(1-a)^2+2a+1=4$,整理して $a^2-4a+4=0$,$a=2$。$k=5$ より $f(x)=-(x-2)^2+5=-x^2+4x+1$。
- $\mathrm{P}(x,y)$ とおく。$\mathrm{PQ}$ は直線 $y=3x$ に垂直なので,$x-s=3m,\ y-t=-m$ と書ける。中点 $\left(\dfrac{x+s}2,\dfrac{y+t}2\right)$ が $y=3x$ 上にあるので $y+t=3(x+s)$。代入して $2t-m=6s+9m$,$m=\dfrac{t-3s}{5}$。したがって $x=\dfrac{-4s+3t}{5},\ y=\dfrac{3s+4t}{5}$。
- この変換は逆変換も同じ形なので $s=\dfrac{-4x+3y}{5},\ t=\dfrac{3x+4y}{5}$。$t=-s^2+4s+1$ に代入して 25 倍すると $5(3x+4y)=-(-4x+3y)^2+20(-4x+3y)+25$。整理して $16x^2-24xy+9y^2+95x-40y=25$。
- $f^{\prime}(x)=\cos x-x\sin x-\cos x=-x\sin x\le0$($0\le x\le\pi$)。$f$ は単調に減少するので,最小値は $f(\pi)=-\pi$。
- $g^{\prime}(x)=2\cos x-\sin x+a=a+\sqrt5\cos(x+\varphi)$($\cos\varphi=\dfrac2{\sqrt5},\ \sin\varphi=\dfrac1{\sqrt5}$)。$g^{\prime}$ の値域は $[a-\sqrt5,\ a+\sqrt5]$。極値をもつのは $g^{\prime}$ が符号を変えるとき,すなわち $a-\sqrt5<0<a+\sqrt5$。$a=\pm\sqrt5$ のときは $g^{\prime}\ge0$(または $\le0$)で極値はない。よって $-\sqrt5<a<\sqrt5$。
- $h^{\prime}(x)=\dfrac{(4-4\cos4x)x^2-2x(4x-\sin4x)}{x^4}=\dfrac{-4x(1+\cos4x)+2\sin4x}{x^3}$。$1+\cos4x=2\cos^22x$,$\sin4x=2\sin2x\cos2x$ より $h^{\prime}(x)=\dfrac{4\cos2x\,(\sin2x-2x\cos2x)}{x^3}$。
- $u=2x\in(0,\pi)$ で $\sin u-u\cos u>0$($u=0$ で $0$,導関数が $u\sin u>0$)。$h^{\prime}$ の符号は $\cos2x$ で決まり,$x=\dfrac\pi4$ で正から負。最大値は $h\left(\dfrac\pi4\right)=\dfrac{\pi-\sin\pi}{\pi^2/16}=\dfrac{16}{\pi}$。
解答の過程を必ず記すこと。
▶ 【2】 の答えと解説を見る
【2】 の答えと解説
- 赤玉が $r$ 個のとき,赤玉を取り出す確率は $\dfrac r5$(赤が1個減る)。白玉を取り出す確率は $\dfrac{5-r}{5}$(赤の個数は変わらない)。
- $a_1=\dfrac25,\ b_1=\dfrac35$。$a_2=\dfrac25\cdot\dfrac25=\dfrac4{25}$。$b_2=a_1\cdot\dfrac35+b_1\cdot\dfrac35=\dfrac6{25}+\dfrac9{25}=\dfrac35$。$c_2=b_1\cdot\dfrac25=\dfrac6{25}$。$d_2=0$(1回では赤は2個までしか減らない)。
- 確認:$\dfrac4{25}+\dfrac{15}{25}+\dfrac6{25}=1$。$e_2=3\cdot\dfrac4{25}+2\cdot\dfrac35+1\cdot\dfrac6{25}=\dfrac{12+30+6}{25}=\dfrac{48}{25}$。
- $n+1$ 回後に赤が2個になるのは,$n$ 回後に赤3個で赤を取り出す(確率 $\dfrac35$)か,赤2個で白を取り出す(確率 $\dfrac35$)とき。$b_{n+1}=\dfrac35a_n+\dfrac35b_n$。
- 同様に,赤1個になるのは,赤2個で赤を取り出す(確率 $\dfrac25$)か,赤1個で白を取り出す(確率 $\dfrac45$)とき。$c_{n+1}=\dfrac25b_n+\dfrac45c_n$。
- 1回の操作で赤の個数は,その時点の赤の個数 $r$ に対して確率 $\dfrac r5$ で1だけ減る。期待値をとると平均して $\dfrac{e_n}{5}$ だけ減るので $e_{n+1}=e_n-\dfrac{e_n}{5}=\dfrac45e_n$。
- $a_n=\left(\dfrac25\right)^n$。$p_{n+1}=\left(\dfrac53\right)^{n+1}\left\{\dfrac35\left(\dfrac25\right)^n+\dfrac35b_n\right\}=\left(\dfrac23\right)^n+\left(\dfrac53\right)^nb_n=p_n+\left(\dfrac23\right)^n$。
- $p_0=b_0=0$ なので $p_n=\displaystyle\sum_{k=0}^{n-1}\left(\dfrac23\right)^k=\dfrac{1-(2/3)^n}{1-2/3}=3-3\left(\dfrac23\right)^n$。($p_1=\dfrac53\cdot\dfrac35=1$ と一致)
- (3) より $b_n=\left(\dfrac35\right)^np_n=3\left(\dfrac35\right)^n-3\left(\dfrac25\right)^n$。
- $e_0=3$ と (2) より $e_n=3\left(\dfrac45\right)^n$。$e_n=3a_n+2b_n+c_n$ なので $c_n=3\left(\dfrac45\right)^n-3\left(\dfrac25\right)^n-6\left\{\left(\dfrac35\right)^n-\left(\dfrac25\right)^n\right\}=3\left(\dfrac45\right)^n-6\left(\dfrac35\right)^n+3\left(\dfrac25\right)^n$。
- $d_n=1-a_n-b_n-c_n=1-\left(\dfrac25\right)^n+3\left(\dfrac35\right)^n-3\left(\dfrac45\right)^n$。($n=1$ で $1-\dfrac25+\dfrac95-\dfrac{12}5=0$ と一致)
解答の過程を必ず記すこと。
$\overrightarrow{\mathrm{OP}}=p\,\overrightarrow{\mathrm{OA}},\qquad \overrightarrow{\mathrm{OQ}}=q\,\overrightarrow{\mathrm{OB}},\qquad \overrightarrow{\mathrm{OR}}=\dfrac{3(1+p)}{4(1+2p)}\,\overrightarrow{\mathrm{OM}}$
を満たし,さらに3点P,Q,Nは一直線上にあるとする。三角形OABの面積を $S_1$ とし,三角形OPQの面積を $S_2$ とし,三角形RPQの面積を $S_3$ とする。
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【3】 の答えと解説
- $\overrightarrow{\mathrm{ON}}=\dfrac34\overrightarrow{\mathrm{OM}}=\dfrac38(\overrightarrow{\mathrm{OA}}+\overrightarrow{\mathrm{OB}})=\dfrac{3}{8p}\overrightarrow{\mathrm{OP}}+\dfrac{3}{8q}\overrightarrow{\mathrm{OQ}}$。
- P,Q,Nが一直線上にあるので,係数の和が1:$\dfrac3{8p}+\dfrac3{8q}=1$。よって $\dfrac1p+\dfrac1q=\dfrac83$。
- $S_2=pq\,S_1$ なので $\dfrac{S_1}{S_2}=\dfrac1{pq}$。これが最大になるのは $pq$ が最小のとき。
- (1) と相加・相乗平均の不等式より $\dfrac83=\dfrac1p+\dfrac1q\ge\dfrac2{\sqrt{pq}}$,$pq\ge\dfrac9{16}$。等号は $p=q$ のとき,$\dfrac2p=\dfrac83$ より $p=q=\dfrac34$($0<p,q<1$ を満たす)。
- よって $p=\dfrac34$($\dfrac{S_1}{S_2}$ の最大値は $\dfrac{16}{9}$)。
- (1) より $q=\dfrac{3p}{8p-3}$。$0<q<1$ から $8p-3>0$ かつ $3p<8p-3$,よって $\dfrac35<p<1$。
- $\overrightarrow{\mathrm{OA}},\overrightarrow{\mathrm{OB}}$ を基準にした座標で $\mathrm{P}(p,0),\ \mathrm{Q}(0,q),\ \mathrm{R}(\lambda,\lambda)$($\lambda=\dfrac{3(1+p)}{8(1+2p)}$)と表すと,三角形RPQの面積は $S_3=S_1\,\bigl|\,pq-\lambda(p+q)\,\bigr|$。
- $pq=\dfrac{3p^2}{8p-3},\ p+q=\dfrac{8p^2}{8p-3}$,$3-8\lambda=\dfrac{3p}{1+2p}$ より $pq-\lambda(p+q)=\dfrac{p^2(3-8\lambda)}{8p-3}=\dfrac{3p^3}{(1+2p)(8p-3)}>0$。したがって $\dfrac{S_1}{S_3}=\dfrac{(1+2p)(8p-3)}{3p^3}$。
- $u=\dfrac1p\ \left(1<u<\dfrac53\right)$ とおくと $\dfrac{S_1}{S_3}=\dfrac{16u+2u^2-3u^3}{3}=:g(u)$。$g^{\prime}(u)=\dfrac{16+4u-9u^2}{3}$ で,$9u^2-4u-16=0$ の正の解は $u=\dfrac{2+2\sqrt{37}}{9}$($\approx1.57$,範囲内)。この前後で $g^{\prime}$ は正から負なので,ここで最大。
- $p=\dfrac1u=\dfrac{9}{2(1+\sqrt{37})}=\dfrac{9(\sqrt{37}-1)}{72}=\dfrac{\sqrt{37}-1}{8}$。
※ 類題は、本番の解き方の骨格は残しつつ、数値・設定・条件を変えて作っています。【2】【3】の解答は「解答例」で、採点基準ではありません。全問の答えは、スクリプトで確かめてあります。
30秒 得点診断
本番の過去問、またはそっくり類題セットを80分で解いた結果を選んでください。次にやるべきことを表示します。
保護者の方へ:北里大の数学で知っておきたい3つのこと
よくある質問
Q. 北里大学 医学部の数学2026年度は、どの順番で解くのがよいですか?
TMPSのおすすめは、【1】の小問集合(1)〜(4)を25分、【2】を25分、【3】を25分、見直しを5分です。【1】は空欄に答えだけを入れる形式なので、先に確実に取ります。【2】【3】は解答の過程を書く記述式なので、(1)(2)の誘導に乗れる所までを丁寧に書き、部分点を確保します。
Q. 問題文が載っていなくても、どんな問題か分かりますか?
分かります。著作権に配慮して問題本文・図は掲載していませんが、各小問の最初に「どういう問題か」として、設定・何を答えるか・空欄の記号との対応をTMPSの言葉で説明しています。
Q. 【1】(1)の(ウ)で、p と q は実数ですか、複素数ですか?
このページでは、p と q は複素数の定数だと読んでいます。3つの解 α, β, γ の重心は実軸上にないので、-p が実数だと条件を満たす p が存在しないためです。過去問集の表記をそのまま確認できない場合に備えて「要確認」の印を付けています。
Q. そっくり類題セットとは何ですか?
2026年度と同じ3大問・同じ小問構成(【1】は空欄(ア)〜(シ)の12個)で、数値・設定を変えたTMPSオリジナル問題です。本文・設問はすべて新しく作ったもので、全問の答えと解答例をこのページに掲載し、本番形式の問題冊子PDFも無料で配布しています。
Q. 解説に誤りを見つけたらどうすればいいですか?
公式LINEからお知らせください。確認のうえ修正し、更新日を記載します。
問題等で誤りを発見された場合、修正しますので、TMPS医学館までLINEを下さい。
受験生・指導者の皆様からのご指摘を真摯に受け止め、最も信頼できる過去問解説・類題ライブラリーとして随時アップデートいたします。
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