TMPS生物道場 金沢医科大 生物2025
2025年度 一般選抜 前期 全3大問 解答番号1〜36計算・場合分けの欄はスクリプトで検算そっくり類題セット

金沢医科大学
医学部 生物
2025年度 解答・解説

問題文は掲載できませんが、
解説を読むだけでどんな問題かもわかる!

さらに、そっくり類題PDFを見れば、実際の問題イメージもわかるよ!

各小問を「どういう問題か」から説明し、考え方は1段も飛ばさずに解説。最後に、本番と同じ3大問の構成で作ったそっくり類題セット(全問解答つき)で、2025年度を丸ごと演習できます。

Sora先生
解説:Sora先生(TMPS医学館) / 更新:2026.10.17 / 読了 約30分

📌 このページの使い方

  1. 過去問集をお持ちの方:本番と同じ時間(理科2科目で90分、生物は約45分)で解き、答え一覧で採点してから解説へ
  2. お持ちでない方:各小問の「どういう問題か」を読めば、問題の中身がそのまま分かります
  3. 最後にそっくり類題セット(PDF版あり)を45分で解き、初見でも同じ解き方ができるか確かめる

※ 著作権に配慮し、入試問題の本文・図は掲載していません。解答番号(1〜36)は、本番のマークシートとの対応を示すためのものです。※ 答えはTMPSが独立に導いたもので、計算・場合分けの欄はスクリプトで検算しています(公式の解答は参照していません)。用語の知識と、図の読み取りに依存する欄には「要確認」を付けています。

⚠️ 問題等で誤りを発見された場合、修正しますので、TMPS医学館までLINEを下さい。(迅速に確認・更新いたします)

LINEで誤りを連絡
SUMMARY

3分で分かる 2025年度の金沢医科大の生物

Yuiちゃん
Yuiちゃん
生物は暗記が多そうで、45分に収まるか不安です…。
Sora先生
Sora先生
今年の第1問は、暗記と計算が半々なんだ。知識問題は1問30秒を目安に先に取って、浮いた時間を第2問(3)〜(5)と第3問(5)にまわそう。
Yuiちゃん
Yuiちゃん
「2つ選べ」や「すべて選べ」は部分点がないですよね…。
Sora先生
Sora先生
そう。だから選択肢を1つずつ○×で判定して、自分の言葉で理由を一言添える練習をしよう。「たぶん」で選ぶと落とすよ。
STRATEGY MAP

45分の立ち回りマップ

本番は理科2科目で90分。科目ごとの配分は決まっていないので、生物は約45分をTMPSの目安にします。時間配分はTMPSの目安です。

45分の時間配分。第1問15分、第2問14分、第3問13分、見直し3分
図A 45分の使い方(TMPS作成)
🧭 おすすめの解く順番
第3問(1)〜(4) → 第1問 → 第2問 → 第3問(5) → 見直し3分
取りやすい語の穴埋めと知識問題(第3問(1)〜(4)、第1問(2)〜(6))を先に終わらせ、計算とフレームシフト、接ぎ木実験の表にまとまった時間を残します。順番を変えても、各大問の目標時間は変えない方がペースを保てます。
ANSWERS

本番の答え一覧(採点用)

解説を読む前の採点用です。計算・場合分けで決まる欄はスクリプトで独立に確かめています(結果は下の注記)。

第1問(解答番号 1〜16)

1・2:0・73:②4:③④5:②6:③7:②8:①9:②10:①11:①12:⑥13:⑤14・15・16:2・0・0

第2問(17〜26)

17:①18:④19:⓪20:⑨21:③22:②⑤⑨⓪23:②24・25・26:6・6・7

第3問(27〜36)

27:①④28:⑥29:⑤30:③31:④32:⑦33:④34:③35:⑧36:⑥
⚠️ 要確認(スクリプトでは確かめきれない箇所):1(2)〜(6)、2(1)(2)、3(1)〜(4)は用語・働き・分類の知識問題です。1(5)のホルモンと内分泌腺の位置(図1の①〜③の読み取り)、1(7)の生存曲線の読み取り値(相対年齢10で生存個体数10)、3(5)の表の読み取りは、図表の読み取りを前提に解いています。「2つ選べ」「すべて選べ」の欄(4・22・27)は、該当する番号がすべて合っていないと得点になりません。

※ 検算:1(1)のハーディー・ワインベルグ、1(7)の卵の数、2(3)の選択的スプライシングの塩基数、2(4)のフレームシフト(1塩基の欠失と挿入の組合せ)、2(5)のコドンの置換確率、3(5)の接ぎ木実験(表1・表2を再現できるモデルの判定)を、スクリプトで確かめました。

採点したら → 30秒の得点診断へ
第1問 / 目標:15分(解答番号 1〜16)

第1問 小問集合(1)〜(7) ── 計算2問は確実に、知識は先に取る

ハーディー・ワインベルグ、小胞体、膜輸送、光合成のエネルギー、ホルモンと内分泌腺、社会性昆虫、生存曲線の7問です。(1)(7)は計算、(2)〜(6)は知識です。

現場戦略試験会場でのリアルな立ち回り(第1問)
⏱ 目標時間 & 死守ライン目標15分((1)は1分、(2)〜(4)は計3分、(5)は2分、(6)は1分、(7)は4分、見直し1分)。
⚠️ 損切り・警戒ライン(7)で卵の数が合わないときは、「雌雄同数なので、雌1個体あたり次世代の繁殖個体が2個体必要」を式にし直す。(3)で迷ったら、選択肢を○×に分けて、確実に誤りのものから消す。
💡 初手の思考トリガー最初の一手は(1)が「$aa$の頻度=$q^2$」から$q$を出すこと、(7)が「繁殖年齢まで生き残る割合」を図から読むこと。

(1)ハーディー・ワインベルグの計算(解答番号1・2)

📝 どういう問題か?

ハーディー・ワインベルグの法則が成り立つ集団で、300個体のうち27個体が劣性ホモ($aa$)だったとき、$A$の遺伝子頻度を求める。

  • 解答番号1・2:対立遺伝子$A$の遺伝子頻度(小数第1位まで、○.○の形)

ハーディー・ワインベルグの法則が成り立つとき、$A$の頻度を$p$、$a$の頻度を$q$($p+q=1$)として、遺伝子型の頻度は$AA:Aa:aa=p^2:2pq:q^2$です。$aa$の頻度から$q$を出します。

$$q^2=\dfrac{27}{300}=0.09\ \Rightarrow\ q=0.3,\qquad p=1-q=0.7$$

よって1・2は0・7です(確認:$AA$は$0.49\times300=147$個体、$Aa$は$0.42\times300=126$個体、$aa$は27個体で、合計300個体)。

🎯 (1) の答え
1・2:0・7
⚠️ $q^2=0.09$から$q=0.3$を出したあと、「$A$の頻度」は$1-q$。$q=0.3$のまま答えると「$a$の頻度」になってしまう。何を聞かれているかを毎回確かめる。

(2)小胞体の働き(解答番号3)

📝 どういう問題か?

5つの細胞小器官の働き(ゴルジ体・小胞体・葉緑体・リソソーム・核)のうち、小胞体の働きを選ぶ。

  • 解答番号3:①〜⑤から、小胞体の働きとして最も適切なものを選ぶ

小胞体は、リボソームで合成されたタンパク質を取り込み、他の細胞小器官へ輸送する(②)。ほかの選択肢は、①ゴルジ体(分泌小胞をつくる)、③葉緑体(チラコイド)、④リソソーム(分解酵素)、⑤核(DNAをもちmRNAを合成)の説明です。

🎯 (2) の答え
3:② 要確認

(3)膜輸送と輸送タンパク質(解答番号4)

📝 どういう問題か?

アミノ酸の透過、チャネルと担体、ポンプ、水の透過、選択的透過性の5つの記述から、正しいものを2つ選ぶ。

  • 解答番号4:①〜⑤から、生体膜を介した物質輸送を担う輸送タンパク質に関する記述として適切なものを2つ選ぶ

①アミノ酸は脂質二重層を自由には通れず、輸送タンパク質が必要。②担体(輸送体)も受動輸送(促進拡散)に関わる。③ポンプは濃度勾配に逆らって輸送できる(能動輸送)。④水の透過性はアクアポリンという輸送タンパク質で高められる。⑤選択的透過性は、能動輸送・受動輸送のどちらにも見られる生体膜の性質。

よって③と④です。

🎯 (3) の答え
4:③④ 要確認
⚠️ 「2つ選べ」では、1つ当たりを見つけたあとも残りの選択肢を必ず吟味する。①〜⑤を○×に分けて、○がちょうど2つになるかを確かめる。

(4)光合成における光エネルギー(解答番号5)

📝 どういう問題か?

ルビスコ、光化学系、ATPとNADPH、$\mathrm{H^+}$の輸送、RuBPなどを使った5つの説明から、正しいものを選ぶ。

  • 解答番号5:①〜⑤から、光合成における光エネルギーの使われ方の説明として最も適切なものを選ぶ

光エネルギーを吸収するのは光合成色素(光化学系)で、ルビスコやRuBPではありません(①⑤は誤り)。光化学系で生産されたATPとNADPHが、カルビン回路でのRuBPの再生産に使われます(②)。③水の分解でCO₂固定の活性化エネルギーが小さくなるわけではなく、④H⁺が輸送されるのはATP合成と連動した現象で、RuBPの濃縮とは関係しません。

🎯 (4) の答え
5:② 要確認

(5)ホルモンと内分泌腺の位置(解答番号6〜10)

📝 どういう問題か?

人体を3つの区間に分けた図1に対して、5つのホルモンの分泌器官の位置を答える。

  • 解答番号6〜10:グルカゴン、チロキシン、バソプレシン、パラトルモン、成長ホルモンを分泌する内分泌腺が、図1の人体のどの部分(①頭部、②首〜胸、③腹部)にあるかを選ぶ(同じ選択肢を複数回選んでもよい)

各ホルモンをつくる器官に直して、位置を決めます。

ホルモンと内分泌腺の位置

第1問(5)

ホルモン分泌する器官位置
グルカゴン(6)すい臓のランゲルハンス島③ 腹部
チロキシン(7)甲状腺② 首〜胸
バソプレシン(8)脳下垂体後葉① 頭部
パラトルモン(9)副甲状腺② 首〜胸
成長ホルモン(10)脳下垂体前葉① 頭部
🎯 (5) の答え
6:③7:②8:①9:②10:① 要確認
⚠️ 副甲状腺は、甲状腺の裏側(首)にある。「副」の字から腎臓の上(副腎)と混同して③としない。脳下垂体は前葉も後葉も、頭部(①)。

(6)社会性昆虫(解答番号11〜13)

📝 どういう問題か?

シロアリなどの社会性昆虫が形成する集団、それを構成する個体の名前、哺乳類・鳥類の共同繁殖との対比。

  • 解答番号11〜13:①〜⑦(コロニー、テリトリー、ハレム、フェロモン、ヘルパー、ワーカー、生態的地位)から、文中の3つの空欄に当てはまる語を選ぶ

社会性昆虫の集団はコロニー(①)。女王と多数のワーカー(⑥)で構成され、ワーカーは多くの場合、一生を通して生殖能力をもちません。哺乳類や鳥類の共同繁殖で、自分では繁殖せず親の子育てを手伝う個体はヘルパー(⑤)です。

🎯 (6) の答え
11:①12:⑥13:⑤ 要確認

(7)生存曲線から必要な卵の数(解答番号14〜16)

縦軸が対数目盛の生存曲線。相対年齢0で生存個体数1000、相対年齢10で10
図B 生存曲線から読み取る値(本番の図の概形・TMPS作成)
📝 どういう問題か?

生存個体数(対数目盛)と相対年齢の関係を示す生存曲線が与えられ、「相対年齢10で卵を産む」「雌雄は同数」という条件から、必要な卵の数を推定する。

  • 解答番号14〜16:個体群の個体数が維持されるために、雌1個体あたりが最低限産む必要のある卵の数(3桁。1個のような場合は001)

図から、生まれた(卵の)1000個体のうち、相対年齢10まで生き残るのは約10個体です。つまり、生き残る割合は$\dfrac{10}{1000}=\dfrac{1}{100}$。

個体群の個体数が維持されるためには、雌1個体が、次世代で繁殖年齢に達する個体を2個体(雌1・雄1)残さなければなりません。雌1個体が産む卵の数を$x$とすると、

$$x\times\dfrac{1}{100}=2\ \Rightarrow\ x=200$$

14〜16は2・0・0です。

🎯 (7) の答え
14・15・16:2・0・0 要確認
⚠️ 「1個体」ではなく「2個体」を残す必要がある点が落とし穴。雌1個体が雌1個体だけを残しても、雄が増えないと、雌雄同数の個体群は維持できない。軸が対数目盛なので、「10」の位置を目盛りの罫線から正確に読む。
Sora先生の総整理表

第1問:型

小問型着眼点
(1)計算$aa$の頻度$=q^2$ → $q$ → $p=1-q$
(2)〜(4)知識小胞体/ポンプとアクアポリン/ATPとNADPH
(5)(6)知識内分泌腺の位置/コロニー・ワーカー・ヘルパー
(7)計算+グラフ生き残る割合を読み、2個体を残す式を立てる
TMPSコーチング診断

🩺【自己診断】第1問で手が止まった人への処方箋

  • (1)$p$と$q$が混ざる → 「何の頻度を聞かれているか」に下線を引き、$q^2$から$q$、$1-q$の順に書く
  • (3)2つに絞れない → 5つの選択肢に○×を付け、×の理由を一言書く
  • (7)卵の数が合わない → 「繁殖年齢に達する個体を雌雄で2個体」の式から作り直す
第2問 / 目標:14分(解答番号 17〜26)

第2問 遺伝情報の発現 ── (3)(4)(5)は手を動かして決める

ラクトースオペロン、クロマチンと基本転写因子、選択的スプライシング、フレームシフト、コドンの置換確率です。(1)(2)は知識、(3)(4)(5)は手を動かす問題です。

現場戦略試験会場でのリアルな立ち回り(第2問)
⏱ 目標時間 & 死守ライン目標14分((1)は2分、(2)は1分、(3)は3分、(4)は4分、(5)は3分、見直し1分)。
⚠️ 損切り・警戒ライン(4)で組合せが決まらないときは、「読み枠がずれた区間は、欠失と挿入のあいだの部分」と図に描いて考える。(5)は表を作って9通りを数える。
💡 初手の思考トリガー最初の一手は(3)が「エキソン2と3を含める/含めない」の4通りを書き出すこと、(5)が置換の9通りを1つずつ書くこと。

(1)転写調節の語の穴埋め(解答番号17〜20)

📝 どういう問題か?

「ラクトースを利用する複数の遺伝子がまとめて調節を受ける、その遺伝子のまとまり」「DNAが巻きつくタンパク質」「プロモーターにRNAポリメラーゼとともに結合するもの」「スプライシングが起こる場所」を答える。

  • 解答番号17〜20:①〜⓪(オペロン、クロマチン、ヌクレオチド、ヒストン、リソソーム、リプレッサー、リボソーム、核外、核内、基本転写因子)から、4つの空欄に当てはまる語を選ぶ

機能的に関連する遺伝子のまとまりはオペロン(①)。真核生物のDNAはヒストン(④)に巻きついてヌクレオソームをつくります。プロモーターには、RNAポリメラーゼと基本転写因子(⓪)が結合して転写が始まります。スプライシングは核内(⑨)で起こり、成熟したmRNAが核外に出ます。

🎯 (1) の答え
17:①18:④19:⓪20:⑨ 要確認
⚠️ ⓪は10番目の選択肢。マークするときに「0」と「10」を取り違えない。クロマチン(②)はDNAとヒストンなどの複合体全体の名前で、「DNAが巻きつく相手」はヒストン。

(2)ラクトースオペロンの調節(解答番号21)

📝 どういう問題か?

リプレッサー、ラクトース代謝産物、オペレーター、プロモーター、RNAポリメラーゼを使った6つの記述から選ぶ。

  • 解答番号21:①〜⑥から、ラクトースを利用する遺伝子の転写を調節するしくみとして最も適切なものを選ぶ

ラクトースオペロンでは、ラクトースがないとき、リプレッサーがオペレーターに結合してRNAポリメラーゼの進行を妨げ、転写が止まります。ラクトースがあるとき、ラクトース代謝産物がリプレッサーに結合してリプレッサーの形を変え、オペレーターに結合できなくなるので、転写が始まります(③)。

①②のように、リプレッサーの合成量が変わるわけではありません。リプレッサーは常につくられていて、働けるかどうかが変わります。④は逆(トリプトファンオペロンの調節で見られる形)です。

🎯 (2) の答え
21:③ 要確認

(3)選択的スプライシングで生じうるmRNAの塩基数(解答番号22)

4つのエキソン(300、350、125、150塩基)の組合せ4通りと、できるmRNAの塩基数450、800、575、925
図C エキソン2・3を含める/含めないの4通り(TMPS作成)
📝 どういう問題か?

4つのエキソン(1〜4)とイントロンを含むmRNA前駆体で、エキソン1・2・3・4はそれぞれ300、350、125、150塩基。mRNAにはエキソン1と4が常に含まれ、イントロンはすべて除かれる。

  • 解答番号22:①〜⓪(425、450、475、500、575、625、650、775、800、925)から、生成されうるmRNAの塩基数をすべて選ぶ

エキソン1と4は常に含まれるので、まず$300+150=450$塩基。そこに、エキソン2(350)と3(125)をそれぞれ含めるかどうかで、$2\times2=4$通りになります。

$$450,\quad 450+350=800,\quad 450+125=575,\quad 450+350+125=925$$

選択肢で対応するのは、450(②)、575(⑤)、800(⑨)、925(⓪)。②⑤⑨⓪です。

🎯 (3) の答え
22:②⑤⑨⓪
⚠️ 「4つのエキソンから選ぶ」と読んで、2・3のどちらか一方しか含めない場合(排他的)だけを数えない。本問は「含める/含めない」が独立。「2と3を両方含めない(450)」と「両方含める(925)」の2つが抜けやすい。

(4)フレームシフトと突然変異の組合せ(解答番号23)

📝 どういう問題か?

遺伝子Aからは300個のアミノ酸のタンパク質が合成される。突然変異した遺伝子A′のタンパク質A′も300個のアミノ酸だが、63番目〜153番目のアミノ酸配列のみがAと異なる。

  • 解答番号23:①〜⑥から、遺伝子Aに起こった突然変異として最も適切なものを選ぶ

「長さは同じ300個、異なるのは63〜153番目だけ」から、変異の起こり方を絞ります。

1塩基の欠失だけ(①)、1塩基の挿入だけ(①)が起こると、そこから後ろの読み枠がずれたままなので、63番目から最後までアミノ酸がほとんど変わり、長さも変わります。3塩基の欠失・挿入(⑤⑥)では、読み枠は保たれるので、63番目で1個増減(欠失なら299個、挿入なら301個)するだけで、153番目で元に戻ることはありません。③・④のように、同じ向きの1塩基の変異が3か所で起こると、正味$\pm3$塩基なので、やはり299個か301個になります。

1塩基の欠失が63番目付近、1塩基の挿入が153番目付近で起こると、欠失から挿入までの区間(63〜153番目)だけ読み枠がずれ、挿入より後ろでは読み枠が元に戻ります。全体の塩基数は変わらないので、長さは300個のままです(②)。

🎯 (4) の答え
23:②
Yuiちゃん
Yuiちゃん
欠失と挿入の順番は、どちらが先でもいいんですか?
Sora先生
Sora先生
問題文のとおり、63番目が欠失、153番目が挿入のほうが自然だね。逆(挿入が先、欠失があと)でも、その間だけ読み枠がずれて、長さは300個で同じになる。どちらが先かは、この問題では区別しなくていいんだ。
⚠️ 「異なるのは63〜153番目だけ」という区間の両端がヒント。1か所の変異では片方の端しか説明できない。「欠失と挿入がそれぞれ1か所」だと、2か所で区間が閉じる。

(5)コドンの置換確率(解答番号24〜26)

GCCの1文字目、2文字目、3文字目を置換した9通り。1・2文字目の置換6通りはアラニン以外、3文字目の置換3通りはアラニンのまま
図D GCCの1塩基置換9通り(TMPS作成)
📝 どういう問題か?

アラニンのコドンはGCA、GCC、GCG、GCUの4種類。GCCの1塩基が置換されるすべての場合のうち、アラニン以外になる割合を求める。

  • 解答番号24・25・26:アラニンのコドンGCCのうち1塩基が他の塩基に置換されたとき、アラニン以外を指定する確率(○○.○%、小数第2位を四捨五入)

GCCの1塩基置換は、3か所×(置換先3通り)=9通り。このうちアラニンのままなのは、3文字目を置換した場合(GCA、GCG、GCU)の3通りだけです。1・2文字目の置換は、すべてアラニン以外になります。

$$\dfrac{9-3}{9}\times100=66.67\ldots\approx66.7\ (\%)$$

24〜26は6・6・7です。

🎯 (5) の答え
24・25・26:6・6・7
⚠️ 「$\dfrac{2}{3}$」と暗算すると、小数第2位の四捨五入で66.7。66.6や67.0としない。遺伝暗号の表を使うときは、1・2文字目の置換でアラニンのコドンになる例がないことを、表で確かめておく。
Sora先生の総整理表

第2問:型

小問型着眼点
(1)(2)知識オペロン・ヒストン・基本転写因子・核内/リプレッサーが働けるかどうか
(3)場合分けエキソン2・3を含める/含めないの$2\times2=4$通り
(4)場合分け長さ同じ+異なる区間 → 欠失と挿入が1か所ずつ
(5)数え上げ置換9通りのうち、3文字目の3通り以外
TMPSコーチング診断

🩺【自己診断】第2問で手が止まった人への処方箋

  • (3)塩基数が決まらない → 常に含まれる部分の合計を書き、残りの含め方を4通りに分ける
  • (4)選択肢が絞れない → 「長さ」と「異なる区間」の2つを別々に選択肢へ当てはめる
  • (5)確率が合わない → 9通りを表に書き、アラニンのままの数を数える
第3問 / 目標:13分(解答番号 27〜36)

第3問 植物の花芽形成 ── (5)の表は「単独なら咲くか」と並べて読む

短日植物、フロリゲンの通り道と正体、気孔の開口、接ぎ木実験の5問です。(1)〜(4)は知識、(5)は表を2枚つなげて考察を選ぶ問題です。

現場戦略試験会場でのリアルな立ち回り(第3問)
⏱ 目標時間 & 死守ライン目標13分((1)〜(4)は計4分、(5)は8分、見直し1分)。
⚠️ 損切り・警戒ライン(5)で迷ったら、表2の各行について「台木が単独なら咲くか」「接ぎ穂が単独なら咲くか」を表1から書き足し、咲いた理由を分類する。
💡 初手の思考トリガー最初の一手は(5)が表2の行ごとに、表1の「単独の結果」を横に書き足すこと。

(1)短日植物(解答番号27)

📝 どういう問題か?

「連続暗期が一定時間よりも長い条件で、花芽形成が促進される代表的な植物」の例を答える。

  • 解答番号27:①〜⑨(アサガオ、エンドウ、カーネーション、キク、キュウリ、コムギ、トウモロコシ、トマト、ホウレンソウ)から、短日植物を2つ選ぶ

連続暗期が一定以上に長くなって花芽をつくるのは短日植物です。選択肢ではアサガオ(①)とキク(④)。エンドウ・カーネーション・コムギ・ホウレンソウは長日植物、キュウリ・トウモロコシ・トマトは日長に関係なく花芽をつける中性植物です。

🎯 (1) の答え
27:①④ 要確認
⚠️ 「連続暗期が長い」は短日植物。名前の「短日」は日長が短いという意味で、暗期の長さで決まることを忘れない。

(2)フロリゲンの合成部位と通り道(解答番号28〜30)

📝 どういう問題か?

オナモミの実験から、明暗の周期は□で感じ、□で合成された物質が□を通り、□に移動して花芽形成を誘導する、という流れを答える。

  • 解答番号28〜30:①〜⑨(花弁、形成層、茎頂、根端、師部、葉、胚軸、胚乳、木部)から、「光刺激を受けて物質が合成される場所」「その物質が通る組織」「移動して花芽形成を誘導する先」を選ぶ

明暗の周期は葉(⑥)で感じ、葉でつくられたフロリゲンは師部(⑤)を通って、茎頂(③)に移動して花芽形成を誘導します。

🎯 (2) の答え
28:⑥29:⑤30:③ 要確認

(3)フロリゲンの正体(解答番号31・32)

📝 どういう問題か?

長日植物のシロイヌナズナ、短日植物のイネで、フロリゲンの正体とされるタンパク質を答える。

  • 解答番号31・32:①〜⑨(BMP、Dfd、FD、FT、GFP、GID1、Hd3a、PIN、Shh)から、長日植物のシロイヌナズナと短日植物のイネのフロリゲンの正体を選ぶ

シロイヌナズナのフロリゲンはFTタンパク質(④)、イネのフロリゲンはHd3aタンパク質(⑦)です。FDは、茎頂でFTと複合体をつくり、花芽形成に関わる遺伝子の発現を促すタンパク質です。

🎯 (3) の答え
31:④32:⑦ 要確認

(4)気孔の開口(解答番号33〜35)

📝 どういう問題か?

孔辺細胞が光を感じて気孔を開く過程の文章の空欄を埋める。

  • 解答番号33〜35:①〜⑧(クリプトクロム、フィトクロム、フォトトロピン、青、赤、遠赤、下降、上昇)から、気孔の開口に有効な光の色、光受容体、孔辺細胞内の浸透圧の変化を選ぶ

気孔の開口には青(④)色光が有効で、光受容体はフォトトロピン(③)。孔辺細胞が青色光を感知すると、イオンが細胞内に流入し、細胞内の浸透圧が上昇(⑧)して吸水し、孔辺細胞が膨らんで気孔が開きます。

🎯 (4) の答え
33:④34:③35:⑧ 要確認
⚠️ 光受容体の取り違えに注意。フィトクロムは赤色光・遠赤色光(光発芽種子や花芽形成)、フォトトロピンとクリプトクロムは青色光。気孔の開口と光屈性は、フォトトロピン。

(5)接ぎ木実験の考察(解答番号36)

接ぎ木実験の表2の各行に、表1から「台木が単独なら咲くか」「接ぎ穂が単独なら咲くか」を書き足し、単独では咲かない側が咲いている行を黄色にした表
図E 表2に「単独の結果」を書き足す(TMPS作成・本番の表2の内容を整理)
📝 どういう問題か?

植物X、Y、Zと、低温処理したZについて、表1で日長ごとの花芽形成を調べ、表2でさまざまな組合せで接ぎ木したときの台木・接ぎ穂の花芽形成を調べる。フロリゲンの移動と合成についての考察を選ぶ。

  • 解答番号36:①〜⑥から、実験結果から導かれる考察として最も適切なものを選ぶ

表1から、各植物の「単独の結果」を読みます。Xは12時間以上で咲く(長日植物)、Yは14時間以下で咲く(短日植物)、Zは単独ではどの日長でも咲かず、低温処理をしたZ(低温)は10時間以上で咲く。

表2で、「単独では咲かないはずの側が咲いている」行に注目します。図Eの黄色の行です。

・X(台木)−Y(接ぎ穂)、10時間:単独ではXは咲かないのに、Xが咲いた → Yから接ぎ穂 → 台木へ。
・X(台木)−Y(接ぎ穂)、15時間:単独ではYは咲かないのに、Yが咲いた → 台木 → 接ぎ穂へ。
・X(台木)−Z(接ぎ穂)、12時間:低温処理をしていないZが咲いた → Xから台木 → 接ぎ穂へ。Zは低温処理なしでも咲く。
・Y(台木)−Z(接ぎ穂)、10時間:同様に、Yからフロリゲンを受け取ったZが咲いた。

つまり、フロリゲンは台木から接ぎ穂にも、接ぎ穂から台木にも移動する。受け取った側は、種類・低温処理・日長に関係なく花芽を形成する。これを述べているのは⑥です。

①②は一方向だけを述べていて誤り。③異なる植物種(XとY)の間でも作用している。④接ぎ穂のYも、台木のXも、フロリゲンを合成している。⑤ZにフロリゲンがとどけばZは低温処理なしで咲く(X−Zの12時間)。

🎯 (5) の答え
36:⑥ 要確認
Yuiちゃん
Yuiちゃん
どうして「受け取れば低温処理もいらない」と言い切れるんですか?
Sora先生
Sora先生
Zは低温処理をしないと、単独では咲かないよね。でも、X−Zの12時間では、低温処理をしていないZが咲いている。咲かせたのは、Xから来たフロリゲンしか考えられないんだ。「単独の結果」と「接ぎ木の結果」を並べるのは、そのためだよ。
⚠️ 表2の○だけを見て「どちらも咲いた=移動した」としない。台木が単独で咲く日長なら、台木の○はフロリゲンの移動の証拠にならない。必ず、表1の「単独の結果」と見比べる。
Sora先生の総整理表

第3問:型

小問型着眼点
(1)知識連続暗期が長い=短日植物(アサガオ・キク)
(2)(3)知識葉 → 師部 → 茎頂/FT(シロイヌナズナ)・Hd3a(イネ)
(4)知識青色光・フォトトロピン・浸透圧の上昇
(5)表の読み取り「単独で咲かない側が咲いた行」だけがフロリゲンの移動の証拠
TMPSコーチング診断

🩺【自己診断】第3問で手が止まった人への処方箋

  • (1)短日・長日が混ざる → 暗期の長さで言い換える(短日植物は暗期が長いと咲く)
  • (4)光受容体が混ざる → フィトクロム=赤・遠赤、フォトトロピン・クリプトクロム=青、と対応させて覚える
  • (5)考察が選べない → 表2の各行に「単独の結果」を書き足し、咲いた理由を3つに分ける
TMPS ORIGINAL

金沢医科大2025型 そっくり類題セット
(全3大問・解答解説つき)

2025年度の本番と同じ3大問・同じ解答番号の数(1〜36)で、題材・数値・設定を変えたTMPSオリジナル問題です。計算と表の読み取りで場合分けする力と、45分の立ち回りを確かめられます。入試問題ではありません。

試験時間の目安 45分(理科2科目で90分)小問集合・遺伝情報の発現・植物の花芽形成
📄 本番形式の問題冊子PDFをダウンロード(全7ページ)

印刷して本番と同じように45分で解けます。解答・解説はこのページの下に掲載しています。

※ 金沢医科大学の入試問題ではありません。本文・設問・人物・団体(架空)はすべてTMPS医学館が作成したオリジナルで、出典のある引用ではありません。

類題 第1問 小問集合((1)〜(7))
  • 解答番号は 1〜36。設問に特別な指示のないものは,解答群の中から適したものを1つ選ぶ。複数の選択肢を選ぶように指示がある場合は,それに従い,同一の解答欄に複数マークする。
  • 数字をマークする欄で,たとえば 1 を答えるときは「001」のように,欄の数に合わせて上の位を 0 で埋める。解答群の番号の「⓪」は 0 を表す。

次の(1)〜(7)の設問に答えなさい。

(1) ハーディー・ワインベルグの法則が成り立つ動物集団Yでは,常染色体上のある遺伝子座において対立遺伝子 $A$ と $a$ の2種類が存在する。集団Yの400個体を調べたところ,64個体が遺伝子型 $aa$ であった。この集団における対立遺伝子 $A$ の遺伝子頻度は 1.2 である。1 と 2 に適する数字をマークしなさい。

(2) ゴルジ体の働きに関する記述として最も適切なものを選びなさい。3

① 内部に分解酵素を含み,細胞内で生じた不要物を取り込んだ小胞と融合して,不要物を分解する。② 小胞体から運ばれてきたタンパク質に糖鎖を付加するなどの修飾を行い,分泌のための小胞をつくる。③ 内部にクリステをもち,ATPを合成する。④ 内部にDNAをもち,rRNAを合成する。⑤ 染色体を紡錘糸で赤道面に並べる。

(3) 生体膜を介した物質輸送に関する記述として適切なものを2つ選びなさい。4

① ナトリウムポンプは,ATPの分解エネルギーを使って,Na⁺を細胞外に,K⁺を細胞内に輸送する。② グルコースは,すべての細胞で,脂質二重層を拡散により自由に通過する。③ アクアポリンは水を通すチャネルであり,水の移動は浸透圧の差に従う受動輸送である。④ チャネルは,濃度勾配に逆らって物質を輸送できる。⑤ 受動輸送では,輸送のたびにATPが分解される。

(4) 好気呼吸におけるATP合成の説明として最も適切なものを選びなさい。5

① 解糖系で生じたNADHが,細胞質基質で酸素に電子を渡してATPが合成される。② 電子伝達系で電子が伝達されるのと連動して,H⁺がマトリックスから膜間腔へ輸送され,生じたH⁺の濃度勾配を利用してATP合成酵素がATPを合成する。③ クエン酸回路で,ATPの大部分が,基質レベルのリン酸化によって合成される。④ 電子伝達系は細胞質基質に存在し,ATPを合成する。⑤ 酸素は,解糖系の最初の段階でグルコースと結合する。

(5) 以下の各ホルモンを分泌する内分泌腺を,①〜⑥からそれぞれ最も適切なものを選びなさい。なお,同じ選択肢を複数回選んでもよい。

グルカゴン:6  パラトルモン:7  糖質コルチコイド:8  バソプレシン:9  成長ホルモン:10

① 脳下垂体前葉② 脳下垂体後葉③ 甲状腺④ 副甲状腺⑤ 副腎皮質⑥ すい臓のランゲルハンス島

(6) 動物の社会に関する次の文章中の 11〜13 に当てはまる語をそれぞれ選びなさい。

「ミツバチは,1匹の女王と多数のワーカーからなるコロニーをつくる。ワーカーは自分では繁殖せず,女王の産んだ卵から育つ幼虫の世話をする。このように,自分の適応度を下げて他個体の適応度を高める行動を 11 という。この行動は,血縁個体が残す自分と共通の遺伝子の数まで含めて考える 12 によって説明される。また,えさ場から戻ったワーカーは,巣板の上で 13 を行って,えさ場の方向と距離を仲間に伝える。」

① 利他行動② 縄張り行動③ 順位制④ 8の字ダンス⑤ 刷込み⑥ 包括適応度⑦ フェロモン

(7) 図は,有性生殖を行うある動物の個体群の生存曲線を示している。この動物が相対年齢20で卵を産み,個体群に雌雄が同数存在すると仮定すると,この個体群の個体数が維持されるためには,雌1個体あたり最低 141516 個の卵を産む必要があると推定される。14〜16 に適する数字をマークしなさい。ただし,卵の状態も個体とみなす。なお,解答が1個のような場合は,001 個としてマークしなさい。

ある動物の個体群の生存曲線。縦軸は生存個体数(対数目盛,1〜1000),横軸は相対年齢(0〜50)。相対年齢0で1000,相対年齢20で5
図 生存曲線(TMPS作成)
▶ 第1問 の答えと解説を見る

第1問 小問集合((1)〜(7)) の答えと解説

(1)(1・2)
1・2=0・6
  1. $aa$ の頻度は $q^2=\dfrac{64}{400}=0.16$ なので,$a$ の頻度は $q=0.4$。$A$ の頻度は $p=1-q=0.6$。
(2)(3)
3=②
  1. ゴルジ体は,小胞体から運ばれたタンパク質に糖鎖をつけるなどの修飾をして,分泌小胞をつくる。①はリソソーム,③はミトコンドリア,④は核小体,⑤は中心体・紡錘体の働き。
(3)(4)
4=①と③
  1. ①ナトリウムポンプは能動輸送で,3個のNa⁺を出し2個のK⁺を入れる。③アクアポリンは水を通すチャネルで,水は浸透圧の差に従って移動する(受動輸送)。
  2. ②グルコースは極性が大きく,脂質二重層を自由には通れない(輸送体が必要)。④濃度勾配に逆らって運べるのはポンプ(能動輸送)で,チャネルは受動輸送。⑤受動輸送はATPを使わない。
(4)(5)
5=②
  1. ATPの大部分は電子伝達系で合成される。電子の受け渡しのエネルギーでH⁺がマトリックスから膜間腔へ運ばれ,その濃度勾配でATP合成酵素が回る(化学浸透)。①④電子伝達系は内膜(真核生物),酸素に電子を渡すのも電子伝達系の最後。③クエン酸回路のATPは少量で,大部分は電子伝達系。
(5)(6〜10)
6=⑥7=④8=⑤9=②10=①
  1. グルカゴン:すい臓のランゲルハンス島A細胞(⑥)。パラトルモン:副甲状腺(④)。糖質コルチコイド:副腎皮質(⑤)。バソプレシン:脳下垂体後葉(②)。成長ホルモン:脳下垂体前葉(①)。
(6)(11〜13)
11=①12=⑥13=④
  1. 自分の適応度を下げて他個体を助ける行動は利他行動(①)。血縁個体を通じて残る共通の遺伝子まで含めて考えた適応度は包括適応度(⑥)。ミツバチが巣板の上で行い,えさ場の方向と距離を伝えるのは8の字ダンス(④)。
(7)(14〜16)
14・15・16=4・0・0
  1. 図から,相対年齢20まで生き残る個体は1000個体中5個体。生き残る割合は $\dfrac{5}{1000}=\dfrac{1}{200}$。
  2. 雌雄同数なので,次世代で繁殖年齢に達する個体は雌雄あわせて2個体必要。雌1個体が産む卵の数を $x$ とすると,$x\times\dfrac{1}{200}=2$ より $x=400$ 個。
類題 第2問 遺伝情報の発現

遺伝情報の発現に関する次の文章を読み,(1)〜(5)の設問に答えなさい。

タンパク質の遺伝情報は,遺伝子としてDNAに書き込まれている。遺伝子発現の調節においては,転写の段階での調節が重要である。原核生物である大腸菌では,機能的に関連のある遺伝子が隣接して存在し,まとめて転写の調節を受けることがある。例えば,トリプトファンを合成するために必要な複数の遺伝子は,まとめて転写の調節を受ける。このような遺伝子のまとまりを 17 という。真核生物ではDNAが 18 に巻きついて,ヌクレオソームとよばれる構造を形成する。このDNAが折りたたまれた構造がゆるめられ,プロモーターに 19 とRNAポリメラーゼが結合することで転写が開始される。多くの場合,転写によって合成されたRNAの塩基配列の一部は 20 においてスプライシングにより取り除かれる。遺伝子に突然変異が起こると,それを転写したmRNAの塩基配列も変化し,合成されたタンパク質のアミノ酸配列が変化することがある。

(1) 17〜20 に当てはまる語をそれぞれ選びなさい。

① オペロン② ヒストン③ ヌクレオチド④ 核内⑤ 基本転写因子⑥ リプレッサー⑦ リボソーム⑧ 核外⑨ リソソーム⓪ クロマチン

(2) 下線部のうち,トリプトファンを合成する遺伝子の転写を調節するしくみに関する記述として最も適切なものを選びなさい。21

① トリプトファンが存在するとき,リプレッサーはつくられなくなる。② トリプトファンが存在しないとき,リプレッサーはオペレーターに結合する。③ リプレッサーは,トリプトファンと結合することで,オペレーターに結合できなくなる。④ リプレッサーは,トリプトファンと結合することで,オペレーターに結合できるようになる。⑤ RNAポリメラーゼは,トリプトファンと結合することで,プロモーターに結合できなくなる。⑥ RNAポリメラーゼは,トリプトファンと結合することで,プロモーターに結合できるようになる。

(3) スプライシングに関連して,あるmRNA前駆体は4つのエキソン(1〜4)とその間のイントロンを含んでいる。エキソン1,2,3,4の塩基数はそれぞれ 240,180,95,160 である。このmRNA前駆体から選択的スプライシングによって生成されうるmRNAの塩基数をすべて選びなさい。ただし,mRNAにはエキソン1と4が常に含まれ,エキソン2と3は,それぞれ独立に,含まれる場合と含まれない場合がある。イントロンはすべて除去されるものとし,スプライシング以外の転写後修飾は考慮しないものとする。22

① 400② 435③ 495④ 520⑤ 555⑥ 580⑦ 610⑧ 675⑨ 755⓪ 850

(4) 遺伝子Bからは180個のアミノ酸からなるタンパク質Bが合成される。遺伝子Bに突然変異が起こって生じた遺伝子B′から合成されるタンパク質B′は181個のアミノ酸からなり,72番目に1個のアミノ酸が余分に加わっている以外は,タンパク質Bとアミノ酸配列が同じである。遺伝子Bに起こった突然変異として最も適切なものを選びなさい。ただし,余分に加わったのは72番目のコドンの直前であるとする。23

① 1塩基の欠失が,1か所で起こった。② 1塩基の挿入が,1か所で起こった。③ 1塩基の欠失と挿入が,それぞれ1か所ずつで起こった。④ 連続する3塩基の欠失が,1か所で起こった。⑤ 連続する6塩基の欠失が,1か所で起こった。⑥ 連続する3塩基の挿入が,1か所で起こった。

(5) アミノ酸のアルギニンを指定する遺伝暗号(コドン)は,CGU,CGC,CGA,CGG,AGA,AGG の6種類である。CGG のうちの1塩基が他の塩基に置換した場合,アルギニン以外を指定するようになる確率は 2425.26 % である。小数点第2位を四捨五入して 24〜26 に適する数字をマークしなさい。なお,終止コドンを生じる置換は考えなくてよい(本問では生じない)。

▶ 第2問 の答えと解説を見る

第2問 遺伝情報の発現 の答えと解説

(1)(17〜20)
17=①18=②19=⑤20=④
  1. 機能的に関連する遺伝子のまとまりはオペロン(①)。DNAはヒストンに巻きついてヌクレオソームをつくる(②)。プロモーターにはRNAポリメラーゼと基本転写因子が結合する(⑤)。スプライシングは核内で起こる(④)。
(2)(21)
21=④
  1. トリプトファンオペロンでは,トリプトファンが豊富なときは,リプレッサーがトリプトファンと結合して活性型になり,オペレーターに結合して転写を止める(④)。トリプトファンが不足すると,リプレッサーは不活性型でオペレーターから離れ,転写が起こる。ラクトースオペロンと逆向きの調節である点に注意。
(3)(22)
22=①③⑥⑧
  1. エキソン1(240)と4(160)で合計400。エキソン2(180)・3(95)を含めるかどうかで4通り:
  2. 400(どちらも含まない)/$400+180=580$(2のみ)/$400+95=495$(3のみ)/$400+180+95=675$(両方)。選択肢では ① 400,③ 495,⑥ 580,⑧ 675。
(4)(23)
23=⑥
  1. アミノ酸が1個だけ増え,他は同じ。コドンの途中ではなく直前に,連続する3塩基(1コドン分)が入れば,読み枠はそのままで,アミノ酸が1個増えるだけ(⑥)。1塩基の欠失・挿入は読み枠をずらし,以降のアミノ酸がすべて変わる。6塩基の欠失は2個減る。
(5)(24〜26)
24・25・26=5・5・6
  1. CGGの1塩基置換は,3か所×3通り=9通り。このうちアルギニンのままなのは,1文字目 C→A(AGG)と,3文字目の3通り(CGA・CGC・CGU)の4通り。
  2. アルギニン以外になるのは $9-4=5$ 通りなので,$\dfrac{5}{9}\times100=55.6\ \%$。
類題 第3問 植物の花芽形成

次の文章を読み,(1)〜(5)の設問に答えなさい。

多くの植物は,ある時点までは葉を茂らせて成長するが,ある特定の季節になると花を咲かせて種子をつくる。この花芽の形成は,日長の変化に応答して起こることが多い。一般に,植物が感知している日長の情報は,夜間すなわち連続した暗期の長さである。例えば,連続暗期が一定時間よりも短い条件で花芽形成が促進される代表的な植物には【ア】などがある。

オナモミを用いた実験から,植物は明暗の周期を 28 で感じ,光刺激を受けた 28 で合成された物質が 29 を通り,30 に移動して,花芽形成を誘導すると考えられている。この物質はフロリゲンと名づけられた。最近になって,短日植物のイネでは 31 タンパク質が,また長日植物のシロイヌナズナでは 32 タンパク質が,その正体であることが示された。

(1) 【ア】に当てはまる植物名を2つ選びなさい。27

① シロイヌナズナ② アサガオ③ コムギ④ イネ⑤ キク⑥ トマト⑦ キュウリ⑧ ダイズ⑨ オナモミ

(2) 28〜30 に当てはまる語をそれぞれ選びなさい。

① 花弁② 形成層③ 師部④ 根端⑤ 胚乳⑥ 葉⑦ 茎頂⑧ 胚軸⑨ 木部

(3) 31 と 32 に当てはまる語をそれぞれ選びなさい。

① BMP② Dfd③ GFP④ PIN⑤ Shh⑥ GID1⑦ Hd3a⑧ FT⑨ FD

(4) 光は,花芽形成のほかに,種子の発芽にも関わる。レタスの種子について,以下の文章中の 33〜35 に当てはまる語をそれぞれ選びなさい。

「レタスの種子の発芽には 33 色光が有効であり,34 が光受容体として関わっている。光受容体が 33 色光を吸収すると,いくつかの反応を介して,種子の中でジベレリンの合成量が 35 し,発芽が促進される。」

① クリプトクロム② フィトクロム③ フォトトロピン④ 青⑤ 赤⑥ 遠赤⑦ 下降⑧ 上昇

(5) 下線部(フロリゲン)の移動について調べるため,種類の異なる植物P,Q,Rを用いて以下のような実験を行った。なお,1日の長さは24時間とし,表中の○は花芽が形成されたことを,×は花芽が形成されなかったことを示す。

【実験1】日長が花芽形成に与える影響を調べるため,植物P,Q,Rを22℃で,様々な日長で栽培した。その結果を表1に示す。

【実験2】22℃で花芽が形成されない日長で栽培した植物P,Q,Rを,様々な組合せで接ぎ木した。それらを任意の日長で栽培した際の花芽形成の結果を表2に示す。台木とは接ぎ木の際の土台になる植物体,接ぎ穂とは台木に接がれる植物体である。

表1は植物P,Q,Rを様々な日長で栽培したときの花芽形成の結果,表2は台木・接ぎ穂の組合せを様々な日長で栽培したときの花芽形成の結果
表1・表2 接ぎ木の実験の結果(TMPS作成)

以上の結果から導かれる考察として最も適切なものを選びなさい。36

① フロリゲンは台木から接ぎ穂に移動するが,接ぎ穂から台木には移動しない。② フロリゲンは台木と接ぎ穂の間を双方向に移動する。③ フロリゲンは接ぎ穂から台木に移動するが,台木から接ぎ穂には移動しない。④ フロリゲンは,接ぎ木しても,異なる植物種には作用しない。⑤ 植物Rは,フロリゲンが移動してきても,花芽を形成しない。⑥ フロリゲンは,接ぎ穂でも台木でも合成されない。
▶ 第3問 の答えと解説を見る

第3問 植物の花芽形成 の答えと解説

(1)(27)
27=①と③
  1. 連続暗期が一定時間より短い条件で花芽をつくるのは長日植物。シロイヌナズナ・コムギ(①③)。アサガオ・イネ・キク・ダイズ・オナモミは短日植物,トマト・キュウリは日長に関係なく花をつける。
(2)(28〜30)
28=⑥29=③30=⑦
  1. 光刺激を受けるのは葉(⑥)。葉でつくられたフロリゲンは,師部(③)を通って茎頂(⑦)に運ばれ,花芽形成を誘導する。
(3)(31・32)
31=⑦32=⑧
  1. イネのフロリゲンはHd3aタンパク質(⑦),シロイヌナズナのフロリゲンはFTタンパク質(⑧)。
(4)(33〜35)
33=⑤34=②35=⑧
  1. 光発芽種子(レタス)の発芽には赤色光が有効で,光受容体はフィトクロム。赤色光を受けたフィトクロムが活性型になると,ジベレリンの合成量が上昇して発芽が促進される。遠赤色光を当てると不活性型に戻り,発芽は抑えられる。
(5)(36)
36=③
  1. 表1:Pは長日(12時間以上)で,Qは短日(12時間以下)で咲き,Rはどの日長でも咲かない。表2:
  2. (P台木,Q接ぎ穂,10時間):Pは単独では咲かない日長だが,Q(接ぎ穂)が咲く日長なので,Pも咲く → 接ぎ穂からPへ移動。(P台木,Q接ぎ穂,14時間):Pは咲くが,Qは咲かない → 台木から接ぎ穂へは移動しない。
  3. (Q台木,P接ぎ穂,14時間):Q(台木)は単独では咲かない日長だが,接ぎ穂Pが咲くのでQも咲く。(R台木,P接ぎ穂,14時間)も同様に,Rも咲く。(P台木,R接ぎ穂,14時間):Pは咲くがRは咲かない。以上から,フロリゲンは接ぎ穂から台木にだけ移動する(③)。
  4. ①②は移動の向きが誤り。④異なる種のPとQの間でも作用している。⑤Rは接ぎ穂Pからフロリゲンが来ると咲く。⑥Pなどは自分で合成している。

※ 類題は、本番の解き方の骨格は残しつつ、題材・数値・条件を変えて作っています(例:第2問はラクトースオペロンをトリプトファンオペロンに、第3問(5)は「接ぎ穂から台木へだけ」移動する実験に変えました)。計算・場合分けの欄は、スクリプトで独立に確かめています。

CHECK

30秒 得点診断

本番の過去問、またはそっくり類題セットを45分で解いた結果を選んでください。次にやるべきことを表示します。

第1問(小問集合・解答番号1〜16)
第2問(遺伝情報の発現・17〜26)
第3問(花芽形成・27〜36)
FOR PARENTS

保護者の方へ:金沢医科大の生物で知っておきたい3つのこと

① 「理科2科目で90分」という配分
生物と、もう1科目(物理か化学)を合わせて90分です。科目ごとの配分は決まっていないので、生物にかける時間をあらかじめ決めておく練習が必要です。
② 「2つ選べ」「すべて選べ」は部分点がない
選択肢を1つでも落とす(または多く選ぶ)と0点になる形式があります。知識の穴は、確実な暗記と、1つずつ○×を付けて確かめる習慣で埋まります。
③ 計算と表の読み取りが差になる
暗記だけで取れるのは語の穴埋めまで。ハーディー・ワインベルグ、卵の数、スプライシング、接ぎ木実験のような「手を動かす問題」で差がつきます。
FAQ

よくある質問

Q. 金沢医科大学 医学部の生物2025年度(一般選抜 前期)は、どの順番で解くのがよいですか?

理科は2科目で90分なので、生物は45分前後が目安です。TMPSのおすすめは、第1問(小問集合7問)15分、第2問(遺伝情報の発現)14分、第3問(花芽形成)13分、見直し3分です。第3問の語の穴埋めと第1問の知識問題は短時間で取れるので先に確保し、計算・グラフ・実験表を読む問題にまとまった時間を残します。

Q. 問題文が載っていなくても、どんな問題か分かりますか?

分かります。著作権に配慮して問題本文・図は掲載していませんが、各小問の最初に「どういう問題か」として、設定・何を答えるか・解答番号の形をTMPSの言葉で説明しています。

Q. 答えは、どうやって確かめていますか?

本番の全36個の解答欄のうち、計算・場合分け・論理で決まる欄(ハーディー・ワインベルグ、卵の数、選択的スプライシングの塩基数、フレームシフト、コドンの置換確率、接ぎ木実験の考察)はスクリプトで独立に確かめています。用語や、図の読み取りに依存する欄は機械では確かめきれないので、「要確認」を付けています。

Q. そっくり類題セットとは何ですか?

2025年度と同じ3大問・同じ解答番号の数(1〜36)で、題材・数値・設定を変えたTMPSオリジナル問題です。全問の答え・解説をこのページに掲載し、本番形式の問題冊子PDF(7ページ)も無料で配布しています。

Q. 解説に誤りを見つけたらどうすればいいですか?

公式LINEからお知らせください。確認のうえ修正し、更新日を記載します。

安心安全・継続更新システム

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