毎秒 $70\,\mathrm{m^3}$ の水が落差 $540\,\mathrm{m}$ を落下する水力発電所の理論電力 $P\,[\mathrm{kW}]$ と、実際の発電電力が $3.0\times10^5\,\mathrm{kW}$ であるときの変換効率 $e$(有効数字2桁)。
現場戦略
試験会場でのリアルな立ち回り(大問3)
⏱ 目標時間 & 死守ライン目標5分。使う公式は $P=\rho Vgh$ と $e=\dfrac{P_{\text{実}}}{P}$ の2本だけ。桁数のミスさえ防げば確実に満点が取れる。
⚠️ 最大の罠・警戒ライン$\mathrm{W}$(ワット)と $\mathrm{kW}$(キロワット)の取り違え!水の密度 $\rho=1.0\times10^3\,\mathrm{kg/m^3}$ の $10^3$ と、$\mathrm{kW}$ 換算の $10^{-3}$ がちょうど相殺することを知っておくと暗算レベルになる。
💡 初手の思考トリガー変換効率 $e$ を出すときは、丸めた $3.7\times10^5$ ではなく途中計算の $3.7044\times10^5$(または $3.0\div3.704\fallingdotseq0.81$)で割って丸め誤差を防ぐ!
STEP 1 1秒間に落下する水の質量 $m$ と位置エネルギー
1秒あたりに落下する水の体積は $V=70\,\mathrm{m^3}$、水の密度は $\rho=1.0\times10^3\,\mathrm{kg/m^3}$ なので、1秒間に落下する水の質量 $m$ は
$$m=\rho V=1.0\times10^3\times70=7.0\times10^4\ \mathrm{kg}$$
この水が落差 $h=540\,\mathrm{m}$ を落下するときに失う重力による位置エネルギー(=1秒あたりに得られる理論上の電気エネルギー)は
$$P=mgh=7.0\times10^4\times9.8\times540=3.7044\times10^8\ \mathrm{J/s}\ (\mathrm{W})$$
STEP 2 $\mathrm{kW}$ への単位換算と有効数字2桁への丸め
$1\,\mathrm{kW}=10^3\,\mathrm{W}$ なので、$10^3$ で割って単位を $\mathrm{kW}$ に直すと
$$P=3.7044\times10^5\ \mathrm{kW}\ \fallingdotseq\ 3.7\times10^5\ \mathrm{kW}$$
STEP 3 変換効率 $e$ の計算
実際に発電される電力が $P_{\text{実}}=3.0\times10^5\,\mathrm{kW}$ なので、変換効率 $e$ は
$$e=\frac{P_{\text{実}}}{P}=\frac{3.0\times10^5}{3.7044\times10^5}=\frac{3.0}{3.7044}\fallingdotseq0.8098\ \fallingdotseq\ 0.81\ (81\%)$$
※ 丸めた後の $3.7\times10^5$ で計算しても $\dfrac{3.0}{3.7}=0.8108\dots\fallingdotseq0.81$ となり、有効数字2桁では同じ $0.81$($81\%$)になります。大学公表の解答用紙では「$0.81\ (81\%)$」と併記されているため、割合($0.81$)または百分率($81\%$)で答えればOKです。
TMPSコーチング診断
🩺【自己診断】大問2・大問3で手が止まった人への処方箋
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大問2で迷った
物理基礎の巻末テーマ「エネルギーとその利用」の盲点。様々な発電方式(火力・原子力・水力・太陽光・風力・地熱・バイオマス)のエネルギー変換の仕組みと長所・短所は、物理基礎の教科書終盤で10分で総復習できます。
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大問3で桁数ミス
単位換算と問題文からのオーダー検算の習慣化。後半の文に「実際は $3.0\times10^5\,\mathrm{kW}$」とある時点で、100%変換時の電力 $P$ は必ず $3.0\times10^5\,\mathrm{kW}$ より少し大きい値になります。