現場戦略
試験会場でのリアルな立ち回り(大問2)
⏱ 目標時間 & 死守ライン目標8分。(1)〜(3)は2分で即答し、(4)(5)の計算2問を6分で丁寧に解き切る。
⚠️ 最大の罠・警戒ライン(4)は「シュウ酸二水和物 $(\mathrm{COOH})_2\cdot2\mathrm{H_2O}$」の質量!無水物の式量 $90$ に $2\mathrm{H_2O}=36$ を足した 式量 $126$ を使うこと!
💡 初手の思考トリガー(5)では調製した $50.0\,\mathrm{mL}$ ではなく、実際に滴定に使った $20.0\,\mathrm{mL}$ を式に入れること!
STEP 1 (1) 酸化剤・還元剤の判定と (2) $\mathrm{Mn}$ の酸化数
・式①において、$\mathrm{MnO_4^-}$ は相手から電子 $\mathrm{e^-}$ を受け取って自身は還元され、相手を酸化させるため酸化剤(ア:酸化剤)としてはたらく。
・$\mathrm{MnO_4^-}$ 中の $\mathrm{Mn}$ の酸化数を $x$ とすると、酸素原子 $\mathrm{O}$ の酸化数は $-2$、イオン全体の電荷は $-1$ なので
$$x + (-2)\times 4 = -1\quad\Longrightarrow\quad x = +7\quad\cdots\text{(イ:$+7$)}$$
・一方、式②においてシュウ酸 $(\mathrm{COOH})_2$($\mathrm{C}$ の酸化数 $+3$)は電子 $\mathrm{e^-}$ を放出して二酸化炭素 $\mathrm{CO_2}$($\mathrm{C}$ の酸化数 $+4$)へと酸化され、相手を還元するため還元剤(ウ:還元剤)としてはたらく。
STEP 2 (3) 半反応式①・②の電子の係数 A・B
・式①でマンガン原子の酸化数は $+7$ から $+2$ へ $5$ 減少する(または両辺の電荷の総和より $-1+8-\mathrm{A}=+2$)。したがって $\mathrm{A}=5$。
・式②でシュウ酸1分子に含まれる2個の炭素原子の酸化数がそれぞれ $+3\to+4$ へ $1$ ずつ増加する(または両辺の電荷の総和より $0=0+2-\mathrm{B}$)。したがって $\mathrm{B}=2$。
STEP 1 (4) はかりとったシュウ酸二水和物の質量 $w\,[\mathrm{g}]$
シュウ酸二水和物 $(\mathrm{COOH})_2\cdot2\mathrm{H_2O}$(化学式 $\mathrm{C_2H_6O_6}$)の式量(モル質量 $M$)は、与えられた原子量 $\mathrm{H}=1.0,\ \mathrm{C}=12,\ \mathrm{O}=16$ より
$$M = (12\times 2 + 16\times 4 + 1.0\times 2) + 2\times(1.0\times 2 + 16) = 90 + 36 = 126\,\mathrm{g/mol}$$
調製する $0.10\,\mathrm{mol/L}$ のシュウ酸標準液 $50.0\,\mathrm{mL}$ 中に含まれるシュウ酸の物質量は
$$n = 0.10\,\mathrm{mol/L}\times\frac{50.0}{1000}\,\mathrm{L} = 5.0\times10^{-3}\,\mathrm{mol}$$
シュウ酸二水和物 $1\,\mathrm{mol}$ から水溶液中でシュウ酸 $1\,\mathrm{mol}$ が生じるので、必要なシュウ酸二水和物の質量 $w$ は
$$w = 126\,\mathrm{g/mol}\times 5.0\times10^{-3}\,\mathrm{mol} = 0.630\,\mathrm{g} = 0.63\,\mathrm{g}$$
STEP 2 (5) 過マンガン酸カリウム水溶液のモル濃度 $c\,[\mathrm{mol/L}]$
過マンガン酸カリウム水溶液のモル濃度を $c\,[\mathrm{mol/L}]$ とおく。滴定に用いたシュウ酸標準液は $20.0\,\mathrm{mL}$、滴下した過マンガン酸カリウム水溶液は $25.0\,\mathrm{mL}$ であり、式①・②より過マンガン酸イオンが受け取る電子の物質量とシュウ酸が放出する電子の物質量が等しいので
$$5\times c\times\frac{25.0}{1000}\,\mathrm{L}\ =\ 2\times 0.10\,\mathrm{mol/L}\times\frac{20.0}{1000}\,\mathrm{L}$$
$$125c = 4.0\quad\Longrightarrow\quad c = \frac{4.0}{125} = 0.032\,\mathrm{mol/L}\ (\text{または }3.2\times10^{-2}\,\mathrm{mol/L})$$
TMPSコーチング診断
🩺【自己診断】化学の滴定計算でミスが出た人への処方箋
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大問1(4)でミス
逆滴定の立式パターン化。「最初から入っていた酸の $\mathrm{H^+}$」=「気体で入った $\mathrm{NH_3}$」+「ビュレットから足した $\mathrm{NaOH}$」の足し算形で毎回統一すると符号ミスがゼロになります。
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大問2(4)でミス
水和物の式量の暗記と確認。シュウ酸二水和物 $(\mathrm{COOH})_2\cdot2\mathrm{H_2O}=126$、硫酸銅(II)五水和物 $\mathrm{CuSO_4\cdot5H_2O}=250$ は入試頻出のため、計算した上で数値自体も頭に入れておくと即座に検算できます。