(a) PBを水で置きかえたとき、その水の重さが浮力。大きさは $\rho_0Sag$。向きは鉛直上向きで、作用点は水の重心にあたるPBの中点。選択肢では「PBの中点から鉛直上向き」の矢印(⑤)。
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※ 著作権に配慮し、入試問題の本文・図は掲載していません。選択肢の番号は本番のマークシートとの対応を示すためのものです。※ 記述の大問は、答案の一例を載せています。
⚠️ 問題等で誤りを発見された場合、修正しますので、TMPS医学館までLINEを下さい。(迅速に確認・更新いたします)
LINEで誤りを連絡3分で分かる 2024年度の順天堂大の物理
- ✅ 2科目で120分(物理は1科目分)。第1問〜第3問はマーク式、最後の大問は記述式です。
- ✅ 第1問は5つの小問(解答番号1〜7)。浮力のはたらく棒のつり合い、点電荷の電場と電位、ドップラー効果、反射型回折格子、核反応のエネルギーと、分野をまたぐ出題。式が短く、取りこぼしたくない所です。
- ✅ 第2問は磁場中の荷電粒子の加速(ベータトロンの原理)。円運動の速さ、誘導起電力、誘導電場が荷電粒子にする仕事、軌道半径を保つ条件と、誘導に乗って進みます。
- ✅ 第3問は気体の熱サイクル。断熱変化・定圧変化・直線のpV変化を組み合わせ、各過程の熱量・仕事を $a,b$ で表し、最後は微小量の近似計算です。
- ✅ 記述は動く台車につるした振り子。運動方程式、運動量保存、台車から見た慣性力、微小振動での単振動までを、式を書いて答えます。


物理 60分の立ち回りマップ
2科目120分を物理60分・もう1科目60分として配分した場合のTMPSの目安です。
本番の答え一覧(採点用)
解説を読む前の採点用です。数字は解答番号、記号は選択肢の番号です。すべて、数値計算(連立方程式・微分方程式の数値解・全選択肢の数値評価)で独立に確かめています。
第1問(解答番号1〜7)
第2問(解答番号1〜5)
第3問(解答番号1〜6)
記述(答案の一例)
※ 検算:第1問〜第3問の選択肢はすべて、力のつり合い・電場の成分計算・ベータトロンの運動方程式の数値積分・断熱変化の厳密解などで数値評価し、正解がちょうど1つだけ一致することを確かめました。記述も、台車と小球の運動方程式を数値積分して確かめています。
採点したら → 30秒の得点診断へ第1問 分野をまたぐ小問5問 ── 式が短い問題から確実に
力学(浮力とつり合い)・電磁気・波(ドップラー効果と回折格子)・原子から1問ずつ。1問2〜3分が目安です。1つずつが独立なので、詰まったら次へ進みましょう。
問1 (解答番号1・2)水中の棒のつり合い(浮力・モーメント)
断面積 $S$、長さ $L$、密度 $\rho$ の一様な棒ABを、下端Bを水槽の底につけ、上端Aを鉛直な壁に立てかける(棒は底と $60^\circ$)。水の密度は $\rho_0$($<\rho$)、棒のうち長さ $a$ の部分PBが水中にある。重力加速度は $g$。棒は静止している。
- (a) 選択肢の矢印から、水中にある部分PBにはたらく浮力を表すものを選ぶ(解答番号1)
- (b) ①〜⑧から、底がBの棒が底面から受ける摩擦力の大きさを選ぶ(解答番号2)
(b) 棒にはたらく力は、重力 $\rho SLg$(中点、鉛直下向き)、浮力 $\rho_0Sag$(PBの中点、鉛直上向き)、壁からの垂直抗力 $N$(Aで水平)、底からの垂直抗力と摩擦力 $f$(Bで鉛直と水平)。未知の力が2つかかる点Bのまわりでモーメントを取る。棒と底のなす角が $60^\circ$ なので
式を整理すると $N=\dfrac{SLg}{2\tan60^\circ}\left(\rho-\dfrac{a^2}{L^2}\rho_0\right)$。水平方向のつり合いから摩擦力 $f=N$。
問2 (解答番号3・4)3つの点電荷がつくる電場と電位
$xy$ 平面上に3つの点電荷を置く。$q$ を $(a,0)$、$-q$ を $x$ 軸から $60^\circ$ の方向で原点から距離 $a$ の点、$2q$ を $(-a,0)$ に置く。クーロンの比例定数は $k$、無限遠を電位の基準とする。
- (a) ①〜⑧から、原点Oの電場の強さが $\dfrac{kq}{a^2}$ の何倍かを選ぶ(解答番号3)
- (b) ①〜⑧から、$y$ 軸上の点 $(0,y)$ の電位 $V(y)$ を選ぶ(解答番号4)
(a) 各電荷が原点につくる電場(向きは「正電荷から遠ざかる向き」)を成分で書く。$q$ は $-x$ 向きに $\dfrac{kq}{a^2}$。$2q$($(-a,0)$)は $+x$ 向きに $\dfrac{2kq}{a^2}$。$-q$($60^\circ$ の方向)は引力なので、$-q$ のある向き $(\cos60^\circ,\sin60^\circ)$ へ $\dfrac{kq}{a^2}$。
(b) 電位はスカラーなので距離だけで足す。$q$ までの距離 $\sqrt{a^2+y^2}$、$2q$ までも同じ $\sqrt{a^2+y^2}$。$-q$ の位置は $\left(\dfrac a2,\dfrac{\sqrt3}{2}a\right)$ なので距離は $\sqrt{\dfrac{a^2}{4}+\left(\dfrac{\sqrt3}{2}a-y\right)^2}$。
問3 (解答番号5)ドップラー効果から速さを求める
振動数 $f_0$ の音を出す音源と観測者が相対的に速さ $u$ で動く。近づくとき観測される振動数が $f_1$、遠ざかるとき $f_2$。音速は $V$。
- ①〜⑨から、速さ $u$ と音速 $V$ の比 $\dfrac uV$ を $f_1,f_2$ で表したものを選ぶ(解答番号5)
TMPSの読み方(近づくとき $f_1=\dfrac{V}{V-u}f_0$、遠ざかるとき $f_2=\dfrac{V-u}{V}f_0$)で比をとると
問4 (解答番号6)反射型回折格子の明線の条件
多数の溝を等間隔 $d$ で刻んだ反射型の回折格子に、波長 $\lambda$ の単色光を斜めに入射させる。入射角 $\varphi$、反射(回折)角 $\theta$ はどちらも法線から測り、入射光と回折光は法線をはさんで反対側にある。
- ①〜⑧から、強め合う(明線ができる)条件を選ぶ(解答番号6)
隣り合う溝で反射する2つの光の経路差は、入射側で $d\sin\varphi$、反射側で $d\sin\theta$ の和になる(法線の両側にあるので足す)。これが波長の整数倍のとき強め合う。
問5 (解答番号7)核反応で放出されるエネルギー
重水素原子核2個が衝突して、ヘリウム3の原子核と中性子ができる。それぞれの原子核・中性子の質量が与えられている。光速 $3.0\times10^8$ m/s、$1\,\mathrm u=1.7\times10^{-27}$ kg、$1\,\mathrm{MeV}=1.6\times10^{-13}$ J。
- ①〜⑧から、核反応で放出されるエネルギーに最も近い値を選ぶ(解答番号7、選択肢は $1.9$ から $87$ MeV まで)
質量の減少 $\Delta m=2m_{\mathrm D}-(m_{\mathrm{He}}+m_{\mathrm n})=0.0035\,\mathrm u$。エネルギーに換算する。

第1問:小問の型と着眼点
| 問 | 型 | 着眼点 |
|---|---|---|
| 問1 | 浮力と力のつり合い | 浮力はPBの水の重さ、作用点はPBの中点。未知の力が2つかかる点Bのまわりでモーメント |
| 問2 | 電場と電位 | 電場は成分で足す($\sqrt3\,kq/a^2$)、電位は距離で足すスカラー |
| 問3 | ドップラー効果 | 比 $f_1/f_2$ をとって $f_0$ を消し、$\sqrt{\ }$ から $u/V$ |
| 問4 | 回折格子 | 経路差 = $d\sin\varphi+d\sin\theta$(法線の両側なら和) |
| 問5 | 核反応 | $\Delta m\,c^2$、$0.0035$ u → 約 $3.3$ MeV |
🩺【自己診断】第1問で手が止まった人への処方箋
- 問1力が多くて立式できない → 図に重力・浮力・壁の抗力・底の抗力を描き、点Bのまわりで「壁の抗力 × 腕 + 浮力 × 腕 = 重力 × 腕」だけ先に立てる
- 問2電場の合成が混乱する → 電荷ごとに「原点から見てどの向きか」を書いて $x,y$ 成分に分け、符号つきで足す
- 問3式が組めない → 近づくときと遠ざかるときの2つの式を書き、割り算で $f_0$ を消す
- 問4符号が決まらない → 入射光と回折光が法線の同じ側か反対側かを描き、経路差を1本ずつ足し引きする
- 問5桁が合わない → $\Delta m=0.0035$ u を kg に直し、$E=\Delta m\,c^2$ を J → MeV の順に換算
第2問 磁場中の荷電粒子の加速 ── 誘導電場で円軌道を保ったまま加速する
一様な磁場中の円運動から、磁場を時間変化させたときの誘導電場による加速へ。ベータトロンの原理にあたる問題です。前の結果を次で使う誘導に乗りましょう。
問1 (解答番号1)一様な磁場中の等速円運動
鉛直上向きの磁束密度 $B_0$ の一様な磁場がある水平面内を、質量 $m$、電気量 $q$($>0$)の粒子が、半径 $R$ の円軌道を等速円運動する。磁場に垂直な平面内での運動で、$t=0$ の磁場が $B_0$。
- ①〜⑧から、粒子の速さ $v$ を選ぶ(解答番号1)
向心力がローレンツ力なので
問2 (解答番号2・3)磁場が変化するときの誘導起電力と誘導電場
磁場を変化させる。円軌道と同じ中心の半径 $r$ の円($r<R$)の内側では磁束密度が $B_0+b_1t$、外側では $B_0+b_2t$ のように増加する($b_1,b_2$ は正の定数)。誘導電場は円周方向で、同心円上で大きさが一定。
- (a) ①〜⑨から、円軌道(半径 $R$)に沿った誘導起電力 $V$ を、$r,R,b_1,b_2$ で表したものを選ぶ(解答番号2)
- (b) ①〜⑧から、粒子が誘導電場から受ける力の大きさ $F$ を選ぶ(解答番号3)
(a) 円軌道(半径 $R$)を貫く磁束の時間変化は、内側(面積 $\pi r^2$、増加率 $b_1$)と、外側のリング(面積 $\pi(R^2-r^2)$、増加率 $b_2$)の和。起電力の大きさは
(b) 誘導電場 $E$ は円周に沿って一定なので $E\cdot2\pi R=V$、すなわち $E=\dfrac{V}{2\pi R}$。粒子が受ける力は
問3 (解答番号4・5)加速と、軌道半径を保つ条件
磁場を変化させている間、粒子は誘導電場の力で円周方向に加速され、軌道半径を $R$ に保ったまま円運動を続ける。
- (a) ①〜⑧から、時間 $T$ のあいだの粒子の速さの増加を、$T,F,m$ で表したものを選ぶ(解答番号4)
- (b) ①〜⑧から、時間 $T$ のあいだ軌道半径を $R$ のまま保つための $b_1/b_2$ を、$r,R$ で表したものを選ぶ(解答番号5)
(a) 円周方向の力 $F$ は一定なので、運動方程式 $m\dfrac{dv}{dt}=F$ から、時間 $T$ での速さの増加は
(b) 時刻 $t$ の速さは $v=\dfrac{qRB_0}{m}+\dfrac{F}{m}t$。半径 $R$ の円運動を保つには、軌道上の磁束密度 $B_0+b_2t$ で $mv=qR(B_0+b_2t)$ が成り立つこと。(a)の $F=\dfrac{qV}{2\pi R}$ を代入し、$t$ の係数をそろえる。

第2問:ベータトロンの型
| 問 | 型 | 着眼点 |
|---|---|---|
| 問1 | 円運動 | 向心力 = ローレンツ力 → $v=\dfrac{qRB_0}{m}$ |
| 問2(a) | 電磁誘導 | 貫く磁束の変化 = 内側の円 + 外側のリング |
| 問2(b) | 誘導電場 | $E\cdot2\pi R=V$、$F=qE$ |
| 問3(a) | 加速 | $m\,\Delta v=FT$ |
| 問3(b) | 軌道半径一定 | $mv=qR(B_0+b_2t)$ に代入 → $\dfrac{b_1}{b_2}=\dfrac{R^2}{r^2}+1$ |
🩺【自己診断】第2問で手が止まった人への処方箋
- 問1式が立たない → 「向心力はローレンツ力だけ」と一行書いてから $\dfrac{mv^2}{R}=qvB_0$
- 問2(a)磁束の取り方が分からない → 軌道の中を「内側の円」と「外側のリング」に分け、それぞれ面積 × 増加率
- 問2(b)Eと起電力が結びつかない → 「周を一周して $E\times2\pi R=V$」と書く
- 問3(a)何を代入するか分からない → 一定の力 $F$ で時間 $T$、$m\Delta v=FT$ だけ
- 問3(b)条件が出ない → $t$ の係数(速さの増加率と磁場の増加率)を比べる
第3問 気体の熱サイクル ── 過程ごとに $\Delta U,\,W,\,Q$ を整理する
断熱膨張 → 定圧圧縮 → 直線のpV変化で一周するサイクル。すべての量を $p_0V_0$ を単位にして、$a,b$ で表します。
問1〜問3 (解答番号1〜3)各過程の内部エネルギー・熱量・仕事
1 mol の理想気体(定積モル比熱 $C_V$、気体定数 $R$)を、状態A(圧力 $ap_0$、体積 $aV_0$)→状態B(圧力 $p_0$、体積 $bV_0$)の断熱変化、B→C(圧力 $p_0$、体積 $V_0$)の定圧変化、C→Aの直線変化(pV図で原点を通る直線)で一周させる。$a>1$、$b>a$。
- 問1 ①〜⑫から、A→Bの内部エネルギーの変化 $\Delta U$ を $p_0V_0$ の何倍かで選ぶ(解答番号1)
- 問2 ①〜⑫から、B→Cで気体が吸収する熱量 $Q$ を $p_0V_0$ の何倍かで選ぶ(解答番号2)
- 問3 ①〜⑫から、C→Aで気体がする仕事 $W$ を $p_0V_0$ の何倍かで選ぶ(解答番号3)
状態ごとの $pV$ は A:$a^2p_0V_0$、B:$bp_0V_0$、C:$p_0V_0$。$T=\dfrac{pV}{R}$ なので、温度の差は $pV$ の差を $R$ で割ったもの。
問1 内部エネルギーの変化 $\Delta U=C_V\Delta T$ を使う(断熱でも使える)。
問2 定圧変化の熱量は $Q=C_p\Delta T=(C_V+R)\Delta T$。
$b>1$ なので負、つまり熱を放出している。
問3 C→Aは原点を通る直線 $p=\dfrac{p_0}{V_0}V$。仕事は直線の下の面積(台形)。
問4・問5 (解答番号4・5)C→Aのモル比熱と熱効率
C→Aの過程で熱を吸収し、そのときの温度変化に対する熱量を、モル比熱 $C$ として表す。サイクル全体で熱を吸収するのはC→A、放出するのはB→C。
- 問4 ①〜⑧から、C→Aの過程でのモル比熱 $C$ を選ぶ(解答番号4)
- 問5 熱効率 $e$ を表す式の空欄に入る式を選ぶ(解答番号5、$a,b$ を使う)。式の形は $e=1+[\text{問2の答え}]\times\dfrac{R}{[\text{問4の答え}]\times[\ \text{空欄}\ ]}$
問4 C→A上で $T=\dfrac{pV}{R}=\dfrac{p_0V^2}{RV_0}$。微小変化 $dV$ に対して $dT=\dfrac{2p_0V}{RV_0}dV$。熱力学第一法則 $dQ=C_VdT+p\,dV$ で、$p\,dV=\dfrac{p_0V}{V_0}dV=\dfrac R2\,dT$ なので
問5 吸収する熱量は $Q_{\text{吸}}=C\,(T_A-T_C)=\left(C_V+\dfrac R2\right)\dfrac{a^2-1}{R}p_0V_0$。放出は $Q_{\text{放}}=(b-1)(1+C_V/R)p_0V_0$。効率
分母の $\dfrac{a^2-1}{R}$ のうち、空欄に入るのは $T_A-T_C$ にあたる $pV$ の差、すなわち $a^2-1$。
問6 (解答番号6)微小量の近似
A→Bは断熱変化なので $p_AV_A^\gamma=p_BV_B^\gamma$($\gamma=\dfrac{C_V+R}{C_V}$)。サイクルが小さい極限で、$a,b$ の変化の比を求める。
- ①〜⑧から、$a=1+\Delta a$、$b=1+\Delta b$($\Delta a,\Delta b$ は1に比べて十分小さい)のとき、$\dfrac{\Delta b}{\Delta a}$ の値を選ぶ(解答番号6)
断熱変化の式に $p_A=ap_0,\ V_A=aV_0,\ p_B=p_0,\ V_B=bV_0$ を入れる。
$a=1+\Delta a$ のとき $b\approx1+\dfrac{\gamma+1}{\gamma}\Delta a$($(1+x)^n\approx1+nx$)。$\gamma=\dfrac{C_V+R}{C_V}$ なので

第3問:サイクルの整理
| 過程 | $\Delta U$ | $W$(気体がする仕事) | $Q$ |
|---|---|---|---|
| A→B(断熱) | $(b-a^2)\dfrac{C_V}{R}$ | $-\Delta U$ | $0$ |
| B→C(定圧) | $(1-b)\dfrac{C_V}{R}$ | $(1-b)$ | $(1-b)\left(1+\dfrac{C_V}{R}\right)$ |
| C→A(直線) | $(a^2-1)\dfrac{C_V}{R}$ | $\dfrac{a^2-1}{2}$ | $(C_V+\dfrac R2)\dfrac{a^2-1}{R}$ |
🩺【自己診断】第3問で手が止まった人への処方箋
- 問1$\Delta U$ が出ない → 「$pV$ を $R$ で割ると温度」で、A・B・Cの $pV$ を先に書く
- 問2定圧の熱量で迷う → 定圧は $C_V+R$、$\Delta T$ は $pV$ の差から
- 問3仕事が出ない → 「直線の下の面積」を台形で出す
- 問4モル比熱が出ない → $dQ=C_VdT+p\,dV$、$p\,dV=\dfrac R2dT$
- 問5効率が組めない → 吸収と放出を別々に出して $e=1-\dfrac{Q_{\text{放}}}{Q_{\text{吸}}}$
- 問6近似が分からない → $a\cdot a^{\gamma}=b^{\gamma}$ から $b=a^{(\gamma+1)/\gamma}$、$(1+x)^n\approx1+nx$
記述 動く台車につるした振り子 ── 運動量保存と、台車から見た力
結果だけでなく考え方や途中の式を書く形式です。問1・問2(運動方程式と運動量保存)だけでも書き残すと部分点になります。
問1小球と台車の水平方向の運動方程式
質量 $M$ の台車(なめらかな水平面上、水平に自由に動ける)の点Qから、長さ $L$ の軽い糸で質量 $m$ の小球をつるす。糸が鉛直線と角 $\theta$(右に傾く向きを正)をなすように小球を持ち上げ、静かに放す。空気抵抗・摩擦は無視。
- 記述:糸が鉛直線と角 $\theta$ をなすとき、糸の張力を $T$ として、地面から見た小球の加速度 $a$ と台車の加速度 $A$ の水平成分の運動方程式を書く(右向きを正)
小球が糸から受ける力の水平成分は、右向きを正として $-T\sin\theta$(糸は小球を点Qの向きに引く)。台車が受ける力は反作用で $+T\sin\theta$。
小球:$ma=-T\sin\theta$。台車:$MA=T\sin\theta$。
問2運動量保存
外力のうち水平成分はない。放した瞬間は両方とも静止。
- 記述:糸が鉛直になる瞬間($\theta=0$)の小球の速度を $v$、台車の速度を $V$ として、$V$ を $m,M,v$ で表す
水平方向の外力がないので運動量が保存。最初は $0$ なので $mv+MV=0$。
よって $V=-\dfrac{m}{M}\,v$(小球と台車は逆向きに動く)。
問3最下点での小球の速さ
力学的エネルギーは保存。台車も動くので、台車の運動エネルギーも考える。
- 記述:$\theta=0$ のときの小球の速さ $|v|$ を $M,m,g,L,\theta_0$ で表す。また、そのときの小球と台車の動く向きを答える
エネルギー保存:$mgL(1-\cos\theta_0)=\dfrac12mv^2+\dfrac12MV^2$。
$V=-\dfrac mMv$ を代入して $\dfrac12mv^2\left(1+\dfrac mM\right)=mgL(1-\cos\theta_0)$。
$|v|=\sqrt{\dfrac{2MgL(1-\cos\theta_0)}{M+m}}$。右へ傾けて放したので、小球は左向き、台車は右向きに動く。
問4台車の上から見た小球にはたらく力
台車は加速度 $A$ で動くので、台車の上の観測者の座標系は慣性系ではない。
- 記述:台車の上の観測者から見ると、小球には糸の張力・重力のほかに何がはたらくか。小球にはたらく力の合力 $\vec F=(F_x,F_y)$ の各成分を $T,\theta,m,g,A$ で表す(水平右向きを $x$ 軸、鉛直上向きを $y$ 軸)
台車と一緒に動く観測者には、実際の力(糸の張力 $T$、重力 $mg$)に加えて、慣性力 $-mA$(台車の加速度と逆向き)がはたらく。
$F_x=-T\sin\theta-mA$、$F_y=T\cos\theta-mg$。
($F_x,F_y$ は、台車から見た小球の加速度に $m$ をかけたものに等しい。)
問5微小振動のとき($\theta_0\ll1$)
$\sin\theta\fallingdotseq\theta$、$\cos\theta\fallingdotseq1$ と近似できる微小な振れ。$x=L\sin\theta\fallingdotseq L\theta$(台車から見た水平位置)。
- (a) 台車の上の観測者から見て、小球が「最下点O」から水平右向きに $x$ だけ離れているとき、$F_x=-kx$ と書ける。係数 $k$ を $m,M,g,L$ で表す
- (b) $M=m$ のとき、時刻 $t=0$ に放した小球の位置 $x(t)$ と台車の速度 $V(t)$ を、$L,g,\theta_0,t$ で表す
(a) 張力 $T\fallingdotseq mg$($\theta$ が小さいので鉛直のつり合い $T\cos\theta\fallingdotseq mg$ に近い)。台車の加速度は $A=\dfrac{T\sin\theta}{M}\fallingdotseq\dfrac{mg\theta}{M}$。
$F_x=-T\sin\theta-mA\fallingdotseq-mg\theta-\dfrac{m^2g\theta}{M}=-\dfrac{m(M+m)g}{M}\,\theta$。
$x=L\theta$ より $F_x=-\dfrac{m(M+m)g}{ML}\,x$、すなわち $k=\dfrac{m(M+m)g}{ML}$。
(b) 台車から見た小球は、復元力 $-kx$ の単振動(質量 $m$)。角振動数 $\omega=\sqrt{\dfrac km}=\sqrt{\dfrac{(M+m)g}{ML}}$。$M=m$ なら $\omega=\sqrt{\dfrac{2g}{L}}$。
$t=0$ で $x=L\theta_0$、台車から見て静止なので $x(t)=L\theta_0\cos\sqrt{\dfrac{2g}{L}}\,t$。
運動量保存 $MV+m(V+\dot x)=0$ より $V=-\dfrac{m}{M+m}\dot x=-\dfrac12\dot x$($M=m$)。$\dot x=-L\theta_0\sqrt{\dfrac{2g}{L}}\sin\omega t$ なので

記述:台車と小球の型
| 問 | 型 | 着眼点 |
|---|---|---|
| 問1 | 運動方程式 | 糸の力の水平成分は、小球と台車で作用・反作用 |
| 問2 | 運動量保存 | 水平方向に外力なし → $mv+MV=0$ |
| 問3 | エネルギー保存 | 台車の運動エネルギーも入れる |
| 問4 | 慣性力 | 台車の上では $-mA$ を加える |
| 問5 | 微小振動 | 台車から見た単振動、$k=\dfrac{m(M+m)g}{ML}$、$V=-\dfrac{m}{M+m}\dot x$ |
🩺【自己診断】記述で手が止まった人への処方箋
- 問1式が立たない → 小球と台車を別々に図に描き、糸の力の水平成分だけを矢印で描く
- 問2運動量が使えない → 水平方向の外力が $0$ と一行書き、「最初が $0$ だから合計も $0$」
- 問3台車を忘れる → 力学的エネルギーは「小球 + 台車」の和で保存、と書いてから代入
- 問4慣性力の向きで迷う → 台車の加速度と逆向き。$A>0$ なら左向き
- 問5$k$ が出ない → $F_x$ に $T\approx mg$、$A\approx mg\theta/M$ を入れて $x=L\theta$ に直す
順天堂大2024型 そっくり類題セット
(全4大問・解答解説つき)
2024年度の本番と同じ構成(第1問の5問、第2問、第3問、記述)で、設定と数値を変えたTMPSオリジナル問題です。分野をまたぐ小問と、誘導に乗って式を立てる力の練習に使ってください。
印刷して本番と同じように60分で解けます。解答・解説はこのページの下に掲載しています。
※ 順天堂大学の入試問題ではありません。本文・設問・人物・団体(架空)はすべてTMPS医学館が作成したオリジナルで、出典のある引用ではありません。
次の問い(問1〜問5)に答えよ。〔解答番号 1 〜 7〕 選択肢から正しいものを一つ選ぶ。
① $\frac14\rho_0Sga^2$ ② $\frac{\sqrt3}{2}\rho_0Sga^2$ ③ $\frac{\sqrt3}{4}\rho_0Sga^2$ ④ $\frac12\rho_0Sga^2$
⑤ $\frac{\sqrt3}{8}\rho_0Sga^2$ ⑥ $\frac{\sqrt3}{4}\rho_0SgaL$ ⑦ $\frac18\rho_0Sga^2$ ⑧ $\frac{\sqrt3}{2}\rho_0SgaL$
① $\frac{\sqrt3}{2}SLg\left(\rho-\frac aL\rho_0\right)$ ② $\frac{\sqrt3}{2}SLg\left(\rho-\frac{a^2}{L^2}\rho_0\right)$ ③ $\frac{\sqrt3}{6}SLg\left(\rho-\frac{a^2}{L^2}\rho_0\right)$ ④ $\frac{\sqrt3}{2}SLg\left(\rho-\frac{a^2}{2L^2}\rho_0\right)$
⑤ $\frac{\sqrt3}{4}SLg\left(\rho-\frac{a^2}{L^2}\rho_0\right)$ ⑥ $\frac12SLg\left(\rho-\frac{a^2}{L^2}\rho_0\right)$ ⑦ $\frac{\sqrt3}{2}SLg\left(\rho-\frac{a}{2L}\rho_0\right)$ ⑧ $\sqrt3SLg\left(\rho-\frac{a^2}{L^2}\rho_0\right)$
① $1$ ② $\sqrt2$ ③ $\sqrt3$ ④ $2$
⑤ $\sqrt5$ ⑥ $\sqrt6$ ⑦ $\sqrt7$ ⑧ $3$
① $\frac{kq}{\sqrt{a^2+y^2}}+\frac{2kq}{\sqrt{\frac14a^2+\left(\frac{\sqrt3}{2}a-y\right)^2}}$ ② $\frac{2kq}{\sqrt{\frac34a^2+\left(\frac12a-y\right)^2}}$ ③ $\frac{2kq}{\frac14a^2+\left(\frac{\sqrt3}{2}a-y\right)^2}$ ④ $\frac{kq}{\sqrt{\frac14a^2+\left(\frac{\sqrt3}{2}a-y\right)^2}}$
⑤ $\frac{4kq}{\sqrt{\frac14a^2+\left(\frac{\sqrt3}{2}a-y\right)^2}}$ ⑥ $\frac{2kq}{\sqrt{\frac14a^2+\left(\frac{\sqrt3}{2}a-y\right)^2}}$ ⑦ $\frac{2kq}{\sqrt{a^2+y^2}}$ ⑧ $\frac{3kq}{\sqrt{a^2+y^2}}+\frac{2kq}{\sqrt{\frac14a^2+\left(\frac{\sqrt3}{2}a-y\right)^2}}$
① $\frac{\sqrt{f_1}-\sqrt{f_2}}{\sqrt{f_1}}$ ② $\frac{\sqrt{f_1}-\sqrt{f_2}}{\sqrt{f_2}}$ ③ $\frac{\sqrt{f_1}-\sqrt{f_2}}{\sqrt{f_1}+\sqrt{f_2}}$
④ $\sqrt{\frac{f_1-f_2}{f_1}}$ ⑤ $\sqrt{\frac{f_1-f_2}{f_2}}$ ⑥ $\sqrt{\frac{f_1-f_2}{f_1+f_2}}$
⑦ $\frac{f_1-f_2}{f_1}$ ⑧ $\frac{f_1-f_2}{f_2}$ ⑨ $\frac{f_1-f_2}{f_1+f_2}$
① $\cos\theta+\cos\phi=\frac{md}{\lambda}$ ② $\cos\theta-\cos\phi=\frac{md}{\lambda}$ ③ $\sin\theta+\sin\phi=\frac{md}{\lambda}$ ④ $\sin\theta-\sin\phi=\frac{md}{\lambda}$
⑤ $\cos\theta+\cos\phi=\frac{m\lambda}{d}$ ⑥ $\cos\theta-\cos\phi=\frac{m\lambda}{d}$ ⑦ $\sin\theta+\sin\phi=\frac{m\lambda}{d}$ ⑧ $\sin\theta-\sin\phi=\frac{m\lambda}{d}$
① $1.8$ ② $3.5$ ③ $8.8$ ④ $18$
⑤ $35$ ⑥ $88$ ⑦ $1.8\times10^2$ ⑧ $3.5\times10^2$
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大問Ⅰ 第1問(小問5問) の答えと解説
- 浮力の大きさは $\rho_0Sag$、向きは鉛直上向き、作用点はPBの中点(Bから棒に沿って $\dfrac a2$)。
- Bから作用点までの水平距離は $\dfrac a2\cos30^\circ=\dfrac{\sqrt3}4a$。モーメントは $\rho_0Sag\cdot\dfrac{\sqrt3}4a=\dfrac{\sqrt3}4\rho_0Sga^2$。
- Bのまわりのモーメントのつり合い。重力 $\rho SLg$ の重心はBから $\dfrac L2$ で、水平距離は $\dfrac{\sqrt3}4L$。
- 壁から受ける水平な垂直抗力 $N$ の腕は、Aの高さ $L\sin30^\circ=\dfrac L2$。$N\cdot\dfrac L2=\rho SLg\cdot\dfrac{\sqrt3}4L-\dfrac{\sqrt3}4\rho_0Sga^2$。
- $N=\dfrac{\sqrt3}2SLg\left(\rho-\dfrac{a^2}{L^2}\rho_0\right)$。水平方向のつり合いから、摩擦力は $N$ に等しい。
- $\dfrac{kq}{a^2}$ を単位にして、各電荷がOにつくる電場を成分で書く。$q$ は $(-1,0)$、$-q$ はOから $-q$ に向かう向きで $(-1,0)$、$2q$ はOから遠ざかる向きで $2\left(\dfrac12,-\dfrac{\sqrt3}2\right)=(1,-\sqrt3)$。
- 合成すると $(-1,-\sqrt3)$、大きさ $\sqrt{1+3}=2$。
- $q$ と $-q$ は点 $(0,y)$ から等しい距離 $\sqrt{a^2+y^2}$ にあるので、電位は打ち消し合う。
- $2q$ は点 $\left(-\dfrac a2,\dfrac{\sqrt3}2a\right)$ にあり、距離は $\sqrt{\dfrac14a^2+\left(\dfrac{\sqrt3}2a-y\right)^2}$。よって $V(y)=\dfrac{2kq}{\sqrt{\frac14a^2+\left(\frac{\sqrt3}2a-y\right)^2}}$。
- 音源の振動数を $f_0$ とする。観測者が近づくとき $f_1=\dfrac{V+u}Vf_0$、音源が遠ざかるとき $f_2=\dfrac V{V+u}f_0$。
- 比をとると $\dfrac{f_1}{f_2}=\left(\dfrac{V+u}V\right)^2$。よって $\dfrac uV=\sqrt{\dfrac{f_1}{f_2}}-1=\dfrac{\sqrt{f_1}-\sqrt{f_2}}{\sqrt{f_2}}$。
- 隣り合う溝で反射する2つの光の経路差は、入射側の $d\cos\phi$ と回折側の $d\cos\theta$ の和(角度を格子面から測っているので、格子面に沿った成分は $\cos$)。
- 強め合う条件は $d(\cos\theta+\cos\phi)=m\lambda$、すなわち $\cos\theta+\cos\phi=\dfrac{m\lambda}d$。
- 反応前の質量は $2.0136+3.0160=5.0296$ u、反応後は $4.0026+1.0087=5.0113$ u。質量欠損は $0.0183$ u。
- $E=0.0183\times1.7\times10^{-27}\times(3.0\times10^8)^2\fallingdotseq2.8\times10^{-12}$ J。$1\ \mathrm{MeV}=1.6\times10^{-13}$ J なので $E\fallingdotseq17.5$ MeV。最も近いのは 18。
真空中で、鉛直上向きで磁束密度 $B_0$ の一様な磁場がある。この磁場の中で、質量 $m$、電気量 $q\ (>0)$ の荷電粒子が、磁場に垂直な水平面内の半径 $R$ の円軌道上を、等速円運動している。次の問い(問1〜問3)に答えよ。〔解答番号 1 〜 5〕
① $\frac{q^2B_0^2R^2}{m}$ ② $\frac{q^2B_0^2R^2}{4m}$ ③ $\frac{q^2B_0^2R^2}{2m}$ ④ $\frac{q^2B_0R^2}{2m}$
⑤ $\frac{q^2B_0^2R}{2m}$ ⑥ $\frac{q^2B_0^2R^2}{2\pi m}$ ⑦ $\frac{2q^2B_0^2R^2}{m}$ ⑧ $\frac{q^2B_0^2R^2}{2m^2}$
① $\frac{r^2b_1+(R^2-r^2)b_2}{R}$ ② $\frac{r^2b_1+R^2b_2}{2R}$ ③ $\frac{r^2b_1+(R-r)^2b_2}{2R}$ ④ $\frac{\pi\{r^2b_1+(R^2-r^2)b_2\}}{2R}$
⑤ $\frac{r^2b_1+(R^2-r^2)b_2}{2R}$ ⑥ $\frac{r^2b_1+(R^2-r^2)b_2}{2R^2}$ ⑦ $\frac{r^2b_1+(R^2-r^2)b_2}{2\pi R}$ ⑧ $\frac{r^2b_1+(R^2-r^2)b_2}{4R}$
① $\frac{qET}{2m}$ ② $\frac{qET}{m}$ ③ $\frac{qET^2}{2m}$ ④ $\frac{qET^2}{m}$
⑤ $\frac{q^2ET}{m}$ ⑥ $\frac{qET}{2\pi m}$ ⑦ $\frac{2qET}{m}$ ⑧ $\frac{qE^2T}{m}$
① $\frac{qRb_2T}{2m}$ ② $\frac{qRb_2T}{m}$ ③ $\frac{2qRb_2T}{m}$ ④ $\frac{qR^2b_2T}{m}$
⑤ $\frac{qb_2T}{m}$ ⑥ $\frac{qRb_2T}{2\pi m}$ ⑦ $\frac{qRb_2T^2}{m}$ ⑧ $\frac{qRb_2T}{\pi m}$
① $2$ ② $3$ ③ $4$ ④ $5$
⑤ $6$ ⑥ $8$ ⑦ $9$ ⑧ $10$
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大問Ⅰ 第2問(磁場中の荷電粒子) の答えと解説
- 円運動の運動方程式 $\dfrac{mv^2}R=qvB_0$ から $v=\dfrac{qB_0R}m$。
- $K=\dfrac12mv^2=\dfrac{q^2B_0^2R^2}{2m}$。
- 軌道の内側を貫く磁束は $\Phi=\pi r^2B_1+\pi(R^2-r^2)B_2$。誘導起電力の大きさは $\dfrac{\Delta\Phi}{\Delta t}=\pi r^2b_1+\pi(R^2-r^2)b_2$。
- 円周の長さ $2\pi R$ で割って $E=\dfrac{r^2b_1+(R^2-r^2)b_2}{2R}$。
- 接線方向の運動方程式 $m\dfrac{\Delta v}{\Delta t}=qE$ より、$\Delta v=\dfrac{qE}mT$。
- 半径が一定なので、向心方向の運動方程式から $mv=qBR$($B$ は軌道上の磁束密度)。
- $B$ が $b_2T$ 増えると $mv$ が $qRb_2T$ 増えるので、$\Delta v=\dfrac{qRb_2T}m$。
- 問2(b)の $\dfrac{qET}m$ と(a)の $\dfrac{qRb_2T}m$ が等しいので $E=Rb_2$。
- 問2(a)から $\dfrac{r^2b_1+(R^2-r^2)b_2}{2R}=Rb_2$。$r^2b_1=(R^2+r^2)b_2$ より $\dfrac{b_1}{b_2}=\dfrac{R^2}{r^2}+1$。
- $r=\dfrac R2$ を入れると $\dfrac{b_1}{b_2}=5$。
なめらかに動くピストンを備えた容器に1 molの理想気体を入れ、状態Aから出発して A→B→C→A と1サイクル変化させる。状態Aは体積 $aV_0$、圧力 $ap_0$($a>1$)である。A→Bは温度を一定に保ちながら膨張させて、体積 $a^2V_0$、圧力 $p_0$ の状態Bにする。B→Cは圧力 $p_0$ 一定で圧縮して、体積 $V_0$ の状態Cにする。C→Aは、圧力と体積の関係を表すグラフ上の直線(その延長が原点を通る)にそって変化させ、はじめの状態Aにもどす。この理想気体の定積モル比熱を $C_V$、気体定数を $R$ とする。次の問い(問1〜問6)に答えよ。〔解答番号 1 〜 6〕
① $a\ln a$ ② $a^2\ln a$ ③ $(a^2-1)\ln a$ ④ $\frac{a^2\ln a}{2}$
⑤ $2a^2\ln a$ ⑥ $2a\ln a$ ⑦ $(a^2-a)\ln a$ ⑧ $\ln a$
① $1-a^2$ ② $(1-a^2)\frac{C_V}{R}$ ③ $(1-a^2)\left(1+\frac{C_V}{R}\right)$ ④ $(a^2-1)\left(1+\frac{C_V}{R}\right)$
⑤ $\frac{1-a^2}{2}\left(1+\frac{C_V}{R}\right)$ ⑥ $(1-a)\left(1+\frac{C_V}{R}\right)$ ⑦ $(a^2-1)\frac{C_V}{R}$ ⑧ $(1-a^2)\left(\frac{C_V}{R}-1\right)$
① $a^2-1$ ② $\frac{a^2-1}{2}$ ③ $\frac{a-1}{2}$ ④ $\frac{a^2-1}{4}$
⑤ $\frac{a(a-1)}{2}$ ⑥ $(a-1)^2$ ⑦ $\frac{a^2-1}{2a}$ ⑧ $\frac{a^3-1}{3}$
① $(a^2-1)\frac{C_V}{R}$ ② $(a^2-1)\left(\frac{C_V}{R}+\frac12\right)$ ③ $(a^2-1)\left(\frac{C_V}{R}+1\right)$ ④ $(a^2-1)\left(\frac{C_V}{R}+\frac32\right)$
⑤ $(a-1)\left(\frac{C_V}{R}+\frac12\right)$ ⑥ $(a^2-1)\left(\frac{2C_V}{R}+\frac12\right)$ ⑦ $\frac{a^2-1}{2}\left(\frac{C_V}{R}+\frac12\right)$ ⑧ $(a^2-a)\left(\frac{C_V}{R}+\frac12\right)$
① $0.07$ ② $0.10$ ③ $0.14$ ④ $0.19$
⑤ $0.25$ ⑥ $0.33$ ⑦ $0.50$ ⑧ $0.75$
① $\frac14$ ② $\frac12$ ③ $\frac34$ ④ $1$
⑤ $\frac32$ ⑥ $2$ ⑦ $3$ ⑧ $4$
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大問Ⅰ 第3問(熱サイクル) の答えと解説
- 等温変化なので内部エネルギーは変わらず、吸収した熱量は気体がした仕事に等しい。
- $Q_{AB}=RT_A\ln\dfrac{V_B}{V_A}=ap_0\cdot aV_0\cdot\ln a=a^2p_0V_0\ln a$。
- 定圧変化なので $Q_{BC}=C_p(T_C-T_B)$、$C_p=C_V+R$。
- $RT_C=p_0V_0$、$RT_B=p_0\cdot a^2V_0$ なので $Q_{BC}=(C_V+R)\cdot\dfrac{p_0V_0(1-a^2)}R=(1-a^2)\left(1+\dfrac{C_V}R\right)p_0V_0$。
- C→Aは直線なので、仕事はグラフの台形の面積 $\dfrac12(p_0+ap_0)(a-1)V_0=\dfrac{(a+1)(a-1)}2p_0V_0$。
- よって $\dfrac{a^2-1}2$ 倍。
- 内部エネルギーの増加は $C_V(T_A-T_C)=C_V\cdot\dfrac{(a^2-1)p_0V_0}R$。
- 問3の仕事 $\dfrac{a^2-1}2p_0V_0$ との和が吸収した熱量で、$(a^2-1)\left(\dfrac{C_V}R+\dfrac12\right)p_0V_0$。
- 熱を吸収するのは A→B と C→A、放出するのは B→C。
- $Q_{AB}=4\ln2\,p_0V_0\fallingdotseq2.76p_0V_0$、$Q_{CA}=3\times2\,p_0V_0=6p_0V_0$、$Q_{BC}=(1-4)\times\dfrac52\,p_0V_0=-7.5p_0V_0$。
- $e=1-\dfrac{7.5}{2.76+6}\fallingdotseq0.144$。最も近い値は 0.14。
- 1サイクルの正味の仕事は各過程の仕事の和。$W=a^2p_0V_0\ln a-(a^2-1)p_0V_0+\dfrac{a^2-1}2p_0V_0=\left\{a^2\ln a-\dfrac{a^2-1}2\right\}p_0V_0$。
- $a^2\ln a=(1+2\Delta a+\Delta a^2)\left(\Delta a-\dfrac{\Delta a^2}2+\dfrac{\Delta a^3}3\right)\fallingdotseq\Delta a+\dfrac32\Delta a^2$、$\dfrac{a^2-1}2=\Delta a+\dfrac{\Delta a^2}2$。
- 差は $(\Delta a)^2$。係数は 1。
質量 $M$ の台車の上面に、半径 $R$ のなめらかな円弧状の溝がある。溝の断面は円の下半分で、この円の中心Cは溝の最下点Oの真上 $R$ の位置にある。台車は水平でなめらかな床の上を動くことができる。質量 $m$ の小球Pを溝に入れ、CP が鉛直線となす角が $\theta_0\ (>0)$ となる最下点Oの右側の位置で手で支えて静止させる。この状態から小球を静かに放すと、小球と台車は同時に動き出す。小球の位置は、CP が鉛直下向きとなす角 $\theta$ で表す(Pが右側にあるとき $\theta>0$、左側にあるとき $\theta<0$)。小球が溝から受ける垂直抗力の大きさを $N$、重力加速度の大きさを $g$、小球と台車の加速度の水平成分(地面に対する値、右向きを正)をそれぞれ $a,\ A$ とする。空気抵抗や摩擦は考えない。次の問い(問1〜問5)に答えよ。解答では、結果だけでなく考え方や途中の式も記すこと。
(a) 台車に対する小球の水平位置(最下点Oを原点、右向きを正)を $x\ (|x|\ll R)$ とするとき、$F_x\fallingdotseq-kx$ と表せる。係数 $k$ を $m,\ M,\ g,\ R$ で表せ。
(b) $M=3m$ とする。小球を放した時刻を $t=0$ として、時刻 $t$ における台車の地面に対する速度(右向きを正)を $R,\ g,\ t,\ \theta_0$ で表せ。
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大問Ⅱ 記述(台車の上の小球) の答えと解説
- 垂直抗力は溝の面に垂直で、Pから中心Cに向かう向き。水平成分は、右側($\theta>0$)では左向きで $N\sin\theta$。小球はこれを受けて $ma=-N\sin\theta$。
- 台車は反作用 $N\sin\theta$ を右向きに受けるので $MA=N\sin\theta$。$\theta<0$ のときも $\sin\theta$ の符号により成り立つ。
- 水平方向には外力がはたらかず、はじめは静止しているので運動量の和は0。$mv+MV=0$ より $V=-\dfrac mMv$。
- エネルギー保存:$mgR(1-\cos\theta_0)=\dfrac12mv^2+\dfrac12MV^2$。$V=-\dfrac mMv$ を入れると $mgR(1-\cos\theta_0)=\dfrac12mv^2\left(1+\dfrac mM\right)$。
- $v^2=\dfrac{2MgR(1-\cos\theta_0)}{M+m}$。台車の速さは $|V|=\dfrac mM|v|=m\sqrt{\dfrac{2gR(1-\cos\theta_0)}{M(M+m)}}$。
- 小球にはたらく力は、重力 $mg$(下向き)、垂直抗力 $N$(Cに向かう向き)、慣性力 $-mA$(台車の加速度と逆向き、水平)。
- 水平成分 $F_x=-N\sin\theta-mA$、鉛直成分 $F_y=N\cos\theta-mg$。
- (a) $F_y\fallingdotseq0$ より $N\fallingdotseq mg$。問1から $A=\dfrac{N\sin\theta}M\fallingdotseq\dfrac{mg\theta}M$。$F_x=-N\sin\theta-mA\fallingdotseq-mg\theta\left(1+\dfrac mM\right)$。
- $x=R\theta$ を使って $F_x\fallingdotseq-\dfrac{m(M+m)g}{MR}x$。$k=\dfrac{m(M+m)g}{MR}$。
- (b) $M=3m$ では $k=\dfrac{4mg}{3R}$。台車から見た小球の運動方程式 $m\ddot x=-kx$ は角振動数 $\omega=\sqrt{\dfrac km}=2\sqrt{\dfrac g{3R}}$ の単振動で、$x=R\theta_0\cos\omega t$($t=0$ で $x=R\theta_0$、静止)。
- 台車の加速度は $A\fallingdotseq\dfrac{mg\theta}M=\dfrac g3\cdot\dfrac xR=\dfrac{g\theta_0}3\cos\omega t$。$t=0$ で台車は静止しているので積分して $V=\dfrac{g\theta_0}{3\omega}\sin\omega t$。
- $\dfrac{g}{3\omega}=\dfrac g3\cdot\dfrac12\sqrt{\dfrac{3R}g}=\dfrac{\sqrt{3gR}}6$。よって $V=\dfrac{\sqrt{3gR}}6\theta_0\sin\!\left(2\sqrt{\dfrac g{3R}}\,t\right)$。
※ 類題は、本番の解き方の骨格は残しつつ、設定・数値・問われ方を変えて作っています(棒の角度、電荷の配置、角度の基準、核反応、等温変化、円弧状の溝のある台車など)。図は載せていないので、文章から自分で図を描いて解いてください。選択肢はすべて、数値計算で確かめてあります。
30秒 得点診断
本番の過去問、またはそっくり類題セットを60分で解いた結果を選んでください。次にやるべきことを表示します。
保護者の方へ:順天堂大の物理で知っておきたい3つのこと
よくある質問
Q. 順天堂大学 医学部の物理2024年度は、どの順番で解くのがよいですか?
TMPSのおすすめは、第1問(小問5問)を13分、第2問(荷電粒子の加速)を11分、第3問(気体の熱サイクル)を10分、記述(台車と小球)を20分、見直し6分です(物理だけで60分の計算。2科目120分の配分は科目ごとに調整してください)。第1問は式の短い小問から取り、第2問・第3問は誘導の順に進めます。記述は問1〜問3までで半分は取れる構成です。
Q. 問題文が載っていなくても、どんな問題か分かりますか?
分かります。著作権に配慮して問題本文・図は掲載していませんが、各小問の最初に「どういう問題か」として、設定・何を求めるか・選択肢の形をTMPSの言葉で説明しています。
Q. 記述の大問(台車と小球)は、どこまで書けば点になりますか?
「結果だけでなく考え方や途中の式も書く」形式なので、使う法則(運動方程式、運動量保存、エネルギー保存、単振動)と立てた式を順に書くことが大切です。ページには答案の一例を載せています。
Q. そっくり類題セットとは何ですか?
2024年度と同じ構成(第1問の5問、第2問、第3問、記述)で、設定・数値を変えたTMPSオリジナル問題です。本文・選択肢はすべて新しく作り、全問の答えと解説をこのページに載せ、本番形式のPDFも無料で配布しています。
Q. 解説に誤りを見つけたらどうすればいいですか?
公式LINEからお知らせください。確認のうえ修正し、更新日を記載します。
問題等で誤りを発見された場合、修正しますので、TMPS医学館までLINEを下さい。
受験生・指導者の皆様からのご指摘を真摯に受け止め、最も信頼できる過去問解説・類題ライブラリーとして随時アップデートいたします。
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