角速度:周期から $\omega=\dfrac{2\pi}{T}$。
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- 過去問集をお持ちの方:本番と同じ時間(理科2科目で90分、物理は約45分)で解き、答え一覧で採点してから解説へ
- お持ちでない方:各小問の「どういう問題か」を読めば、問題の中身がそのまま分かります
- 最後にそっくり類題セット(PDF版あり)を45分で解き、初見でも同じ解き方ができるか確かめる
※ 著作権に配慮し、入試問題の本文・図は掲載していません。解答番号(1〜49)は、本番のマークシートとの対応を示すためのものです。※ 答えはTMPSが独立に導き、スクリプトで検算したものです(公式の解答は参照していません)。図の読み取りに関わる箇所には「要確認」を付けています。
⚠️ 問題等で誤りを発見された場合、修正しますので、TMPS医学館までLINEを下さい。(迅速に確認・更新いたします)
LINEで誤りを連絡3分で分かる 2025年度の金沢医科大の物理
- ✅ 全2大問・解答番号は1〜49。ほとんどが「数字を1桁ずつマークする」形式で、第1問の一部だけ解答群から選び、第2問は符号(+か-)も選びます。理科は2科目で90分なので、物理には約45分(TMPSの目安)です。
- ✅ 第1問は、光のドップラー効果から天体の質量を逆算する問題。遠方の観測者が測る光の振動数の「周期」と「変動幅」から、軌道の角速度・速さ・半径、中心の天体の質量を順に求めます。最後は連星で、2つの変動幅から2つの質量を決めます。
- ✅ 第2問は、動く台の上をすべる小球。水平方向の運動量保存とエネルギー保存の2本だけで、速度・変位・飛び出す速度まで一続きに解けます。符号(台は左へ動く)が最大の注意点です。
- ✅ 差がつくのは「変動幅は2V/c」の読み取りと「符号と位取り」。第1問は変動幅を最大値と最小値の差として扱えるか、第2問は台の速度を負の値で答えられるかが分かれ目です。
45分の立ち回りマップ
本番は理科2科目で90分。科目ごとの配分は決まっていないので、物理は約45分をTMPSの目安にします。時間配分はTMPSの目安です。
本番の答え一覧(採点用)
解説を読む前の採点用です。全49個の解答欄を、数式処理と数値計算の両方で独立に確かめています(結果は下の注記)。
第1問(解答番号 1〜27)
第2問(28〜49)
※ 検算:全49個の解答欄について、数式処理(sympy)と数値計算(光の振動数の変動幅の直接測定、連星の運動方程式のDOP853による数値積分、台と小球の運動方程式を曲面の形を3通りに変えて積分)の両方で一致を確認しました。公式の解答は参照していません。
採点したら → 30秒の得点診断へ第1問 光の振動数の変動と天体の質量 ── 「変動幅は 2V/c」と「重心の関係」を順につなぐ
遠方の観測者が、天体の光の振動数の周期的な変動を測り、その周期と変動幅から軌道の速さ・半径・質量を逆算する問題です。最後は2つの天体(連星)で、2つの変動幅から2つの質量を決めます。
(1)Oが静止しているとして:角速度・速さ・半径・質量(解答番号1〜13)
質量の軽い天体Pが、重い天体Qのまわりを等速円運動している。遠方の観測者Oが測った光の振動数は、周期$3.14\times10^{4}$ s、変動幅(最大値と最小値の差)がもとの振動数$f$の$2.4\times10^{-3}$倍で変動した。Oは動いていないとして、$\omega$・$V$・$r$・$M$を順に求める。
- 解答番号1・2・3:角速度 $\omega_1=□.□\times10^{-□}$ rad/s
- 解答番号4・5・6:速さ $V_1=□.□\times10^{□}$ m/s
- 解答番号7・8・9:半径 $r_1=□.□\times10^{□}$ m
- 解答番号10〜13:中心の天体の質量 $M_1=□.□\times10^{□□}$ kg
速さ:Pの速度のうち、Oの方向の成分は $-V\sin\omega t$ のように $-V$ から $+V$ の間を往復します。近似式(A)より、観測される振動数は $f\mp\dfrac{V}{c}f$ の間で変わるので、変動幅は $\dfrac{2V}{c}f$。これが $2.4\times10^{-3}f$ に等しいので、
半径:円運動の速さ $V=r\omega$ より
質量:万有引力が向心力になるので $\dfrac{GMm}{r^2}=mr\omega^2$。
(2)Oが遠ざかる場合:$r_2$と$M_2$の補正(解答番号14〜19)
Qから見てOが一定の速さ$v_0$($c$に比べて十分小さい)で遠ざかっているとき、同じ周期・変動幅から(Oが静止しているとして)求めた半径と質量を、(1)の値を使って補正した式で表す。
- 解答番号14・15:$r_2=\left(1+\dfrac{(14)}{(15)}\right)^{(16)}\times r_1$ の分子と分母(解答群から選択)
- 解答番号16:その指数(解答群から選択)
- 解答番号17・18・19:$M_2=\left(1+\dfrac{(17)}{(18)}\right)^{(19)}\times M_1$ の分子・分母・指数(解答群から選択)
考え方は2段階です。まず、P→Qの系で振動数は $f_Q=f\left(1-\dfrac{v_P}{c}\right)$ になります($v_P$はPの視線速度で、$\pm V$の間を往復)。次に、QからOが遠ざかる速さ$v_0$で、観測される振動数はさらに $\left(1-\dfrac{v_0}{c}\right)$ 倍されます。
観測された変動幅から、Oが静止しているとして求めた速さが$V_1$、本当の速さを$V_2$とすると、$\dfrac{2V_1}{c}f=\dfrac{2V_2}{c}f\left(1-\dfrac{v_0}{c}\right)$。$\dfrac{v_0}{c}$が十分小さいので $\dfrac{1}{1-v_0/c}\approx1+\dfrac{v_0}{c}$ として、
周期は変わらず$\omega$も同じなので $r=\dfrac{V}{\omega}$ から $r_2=\left(1+\dfrac{v_0}{c}\right)^{1}r_1$。質量は $M=\dfrac{r^3\omega^2}{G}\propto r^3$ なので $M_2=\left(1+\dfrac{v_0}{c}\right)^{3}M_1$ です。解答群で、14は③($v_0$)、15は①($c$)、16は②(1)、17は③、18は①、19は④(3)。
(3)連星P′・Q′:2つの質量(解答番号20〜27)
軽いP′と重いQ′が、共通の重心Cのまわりを同じ周期で円運動している。Oが測ると、2つの変動が重なって見え、周期はどちらも$3.14\times10^{4}$ s、変動幅は$f$の$3.6\times10^{-3}$倍と$1.2\times10^{-3}$倍だった。2つの質量を求める。
- 解答番号20〜23:天体P′の質量 $m^{\prime}=□.□\times10^{□□}$ kg
- 解答番号24〜27:天体Q′の質量 $M^{\prime}=□.□\times10^{□□}$ kg
変動幅が大きい方が速い天体、つまり軽いP′です。(1)と同じ関係で速さと半径が出ます。$\omega=2.0\times10^{-4}$ rad/s は共通です。
| 天体 | 変動幅/$f$ | 速さ $\dfrac{c}{2}\times$変動幅 | 重心からの距離 $V/\omega$ |
|---|---|---|---|
| P′ | $3.6\times10^{-3}$ | $5.4\times10^{5}$ m/s | $2.7\times10^{9}$ m |
| Q′ | $1.2\times10^{-3}$ | $1.8\times10^{5}$ m/s | $9.0\times10^{8}$ m |
2天体の間の距離は $a=2.7\times10^{9}+9.0\times10^{8}=3.6\times10^{9}$ m。重心のまわりでは「質量×距離」がつり合うので
P′の運動方程式は、相手から受ける万有引力が向心力:$\dfrac{Gm^{\prime}M^{\prime}}{a^2}=m^{\prime}r_P\omega^2$。
別解:全体の質量は $m^{\prime}+M^{\prime}=\dfrac{a^3\omega^2}{G}=2.8\times10^{31}$ kg で、これを $1:3$ に分けても同じです。
第1問:ドップラー効果と天体の型
| 欄 | 型 | 着眼点 |
|---|---|---|
| 1〜3 | 周期→角速度 | $\omega=2\pi/T$ |
| 4〜6 | 変動幅→速さ | 変動幅(最大−最小)$=2Vf/c$ |
| 7〜13 | 半径・質量 | $r=V/\omega$、$GMm/r^2=mr\omega^2$ より $M=r^3\omega^2/G$ |
| 14〜19 | 観測者が動くとき | 振動数が $(1-v_0/c)$ 倍 ⇒ 見かけの$V$が小さい ⇒ $(1+v_0/c)$倍で補正。$r^1$、$M^3$ |
| 20〜27 | 連星 | 重心 $m^{\prime}r_P=M^{\prime}r_Q$、引力は2天体の間の距離$a$、向心力は$r_P$ |
🩺【自己診断】第1問で手が止まった人への処方箋
- 1〜6$V_1$が2倍になる → 変動幅は最大−最小の「差」なので $2V/c$。1周期でゆれる幅を図に描く
- 7〜13質量の桁が合わない → $r_1^3$と$\omega_1^2$の指数を別々に計算してから割る($G$の$10^{-11}$を忘れない)
- 14〜19式の形が決まらない → 「Oが遠ざかる → 見かけの$V$が小さい → 補正は$(1+v_0/c)$倍」。$r$は1乗、$M$は$r^3$なので3乗
- 20〜27質量が出ない → 先にP′とQ′の$r$を求め、$m^{\prime}r_P=M^{\prime}r_Q$ で比、$a^3\omega^2/G$ で全体、の順
第2問 動く台の上をすべる小球 ── 水平の運動量はずっとゼロ。式は2本だけ
曲面のある台が、なめらかな床の上で自由に動けます。水平方向の運動量は最初から最後までゼロ、そしてエネルギーは保存。この2本だけで、小球の速度・台の速度・それぞれが動いた距離まで出ます。符号(台は左へ動く)が最大の注意点です。
(1)点Bを通るときの小球と台の速度(解答番号28〜34)
質量$1.0$ kgの小球を、質量$9.0$ kgの台の曲面の点Aから静かに放す。点Aは水平面BCより$1.0$ m高い。小球が点Bを通るときの、床に対する小球と台の速度を求める。
- 解答番号28・29・30:小球の速度 $v_B$(符号を選び、□.□ m/s)
- 解答番号31・32・33・34:台の速度 $V_B$(符号を選び、□.□×10⁻□ m/s)
水平方向の運動量保存(はじめは0)と、力学的エネルギー保存の2本です。右向きを正として、小球は右へ、台は左へ動きます。
(2)点Dに達するまでの小球と台の変位(解答番号35〜41)
点Aから点Dまで、小球が曲面に沿って動く間に、小球と台が床に対してそれぞれ水平にどれだけ動いたかを求める。ADの水平距離は$2.0$ m。
- 解答番号35・36・37:床に対する小球の水平変位 $l$(符号を選び、□.□ m)
- 解答番号38・39・40・41:床に対する台の水平変位 $L$(符号を選び、□.□×10⁻□ m)
水平方向の運動量は常に0なので、重心は水平に動きません。AからDまでの変位でも $1.0\,l+9.0\,L=0$ です。また、小球は台に対して右へ$2.0$ m動くので $l-L=2.0$。
(3)点Dを飛び出す瞬間の小球と台の速度(解答番号42〜49)
小球が点Dから飛び出す瞬間の速度を、床に対して求める。点DはCより$0.75$ m高く、曲面の接線は水平から$42^{\circ}$($\tan42^{\circ}=0.90$、$\sqrt{190}=14$を使う)。
- 解答番号42・43:床に対する小球の速度の水平成分の大きさ $v_x$(□.□ m/s)
- 解答番号44・45:垂直成分の大きさ $v_y$(□.□ m/s)
- 解答番号46・47・48・49:台の速度 $V_D$(符号を選び、□.□×10⁻□ m/s)
台に対する小球の速さを $u$ とすると、台に対する速度の向きは接線(水平から$42^{\circ}$)なので、水平成分 $u\cos42^{\circ}$、垂直成分 $u\sin42^{\circ}$。床に対しては台の速度$V_D$を足します。
運動量保存から $V_D=-\dfrac{v_x}{9}$。これを $v_x=V_D+u\cos42^{\circ}$ に入れると $\dfrac{10}{9}v_x=u\cos42^{\circ}$、つまり $v_x=0.9\,u\cos42^{\circ}$。ここで$\tan42^{\circ}=0.90$ なので
小球の高さは$0.75$ m だけ上がっているので、落差は $1.0-0.75=0.25$ m。エネルギー保存は
第2問:動く台と小球の型
| 欄 | 型 | 着眼点 |
|---|---|---|
| (1) | 運動量保存+エネルギー | $mv+MV=0$、$mgh=\tfrac12mv^2+\tfrac12MV^2$。台は負の速度 |
| (2) | 重心は動かない | $ml+ML=0$、$l-L=$(台に対する移動) |
| (3) | 速度の合成 | $v_x=V_D+u\cos\theta$、$v_y=u\sin\theta$。$V_D=-\dfrac{m}{M}v_x$。エネルギー保存で$u$を決める |
🩺【自己診断】第2問で手が止まった人への処方箋
- (1)$v_B$が大きすぎる → 台が動くので、エネルギーは小球と台の両方。$mgh=\tfrac12mv^2+\tfrac12MV^2$
- (2)$l$が$2.0$になる → $2.0$ m は台に対する移動。床に対する$l$は$\dfrac{M}{M+m}\times2.0$
- (3)式が重い → 台に対する速度の向きが接線、床に対しては$V_D$を足す。$V_D=-\dfrac{m}{M}v_x$ を先に代入
- 符号符号の欄で迷う → 右向きが正。小球は右へ、台は左へ動くので、台の量はすべて「-」
金沢医科大2025型 そっくり類題セット
(全2大問・解答解説つき)
2025年度の本番と同じ2大問・同じ解答番号の数(1〜49)で、題材・数値・設定を変えたTMPSオリジナル問題です。式を先に作る力と、45分の立ち回りを確かめられます。入試問題ではありません。
印刷して本番と同じように45分で解けます。解答・解説はこのページの下に掲載しています。
※ 金沢医科大学の入試問題ではありません。本文・設問・人物・団体(架空)はすべてTMPS医学館が作成したオリジナルで、出典のある引用ではありません。
- 解答欄 1〜49 には,問題の指示に従って数字(0〜9)または符号(+,-)をマークする。分数形で答える場合は,それ以上約分できない形(既約分数)で答える。
- 数値を計算した結果は,指示のある問題では有効数字2桁で答える。選択肢を選ぶ解答欄は,解答群の番号から選ぶ。
以下の文章中の解答欄 1〜27 を埋めなさい。解答欄 14〜19 は解答群から選択し,残りの解答欄には当てはまる数字をマークしなさい。数値を計算するときは,円周率を3.14,光の速さを$c=3.00\times10^{8}$ m/s,万有引力定数を$6.67\times10^{-11}$ N·m$^2$/kg$^2$とし,結果は有効数字2桁で解答すること。
光を出す物体(光源)と観測者が同一直線上を相対速度$v$で動いているとする。$v$は両者が遠ざかるとき正,近づくとき負とする。光源が振動数$f$で出した光は,観測者には振動数$f^{\prime}$で測られる。$|v|$が光速$c$に比べて十分小さいとき,$f^{\prime}-f\fallingdotseq-\dfrac{v}{c}f$ …(A) と近似できる。以下,光の振動数の変化はすべて(A)で計算する。
図1のように,質量$m$の天体Pが,質量$M$($m<M$)の天体Sのまわりを,速さ$V$,角速度$\omega$,半径$r$で等速円運動している。Pは振動数$f$の光を全方向へ等しく出している。円運動と同じ平面上の十分遠方にいる観測者Oが光を測ると,振動数が周期的に変動した。変動の周期は$6.28\times10^{4}$ s,変動幅(観測される振動数の最大値と最小値の差)は$f$の$3.0\times10^{-3}$倍であった。ただし,$r$に比べてPとSの大きさは十分小さく,その大きさや形の影響は無視してよい。
(1) Sに対してOが静止しているとして,測られた周期と変動幅から$\omega$,$V$,$r$,$M$の値を求め,それぞれ$\omega_1$,$V_1$,$r_1$,$M_1$とする。$\omega_1=$ 1.2$\times10^{-\boxed{\text{3}}}$ rad/s,$V_1=$ 4.5$\times10^{\boxed{\text{6}}}$ m/s,$r_1=$ 7.8$\times10^{\boxed{\text{9}}}$ m,$M_1=$ 10.11$\times10^{\boxed{\text{12}}\boxed{\text{13}}}$ kg である。
(2) SからみてOが一定の速さ$v_0$($v_0$は$c$に比べて十分小さい)で近づいているとする。この場合も,測られた周期と変動幅から,Sに対してOが静止しているものとして$r$と$M$を求めたものを$r_2$,$M_2$とすると,$c$,$v_0$,および(1)で求めた$V_1$,$r_1$,$M_1$のうち必要なものを用いて,$r_2$,$M_2$は次の式で表される。
次に,図2のように,質量$m^{\prime}$の天体P$^{\prime}$と質量$M^{\prime}$($m^{\prime}<M^{\prime}$)の天体Q$^{\prime}$が,両者の重心Cのまわりを同じ周期で等速円運動している。C,O,P$^{\prime}$,Q$^{\prime}$は常に同一平面上にあり,Cからみて Oは静止している。P$^{\prime}$,Q$^{\prime}$はどちらも振動数$f$の光を全方向へ等しく出している。Oが測ると,異なる変動幅をもつ2つの周期的な変動が見られた。周期はどちらも$6.28\times10^{4}$ s,変動幅は$f$の$4.0\times10^{-3}$倍と$2.0\times10^{-3}$倍であった。P$^{\prime}$とQ$^{\prime}$の間の距離に比べて,各天体の大きさは十分小さいものとする。
(3) このとき,$m^{\prime}=$ 20.21$\times10^{\boxed{\text{22}}\boxed{\text{23}}}$ kg,$M^{\prime}=$ 24.25$\times10^{\boxed{\text{26}}\boxed{\text{27}}}$ kg である。
▶ 第1問 の答えと解説を見る
第1問 光の振動数の変動と天体の質量 の答えと解説
- 周期$T=6.28\times10^{4}$ s より $\omega_1=\dfrac{2\pi}{T}=\dfrac{2\times3.14}{6.28\times10^{4}}=1.0\times10^{-4}$ rad/s。
- Pの速度の視線方向の成分は $-V\sin\omega t$ のように$\pm V$の間を往復する。(A)より観測される振動数は $\mp\dfrac{V}{c}f$ だけずれるので,変動幅は $\dfrac{2V}{c}f$。$\dfrac{2V_1}{c}=3.0\times10^{-3}$ より $V_1=\dfrac{3.0\times10^{-3}\times3.00\times10^{8}}{2}=4.5\times10^{5}$ m/s。
- $r_1=\dfrac{V_1}{\omega_1}=\dfrac{4.5\times10^{5}}{1.0\times10^{-4}}=4.5\times10^{9}$ m。
- 万有引力が向心力:$\dfrac{GMm}{r^2}=mr\omega^2$ より $M_1=\dfrac{r_1^3\omega_1^2}{G}=\dfrac{(4.5\times10^{9})^3\times(1.0\times10^{-4})^2}{6.67\times10^{-11}}=1.4\times10^{31}$ kg。
- Oが近づくと,Sからみた振動数が全体に $\left(1+\dfrac{v_0}{c}\right)$ 倍されるので,観測される変動幅も真の値の $\left(1+\dfrac{v_0}{c}\right)$ 倍になる。
- 真の速さを$V_2$とすると $V_1=\left(1+\dfrac{v_0}{c}\right)V_2$,つまり $V_2=\left(1+\dfrac{v_0}{c}\right)^{-1}V_1$。周期は変わらないので$\omega$は同じで,$r_2=\dfrac{V_2}{\omega}=\left(1+\dfrac{v_0}{c}\right)^{-1}r_1$。
- $M\propto r^3$($\omega$が同じ)なので $M_2=\left(1+\dfrac{v_0}{c}\right)^{-3}M_1$。よって14=$v_0$(③),15=$c$(①),16=$-1$(⑥),17=③,18=①,19=$-3$(⑧)。
- P$^{\prime}$の速さ$V_{\mathrm{P}}=\dfrac{4.0\times10^{-3}c}{2}=6.0\times10^{5}$ m/s,Q$^{\prime}$の速さ$V_{\mathrm{Q}}=\dfrac{2.0\times10^{-3}c}{2}=3.0\times10^{5}$ m/s。角速度は$\omega=1.0\times10^{-4}$ rad/s なので,Cからの距離は $r_{\mathrm{P}}=\dfrac{V_{\mathrm{P}}}{\omega}=6.0\times10^{9}$ m,$r_{\mathrm{Q}}=3.0\times10^{9}$ m。
- 重心の関係 $m^{\prime}r_{\mathrm{P}}=M^{\prime}r_{\mathrm{Q}}$ より $M^{\prime}=2m^{\prime}$。2天体の間の距離は $a=r_{\mathrm{P}}+r_{\mathrm{Q}}=9.0\times10^{9}$ m。
- P$^{\prime}$の運動方程式:$\dfrac{Gm^{\prime}M^{\prime}}{a^2}=m^{\prime}r_{\mathrm{P}}\omega^2$ より $M^{\prime}=\dfrac{a^2r_{\mathrm{P}}\omega^2}{G}=\dfrac{(9.0\times10^{9})^2\times6.0\times10^{9}\times10^{-8}}{6.67\times10^{-11}}=7.3\times10^{31}$ kg。
- $m^{\prime}=\dfrac{M^{\prime}}{2}=3.6\times10^{31}$ kg。(全体の質量 $m^{\prime}+M^{\prime}=\dfrac{a^3\omega^2}{G}$ から出してもよい。)
図3のように,質量$3.0$ kg の台が水平な床に置かれている。質量$1.0$ kg の小球を点Aから静かにはなすと,小球は曲面ABをすべり降り,水平面BCを進み,曲面CDに沿って昇り,点Dから飛び出した。点Aは水平面BCより$0.60$ m 高く,点DはCより$0.20$ m 高い。Dにおける曲面の接線は水平方向と$45^{\circ}$をなし,ADの間の水平方向の距離は$1.6$ m である。小球と台の間,および台と床の間の摩擦は無視できる。水平方向の右向きを正とする。数値を計算するときは,重力加速度の大きさを$9.8$ m/s$^2$,$\tan45^{\circ}=1.0$,$\sqrt{7}=2.65$とし,結果は有効数字2桁で解答すること。
解答欄 28,31,35,38,46 は符号(+または-)を選択し,それ以外の解答欄には数字をマークしなさい。
(1) 小球が点Bを通過したとき,床の上で静止している観測者からみた小球の速度$v_{\mathrm{B}}$と台の速度$V_{\mathrm{B}}$を求めよ。$v_{\mathrm{B}}=$ 2829.30 m/s,$V_{\mathrm{B}}=$ 3132.33$\times10^{-\boxed{\text{34}}}$ m/s
(2) 小球が点Dに達したとき,床に対して小球が動いた水平方向の変位$l$と,床に対して台が動いた水平方向の変位$L$を求めよ。$l=$ 3536.37 m,$L=$ 3839.40$\times10^{-\boxed{\text{41}}}$ m
(3) 小球が点Dから飛び出したとき,床の上で静止している観測者からみた小球の速度の水平成分の大きさ$v_x$と垂直成分の大きさ$v_y$を求めよ。また,このときの台の速度$V_{\mathrm{D}}$を求めよ。$v_x=$ 42.43 m/s,$v_y=$ 44.45 m/s,$V_{\mathrm{D}}=$ 4647.48$\times10^{-\boxed{\text{49}}}$ m/s
▶ 第2問 の答えと解説を見る
第2問 台の上をすべる小球 の答えと解説
- 水平方向の運動量保存(はじめ0):$1.0\,v_{\mathrm{B}}+3.0\,V_{\mathrm{B}}=0$。力学的エネルギー保存:$1.0\times9.8\times0.60=\dfrac12\times1.0\,v_{\mathrm{B}}^2+\dfrac12\times3.0\,V_{\mathrm{B}}^2$。
- $V_{\mathrm{B}}=-\dfrac{v_{\mathrm{B}}}{3}$ を代入して $5.88=\dfrac12v_{\mathrm{B}}^2\left(1+\dfrac13\right)=\dfrac23v_{\mathrm{B}}^2$,$v_{\mathrm{B}}^2=8.82$,$v_{\mathrm{B}}=3.0$ m/s。$V_{\mathrm{B}}=-\dfrac{2.97}{3}=-9.9\times10^{-1}$ m/s。
- 水平方向の運動量はずっと0なので,重心は水平に動かない:$1.0\,l+3.0\,L=0$。小球が台に対して右へ$1.6$ m 動くので $l-L=1.6$。
- $L=-\dfrac{1.0}{4.0}\times1.6=-0.40$ m,$l=\dfrac{3.0}{4.0}\times1.6=+1.2$ m。
- 台に対する小球の速さを$u$とすると,台に対する速度は水平$u\cos45^{\circ}$,垂直$u\sin45^{\circ}$。床に対しては $v_x=V_{\mathrm{D}}+u\cos45^{\circ}$,$v_y=u\sin45^{\circ}$。
- 運動量保存 $1.0\,v_x+3.0\,V_{\mathrm{D}}=0$ より $V_{\mathrm{D}}=-\dfrac{v_x}{3}$。これを $v_x=V_{\mathrm{D}}+u\cos45^{\circ}$ に入れると $v_x=\dfrac34u\cos45^{\circ}$,$v_y=u\sin45^{\circ}$。つまり $v_x=0.75\,v_y$。
- エネルギー保存(落差$0.60-0.20=0.40$ m):$1.0\times9.8\times0.40=\dfrac12\times1.0\,(v_x^2+v_y^2)+\dfrac12\times3.0\,V_{\mathrm{D}}^2$。$V_{\mathrm{D}}=-\dfrac{0.75v_y}{3}=-0.25v_y$ を使うと 右辺は $\dfrac12v_y^2\left(0.5625+1+0.1875\right)=\dfrac{1.75}{2}v_y^2$。よって $v_y^2=\dfrac{3.92\times2}{1.75}=4.48$,$v_y=0.8\sqrt7=2.12\approx2.1$ m/s。
- $v_x=0.75\times2.12=1.59\approx1.6$ m/s,$V_{\mathrm{D}}=-0.25\times2.12=-0.53=-5.3\times10^{-1}$ m/s。
※ 類題は、本番の解き方の骨格は残しつつ、題材・数値・条件を変えて作っています(例:第1問は周期・変動幅を変え、(2)ではOが「近づく」場合にしました。第2問は台の質量を3.0 kg、点Dでの角度を45°に変えました)。全49欄を数値計算と記号計算で独立に確かめています。
30秒 得点診断
本番の過去問、またはそっくり類題セットを45分で解いた結果を選んでください。次にやるべきことを表示します。
保護者の方へ:金沢医科大の物理で知っておきたい3つのこと
よくある質問
Q. 金沢医科大学 医学部の物理2025年度(一般選抜 前期)は、どの順番で解くのがよいですか?
理科は2科目で90分なので、物理は45分前後が目安です。TMPSのおすすめは、第2問(台と小球)→ 第1問(光の振動数の変動)の順です。目標時間は、第1問25分、第2問17分、見直し3分。第2問は運動量保存とエネルギー保存だけで進むので先に取り、第1問は(1)の数値を確実に拾ってから(2)(3)に進みます。
Q. 問題文が載っていなくても、どんな問題か分かりますか?
分かります。著作権に配慮して問題本文・図は掲載していませんが、各小問の最初に「どういう問題か」として、設定・何を答えるか・解答番号の形をTMPSの言葉で説明しています。
Q. 答えは、どうやって確かめていますか?
本番の全49個の解答欄を、数式処理(sympy)と数値計算(連星の運動方程式の積分、台と小球の運動方程式を曲面の形を変えて積分)の両方で独立に確かめています。公式の解答は参照していません。図の読み取りに関わる箇所は「要確認」を付けています。
Q. そっくり類題セットとは何ですか?
2025年度と同じ2大問・同じ解答番号の数(1〜49)で、題材・数値・設定を変えたTMPSオリジナル問題です。全問の答え・解説をこのページに掲載し、本番形式の問題冊子PDF(4ページ)も無料で配布しています。
Q. 解説に誤りを見つけたらどうすればいいですか?
公式LINEからお知らせください。確認のうえ修正し、更新日を記載します。
問題等で誤りを発見された場合、修正しますので、TMPS医学館までLINEを下さい。
受験生・指導者の皆様からのご指摘を真摯に受け止め、最も信頼できる過去問解説・類題ライブラリーとして随時アップデートいたします。
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